2016-09-23(Fri)
アイカツスターズ! #24 笑顔をなないろ☆
人に笑顔を届けたい。
その笑顔を見た自分も幸せになれるから。
「今日の『フレッシュアイドルが大集合です!』のステージをお届けするのはこの4人です!」
アバンは一年生組四人が揃って出演番組の宣伝。大投票会勝ち抜けの四人でステージに立つとなればあの曲だろう?と大抵判ろうものですが、判っちゃいてもここに小春ちゃんが入っていないのがじつに寂しい。今回はシリーズ恒例のオフ回って事でライブノルマをサッサと消化、ゆめ&ローラのアバン引きからOP/CMが明けると即ステージであります。
というわけで早々に始まったステージは劇場版 アイカツスターズ!のオープニングを飾った「アイカツ☆ステップ!」4人バージョンでした。封切りから早や5週間を過ぎ劇場公開もそろそろ終わる頃合いなのでTVシリーズでリサイクルって感じでしょうか(笑。劇場でも思ったけれどやはりこの曲は複数でこそ映えるというか、振り付けから何から複数前提で作られているような気がしますね。特に「仲間がいてくれる~」の振り付けはソロだとホント寂しいですもの。多人数ならではのボーカル回し&フォーメーションチェンジも華やかで良い感じ。あこパートの「思うままに~」からターン&一瞬ウインクもかわいかった。そういや劇場で感じたとおり全体的にウインクが多い(笑
人数以外のソロ(デュオ)バージョンとの違いはアイドルオーラ発動のタイミング。この曲はこれまで大抵Aメロ入りでアイドルオーラが発動(&発光)していたのですが、4人バージョンでは虹が渡るサビ入りまで引っ張って発動します。またそのオーラも各キャラ個々に付くアーチ状のものと違ってステージ全体をぐるりと囲み&全面にキラキラが舞う4人モード(?)とも言えるものでした。まあこれは各々アーチを掛けるとキャラ同士が被っちゃって収集付かなくなるからでしょう。オーラ発動時のゲージはどうなってるのか?と思ったら4人揃って7割程度、つまりこの4人は実力的にほぼ差がないってコトなのかな。当初のドベ状態からここまで追い上げたゆめスゲーじゃん(笑
それにしても第1話でゆめ1人で歌っていたこの曲を(劇場版で既出とはいえ)今や4人仲良く歌えるようになった=四ツ星での時間を実感できる進化は結構感慨深い。しかしふとここまでのTV本編描写を振り返れば、ゆめ&ローラ&真昼はともかくあこに関してこの仲へ至る描写が浅いため、唐突に仲良し4人組を打ち出されても心情的に収まりが良くない感じがする。そもそもあこはTV本編でろくな出番も絡みも描かれないため人間関係の動かしようもありませんし。いろいろ都合があるでしょうけどみんなの接着剤役である小春ちゃんがいないってのもツラい。特にあこは現状小春ちゃんがいてこそ輪に入れるような気さえするため、4人の輪に入りながらもそこはかとなくアウェー感が漂っている気さえします。なので今回オフ回はこの4人が本当に仲良くなれる(なった)ようなエピソードかと思いきや…3クール目はあこの掘り下げに加えて人間関係の強化も期待したいトコ。
ライブを終えた4人娘が一息吐いていると学園長室に呼び出され、すると学園長は例によって勿体付けた言い回しにて「3日間のオフ」を宣言。大投票会で描かれたとおりこの4人はそれなりに売れっ子(という設定)のはずなのに予告なしの3連休って大丈夫なん? と思ったけれど気にしてはいけない。何だかんだ言いながら生徒を気遣う学園長という設定描写、そして振って湧いたオフという場面設定のため強引に突っ込んだ感がありあり。別に「このライブが終わったら3連休だよ!」で良かったのに。ともあれそして4人はカフェへ移動しダベリング。
「ねぇ、ねぇ、オフって何? 何かスイッチを切れって事?」
学園長室っからずっと挙動不審だったゆめはどうやら「オフ」の意味が判っていなかったようです。小友向けチュートリアル的なお約束リアクションとはいえ、アイドル学校に入学して半年経つのに「オフ」の意味を1人だけ知らないってのは無理があるなあ。
「小春ちゃんが帰るなら私もそうしようかな」
ってなトコへジャストタイミング(笑)で帰省のお休みをもらった小春ちゃんが合流し、オフの使い道をあれこれ考えていたゆめは小春ちゃんと一緒に帰省することにしました。ここでチラリと話された「小春ちゃんのお父さんは出張が多い」という情報は今後への仕込みになっているのだろうか。その流れからゆめの実家のスイーツの話題に触れると真昼のスイッチがオン! オフなのにオン!
