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2008年7月 2日 (水)

自分のところの小中学校でどう教えているかも知らない下関市の教育長さんの不見識

 ポチです。
 土砂降りの雨が2日くらい続いた後は、晴天続き。
 そして、今朝はまた雨。
 この雨がすぎると、もう梅雨は明けて夏に向かうかのような天気です。
 天気予報などを観ていると、今年も猛烈に暑い夏になるようで、本当に憂鬱です。
 みなさんもお身体を大切に夏を乗り切ってください。




 さて、いま山口県を賑わしているのは、この問題です。

下関市教育長「植民地支配は歴史的事実に反する」
                asahi.com  2008年6月29日17時5分

 山口県下関市の嶋倉剛教育長(44)が26日、学校への教育補助金増額を求めて訪ねてきた山口朝鮮学園の金鍾九理事長と保護者らに、日本の朝鮮半島に対する植民地支配について「植民地支配は歴史的事実に反する」と述べた。

 同学園は山口朝鮮初中級学校を運営。この日、保護者側は「植民地支配によって日本に渡航せざるを得なかった朝鮮人子弟が通っている。ほかの外国人学校とは経緯が違うことをふまえて対処してほしい」と要望した。これに対し、嶋倉教育長は「植民地支配という部分については歴史的事実に反するので受け入れられ ない」と述べた。

 保護者らは机をたたくなどして激しく抗議し、金理事長も「歴史的事実は歴史的事実と受け止めて」と主張した。嶋倉教育長は「日朝併合の部分をいかに言うかは自由」と言いつつ、植民地支配であったことは改めて否定。「そこは日朝交渉でやって頂ければいい話」と述べた。

 金理事長は「日朝平壌宣言や日本の首相談話にも植民地支配への謝罪が盛り込まれている。それを否定することは国のトップを否定することだ」と話す。嶋倉教育長は朝日新聞社の取材に「助成の話に昔の話を持ち出すのは筋違い」と話した

 嶋倉教育長は87年に文部省に入省。教育財政室長などを歴任した。下関市では前任の教育長が突然辞職して4月から空席だった。市は後任を文部科学省に求め、嶋倉氏が5月に着任した。

 下関市と朝鮮半島はつながりが深い。戦後、朝鮮半島に帰る船に乗ろうと下関には多くの朝鮮半島出身者が集まった。現在もその子孫が多く住み、約4 千人が韓国・朝鮮籍で外国人登録をしている。下関市と韓国の釜山市との間には関釜フェリーが就航し、両市は姉妹都市として提携している。(島津洋一郎)

     ◇

 山口県下関市の嶋倉剛教育長が「(朝鮮半島の)植民地支配は歴史的事実に反する」と発言したことについて、渡海文部科学相は27日の会見で、「我 が国の植民地支配によって多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大な損害と苦痛を与えたという認識を政府は表明しており、私の認識も同じ。もし それに反する発言ということであれば、大変遺憾だ」と話した。



 ローカルな話題なのかなと思っていたのですが、ネットでみると、全国のあちこちで取り上げられていて、「やはり問題が問題だけになあ」と思ってしました。


 それにしても、すごい人を文部科学省からつれてきたものですね、下関市は。

 この嶋倉さんの朝鮮学校関係者との面会での発言要旨と27日の記者会見での発言、マスコミに発表したコメントが「朝日」の地域版に載っていました。
 これ、おもしろいですよ。

◆嶋倉教育長の26日の発言の要旨
 いまの話で植民地支配と言うことに部分については
歴史的事実に反しますので、それは私の方からそういう形では受け入れられない。植民地支配だということを前提に、そういう日朝併合の部分をいかにいうかは自由です。それを植民地支配だったと事実関係を変えて語ったんでは全然、事実関係は進まない。そこの部分は日朝交渉でちゃんとやっていただければいい話。そこの部分がどうだったか、皆さん方の教育に対してどのような影響があるのかは議員連盟の方でちゃんと話をしてほしい。

◆27日午前中の記者会見での発言
 併合は
植民地だという意識はない。(併合は)対等だ

◆27日午後に発表した報道各社へのコメント
 私は26日の(助成の)要望において相手から
筋違いのお話が突然出されたため、その話に立ち入ることを否定する発言を行った旨を説明したものです。私は当然のことながら下関市の教育行政を行うにあたり、政府の見解を尊重するものです。

 嶋倉さんの発言の異常振りをみてみたいと思います。

 この嶋倉さんのヘンなのは、言うまでもなく、「日韓(朝)併合」が「植民地支配」ではなく、「対等」なものだと言っていることです。
 「嶋倉剛」で検索してみると・・・・・・。
 あるわ、あるわ。「対等は常識だ」とか「併合で朝鮮の人の暮らしはよくなった。救ってやったのだ」とか・・・。

