2009-07-24(Fri)
東京マグニチュード8.0 #03 燃える、橋
飛び交う怒号、我先と走る群衆。

少しずつパニック展開を見せてきました。
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少しずつパニック展開を見せてきました。
震災前の平和な日常を描いた第1話、震災直後の弟くん救出を描いた第2話とパニックムービーとしてはおとなしめの表現が続いた今作ですが、第3話に進んでいよいよ本領発揮(?)、追い詰められた人間のエゴや余震によるこれでもかというほどの建築物崩落映像を見せ始め、震災から一段落した後に襲う本格的な恐怖を突き付けてきました。

タンクローリーによる車両火災で炎を上げるレインボーブリッジ、消防船の放水も追い付かない大火災です。そういえば以前首都高速でローリーが炎上した事故の時は復旧まで約2ヶ月もかかるほど高架橋梁が損傷しました。レインボーブリッジの強度が一般的な首都高速高架と比べてどうなのかわかりませんが、これだけ派手に燃えたら無事には済まないような…と思っていたら後半で落ちましたね。この橋が落ちてしまうと埋め立て島であるお台場は陸路での交通が大幅に制限されてしまい…ゆりかもめは倒壊し、おそらくりんかい線も無事では無いでしょうから、ここから脱出するためには海路しか無さそう。
未来たちが目を覚ますと真理さんの姿が無く、またしても信じていない態度の未来でしたが真理さんは手に食料を持って戻ってきました。災害時にはコンビニが開放されるとか、それにしても在庫のおにぎりなど数が知れているでしょうし、おそらく補給もないお台場のコンビニに震災後まる1日経った後に食料が残っているとも思いにくい。万一残っていたとしても停電中の真夏にまる1日経ったおにぎりってのは地震以上に危なそうな(笑
ワンセグに映る震災風景はどれもシャレになってません。一面火の海の空撮映像や倒壊した高速道路高架、1階部分が潰れて壊れた家屋の様子などなど目を背けたくなるような映像です。しかしまあこんな時でもテレビ局だけは平常通り。家が潰れ家族を亡くした人々に「今のお気持ちは?」とマイクを突き付け、微塵の被害もない小綺麗なスタジオで涼しい顔したアナウンサーがコメントを返すのでありましょう。そういやラストのクリステルコーナーにて「東京タワーが倒壊しました」と言っていたけれども、その映像を伝える電波はどこから発信されているんだ? 舞台が2012年なのでスカイツリーはもう完成しているのかな?
こういう時に付きものの「デマ」。真理さんは冷静に判断したようですが、男達の話す内容が伝言ゲームのように伝わり、次第に「もうすぐお台場が沈むらしい!」と成長してパニックに…ってな感じですか。

船着き場へ向かう3人。「子供扱いしないで!」と手を繋ぐことを拒否する未来は思いっきりはぐれフラグを立てています。サンダルのせいで激しい靴擦れ、しかし四六時中こんな状況を想定して履き物を選ぶわけにもいきませんから仕方ないかも。
靴擦れが痛い未来は周りのペースに合わせて歩くことができず、次第に群衆に飲まれ、先を急ぐ男に小突かれ、ついに真理さんたちを見失ってしまう。変に意地を張ったためにはぐれてしまった未来は急速に孤独感に包まれ、しかしそれを救ったのは真理さんの手でした。ドキドキさせるなあ。
崩れるビル、倒壊する高速道路高架。あまりの光景に言葉を失う未来の様子は先程までの生意気な態度から一変。直接の被害者は描かれませんが確実に死者は増えている光景、あの瓦礫の下敷きになったら…と追い詰められた群衆の心理はパニック寸前でしょう。その表れが船着き場での将棋倒し。我先にと脱出を急ぐ群衆は怒号と共に押せ押せ、いくら押しても危ないだけで早く逃げられるわけでもないのですが、そんな判断力すら無くしてしまう恐ろしさ。
群衆の勢いに飲まれ手が離れてしまった弟くん。このシーンは群衆の激しい足音に続き、弟くん視点で描かれる無音空間での叫び演出が効きまくり。はぐれてしまった弟くんの孤独・焦燥が痛いほど伝わってきます。必死の表情で姉を呼ぶ弟くんを気にも留めず通過する大人達の寒々しさも際立っていました。しかしたいていの大人の実際はこんなものでしょうね。

緊急時は女子供が優先、ってことで母親役の真理さん共々ほぼ満員の水上バスへ乗れました。するとタイミングを待っていたようにレインボーブリッジは倒壊、倒れた橋が水面を叩いて巨大な波が発生する描写、波が水上バスを飲み込み転覆する様子などなど「もう勘弁して」と言いたくなるほどキツい描写が続きます。乗るのが1本遅れたらあの船に自分が…というのは使い古されたパターンですが恐ろしさの演出には十分。というか普通に怖いよ。普通って言うなあ!
未来たちの船も波に煽られ、しかし寸でのところで持ちこたえてとりあえず難を逃れました。肩を抱く真理さんの手に自分の手を添える仕草、そして「ありがとう真理さん」の言葉は未来が真理さんに心を開いた証。これにて憎まれ口も少しは減るかな(笑
とりあえずお台場は脱出したものの火災の煙が立ち上る内陸にはさらなる困難が待っていることでしょう。ストーリーとしてはようやくイントロが終わってここからが本番、壊れた都心のサバイバルをどう切り抜けるか、破壊された街並みの描写を含めて興味深い作品です。