「どうかお供させてください!」
チョコ&スイーツに目がない真昼は「なないろ洋菓子店」の名前を聞いた途端うっとり蕩けて軍門に下り(笑)、するとローラもノリノリで道連れを名乗り、というわけでみなさん揃ってゆめの実家へ行く事になりました。ってあこは?
「わ、私が行くわけないじゃない。あなたたちと違って忙しいんですの」
「そっか、じゃまた誘うね」
キョドりながらズバリ断るあこに食い下がりもせずニマニマ見ているゆめ&真昼がいい味、明らかに本音が判ってそう(笑
「ちょっと、遅いですわよ」
明けて翌朝待ち合わせの校門に当然の如く仁王立ちで待っているあこ。あはは。いつの間にか周知されてる天邪鬼をみんな笑って受け容れ、ローラに至っては「あこはこれが持ち味」とまで言っていたけれど…係るエピソードが何も無い状態でいきなりそんな事にされても見ているこっちはどうすりゃいいのか。そもそもローラとあこってこれまでろくに会話すらしていないんじゃ? あこにしてもバレバレの偶然を装い不本意のテイで合流した方が(ベッタベタとはいえ)キャラとして自然だったような気がする。真昼コーデ表情違い
シーンはパッとゆめの実家「なないろ洋菓子店」へ。移動手段すら描かれないまま現場へワープしてしまったため学園との位置関係も判りませんが、スイーツ好き・食べ歩き魔の真昼が初来店ってくらいなのでそれなりの距離はありそう? ケーキ屋によくあるオサレな営業車はよく見ると右ハンドルなのでイギリスの旧車? オースチンの古い商用車にこういうのあった気がする。かわいい店構えをサラッと眺めてさっそく店内へ入ると若い若い母ちゃん&店の奥から父ちゃんがお出迎え、ここでようやく明らかになったあこのコーデ(スカート)の強烈さにちょっと笑った。何だこのモコモコの物体は!?
あえて触れませんでしたが今回は作画品質が全体的に非常に苦しく、作画崩れやアニメーションのやっつけ感はもちろんの事、こういうパーツの描写すら怪しい始末でどうしたものかと。オフ回といえばキャラの表情描写が命みたいなトコがあるのによりによってこんな…。ちなみに今回はグロスは第11話以来のえりあるグロス、先の話数ではこれほど崩れていなかったのにどうしちゃったんだろ。
「これがかの有名なチョコブラウニー!」
後のシーンでは椅子があるテーブルにて何故か立食でスイーツを囲むみなさん。すると念願のチョコブラウニーを食べた真昼は何かのスイッチが入って例の瓦を…怒り以外でもテンション上がれば瓦割るのね。普段大人っぽい真昼の内面というか正体というか、年齢相応の子供っぽさ(感情の起伏)が垣間見えるヒトコマであります。そういやあこは真昼の瓦割りを見るの初めてなのね。にゃー!