 「併合」で、朝鮮の人の暮らしがよくなったのか悪くなったのか、私にはよくわかりません。しかし、問題はそんなところにあるはずもありません。
 「日韓併合」で、大韓民国という国は消滅し、朝鮮総督府という名の日本人による支配機構がつくられ、朝鮮全土を治めた。つまり、朝鮮民族は、みずからの現在と未来を決定する権利を日本人に奪われました。これが事実であり、この事実を「植民地支配」と言わずして何というのでしょうか。

 と、まあ、私がいろいろ言うより、当の下関市の子どもたちには、何と教えられているのか、ということです。
 これも、「朝日」に載っていました。

◆下関市内で使われている教科書の記述(抜粋)

 「日本は韓国の植民地化を進め、陸軍・海軍の軍備を増強させるなど、帝国主義国としての動きを活発にさせていきました」「1910年、 日本は韓国を併合して、植民地としました(韓国併合)。朝鮮総督府をおいて支配を開始し、韓国を朝鮮と改め、首都漢城(現在のソウル)も京城と名をかえさ せました」
 =「社会科中学生の歴史」(帝国書院)

 「日清戦争ののち、台湾を植民地とした日本は、日ロ戦争後、朝鮮(韓国)を支配しようとしました。朝鮮の人々の抵抗を軍隊がおさえ、 1910年(明治43年)、朝鮮を併合しました(韓国併合)。植民地の学校では、日本語の教育を受けることになり、朝鮮の歴史は教えられず、民族のほこり を大きくきずつけられました。土地の制度が変えられ、その結果、多くの朝鮮の人々が土地を失いました」
 =小学校の「新編新しい社会6上」(東京書籍)

 でしょう?嶋倉さん。
 あなたのところの子どもたちにも、ちゃんとこう教えられているんですよ。
 あなた、どこの教育長さんでしたっけ?
 たしかに、教育長になられて間もないんでしょうけど、見識のなさにはあきれますし、あまりにも無責任と言わざるを得ないでしょう。教育長失格ですね。


 もう一つ、嶋倉さんがヘンなのは、市の助成増額をかたくなに拒否していることです。
 「朝日」の記事にはこの点に触れていないのですが、「毎日」によると、朝鮮学校関係者の要望に対し、嶋倉さんは、次のように言ったそうです。

 「助成金は公教育のルールで決まっている。市には増額する財源もない」

 「公教育のルール」とは何のことでしょうか?
 意味不明ですね。
 朝鮮学校は各種学校扱いのため、国庫補助はなく、地方自治体が独自の助成制度をつくっています。
 で、各自治体のルールは、それぞれが条例で定めます。条例は、不都合になれば、議会の議決を経ればいくらでも変えることが可能です。
 それだけのことです。
 「公教育のルール」というわけのわからないものを持ち出して、それが自分たちの及ぶ権限の外にあるかのような言い方でこれを拒否するというのは、あまりにもひどい態度だと言わざるを得ないでしょう。

 「そうは言っても日本人じゃない人にそんな助成が必要なのか」と言われる方がおられるかもしれません。
 確かに、在日朝鮮人の方は、国籍上は日本人ではありません。
 しかし、この点で、はっきりさせておかなければならないのは、在日朝鮮人の方は、所得税、住民税、固定資産税、そして消費税と各種の間接税、つまり日本政府が定めたすべての税金を、日本人とまったく同じ基準で、国と地方自治体に支払っておられるということです。
 朝鮮学校関係者の方は、日本の小学校、中学校並の予算を出せなんて言っているわけではありません。日本で生まれ、日本で育ち、その多くがこれからも日本で暮らし、日本のGDPの一翼を担っていく子どもたちの教育です。わずかな助成金の増額など、少なくとも「検討する」くらいは言ってもいいのではないでしょうか。ムキになって拒否するところに、この人の思想性があらわれているような気がします。


 それから、嶋倉さんの発言の後半、「市には増額する財源もない」という部分についてです。
 まったく、「冗談でしょう?」というような話です。
 先ほど述べたように、それぞれの自治体が条例で決めているので、自治体によって、助成の内容は異なります。
 「朝日」によると、山口県では次にようになっているそうです。
 山口県が生徒一人当たり年間5万円の補助を出しています。この金額は、一般の私立学校の5分の1だそうです。
 下関市は、それに加え、年間20万円+生徒一人当たり1000円を補助しているそうです。これは、生徒一人当たりに換算すると約5100円になります。一方、徳山朝鮮初中等学校のある周南市は生徒一人当たり年間2万円の補助を出しているそうです。
 つまり、周南市では、県市合わせて生徒一人当たり7万円の補助が受けられる。しかし、下関市では55100円というわけです。
 人口で、周南市の2倍もある県下最大の都市の下関市の朝鮮学校への助成が、県下でも財政破たんがもっとも深刻な市の一つである周南市のより少なく、その理由として「財源がない」なんてひどい言い草です。
 下関では、莫大な税金を投入して、沖合いへの人工島建設がすすめられています。しかし、未だにこの人工島を何に使うのかも定かでないという有様です。また、いまある関門橋(中国縦貫道の下関と門司をむすぶ橋)で何の不自由もないのに、第二関門橋建設の計画は依然として健在です。
 「財源がない」というのだったら、こういうところに使うお金こそを削ったらいかがでしょうか。わずかを削るだけで、朝鮮学校への助成金などいくらでも出ることでしょう。




 そして、最後の問題点として、あげておかねばならないのは、27日午後の「言い直し」コメントで、補助金増額の要請に歴史問題を持ち出すのは「筋違い」と言われたことについてです。
 朝鮮学校関係者の方が言われたのは、記事にもあるとおり、次の点です。

 「植民地支配によって日本に渡航せざるを得なかった朝鮮人子弟が通っている学校であり、ほかの外国人学校とは経緯が違うことをふまえて対処してほしい」 

 話しておられる内容については、いろんな人がいろんな見解をおもちでしょう(たとえば、意見が分かれるであろうと思われる点は、「日本に渡航せざるを得なかった」という主張でしょう)。
 しかし、そんなことは、この際関係ありません。あくまでも、助成金増額要望と歴史問題の「筋違い」なのかどうかという問題だからです。
 もし、かりに朝鮮学校関係者の方々が、「ワシらは、植民地支配で苦しめられたんだ。その分増額せい!」とでも要望されたのであれば、「筋違い」と言えないこともないかもしれません(その場合でも、私は「筋違い」とはとても表現しないでしょうが)。 
 ところが要望されていることは、「歴史的経緯を踏まえて対処してほしい」というもので、誰がどう考えても立派に筋が通っています。
 これのどこが「筋違い」なのでしょうか?さっぱりわかりません。


 さて、江島潔下関市長は、この問題でしきりと嶋倉さんをかばっておられます。
 曰く、「政府見解を尊重するといっているのだから問題ない」そうです。その政府見解と違うことを言ったから問題になってるんですけどね。
 本当につまらない人物です。

 まあ、市長さんが何と言おうと、嶋倉さんに教育長としての資格も資質もないことは明らかですね。即刻お辞めになった方がよろしいかと。



 ということで、久しぶりに長いエントリになってしまいました。

 もう7月。今年も半分が過ぎたのですねえ。
 仕事に追われて、時のたつのが早いと、少々あせっているポチでした。
 では、また。









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コメント

はじままして、今話題にあがっている山口朝鮮学校の一父兄です。ネットでは教育長支持派の意見がたくさんのなかこちらのブログにたどり着きました。本当にありがとうございます。心の温まる内容に感謝の気持ちでいっぱいになりコメントさせていただきました。

投稿: とあるいち父兄 | 2008年7月 5日 (土) 11時01分

とあるいち父兄 様
 コメントありがとうございます。そんな風に言っていだけると本当に嬉しいです。
 私も、教育長支持のブログをいくつか見ましたが、言ってることはメチャクチャです。
 問題は、「とあるいち父兄」さんたちだけの問題ではありません。こんなおかしげな頭の構造をもつ人物が教育長で、まともな教育行政などできるはずもありません。下関市民は、こぞって教育長辞任の要求をつきつけるべきだと強く思います。

投稿: pochi | 2008年7月 5日 (土) 13時17分

ポチ様

 コメントありがとうございます。
 本日日本の有志の方々と一緒に教育長との面談の申し入れをしてきました。
 たくさんの有志の方々がきてくださりましたが本日も会うことができませんでした。
 しかし、代理で面会された教育次長に対して私達の気持ちを代弁する様々な意見をしてくださいました。
 
 ネットでは教育長支持が多数にもかかわらず友好的な方々がいらっしゃるのだと改めて思い、同時に本当にありがたい事だとおもいました。


 ポチ様のおっしゃるとおり、確かにびっくりするほどのめちゃくちゃなホームページもありました。

 そこには、私達が日当をもらい抗議運動に参加してるとか(もちろん日当をもらうどころか仕事を休んでまで参加しております) 
  
