fc2ブログ

薬屋のひとりごと

著者:日向夏

Amazon
BOOK☆WALKER

大陸の中央の位置する大国。その首都にある後宮で下働きをする少女・猫猫。花街で薬屋をしていたが、誘拐され、現在に至る。何事もなく年季が明けるのを待つ彼女だが、そんなとき、皇帝の子供が皆、短命で亡くなっており、今いる子供も病に倒れていることを知る。興味本位で、その原因を調べ始める猫猫だったが……
2025年1月に始まるアニメの第2期。アニメ感想のラジオをしている中、「第1期を見て、第2期も見ろ!」と言われ、「だったら原作小説読むわ!」というやり取りをした結果、手にすることになった本作。
まず思ったのが、結構、淡々とした文体だな、ということ。1つの章が10頁弱くらいの分量で、それ単独で話が完結したり、2~3くらいの章で1つにエピソードという形で進んでいく。結構、他者に対して割り切ったもの言いをしつつ、興味があることについてはついつい肩入れしてしまって、という猫猫のキャラクターが印象的。
冒頭に書いた皇帝の子供がなぜか短命になってしまう。それを調べることにした猫猫。彼女が発見したのは、寵姫たちが使っているあるもの。そのことを匿名で伝え、事件は解決する……はずだった。しかし、猫猫が病の原因を発見した、ということが宦官である壬氏にバれてしまい、四大寵姫の一人・玉葉の毒見係に抜擢されることになる。そして……
薬屋の娘で、その知識を用いて謎解きをする、という部分がメインにはなっているのだけど、謎自体は薬学とか医学に詳しくない自分でもわかるレベル。ただ、その一方で、後宮という女の園での人間関係などが印象的。寵姫たちの間にあるライバル関係。その寵姫と、そこに仕える女官たちの関係。そもそも、猫猫のように自ら望んでやってきたわけではない、なんていう存在もいる。挙句の果てに、宦官である壬氏などを巡っての思い、なんていうものまで存在する。そんな中で、自らは我関せず、という姿勢の猫猫。そうは言いつつも……というのがこの巻の状況。
今後、どういう風に話が広がっていくのか楽しみにしたい。

No.7238

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

この記事は、「新・たこの感想文」に掲載するために作成したものです。
他のブログなどに、全文を転載することは許可しておりません。
「新・たこの感想文」以外で全文を転載したブログ等がありましたら、それは著作権を侵害した違法なものとなります。

Tag:小説感想ヒーロー文庫日向夏

COMMENT 0

No image

');q.setNumEntries(5);q.load(dispfeed);function dispfeed(a){if(!a.error){var b=document.getElementById("feedContainer");for(var i=0;i'}else{n+=r}b.innerHTML+=''}var p=b.getElementsByTagName('a');for(var j=0,l=p.length;j