お父さんに会いに来た小春ちゃんは自宅へ帰り、残ったみなさんはゆめの部屋で寛ぎモードに。ここでようやくあこのモコモコボトムがスカートである事が判った(笑。小学生時代のバレー部写真をチラ見しつつ、1人立ってる真昼をベッドに誘うゆめ…と書くと何だかいかがわしいな(笑。4人並んで話したい空気に反して机の椅子にちょこんと座る真昼はわざとやってる感じ。かわいい。その刹那あこにゃんこに変身して抗議→ローラとじゃれ合うヒトコマはじつに微笑ましくかわいらしく、オフ回らしい緩さを感じさせて止まないのだけれど…この関係に至る経緯描写が何も無い状態でいきなり超仲良しにされても何が何だかであります。この4人の人間関係はいつのまにこれほど進展していたのか。
「あれやろうよ、S4のお茶会。通称 星々の集いごっこだよ!」
ゆめの子供っぽい提案に呆れるローラ&あこ、ってな中でまんざらでも無さそうな真昼の表情が印象的でした。乗って来ないみんなへ「やりたい!」と駄々をこねるカットでも真昼だけは「やだ」って言わないんですよね。結局スイーツを盾に強行されたS4ごっこの際も真昼の表情がひときわ輝いていて(笑)微笑ましいったら。そんなごっこ遊びの真っ最中――
「みんな、ゆめのアルバム持って来ちゃった!…って何事?」
「あ…あははは…」
突然部屋を訪れたお母さんに引き攣るみなさんがいかにも。こりゃバツが悪い。あはは。そして持ってきたアルバムを囲んで暫しご歓談のうち、オープン時の写真を見つけたゆめへお母さんが謎のヒトコトを掛けます。
「実はね、お店を出せたのはゆめのおかげなのよ」
「え?」
「お~い、お客さんだぞ!」
するとお父さんから声が掛かり、お母さんはいかにもな布石を残して店へ戻るのでした。何このベタな流れ(笑
「レイナと一緒にケーキを作ってください」
一方店先には小さいお客さんが訳の判らない注文をしていました。ケーキを買いに来たのではなく「一緒に作って」とは…雰囲気的にご近所さん(常連客?)の子供っぽいけれど、ケースに売り物が並んでいる前でいきなりそんなん言われちゃお父さんじゃなくてもポカーンであります。
CM明けてBパート冒頭は先シーンの続きから。ママのバースディケーキを手作りしたい気持ちは判らんでもありませんし、この子との普段の付き合いも判らないのでナントモですが、常識的にそれは営業中のケーキ屋の店先で言う事では無いような。するとお父さんは予約を理由にやんわり断り、しかしレイナちゃんは涙を浮かべて懇願、ってなトコへゆめが名乗り出てケーキ作りを手伝う事になるわけですが…泣き顔で押し切るこの導入はどうもゴリ押しすぎてレイナちゃんへの同情もイマイチ覚えず、単に図々しい我が儘な子みたいな印象になってしまった。
ママのケーキを作りたいけど1人ではどうにもならず、縋る気持ちでケーキ屋へ来てもそんなん言い出せなくてドアの窓から店内を窺うばかり、ってなトコをゆめに気付かれて「どうしたのレイナちゃん?」~以下同じ流れってならまだ判るのだけれど。まあ小さい子供の向こう見ずな必死さを表現していると言われれば今回の流れはあながち間違いでは無いかもですが、関係性も何も判らないポッと出のゲストキャラがいきなりこんなん乗り込んできたら不自然さの方が先に立ってしまい、さらにゆめに続いて他のメンツが現れて「すごい!すごい!」と大はしゃぎのカットも「何だこの子」としか思えず、正直言ってシナリオ&演出(&作画)の不出来に困惑するばかりでした。
「お花柄のワンピースがお気に入りなの」
そんなこんなでケーキ作りに向けてさっそく事情聴取が始まり、一通り「お母さんが好きな物」を確かめたゆめ&ローラはレイナちゃんと一緒に商店街へ買い物に出掛けます。フルーツ店でブドウを買い、謎の店で何かを買い、するとゆめは1人離れて内緒の物を買いに走るのでした。まあ先の振りを思えば大抵予想が付きますが、その結果は私の想像をちょっと超えていた(後述
「だって殻の割れ目をまっすぐにしないと気が済まなくて」
一方お店の作業組。意外と手際が良いあこに対し、えっらい時間を掛けてようやく卵を一個割る真昼…ここまでの几帳面さは意外ではありますが、これまで何も匂わせるような事が無かっただけに単に取って付けのような気がしなくなくも(略。さらに買い物組が戻った後も切った苺を一心不乱に並べていたり、まあこういう何の役にも立たない拘りってのは子供っぽさに通じるトコがあるので、普段は大人っぽい真昼とのギャップに頬を緩めておきます。というか予約が立て込んでいるはずの父ちゃんヒマそう(笑。ここでゆめから送られた作業写真を見るテイで小春ちゃん宅の様子をチラリ。久しぶりの親子団欒に笑顔を浮かべこちらはこちらで予定どおり楽しくやっているようで何より。
