ピートモスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 産業 > 製造業 > 泥炭 > ピートモスの意味・解説 

ピート‐モス【peat moss】

読み方:ぴーともす

ミズゴケなどが堆積してできた泥炭酸性で、保水性高く園芸用土にする。


ピートモス

【英】:peat moss

ミズゴケなどの植物有機物が,寒冷地低湿地長い年月の間堆積し褐変腐植化したものピートともいう。軽くて通気性吸水性富み,鉢花の栽培用土としてそのまま,あるいは他の土と混和し用いられる酸性が強いので注意が必要。

ピートモス

湿地地帯コケ類が長年堆積して半ば腐食したものを乾燥させ砕いたもの。性質腐葉土似ている通気性保水性、保肥性を高めるために土壊改良基本用土混ぜて使う。使用量が多いと過湿になりやすい。

ピートモス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/23 04:45 UTC 版)

ピートモス

ピートモス: Peat moss)とは、ミズゴケ類などの蘚苔類ヨシスゲ、ヌマガヤ、ヤナギなどの植物堆積し、腐植化した泥炭(でいたん)を脱水、粉砕、選別したもの。農業園芸、もしくは土壌改良材として用いられる。

概要

日本ではミズゴケが主原料となるヨーロッパ産のピートモスが多く流通しているために、ピートモスとはミズゴケの英語名のような誤解をされることがある。実際にはピートモスとは泥炭層から切り出した複数の植物から作られる用土であり、ミズゴケ以外の複数の植物が原料のピートモスも存在している。

通気性、保水性、保肥性が高く、有機酸を含むため、通常酸性を示すが、石灰を加えて中和し、中性にしたものもある。土壌改良剤としては単品で使うほかにパーライトバーミキュライトと混ぜて使用することも多い。

ピートモスは植物が部分的に泥炭化した物質であり、主成分としてリグニンセルロースを含んでいる[1]。リグニンは遷移金属のような溶存物質に対して高い特異的吸着性能を示すため、油の吸着保持や生分解が期待される[1]

流通形態と利用

一般的に圧縮して袋詰めされて流通しており、開封後、水分を加えて元の体積に戻す。良くほぐし、適度に湿らせた状態で使用する。

注意点

ミズゴケを主成分とするものは、一度完全に乾燥させると撥水するようになり、再び水分を加えても完全には元に戻らないことがあるため、潅水には十分注意する。また、汚泥のようになった細かいピートモスは通気性がなく、根腐れや病害の原因となるため用いない。

産地と特徴

主な産地はカナダ北ヨーロッパ樺太北海道など。産地により、元となる植物の種類や構成比が異なることから、その物理的性質も多少異なる。下記に示す特徴は一般的なもので、製造業者、原料採取地により異なることがある。

  • カナダ
    • ヨシ、スゲ、ヌマガヤ、ヤナギ、ミズゴケ
    • 品質が良くて繊維が均一で細かいが、分解が早く効果は1年程度。流通量が多い。鉢植え、育苗などに適する。
  • 北欧(デンマークリトアニアラトビアドイツフィンランドエストニア他)
    • ミズゴケ
    • 繊維が不揃いであるため、分解が一度には進まず、効果が長持ちする。流通コストのため価格は高め。
  • 樺太
    • ミズゴケ
    • カナダ産のものより安価。
  • 北海道
    • ミズゴケ、ヌマガヤ、ヨシ、スゲ
    • ヌマガヤ、ヨシなどのイネ科植物やスゲなどが堆積したものは分解が遅く、3~4年間利用できる。またミズゴケのものに見られる撥水性がない。

脚注

  1. ^ a b 大坪政美,小西一貴,真玉洋彰,東孝寛,金山素平「ピートモスによる油の保持と生分解」『九州大学大学院農学研究院学芸雑誌』第66巻第2号、九州大学大学院農学研究院、2011年9月、11-20頁、doi:10.15017/20231 

関連項目


「ピートモス」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



ピートモスと同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

','','','','','','','','','','','','','','','','','',''];function getDictCodeItems(a){return dictCodeList[a]};

すべての辞書の索引

「ピートモス」の関連用語








8
76% |||||



ピートモスのお隣キーワード
検索ランキング
';function getSideRankTable(){return sideRankTable};

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ピートモスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
社団法人日本造園組合連合会社団法人日本造園組合連合会
JAPAN FEDERATION OF LANDSCAPE CONTRACTORS 2025 All rights reserved
園芸ネット園芸ネット
(c) copyright 1999-2025 engei.net all rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのピートモス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS