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【映画】『明日の記憶』(2006年)雅行の記憶がどんどんなくなっていく!その時、妻 枝実子は何を想う! | ネタバレあらすじと感想

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◆映画『明日の記憶』の作品情報

【監督】堤幸彦

【脚本】砂本量、三浦有為子

【原作】萩原浩

【出演】渡辺謙、樋口可南子、坂口憲二、吹石一恵他

【配給】東映

【公開】2006年

【上映時間】122分

【製作国】日本

【ジャンル】ヒューマンドラマ

【視聴ツール】U-NEXT

◆キャスト
佐伯雅行:渡辺謙
佐伯枝実子:樋口可南子
伊東(佐伯)梨恵:吹石一恵
伊東直也:坂口憲二
園田:田辺誠一
安藤俊彦:袴田吉彦

◆ネタバレあらすじ
映画『96時間/レクイエム』のネタバレが含まれています。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。

本作は、荻原浩の同名小説を原作としたドラマ映画です。若年性アルツハイマー病を患う広告代理店のエリートサラリーマンである佐伯雅行(渡辺謙)の人生と、それに伴う家族の苦悩を描いています。
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あらすじ
佐伯雅行は大手広告代理店に勤めるエリート社員で、妻の枝実子(樋口可南子)と二人の子供たちと幸せな生活を送っていました。しかし、ある日突然、雅行は日常生活の中で些細なミスを犯し始めます。最初は単なる疲れやストレスだと思われていましたが、次第にその頻度は増し、遂には重大な業務ミスを犯してしまいます。
雅行は医師の診断を受け、若年性アルツハイマー病と診断されます。この知らせは彼の人生を一変させ、仕事や家庭生活に深刻な影響を及ぼします。枝実子は夫の変化に戸惑いながらも、彼を支えることを決意し、家族全員がこの難病と向き合うことになります。
雅行の症状は次第に進行し、記憶を失っていく中で、彼はかつての同僚や友人との絆を再確認し、また家族との時間を大切にしようと努めます。しかし、病気の進行は止まらず、彼は次第に自分の存在すらも認識できなくなっていきます。
一方で、雅行の周囲の人々も彼の病気に向き合う中で成長していきます。枝実子は夫の介護に追われながらも、彼との愛を再確認し、家族の絆を深めていきます。雅行の同僚たちは彼の突然の変化に戸惑いながらも、彼の努力と忍耐に感動し、共に働く意義を見出していきます。
映画のクライマックスでは、雅行は最終的に自分の名前すらも忘れてしまいますが、枝実子の愛情と献身によって、彼は最後の瞬間まで人間らしさを保ち続けます。彼の記憶が失われていく中で、枝実子は夫のために家族のアルバムを作り、彼の人生の瞬間を一つ一つ記録していきます。
彼の病気は家族にとって苦しい試練でありましたが、その試練を乗り越えることで家族の絆はより一層強くなりました。
まとめ
本作は、若年性アルツハイマー病という厳しい現実に直面する家族の姿を描いた感動的な作品です。渡辺謙と樋口可南子の迫真の演技が、観る者の心を揺さぶります。この映画は、愛と支え合いの力を再確認させるとともに、人間の尊厳について深く考えさせられる作品です。

◆考察と感想
本作は、若年性アルツハイマー病に直面した一人の男性とその家族の姿を描いた感動的なドラマです。荻原浩の同名小説を原作とし、渡辺謙と樋口可南子が主役を務めるこの映画は、愛と家族の絆の重要性を深く掘り下げています。
考察
この映画は、病気によって記憶を失っていく過程を詳細に描きながら、個人の尊厳や人間関係の意味について深く考えさせられます。主人公の佐伯雅行が若年性アルツハイマー病と診断されることで、彼の人生は大きく変わります。映画は、彼の記憶が徐々に失われていく過程をリアルに描写し、観客に記憶の重要性とその喪失がもたらす影響を痛感させます。
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雅行が仕事や日常生活で感じる困惑や恐怖は、アルツハイマー病の進行をリアルに表現しています。また、彼の妻・枝実子が直面する葛藤と決意も、家族の視点から病気に立ち向かう姿を描き出しています。雅行が自分の名前すら忘れてしまうシーンは、記憶の喪失が個人のアイデンティティをどれほど揺るがすかを象徴的に示しています。
感想
渡辺謙の演技は非常に感情的で説得力があり、観客に深い共感を呼び起こします。彼が演じる雅行の苦悩や恐怖、そして少しずつ記憶を失っていく姿は心に強く残ります。特に、彼が自分の記憶を取り戻そうとする必死の努力や、愛する人たちとの思い出を守ろうとする姿には胸を打たれました。
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樋口可南子の演じる枝実子もまた、非常に感動的です。彼女の献身的な愛と支えは、雅行の苦しみを和らげるだけでなく、観客にも愛と献身の力を実感させます。
映画全体を通じて、アルツハイマー病というテーマを扱いながらも、それを単なる悲劇として描くのではなく、そこにある愛や希望を見せることに成功しています。雅行が自分の記憶を失っていく中で、家族や友人との絆を再確認し、日々を大切に過ごそうとする姿は、観客にとっても大きな励ましとなります。
また、映画はアルツハイマー病に対する理解を深めるだけでなく、病気を持つ人々とその家族への共感と尊敬を喚起します。病気と向き合う中で見せる家族の強さや絆は、困難な状況にある全ての人々にとって希望と勇気を与えるものです。
まとめ
「明日の記憶」は、若年性アルツハイマー病という厳しい現実に直面する家族の姿を通して、人間の尊厳や愛の力を描き出した作品です。渡辺謙と樋口可南子の素晴らしい演技が、観る者の心を深く揺さぶり、家族の絆の重要性を再確認させます。この映画は、記憶の喪失というテーマを通して、愛と支え合いの力を再認識させるとともに、人間の尊厳について深く考えさせられる作品です。観客にとって、雅行と枝実子の物語は、困難な状況にあっても愛と希望を見つける力を教えてくれる感動的な物語です。




評価点   94点
お薦め度  92点


2006年  122分  日本製作

 
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