ほどなくケーキが出来上がるもトップのデコレーションがありません。するとゆめが思わせぶりに「まだまだなんだな!」と最後の仕上げをレイナちゃんへ振り、ところが当のレイナちゃんは何故かしょんぼり俯いて――
「ごめんなさい、やっぱりケーキいらない」
これだけ騒いでいきなり「いらない」ってどういう? もちろんゆめたちは驚きつつ理由を聞き…実はママとケンカ中で、仲直りのためにバースディケーキを手作りしようと思ったけれどいざとなったら怖じ気づいてしまったとの事。それをして「いらない」と言ってしまう辺り子供の直球思考/語彙の少なさとも取れますが、それにしたって他に言いよう(描きよう)があるだろう?と思ってしまうと大人失格なのか。そんな中で優しく諭すゆめは私よりよほど大人だ(笑
気持ちを伝える勇気が湧かず俯いてしまったレイナちゃんをゆめが励まし、続いてあこは「素直がいちばん」と励まし…「それ自分で言う?」とローラに即ツッコまれても言葉を曲げないあこはやっぱりいい子なのだけれど、やはりこの関係性にいまいち馴染めずモニョモニョが止まらない。もう「こういう仲」と割り切るべきなのか。
「本当に大好きだったらちゃんと伝えなきゃ」
そんな中できちんと根拠がある真昼のセリフは良かった。こういう説得力のためにキャラの掘り下げが必要なのに、それが描かれぬまま結果だけ提示してもハテナマークが浮かぶばかりであります。さらに言うなら今回は全体的に制作側が想定しているキャラの関係性と、先の劇場版を含めて約半年見続けた視聴側が感じているそれとの乖離が思いっきり表面化してしまった気がする。いつものアイカツを離れたオフ回だけにキャラ同士の根っこ部分が露わになり、それは上手く回せばキャラへの理解が一層深まる極上のサービス回になるのですが、残念ながら今回は端々の違和感が先に立ってしまってほっこり気分に浸れなかった。みんな揃っての励ましに戸惑うレイナちゃんへのキメセリフ=「笑顔」のくだりはアイドルものの定石で、ケーキを通じて生まれる笑顔とアイドルの何たるかを絡めた締めも言うなれば定石どおりなので、至る経緯を上手く回せば綺麗に纏まっただろうにと思うばかり。
「ゆめちゃん、このお花って?」
というわけで花柄が好きなママのために花を飾って仕上げたケーキ。いかにもな空白トップはゆめが内緒で用意した花をデコるためのものでしたが…トップ一面の花はちょっと盛りすぎじゃ? これとて子供のシンプルなセンス=ママへの気持ちを表現したかもですが、普通は真ん中に「ママへ おたんじょうびおめでとう」くらい入れますよね。いやそれ以前に「レイナちゃんが完成した花ケーキを見る」→「このお花って?」→「花柄のワンピースが~」の流れからして、レイナちゃんは花の意図を知らないままデコっていたって事になり、要するに山盛り花の意味が不明になってしまうのです。何だかもうあらゆるシーンが全然キまらない。
完成したケーキを持って帰って行くレイナちゃんの箱の持ち方が危なっかしくてヒヤヒヤ(笑。一方それを見送るみなさんは先に振られた「お店を出せたのはゆめのおかげ」の理由を聞きます。オープン間近になっても看板メニューが決まらず頭を悩ませる若かりし父ちゃん、ってなトコへ現れた小っちゃいゆめが制止を物ともせずトレイのケーキを貪り食い、パッと振り返ったゆめの笑顔を見た父ちゃんは――
「スイーツは人を笑顔にする力を持ってる」
「そんなスイーツを僕は作るべきなんだって」
「ゆめの笑顔のおかげで前に進めたんだ」
看板メニューなどという些末事よりお客さんの笑顔が大切で、ゆめの笑顔がそれを気付かせてくれた=ゆめのおかげでオープンできたという顛末であります。まあ普通にイイハナシではあるのだけれど、店まで出そうってパティシエが開店直前にようやくその事に気付くってのはどうなの?と思わなくなくも(略。かわいい娘の笑顔に蕩けちゃうのは父親のサガではありますが、それを割り引いても「ゆめの笑顔には人を元気にする力がある」という天性のアイドル性をほんのり匂わせ、送られてきたレイナちゃん一家の笑顔からアイドルの何たるかに意気を上げて締め。あれ? 真昼の脚がストッキングになってる。もうホント最後の最後までキまらない。
アイカツから離れた各キャラの一面を見られるのはオフ回ならではですが、それだけに今回へ至るまでの描写不足が思い切り露呈してしまった感がありました。特にこれまでろくに絡みが無かったあこがいきなり超仲良しになっているのは戸惑うばかりで、少ない出番への救済が返って裏目に出てしまったような気さえします。これなら接着剤キャラ(笑)である小春ちゃんを交えた5人で親睦を深める事に特化した方が良かったのでは?
などなど少々不完全燃焼だったオフ回は強烈すぎる次回予告に全て持って行かれてしまったかもしれない。いったい小春ちゃんに何が起きるんです?