タンクローリーによる車両火災で炎を上げるレインボーブリッジ、消防船の放水も追い付かない大火災です。そういえば以前首都高速でローリーが炎上した事故の時は復旧まで約2ヶ月もかかるほど高架橋梁が損傷しました。レインボーブリッジの強度が一般的な首都高速高架と比べてどうなのかわかりませんが、これだけ派手に燃えたら無事には済まないような…と思っていたら後半で落ちましたね。この橋が落ちてしまうと埋め立て島であるお台場は陸路での交通が大幅に制限されてしまい…ゆりかもめは倒壊し、おそらくりんかい線も無事では無いでしょうから、ここから脱出するためには海路しか無さそう。
未来たちが目を覚ますと真理さんの姿が無く、またしても信じていない態度の未来でしたが真理さんは手に食料を持って戻ってきました。災害時にはコンビニが開放されるとか、それにしても在庫のおにぎりなど数が知れているでしょうし、おそらく補給もないお台場のコンビニに震災後まる1日経った後に食料が残っているとも思いにくい。万一残っていたとしても停電中の真夏にまる1日経ったおにぎりってのは地震以上に危なそうな(笑
ワンセグに映る震災風景はどれもシャレになってません。一面火の海の空撮映像や倒壊した高速道路高架、1階部分が潰れて壊れた家屋の様子などなど目を背けたくなるような映像です。しかしまあこんな時でもテレビ局だけは平常通り。家が潰れ家族を亡くした人々に「今のお気持ちは?」とマイクを突き付け、微塵の被害もない小綺麗なスタジオで涼しい顔したアナウンサーがコメントを返すのでありましょう。そういやラストのクリステルコーナーにて「東京タワーが倒壊しました」と言っていたけれども、その映像を伝える電波はどこから発信されているんだ? 舞台が2012年なのでスカイツリーはもう完成しているのかな?
こういう時に付きものの「デマ」。真理さんは冷静に判断したようですが、男達の話す内容が伝言ゲームのように伝わり、次第に「もうすぐお台場が沈むらしい!」と成長してパニックに…ってな感じですか。

船着き場へ向かう3人。「子供扱いしないで!」と手を繋ぐことを拒否する未来は思いっきりはぐれフラグを立てています。サンダルのせいで激しい靴擦れ、しかし四六時中こんな状況を想定して履き物を選ぶわけにもいきませんから仕方ないかも。
靴擦れが痛い未来は周りのペースに合わせて歩くことができず、次第に群衆に飲まれ、先を急ぐ男に小突かれ、ついに真理さんたちを見失ってしまう。変に意地を張ったためにはぐれてしまった未来は急速に孤独感に包まれ、しかしそれを救ったのは真理さんの手でした。ドキドキさせるなあ。
崩れるビル、倒壊する高速道路高架。あまりの光景に言葉を失う未来の様子は先程までの生意気な態度から一変。直接の被害者は描かれませんが確実に死者は増えている光景、あの瓦礫の下敷きになったら…と追い詰められた群衆の心理はパニック寸前でしょう。その表れが船着き場での将棋倒し。我先にと脱出を急ぐ群衆は怒号と共に押せ押せ、いくら押しても危ないだけで早く逃げられるわけでもないのですが、そんな判断力すら無くしてしまう恐ろしさ。
群衆の勢いに飲まれ手が離れてしまった弟くん。このシーンは群衆の激しい足音に続き、弟くん視点で描かれる無音空間での叫び演出が効きまくり。はぐれてしまった弟くんの孤独・焦燥が痛いほど伝わってきます。必死の表情で姉を呼ぶ弟くんを気にも留めず通過する大人達の寒々しさも際立っていました。しかしたいていの大人の実際はこんなものでしょうね。

緊急時は女子供が優先、ってことで母親役の真理さん共々ほぼ満員の水上バスへ乗れました。するとタイミングを待っていたようにレインボーブリッジは倒壊、倒れた橋が水面を叩いて巨大な波が発生する描写、波が水上バスを飲み込み転覆する様子などなど「もう勘弁して」と言いたくなるほどキツい描写が続きます。乗るのが1本遅れたらあの船に自分が…というのは使い古されたパターンですが恐ろしさの演出には十分。というか普通に怖いよ。普通って言うなあ!
未来たちの船も波に煽られ、しかし寸でのところで持ちこたえてとりあえず難を逃れました。肩を抱く真理さんの手に自分の手を添える仕草、そして「ありがとう真理さん」の言葉は未来が真理さんに心を開いた証。これにて憎まれ口も少しは減るかな(笑
とりあえずお台場は脱出したものの火災の煙が立ち上る内陸にはさらなる困難が待っていることでしょう。ストーリーとしてはようやくイントロが終わってここからが本番、壊れた都心のサバイバルをどう切り抜けるか、破壊された街並みの描写を含めて興味深い作品です。
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