MacTypeを使わずにFirefoxの文字表示をきれいにする方法
Windowsのフォントレンダリングはあまり評判がよくない。対策として、仕事用PCのWindows XPでgdippを半年くらい使っている。2010年の0.9.1を最後にアップデートがとまっているが、私の環境では特に問題ない。
Windows 7はDirectWriteなどによってフォント表示品質を改善している。秀丸エディタはメイリオやLucida Consoleを使い、3DグラフィックスアクセラレータをオンにするとDirectWriteで文字描画する。OfficeソフトがどのバージョンでDirectWriteを使っているか分からないが、MSゴシック・MS明朝以外のフォント、たとえばHGSゴシック・HGS明朝を使えば、DirectWriteでなくても問題ない。
問題はFirefoxである。デフォルトフォントをメイリオに設定していても、MS Pゴシックをfont-familyで指定するWebページが残念な見栄えになる。代表的なところはYahoo! Japanのトップページだ。
巷ではMacTypeの評判がよく、gdippより断然きれいだという話も聞くが、要するにMS Pゴシックを使わないようにすればいいのである。調べると、FirefoxのユーザCSSなどを活用すればよいことが分かった。以下、その手順をまとめる。
コントロールパネルの「ClearTypeテキストの調整」(ClearType Tuner)
モニタや自分の好みに合わせて表示を調整する。これをやっておけば、同じメイリオでもだいぶ見栄えがよくなる。
Firefoxフォントを以下のように設定する(オプション → コンテンツ → フォントと配色 → 詳細設定)
プロポーショナル:ゴシック体(Sans-serif)
明朝体(Serif):HGS明朝B
ゴシック体(Sans-serif):メイリオ
等幅(Monospace):HGゴシックM
HGフォントはマイクロソフトOffice付属のフォントである。Officeが入っていない場合は、明朝体をMS P明朝に、等幅をMSゴシックにする。あるいはIPAフォントを使う。どちらもそれほど美しくないが、明朝体や等幅フォントが必要な場面は多くないと割り切る。
Firefoxのハードウェアアクセラレーションをオンにする(オプション → 詳細 → 一般)
実際にオンになっているかどうかをabout:support(ヘルプ → トラブルシューティング情報)で確認する。「DirectWrite 有効」がtrueになっていればよい。グラフィックスドライバによってはfalseになってしまうかもしれない。
ユーザCSSでフォント置き換え
userContent.cssをFirefoxプロファイルフォルダのchormeディレクトリ内に作る。ファイルはUTF-8エンコーディングで作らなければならない。ファイルの内容は以下の通り。
@charset "UTF-8"; @font-face { font-family: "MS Pゴシック"; src: local("メイリオ"), local("Meiryo"); } @font-face { font-family: "MS PGothic"; src: local("メイリオ"), local("Meiryo"); }
以上でMS Pゴシックを指定したWebページもメイリオできれいに表示できるようになる。どれも標準機能の範囲なので、MacTypeの開発が続くのかどうかとか、新しいOSでもサポートされるのか、ソフトとの相性はどうかなどを気にしなくてよい。
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コメント
これで、DirectWriteとの相性が悪いMS明朝とやっつけ仕事のできそこないフォントMeiryo UIを一掃できそうです。
有用な情報ありがとうございました。
投稿: Tatsu | 2014年5月13日 23時02分