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【映画】『ウルフズ・コール』(2019年)それは、人類滅亡への叫び声-新たな極限を突きつける緊迫の潜水艦サスペンス&アクション大作! | ネタバレあらすじと感想

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◆映画『ウルフズ・コール』の作品情報

【英題】The Wolf’s Call

【監督・脚本】アントナン・ボードリー

【出演】フランソワ・シヴィル、オマール・シー、マチュー・カソヴィッツ他

【配給】パテ、クロックワークス

【公開】2019年

【上映時間】116分

【製作国】フランス

【ジャンル】アクション、スリラー

【視聴ツール】U-NEXT、吹替

◆作品、監督など

出演:
フランソワ・シヴィル…1989年、35歳。フランス出生。これから俳優のキャリアを積んでいく未だ若き俳優。演劇の勉強をしていたとのこと、演技力は秀逸。

◆あらすじ

プロローグ

フランス海軍の攻撃型原子力潜水艦「チタン」でソーナー員として勤務する主人公のシャンテレッド(フランソワ・シヴィル)、通称ソックスは、並外れた聴力を活かし敵の動向を探るという重要な役割を担う「黄金の耳」の一人でした。
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シリアでの特殊部隊輸送任務中、ソックスは正体不明の音を聴きますが艦艇か動物かの識別を誤ってしまいます。その結果、シリア軍の対潜ヘリコプターからの攻撃を受けた「チタン」は危機的状況に陥るも、艦長であるグランシャン(レダ・カテブ)は浮上して携行地対空ミサイルによる迎撃を行い、ヘリの撃墜に成功。
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帰還する特殊部隊の収容を終え、任務を成功させ、ブレスト港に帰還します。

序盤

フランス海軍はロシアから圧力を受けるフィンランドを支援するために艦隊を派遣することを決定し、フランス・ロシア間の関係が悪化する中、グランシャンは戦略ミサイル原潜「レフローヤブル」の艦長に転属。「チタン」の後任は副艦長であったドルシ(オマール・シー)が着任します。
ソックスはミスに関しては信頼の厚いグランシャンからとがめられることはなかったのですが、黄金の耳としての役割を軍上層部から疑問視され、任務を外されそうになります。
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彼は独自に自分の聞いた音声パターンを調べていき、それがティムールIII型というロシア製潜水艦のものであることを突き止めますが、上官のパソコンから機密情報を勝手に閲覧するなど越権行為を多数行ったために逮捕されかかります。
しかし、グランシャンの計らいで「レフローヤブル」のソーナー員に抜擢される。ところが、直前になって尿検査で大麻が検出されたことで結局「レフローヤブル」の乗員から降ろされることになってしまいます。

中盤

居場所を失い、自棄になって軍をやめようとするソックスでしたが、その直後にロシアの戦略ミサイル原潜が弾道ミサイルを発射という緊急事態に遭遇します。フランス政府は報復に核ミサイル攻撃を敢行する指示を戦略ミサイル原潜部隊に指示する中、司令部に居合わせたソックスはロシアの弾道ミサイルの軌道などおかしな点を見つけ、核弾頭が非搭載であることを見抜きます。
ALFOSTの提督はソックスの調査から関係各所と調査した結果、ロシアが裏で売却していた戦略ミサイル原潜を入手した中東のテロ組織が核弾頭非搭載のミサイルを発射し、フランスに本物の核ミサイルをロシアに対して撃たせ、核戦争を誘発させようとしていたことを突き止めます。
真実を知ったフランス政府は攻撃中止を命じようとしますが、軍規上、一度大統領命令が出た時点で通信をすべて遮断して作戦行動に移行していた「レフローヤブル」を止める手立てはなく、政府は「レフローヤブル」を撃沈してでも阻止する命令を下します。

終盤

提督はソックスと共に「レフローヤブル」の海域付近にいたソックスの古巣である「チタン」にヘリで向かって移乗。艦長のドルシに事の顛末を伝え、捜索した末に「レフローヤブル」を発見した「チタン」でしたが、攻撃停止の呼びかけに対して「レフローヤブル」は軍規に従って答えようとしません。
ドルシは自分が潜水服を着て「レフローヤブル」に単身接近し、通信を試みますが、「レフローヤブル」側は「チタン」の行動が離反行為と認識し、艦長のグランシャンは迷った末に「チタン」に対して魚雷攻撃を敢行。「チタン」はダメージを受け、余波で水中にいたドルシは死亡します。
「レフローヤブル」は「チタン」がダメージを受けた隙をついて姿を消し、命令通り核ミサイル攻撃を敢行しようとします。「チタン」の指揮を代理でとることになった提督は、ソックスのソーナー操作によって「レフローヤブル」の居場所を特定させると有線誘導魚雷によって攻撃を敢行します。
ミサイル発射の準備を進めていて回避行動がとれない「レフローヤブル」のグランシャンは「チタン」に対して魚雷攻撃を行うことで有線誘導ワイヤーの限界距離を迎えさせ、ワイヤーを切らせようとするも提督は相打ちを覚悟で回避行動をせず「レフローヤブル」側のデコイ等の攻撃を見切って魚雷の誘導指示を続けます。

結果、「レフローヤブル」は魚雷の至近弾を受けて中破し、ミサイル発射は阻止。一方の「チタン」は魚雷の直撃を受けて大破撃沈されてしまいます。魚雷の至近弾によるダメージで指令室に有毒ガスが充満する「レフローヤブル」で重傷を負ったグランシャンは沈みゆく「チタン」からソックスが発信した通信によるミサイル発射中止の懇願を聞き、ミサイル発射の中止を行った末にガスにより死亡します。

ソックスは生き残っていた提督の力を借り海上へ脱出に成功しますが、提督を含んだ残りの乗組員と共に「チタン」は海底に沈んで行きました。物語は帰港する「レフローヤブル」艦上で弔いを行うソックスの姿を映して幕を閉じます。
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◆考察と感想

世界は狭くて、今一つ潜水艦と言う大きな軍備に中にいると言う感じは余りしないものの、
臨場感が結構有って、緊迫感を共有出来ました。
一方で、主人公のソックスが今一つヘタレで、心細いのが、その後の活躍を予感させるものだと言うのは容易に想像出来ました。
作品としては、アメリカ作品とは全く別物と言うイメージが出来て、これがヨーロッパ映画の雰囲気なのかとある意味、驚きが有りました。全然違うので。
「ウルフズ・コール」とは、彼の耳を惑わせたのがまるで「狼の歌(呼び声)」のように正体不明のソナー音のことを言っています。シャンテレッドは人類滅亡の危機を賭けた決断を迫られる訳ですが、核爆弾の恐ろしさもまた、本作ではクローズアップされています。




評価点   85点
お薦め度  82点


2019年  116分  フランス製作

 
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