2005-11-19(Sat)
巷にあふれるプチ小泉政権
昨夜は、子どもを預けている保育園の父母会があった。どうも、父母会と園の職員とがギクシャクしている。どういう事かとしばらくながめていたら、現下の公務員タタキと同じ事が、保育園でも父母会の姿で行われているのである。
これまで何度も書いたし、他のブログでも書かれていることだが、ファシズムは「正義」の仮面をかぶってやってくる。叩かれる方にも、確かに落ち度や既得権にアグラをかいているところがある。
保育園のこともそのとおりで、あれこれ叩かれることは、一つ一つとってみれば納得せざるをえない事が多い。しかし、そこに貫かれている視線に、他者への思いやりや、他の立場から考えてみるということは、一切無い。
父母=利用者としての権利を一方的に主張するものなのである。確かにそれは正当なものであるとしても、自分の子どもを預けている保育園の先生に対し「敵は弱っているぞ、いまがチャンスだ」などと言う感性は、私は持ち合わせていない。
声高に主張する数人のまえに、黙ってうなずく父母が半数。何も言わず、表情も変えずに、しかし文句も言わずに座っている父母が半数。
「門の前で職員組合がビラ撒きをするのを禁止しよう」と言い出すに至って、見るに見かねて「それは言論の自由に関わる重大な問題だから、よく考えよう」と注意しても、「貴重なご意見ありがとうございました」のヒトコトで、片づけられてしまう。
この保育園での騒動が、直接ファシズムにつながるわけではない。ただ、たぶん全国あちこちでこうした動きがおきているのだとするならば、これはファシズムの地ならしに他ならない。
公務員の怠慢を叩きまくり、目先の権利意識で基本的な人権を自ら放棄し、声高の数名が事なかれの多数を引っぱってしまう。まさに、プチ小泉政権といわざるをえない。
政治家の言動よりも、こうした名も知らぬ多くの「プチ小泉」のうねりの方が、私には恐ろしい。
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