スカイラブ計画
地球周回軌道を回る宇宙ステーション「スカイラブ」
アポロ計画が終了したのち、NASAは地球周回軌道を回る宇宙ステーションで本格的な実験をおこなう「スカイラブ」計画にとりかかりました。1973年5月14日に打ち上げられたこの宇宙ステーションでは、気象や地質の観測、太陽の定期的観測、無重力状態での人体についての研究や宇宙技術の実際の応用などがおこなわれました。スカイラブでは合計171日間実験がおこなわれ、その後、1979年7月に地球に落下しました。
シャワーも浴びられる、スカイラブの生活
スカイラブはアポロ宇宙船を打ち上げた「サターンV型ロケット」の3段目を改造してつくられました。内部は2階建てになっていて、1階には寝室、トイレ、実験室、2階には研究室や実験室があります。高さは25mあり、およそ新幹線1両分の長さです。船内の気圧は地上の1/3、室温は21℃に保たれ、宇宙飛行士たちはシャツ姿で活動していました。スカイラブ内での生活はアポロ宇宙船での生活と比べてかなり快適で、食事のメニューも70種類あり、シャワーも1週間に1回の割合で浴びることができました。
3グループに分かれた、スカイラブのミッション
スカイラブでの実験は1973年5月から11月にかけておこなわれました。まず1973年5月25日に第1組目のグループがスカイラブに乗り込みました。はじめはスカイラブの太陽電池板が開かず、宇宙飛行士が船外作業で開けました。彼らは28日間滞在して帰還しました。第2グループは宇宙でのクモの巣の張り方など高校生から募集した実験をおこない、59日間の滞在後、帰還しました。第3グループは最長の84日間スカイラブに滞在しました。
スカイラブ計画
スカイラブ計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/28 01:14 UTC 版)
「ケネディ宇宙センター」の記事における「スカイラブ計画」の解説
1973年5月14日、射点39Aから打ち上げられた最後のサターンV型ロケットは、スカイラブ宇宙ステーションを軌道上へと運んだ。この時までに、サターンIB型ロケットの打ち上げに使われたケープケネディの射点34と射点37は運用から外されており、射点39Bが改修されて、その年の3回のスカイラブへの有人ミッションのほか、1975年にはアポロ・ソユーズテスト計画のため、最後のアポロ宇宙船の打ち上げにも使用された。
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