サイトカイン
【概要】 血液や免疫担当細胞同士が連絡をとりあう信号にあたる物質の総称。赤血球、白血球、血小板などの増殖を担当する物質や、リンパ球やマクロファージ、好中球の数を増やしたり、細胞の移動を促したり、働きを強めたり、働きを弱めたりする物質がある。
【分類】[1]インターフェロン:IFNα~γ。[2]リンフォカイン:CAF、インターロイキン:IL-2、-3、-4、-5、-6、-9、-10、-11、-12、-13、-14など27種類。[3]ケモカイン:RANTES、MIP-1α、MIP-1βなど約30種類。[4]モノカイン:IL-1、IL-12、腫瘍壊死因子(TNF)。[5]造血因子:エリスロポエチン(EPO)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、顆粒球単球コロニー増殖因子(GM-CSF)、単球コロニー増殖因子(M-CSF)。[6]その他:IL-7、IL-11、trasforming growth factor(TGF)-β などがある。最近、(1)炎症性サイトカイン、(2)抗炎症性サイトカインという分け方もある。
【作用】特定の細胞だけに働いたり広く働いたりで多彩。複数のサイトカインが連鎖反応したり、協力したり、抑えたりする。HIV自体は、あるサイトカインによって増え、あるものは減る。少ないからといって補充すると、HIVを増やしてしまう可能性もある。
《参照》 インターロイキン、 インターフェロン、 G-CSF、 炎症性サイトカイン、 抗炎症性サイトカイン、 腫瘍壊死因子、 免疫調整剤
サイトカイン
サイトカイン(Cytokines)
サイトカイン
サイトカイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/27 07:48 UTC 版)
サイトカイン (cytokine) は、細胞から分泌される低分子のタンパク質で生理活性物質の総称。生理活性蛋白質とも呼ばれ、細胞間相互作用に関与し周囲の細胞に影響を与える。放出する細胞によって作用は変わるが、詳細な働きは解明途中である。
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- 1 サイトカインとは
- 2 サイトカインの概要
- 3 一般的性質
- 4 出典
サイトカイン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 10:06 UTC 版)
「ナチュラルキラー細胞」の記事における「サイトカイン」の解説
IFNα/βがNK細胞の活性化に必須である。これらはストレス分子であり、ウイルス感染細胞から放出されるため、NK細胞にとってはウイルス性の病原体の存在を示すシグナルとなる。遍在的な活性化因子であるIL-2やIFNγもNK細胞を活性化することができる。
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