カキノハグサとは? わかりやすく解説

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カキノハグサ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/22 17:43 UTC 版)

カキノハグサ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
階級なし : マメ類 fabids
: マメ目 Fabales
: ヒメハギ科 Polygalaceae
: ヒメハギ属 Polygala
: カキノハグサ P. reinii
学名
Polygala reinii Franch. et Savat.
和名
カキノハグサ

カキノハグサ(巴戟天[1]) Polygala reinii Franch. et Savat. は、ヒメハギ科の多年草で、マメ科に似た黄色い花をつける。名前の由来は葉の形が柿のそれに似ていることによる。

特徴

多年生の草本[2]。根茎は木質で根が太い。茎は直立して高さ20-30cmになり、あまり分枝しない。互生する葉は長楕円形、または倒卵状長楕円形で、長さ8-17cm。幅は3-7cm、葉柄は短い。葉身は薄く、鋸歯はなく、先端は急に尖り、基部はくさび形。

花期は5-6月。花序は茎の先端から立ち上がる総状花序で、長さは2-5cm。花は黄色で、ときに淡紅色を帯びる。萼片は5個あるが、2個の側萼片は大きく発達して花弁状となり、広倒披針形で先端が丸く、花弁と同じ長さで上を向く。花弁は3枚で長さ2cm、基部で互いにくっついており、下側の1枚の先端には房状の付属体がある。

和名はその葉が柿の葉に似ることによる[3]

分布と生育環境

中部地方西部から近畿、それに静岡県に分布する。比叡山には特に多いとも[4]。山地の木陰、やや乾燥した場所に生える。

分類

同属には日本産と帰化種が複数あるが、いずれも遙かに小さな花をつけるものである。他に似たような花をつけるものもなく、混乱することはない。

種内変異として、葉が披針形のナガバカキノハグサ forma angustifolia Ohwi が知られる。

保護の状況

環境省のレッドリストでは特に階級を定めていないが、近畿各地でそれなりの指定を受けている。特に福井県と三重県では絶滅危惧I類としている。

出典

  1. ^ 『難訓辞典』東京堂出版、1956年。 
  2. ^ 以下、主として佐竹他(1982),p.233-234
  3. ^ 牧野(1961),p.342
  4. ^ 北村・村田p.82

参考文献

  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎他『日本の野生植物 草本II 離弁花類』,(1982),平凡社
  • 北村四郎・村田源、『原色日本植物図鑑・草本偏II』、(1961)、保育社
  • 牧野富太郎、『牧野 新日本植物圖鑑』、(1961)、図鑑の北隆館



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