アウディQ8 50 TDIクワトロSライン(4WD/8AT)
隙なく 品よく 育ちよく 2025.01.15 試乗記 初の大幅アップデートを受けたアウディのフラッグシップSUV「Q8」のディーゼルモデルに試乗。最新世代のデザインランゲージや快適装備を採用し磨きをかけた内外装と、アウディ自慢の4WDシステム「クワトロ」が織りなす走りを確かめた。まるでお寺の本堂にいるかのよう
2024年の秋にマイナーチェンジを受けたアウディQ8の試乗車を受け取ったのは師走の夕方で、空は暗くて、風は冷たくて、おまけに都心の道路はゴミゴミと混み合っていて、ドライバーのイライラが乗り移ったかのようなクラクションのせいでこちらまですさんだ気持ちになってしまう。
そんな最悪のコンディションで「Q8 50 TDIクワトロSライン」のステアリングホイールを握っていると、すーっと穏やかな心持ちになった。そんなことってあるのか? いや、ホントにあったんです。
いつもだったら2分で通過できる交差点を10倍以上の時間をかけてノロノロと進みながら、このクルマの鎮静効果がどこからきているのかについて考える。
まず、あたりまえではあるけれど、着座位置が高いSUVなので、見晴らしがいい。「ゲレンデ」や「レンジローバー」、それに「ランクル」など、都内でデカいSUVを頻繁に見かける理由を肌で理解する。
もうひとつ、色使いも造形もシンプルなのに、それでいながら上質さを伝えるインテリアのおかげで気分が落ち着くことにも思い至る。“盛る”のではなく、削(そ)ぎ落とすことで高級感を表現するインテリアのデザイン手法は、気分を高揚させるのではなく、乗員の気持ちを穏やかにすることで、豊かな時間を提供している。
アウディQ8はドイツのインゴルシュタットからやって来た高級車であるけれど、日本のお寺の本堂にいるかのような静穏な気持ちになる。
拡大 |
拡大 |
拡大 |
拡大 |
この記事は会員限定公開です。webCGプレミアムプラン会員に登録すると<月額550円(税込)>、続きを読むことができます。
登録初月無料! | クレジットカードで会員登録いただくと、ご契約いただいた日からその月の末日までが無料になります。いつでも解約可能です。 |
---|
- 毎月20本以上、新型車の試乗記が先取りで読める!
- 人気のさまざまな連載エッセイも、いち早く読める!
- 100車種超! 「谷口信輝の新車試乗」がぜんぶ読める!
- あの漫画家・池沢早人師の特集記事も堪能できる!
- 頭脳派レーシングドライバー山野哲也の車評が分かる!
- 『日刊!名車列伝』で世界の名車に毎日触れられる!
- 自動車メーカー関連グッズのプレゼントに応募できる!
- 話題のニューモデルのアツい走りが動画で見られる!
-
NEW
マツダのモータースポーツサブブランド「MAZDA SPIRIT RACING」に期待する理由
2025.1.16デイリーコラム東京オートサロン2025で販売台数は限定200台の特別なスポーツモデル「マツダ スピリット レーシング・ロードスター12R」を発表したマツダのサブブランド「マツダ スピリット レーシング」。その設立目的と活動内容の核心に迫る。 -
NEW
ホンダ・アコードe:HEV(前編)
2025.1.16あの多田哲哉の自動車放談セダンのセールス不振が叫ばれるなか、あえて国内市場に投入された11代目の「ホンダ・アコード」。その仕上がりを、トヨタでさまざまな車両を開発してきた多田哲哉さんは、どのように評価する? -
NEW
第893回:「ルノー5 E-Techエレクトリック」が販売店にやってきた!
2025.1.16マッキナ あらモーダ!ルノーが満を持してリリースした「ルノー5 E-Techエレクトリック」。話題満載のコンパクトな電気自動車が、われらが街のショールームにやってきた! 欧州カー・オブ・ザ・イヤーに輝いた一台の心象を、欧州在住のコラムニスト、大矢アキオが語る。 -
第53回:ヨーロッパのカーデザインをブッタ切る(前編) ―安直なドイツ・イタリア万歳主義に物申す―
2025.1.15カーデザイン曼荼羅クルマ好きが憧れ、カーデザイン界でも模範とされてきたヨーロッパ車の造形美。しかし最近は、ちょっと様子がヘンじゃない? ドイツ車やイタリア車は、今でも日米韓中のクルマより美しいといえるのか? 世にはびこる、安易な欧州信奉をブッタ切る! -
アウディQ8 50 TDIクワトロSライン(4WD/8AT)【試乗記】
2025.1.15試乗記初の大幅アップデートを受けたアウディのフラッグシップSUV「Q8」のディーゼルモデルに試乗。最新世代のデザインランゲージや快適装備を採用し磨きをかけた内外装と、アウディ自慢の4WDシステム「クワトロ」が織りなす走りを確かめた。 -
ルネサンスイヤー到来! 2025年はニッポン発のフルハイブリッドが世界を席巻する
2025.1.15デイリーコラム世界的なBEV需要の冷え込みにより、チャージ不要なハイブリッド車の販売が堅調だ。ハイブリッドといえば日本車のお家芸なわけだが、2025年はさらなる飛躍が見込めるに違いない。注目の新技術を見てみよう。