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その笑顔を見た自分も幸せになれるから。
「今日の『フレッシュアイドルが大集合です!』のステージをお届けするのはこの4人です!」
アバンは一年生組四人が揃って出演番組の宣伝。大投票会勝ち抜けの四人でステージに立つとなればあの曲だろう?と大抵判ろうものですが、判っちゃいてもここに小春ちゃんが入っていないのがじつに寂しい。今回はシリーズ恒例のオフ回って事でライブノルマをサッサと消化、ゆめ&ローラのアバン引きからOP/CMが明けると即ステージであります。
というわけで早々に始まったステージは劇場版 アイカツスターズ!のオープニングを飾った「アイカツ☆ステップ!」4人バージョンでした。封切りから早や5週間を過ぎ劇場公開もそろそろ終わる頃合いなのでTVシリーズでリサイクルって感じでしょうか(笑。劇場でも思ったけれどやはりこの曲は複数でこそ映えるというか、振り付けから何から複数前提で作られているような気がしますね。特に「仲間がいてくれる~」の振り付けはソロだとホント寂しいですもの。多人数ならではのボーカル回し&フォーメーションチェンジも華やかで良い感じ。あこパートの「思うままに~」からターン&一瞬ウインクもかわいかった。そういや劇場で感じたとおり全体的にウインクが多い(笑
人数以外のソロ(デュオ)バージョンとの違いはアイドルオーラ発動のタイミング。この曲はこれまで大抵Aメロ入りでアイドルオーラが発動(&発光)していたのですが、4人バージョンでは虹が渡るサビ入りまで引っ張って発動します。またそのオーラも各キャラ個々に付くアーチ状のものと違ってステージ全体をぐるりと囲み&全面にキラキラが舞う4人モード(?)とも言えるものでした。まあこれは各々アーチを掛けるとキャラ同士が被っちゃって収集付かなくなるからでしょう。オーラ発動時のゲージはどうなってるのか?と思ったら4人揃って7割程度、つまりこの4人は実力的にほぼ差がないってコトなのかな。当初のドベ状態からここまで追い上げたゆめスゲーじゃん(笑
それにしても第1話でゆめ1人で歌っていたこの曲を(劇場版で既出とはいえ)今や4人仲良く歌えるようになった=四ツ星での時間を実感できる進化は結構感慨深い。しかしふとここまでのTV本編描写を振り返れば、ゆめ&ローラ&真昼はともかくあこに関してこの仲へ至る描写が浅いため、唐突に仲良し4人組を打ち出されても心情的に収まりが良くない感じがする。そもそもあこはTV本編でろくな出番も絡みも描かれないため人間関係の動かしようもありませんし。いろいろ都合があるでしょうけどみんなの接着剤役である小春ちゃんがいないってのもツラい。特にあこは現状小春ちゃんがいてこそ輪に入れるような気さえするため、4人の輪に入りながらもそこはかとなくアウェー感が漂っている気さえします。なので今回オフ回はこの4人が本当に仲良くなれる(なった)ようなエピソードかと思いきや…3クール目はあこの掘り下げに加えて人間関係の強化も期待したいトコ。
ライブを終えた4人娘が一息吐いていると学園長室に呼び出され、すると学園長は例によって勿体付けた言い回しにて「3日間のオフ」を宣言。大投票会で描かれたとおりこの4人はそれなりに売れっ子(という設定)のはずなのに予告なしの3連休って大丈夫なん? と思ったけれど気にしてはいけない。何だかんだ言いながら生徒を気遣う学園長という設定描写、そして振って湧いたオフという場面設定のため強引に突っ込んだ感がありあり。別に「このライブが終わったら3連休だよ!」で良かったのに。ともあれそして4人はカフェへ移動しダベリング。
「ねぇ、ねぇ、オフって何? 何かスイッチを切れって事?」
学園長室っからずっと挙動不審だったゆめはどうやら「オフ」の意味が判っていなかったようです。小友向けチュートリアル的なお約束リアクションとはいえ、アイドル学校に入学して半年経つのに「オフ」の意味を1人だけ知らないってのは無理があるなあ。
「小春ちゃんが帰るなら私もそうしようかな」
ってなトコへジャストタイミング(笑)で帰省のお休みをもらった小春ちゃんが合流し、オフの使い道をあれこれ考えていたゆめは小春ちゃんと一緒に帰省することにしました。ここでチラリと話された「小春ちゃんのお父さんは出張が多い」という情報は今後への仕込みになっているのだろうか。その流れからゆめの実家のスイーツの話題に触れると真昼のスイッチがオン! オフなのにオン!
