マダニ
ダニの一種で、マダニ科のダニの総称。吸血性のダニであり、主に恒温動物に張り付いて体表から血を吸う。人やペットも吸血対象になる。
体長は数ミリメートル程度とダニの中では比較的大型であり、肉眼でも比較的容易に観察できる。血を目一杯吸った直後は、その体は数倍に膨張する。
マダニは複数種類の感染症を媒介することでも知られる。とりわけ重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は2010年代半ばに感染例が初めて確認された感染症で、日本国内でも2013年4月までに感染者が11名、うち死亡者が7名を数えるなど、被害が増えつつある。
人間にとって有害性が比較的高いダニとしては、マダニの他にヒョウヒダニなども挙げることができる。ヒョウヒダニは布団や衣類をはじめとする人間の生活空間の中で繁殖し、糞や死骸がアレルギー源になることで知られる。
ま‐だに【真×蜱】
マダニ
マダニ
マダニ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/13 17:52 UTC 版)
マダニの唾液中には血を吸う対象の血管を拡張するホルモンが含まれるが、三重大学医学系研究科の岩永史朗准教授がアフリカに生息するオルニソドロス属マダニの唾液腺の遺伝子構造を解析したところ、脊椎動物にしか存在しない血圧降下ホルモン「アドレノメデュリン(英語版)」の遺伝子と一致した。そこで進化系統を調べてみた結果、マダニはその血圧降下ホルモンの遺伝子を2億3400万年前から9400万年前までの間に生息した爬虫類あるいは恐竜から獲得したと推定された。
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