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2014.11.09

[P2P]P2Pストリーミングのサーベイ文書について

Youtubeのようなストリーミング配信はサーバ=クライアント型アーキテクチャをとります。これによって、サーバはクライアントに対してきめ細かい指示を出すことができますが、逆にスケーラビリティが伸びないというデメリットがあります。

最近はAWSなどのクラウドによるスケールアウトを使って、この問題は解消しつつありますが、スケールアウトしたときのコスト増という課題は現在も解決していません。

一方、クライアントがあたかもサーバのように振る舞い、ストリーミング配信処理を一部肩代わりする「P2Pストリーミング」も10年前から注目されていました。

このP2PストリーミングはIETFのPPSW WGによって標準化の検討をしており、そのWGドラフト(RFCの一歩手前の標準化状態)にP2Pストリーミングの調査文書が公開されているので紹介します。

[PPSPはPeer to Peer Streaming protocolの略]

P2Pやストリーミングに興味のある方は是非チェックしてみてください。

Survey of P2P Streaming Applications

P2Pストリーミングは、大きく分けると

・ツリー型
・メッシュ型

の2種類があります。

ツリー型はその名の通り、ストリームの配信経路が木の構造をしています。そのため構造は単純ですが、障害に弱いという欠点があります。
(一番シンプルな構造だと上位ノードが障害を起こすと下位ノードがすべて障害の影響を受ける。)

一方メッシュ型はストリームの配信経路または制御が網の目のようになっており、耐障害性は高いものの、構造が複雑で開発や設計に時間がかかります。

商用のP2Pストリーム配信は上記のような課題を解決するような工夫を製品独自で行っています。

最近はWEBRTCによって技術的にはブラウザを使ってP2Pストリーム配信が行えるようになりつつあります。プラグインなしでブラウザでP2Pストリーム配信を体感できる日も、もうすぐかもしれません。

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