「どうかお供させてください!」
チョコ&スイーツに目がない真昼は「なないろ洋菓子店」の名前を聞いた途端うっとり蕩けて軍門に下り(笑)、するとローラもノリノリで道連れを名乗り、というわけでみなさん揃ってゆめの実家へ行く事になりました。ってあこは?
「わ、私が行くわけないじゃない。あなたたちと違って忙しいんですの」
「そっか、じゃまた誘うね」
キョドりながらズバリ断るあこに食い下がりもせずニマニマ見ているゆめ&真昼がいい味、明らかに本音が判ってそう(笑
「ちょっと、遅いですわよ」
明けて翌朝待ち合わせの校門に当然の如く仁王立ちで待っているあこ。あはは。いつの間にか周知されてる天邪鬼をみんな笑って受け容れ、ローラに至っては「あこはこれが持ち味」とまで言っていたけれど…係るエピソードが何も無い状態でいきなりそんな事にされても見ているこっちはどうすりゃいいのか。そもそもローラとあこってこれまでろくに会話すらしていないんじゃ? あこにしてもバレバレの偶然を装い不本意のテイで合流した方が(ベッタベタとはいえ)キャラとして自然だったような気がする。真昼コーデ表情違い
シーンはパッとゆめの実家「なないろ洋菓子店」へ。移動手段すら描かれないまま現場へワープしてしまったため学園との位置関係も判りませんが、スイーツ好き・食べ歩き魔の真昼が初来店ってくらいなのでそれなりの距離はありそう? ケーキ屋によくあるオサレな営業車はよく見ると右ハンドルなのでイギリスの旧車? オースチンの古い商用車にこういうのあった気がする。かわいい店構えをサラッと眺めてさっそく店内へ入ると若い若い母ちゃん&店の奥から父ちゃんがお出迎え、ここでようやく明らかになったあこのコーデ(スカート)の強烈さにちょっと笑った。何だこのモコモコの物体は!?
あえて触れませんでしたが今回は作画品質が全体的に非常に苦しく、作画崩れやアニメーションのやっつけ感はもちろんの事、こういうパーツの描写すら怪しい始末でどうしたものかと。オフ回といえばキャラの表情描写が命みたいなトコがあるのによりによってこんな…。ちなみに今回はグロスは第11話以来のえりあるグロス、先の話数ではこれほど崩れていなかったのにどうしちゃったんだろ。
「これがかの有名なチョコブラウニー!」
後のシーンでは椅子があるテーブルにて何故か立食でスイーツを囲むみなさん。すると念願のチョコブラウニーを食べた真昼は何かのスイッチが入って例の瓦を…怒り以外でもテンション上がれば瓦割るのね。普段大人っぽい真昼の内面というか正体というか、年齢相応の子供っぽさ(感情の起伏)が垣間見えるヒトコマであります。そういやあこは真昼の瓦割りを見るの初めてなのね。にゃー!
お父さんに会いに来た小春ちゃんは自宅へ帰り、残ったみなさんはゆめの部屋で寛ぎモードに。ここでようやくあこのモコモコボトムがスカートである事が判った(笑。小学生時代のバレー部写真をチラ見しつつ、1人立ってる真昼をベッドに誘うゆめ…と書くと何だかいかがわしいな(笑。4人並んで話したい空気に反して机の椅子にちょこんと座る真昼はわざとやってる感じ。かわいい。その刹那あこにゃんこに変身して抗議→ローラとじゃれ合うヒトコマはじつに微笑ましくかわいらしく、オフ回らしい緩さを感じさせて止まないのだけれど…この関係に至る経緯描写が何も無い状態でいきなり超仲良しにされても何が何だかであります。この4人の人間関係はいつのまにこれほど進展していたのか。
「あれやろうよ、S4のお茶会。通称 星々の集いごっこだよ!」
ゆめの子供っぽい提案に呆れるローラ&あこ、ってな中でまんざらでも無さそうな真昼の表情が印象的でした。乗って来ないみんなへ「やりたい!」と駄々をこねるカットでも真昼だけは「やだ」って言わないんですよね。結局スイーツを盾に強行されたS4ごっこの際も真昼の表情がひときわ輝いていて(笑)微笑ましいったら。そんなごっこ遊びの真っ最中――
「みんな、ゆめのアルバム持って来ちゃった!…って何事?」
「あ…あははは…」
