また最近気になっていることをテーマにしてみました。
ほとんどの理・美容室で主力商品は「カット」だと思いますが、その主力商品の「カット」が近年、他のカラーやストレートなどの陰に隠れてしまっているな、と感じています。
もちろん、「カット」は差別化しにくいとは思いますが、「カット」について奥深くまで考えていくと、お店やスタイリストさんによって違いが出てくると思うんですよね。
違いというのは、
カウンセリングを含めた「スタイル作りの姿勢」であったり、
技術的な切り方などの「テクニック」であったり、
どのあたりまで丁寧に考えているか、などの「丁寧さ」であったり、
自宅でのお手入れまで考えた「再現性」であったり、
お客様にはどういうスタイルが似合うのかを論理的に説明できる「似合わせ」であったり、
スタイリストさんやお店によってポイント、ポイントでいろいろ違いが出てくるはずです。
こうした違いにスポットライトを浴びせることによって、それが他のお店や人とは違う「カットの差別化ポイント」になったりします。
ところが最近、理・美容室チラシやリーフレットを見ても、価格やカラーやストレートなどの特殊の方に重きを置いて「価値」を説明していることが多く、主力商品であるカットに関してはほとんど「価値」の説明がないに等しいのが現状です。
(もちろん、カットを基本としてきちんと「価値」の説明が出来ているチラシやホームページもありますが)
カットの価値って、私も含めた消費者から見ると分からない事が多いです。
技術者には当たり前のことであっても、技術素人の私から見ると「本当はいろいろ考えながら切ってるんだな」と思うことが多々ありました。
それに気付いたのは、たまたま私がカットのモデルを頼まれて、後輩に指導しているスタイリストさんの説明を聞いた時です。
「北村さんの頭は後ろの右半分が少し張ってるから、そこはバランスを取りながら切らないと」
「TOPが立ちやすいから上の方は少し髪の長さを残さないと」
・・・・などなど
本当に極め細やかに考えながら、計画して髪を切っていることが分かりました。
指導の場面以外では、なかなか聞けない技術の話が、私にカットの「価値」を伝えることになったんです。
「こんなに丁寧に深く考えて、自分に似合うようにカットしてくれているんだったら毎回通うよなあ」と思えました。
普段もスタイリストさんたちは、お客様に似合う髪形を真剣に考え、スタイル作りの方針を立て、丁寧に髪を切っているはずです。さらに伸びた頃のヘアスタイルを想定して、お手入れのことも考えながらスタイル作りをしているはずです。
でも、それほど深く考えながら切っているという「価値」が、お客様には伝わっていないのが現状です。
最近では、カウンセリングの際、きちんとカットの方針の説明をしたり、カット中も途中できちんと施術の理由を説明したり、最後に伸びた頃のケアの説明をしたりするサロンが増えてきました。
こういった活動こそがカットの「価値」を伝える原動力になるのかな、と思います。
(記事編集) http://tk185.blog55.fc2.com/blog-entry-281.html
2010/07/26 | Comment (0) | Trackback (0) | HOME | ↑ ページ先頭へ |コメントを投稿する 記事: カットの価値
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