 市の駐車場には他府県ナンバーだらけとか・・・

 よくここまで作り話ができるのかとおもうばかりでした・・

 こういったホームページを読んだ方々は、在日の偏見がさらに深まるのだと思うと胸が痛みます。
 
 在日3世の私にとって日本は、第2の故郷といっても過言ではなく、本当の意味で日本の方々と友好的に暮らせていけたらと願うばかりです。
 そういった思いで私はこのたびの抗議運動に参加しております。 

 10日には、教育長支持派の抗議活動が大々的に行われるようです。
 幼児をつれていくには怖い気もしますが、ポチ様をはじめ日本有志の方々も数多く支援してくださっているので教育長と面談できるまでがんばってみるつもりです。

 長々と書いてしましたがポチ様をはじめ日本の有志の方々に改めて感謝いたします。

投稿: とあるいち父兄 | 2008年7月10日 (木) 02時38分

とあるいち父兄 様
 教育長さんは、しぶしぶ謝罪されるそうで、「とあるいち父兄」様たちにとっては苦渋の謝罪受け入れをされるようですね。みなさんの立場や環境を考えれば、その選択も理解できます。
 しかし、前のコメントでも書いたように、ことはみなさん方だけの問題ではありません。自分たちの子どもたちの教育行政をこんな人物に託さねばならない下関市民こそが抗議と辞任の声をあげなければならないと思います。

>在日3世の私にとって日本は、第2の故郷といっても過言ではなく、本当の意味で日本の方々と友好的に暮らせていけたらと願うばかりです

 そんな実に当たり前のささやかな願いさえ、何の呵責もなく踏みにじっていく人たちがいることに、同じ日本人として恥ずかしさでいっぱいです。でも、圧倒的多数の日本人は、そんな「不正義」は許さないという立場に立っていると信じています。

 最後に、補助金の増額が実現しますよう心から願っています。

投稿: pochi | 2008年7月11日 (金) 10時18分

山口県民ですが、この件は
朝鮮総連、共産党、カトリックの下関労働教育センターが
下中心になって関市を脅迫していましたね。

当時、呼びかけた反日連中↓

赤司暸雄・占部 弘・岩間正治
大城研司・大谷正穂・小野寿夫
北野恵子・鍬野保雄・崔 吉城
嶋田淑子・沢村和世・沢村 裕
広崎隆一・林尚志・松崎佳代子
堀内隆治

在日朝鮮人や日本共産党はともかく、
林尚志神父傘下の下関労働教育センター、
細江教会は非常に悪質な極左活動の巣窟になっています。

危険な反日極左か繋がりがある人間たちなので
公安に通報しましょう。

公安調査庁
http://www.moj.go.jp/psia/kouan_sodan_sodan.html


一般人にも出来る左翼つぶし
http://fornihon.blog.fc2.com/blog-entry-6.html

投稿: | 2014年8月11日 (月) 04時40分

【日本が朝鮮半島にした恐ろしいこと】

日本は恐ろしい国じゃ!!

★36年の日本帝国主義支配のせいで
★朝鮮半島の人口が2倍に増えて
★24歳だった平均寿命が30年以上伸ばされて
★人口の30%を占めていた奴隷が開放されて
★幼児売春や幼児売買が禁止されて

★家父長制が制限されて
★家畜扱いだった朝鮮女性に名前が付けられるようになって
★度量衡が統一されて
★8つあった言語が統合され、標準朝鮮語がつくられて
★朝鮮語教育のための教科書・教材が大量に作成され、持ち込まれて

★5200校以上の小学校がつくられて
★師範学校や高等学校が、あわせて1000以上つくられて
★239万人が就学して、識字率が4%から61%に上がって
★大学が造られて、病院が造られて
★カルト呪術医療が禁止されて

★上下水道が整備されて
★泥水すすって下水道垂れ流しの生活ができなくなって
★日本人はずっと徴兵されていて戦場で大量に死んだのに
★朝鮮人は終戦間近の1年しか徴兵されず、内地の勤労動員だけで済まされていて
★志願兵の朝鮮人が戦死したら、日本人と同じく英霊として祀られてしまって

★100キロだった鉄道が6000キロも敷かれて
★港が造られて、電気が引かれて
★会社が作られるようになって、物々交換から貨幣経済に転換して
★二階建て以上の家屋が造られるようになって
★入浴するように指導されて

★禿げ山に6億本もの樹木が植林されて、ため池がつくられて
★今あるため池の半分もいまだに日本製で
★道路や川や橋が整備されて
★耕作地を2倍にされて
★近代的な農業を教えられたせいで、1反辺りの収穫量が3倍になってしまって

風習とはいえ、乳を出して生活するのがとても恥ずかしくなってしまって
気がついたらいつの間にか近代国家になっていた。
〜〜〜〜〜〜〜〜

投稿: | 2015年4月 8日 (水) 02時49分

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