突然部屋を訪れたお母さんに引き攣るみなさんがいかにも。こりゃバツが悪い。あはは。そして持ってきたアルバムを囲んで暫しご歓談のうち、オープン時の写真を見つけたゆめへお母さんが謎のヒトコトを掛けます。
「実はね、お店を出せたのはゆめのおかげなのよ」
「え?」
「お~い、お客さんだぞ!」
するとお父さんから声が掛かり、お母さんはいかにもな布石を残して店へ戻るのでした。何このベタな流れ(笑
「レイナと一緒にケーキを作ってください」
一方店先には小さいお客さんが訳の判らない注文をしていました。ケーキを買いに来たのではなく「一緒に作って」とは…雰囲気的にご近所さん(常連客?)の子供っぽいけれど、ケースに売り物が並んでいる前でいきなりそんなん言われちゃお父さんじゃなくてもポカーンであります。
CM明けてBパート冒頭は先シーンの続きから。ママのバースディケーキを手作りしたい気持ちは判らんでもありませんし、この子との普段の付き合いも判らないのでナントモですが、常識的にそれは営業中のケーキ屋の店先で言う事では無いような。するとお父さんは予約を理由にやんわり断り、しかしレイナちゃんは涙を浮かべて懇願、ってなトコへゆめが名乗り出てケーキ作りを手伝う事になるわけですが…泣き顔で押し切るこの導入はどうもゴリ押しすぎてレイナちゃんへの同情もイマイチ覚えず、単に図々しい我が儘な子みたいな印象になってしまった。
ママのケーキを作りたいけど1人ではどうにもならず、縋る気持ちでケーキ屋へ来てもそんなん言い出せなくてドアの窓から店内を窺うばかり、ってなトコをゆめに気付かれて「どうしたのレイナちゃん?」~以下同じ流れってならまだ判るのだけれど。まあ小さい子供の向こう見ずな必死さを表現していると言われれば今回の流れはあながち間違いでは無いかもですが、関係性も何も判らないポッと出のゲストキャラがいきなりこんなん乗り込んできたら不自然さの方が先に立ってしまい、さらにゆめに続いて他のメンツが現れて「すごい!すごい!」と大はしゃぎのカットも「何だこの子」としか思えず、正直言ってシナリオ&演出(&作画)の不出来に困惑するばかりでした。
「お花柄のワンピースがお気に入りなの」
そんなこんなでケーキ作りに向けてさっそく事情聴取が始まり、一通り「お母さんが好きな物」を確かめたゆめ&ローラはレイナちゃんと一緒に商店街へ買い物に出掛けます。フルーツ店でブドウを買い、謎の店で何かを買い、するとゆめは1人離れて内緒の物を買いに走るのでした。まあ先の振りを思えば大抵予想が付きますが、その結果は私の想像をちょっと超えていた(後述
「だって殻の割れ目をまっすぐにしないと気が済まなくて」
一方お店の作業組。意外と手際が良いあこに対し、えっらい時間を掛けてようやく卵を一個割る真昼…ここまでの几帳面さは意外ではありますが、これまで何も匂わせるような事が無かっただけに単に取って付けのような気がしなくなくも(略。さらに買い物組が戻った後も切った苺を一心不乱に並べていたり、まあこういう何の役にも立たない拘りってのは子供っぽさに通じるトコがあるので、普段は大人っぽい真昼とのギャップに頬を緩めておきます。というか予約が立て込んでいるはずの父ちゃんヒマそう(笑。ここでゆめから送られた作業写真を見るテイで小春ちゃん宅の様子をチラリ。久しぶりの親子団欒に笑顔を浮かべこちらはこちらで予定どおり楽しくやっているようで何より。
ほどなくケーキが出来上がるもトップのデコレーションがありません。するとゆめが思わせぶりに「まだまだなんだな!」と最後の仕上げをレイナちゃんへ振り、ところが当のレイナちゃんは何故かしょんぼり俯いて――
「ごめんなさい、やっぱりケーキいらない」
これだけ騒いでいきなり「いらない」ってどういう? もちろんゆめたちは驚きつつ理由を聞き…実はママとケンカ中で、仲直りのためにバースディケーキを手作りしようと思ったけれどいざとなったら怖じ気づいてしまったとの事。それをして「いらない」と言ってしまう辺り子供の直球思考/語彙の少なさとも取れますが、それにしたって他に言いよう(描きよう)があるだろう?と思ってしまうと大人失格なのか。そんな中で優しく諭すゆめは私よりよほど大人だ(笑
気持ちを伝える勇気が湧かず俯いてしまったレイナちゃんをゆめが励まし、続いてあこは「素直がいちばん」と励まし…「それ自分で言う?」とローラに即ツッコまれても言葉を曲げないあこはやっぱりいい子なのだけれど、やはりこの関係性にいまいち馴染めずモニョモニョが止まらない。もう「こういう仲」と割り切るべきなのか。
「本当に大好きだったらちゃんと伝えなきゃ」
そんな中できちんと根拠がある真昼のセリフは良かった。こういう説得力のためにキャラの掘り下げが必要なのに、それが描かれぬまま結果だけ提示してもハテナマークが浮かぶばかりであります。さらに言うなら今回は全体的に制作側が想定しているキャラの関係性と、先の劇場版を含めて約半年見続けた視聴側が感じているそれとの乖離が思いっきり表面化してしまった気がする。いつものアイカツを離れたオフ回だけにキャラ同士の根っこ部分が露わになり、それは上手く回せばキャラへの理解が一層深まる極上のサービス回になるのですが、残念ながら今回は端々の違和感が先に立ってしまってほっこり気分に浸れなかった。みんな揃っての励ましに戸惑うレイナちゃんへのキメセリフ=「笑顔」のくだりはアイドルものの定石で、ケーキを通じて生まれる笑顔とアイドルの何たるかを絡めた締めも言うなれば定石どおりなので、至る経緯を上手く回せば綺麗に纏まっただろうにと思うばかり。
「ゆめちゃん、このお花って?」
というわけで花柄が好きなママのために花を飾って仕上げたケーキ。いかにもな空白トップはゆめが内緒で用意した花をデコるためのものでしたが…トップ一面の花はちょっと盛りすぎじゃ? これとて子供のシンプルなセンス=ママへの気持ちを表現したかもですが、普通は真ん中に「ママへ おたんじょうびおめでとう」くらい入れますよね。いやそれ以前に「レイナちゃんが完成した花ケーキを見る」→「このお花って?」→「花柄のワンピースが~」の流れからして、レイナちゃんは花の意図を知らないままデコっていたって事になり、要するに山盛り花の意味が不明になってしまうのです。何だかもうあらゆるシーンが全然キまらない。
完成したケーキを持って帰って行くレイナちゃんの箱の持ち方が危なっかしくてヒヤヒヤ(笑。一方それを見送るみなさんは先に振られた「お店を出せたのはゆめのおかげ」の理由を聞きます。オープン間近になっても看板メニューが決まらず頭を悩ませる若かりし父ちゃん、ってなトコへ現れた小っちゃいゆめが制止を物ともせずトレイのケーキを貪り食い、パッと振り返ったゆめの笑顔を見た父ちゃんは――
「スイーツは人を笑顔にする力を持ってる」
「そんなスイーツを僕は作るべきなんだって」
「ゆめの笑顔のおかげで前に進めたんだ」
看板メニューなどという些末事よりお客さんの笑顔が大切で、ゆめの笑顔がそれを気付かせてくれた=ゆめのおかげでオープンできたという顛末であります。まあ普通にイイハナシではあるのだけれど、店まで出そうってパティシエが開店直前にようやくその事に気付くってのはどうなの?と思わなくなくも(略。かわいい娘の笑顔に蕩けちゃうのは父親のサガではありますが、それを割り引いても「ゆめの笑顔には人を元気にする力がある」という天性のアイドル性をほんのり匂わせ、送られてきたレイナちゃん一家の笑顔からアイドルの何たるかに意気を上げて締め。あれ? 真昼の脚がストッキングになってる。もうホント最後の最後までキまらない。
アイカツから離れた各キャラの一面を見られるのはオフ回ならではですが、それだけに今回へ至るまでの描写不足が思い切り露呈してしまった感がありました。特にこれまでろくに絡みが無かったあこがいきなり超仲良しになっているのは戸惑うばかりで、少ない出番への救済が返って裏目に出てしまったような気さえします。これなら接着剤キャラ(笑)である小春ちゃんを交えた5人で親睦を深める事に特化した方が良かったのでは?
などなど少々不完全燃焼だったオフ回は強烈すぎる次回予告に全て持って行かれてしまったかもしれない。いったい小春ちゃんに何が起きるんです?
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