« 与島のだるま夕日 | トップページ | 三百山の夜 »

2009年11月29日

CDジャケット撮影~六ツ森ケイ子 K's melody~

Ks_melody_cd

新しくリリースされた六ツ森ケイ子さんの3rdアルバム「K's melody」のCDジャケット写真撮影を担当しました。

 
半月ほど前から告知させていただいてましたが、僕がCDジャケットとライナーノーツの写真撮影を担当させていただいた六ツ森ケイ子さんの3rdアルバム「K's melody」が、11月25日にリリースされました。
そして一昨日、待ちに待ったアルバムが僕の手元にも届きました!
 
Ks_melody01

表のジャケットは、森の木漏れ日の中、気持ち良さそうに箏を演奏する麗しい六ツ森さんと、森の妖精風のヒロさん(笑)。そして、裏の収録曲一覧には、青い空の下、草原で箏を奏でる六ツ森さんの写真。ともに春の高原のような爽やかさを感じるでしょう。

実はこれらの写真にはちょっとしたエピソードがありまして・・・きょうはココでこっそり暴露しちゃいます。(笑)
 
まずは、撮影日。
ジャケット写真を見る限り、春の新緑の森のようで涼しげに見えるでしょう?
でも、この写真の撮影日はナント、猛暑の8月中旬、朝からとても蒸し暑い日でした。しかも、この場所にたどり着くまで、山道や急な石段を登ったり下りたりしてもらわなければならず、六ツ森さんとスタッフのみなさんは大きな箏と台などの荷物を持っての慣れない山歩き。それはもうみなさん息を切らしながら汗だくで・・・大変辛い思いをさせてしまいました。
しかしながら、撮影場所に着いて汗を拭き、準備が整うとその表情は真剣そのもの。一瞬でミュージシャンの顔になるところはさすがプロです。そして木漏れ日の森の中で心地よい箏と尺八のセッションが始まり、聴衆は僕一人。なんだか得した気分で、仕事じゃなかったらずっと聴いていたいくらいでしたが、もちろんそんなわけにもいかず・・・。その後は、レンズを交換しながらアングルを変えての撮影に汗を流しました。

次に撮影地ですが、どこだと思います?
実は、この依頼をいただいてから、まず最初に僕のイメージ作りのために、六ツ森さんにメールで新しいアルバム全曲のタイトルと、全体の曲の雰囲気についてオフレコで尋ねたところ、春らしい雰囲気の曲が多いということで、大山の森の中か蒜山高原で撮影しようと考えていました。ところが、なかなかそこまでの時間が取れず、近くで撮影できる場所を探すことに。そこで僕がよく知っている場所で思いついたのが鷲羽山と三百山。(笑)
ちなみにジャケットの写真が鷲羽山で、収録曲一覧の写真が三百山です。よくご存知の方でも、とてもそんなふうには見えないでしょう?

今日はその証拠として、数百枚撮影した写真の中から少しだけ未公開画像を公開。(笑)

Ks_melody11
鷲羽山で、海と瀬戸大橋をバックに演奏風景
 
 
Ks_melody12
過ぎゆく船をバックに・・・


Ks_melody13
三百山での演奏風景
 
 
 
余談ですが、今回の依頼がもし屋内や街中での撮影なら丁重にお断りするつもりでした。なぜなら、ポートレートや人物中心の撮影なら僕なんぞより適した方が大勢いらっしゃるはずだからです。そこを、六ツ森さんがイメージ作りからロケーションの選択まですべてを任せてくれたのでやり遂げることができたと思います。
実際に自分が撮影した写真に対しては、いろいろと反省点もあるのですが、こうしてCDのジャケットという完成物になるとやはりうれしいものです。


Ks_melody02

このライナーノーツには、まずプロデューサーとしてのヒロさんが、今回のアルバム完成までのプロセスや音楽へのこだわりを書かれています。そして六ツ森ケイ子さんが感謝の言葉や全12曲への思いを綴った解説文が添えられています。
そしてここには、僕と六ツ森さんの出会いのきっかけとなった一枚の写真が載せられています。中秋の名月の夜、王子が岳のサンセットフェスタで撮影した一枚で、後に僕が「月夜のストリング」と題し、昨年の六ツ森さんのコンサートポスターにもなった写真。斜め45度の六ツ森さんご自身も大のお気に入りと言っていただいています。でもこの写真を見るたび、六ツ森さんがかぐや姫に見えてくるんですよね~。(笑)

 
Ks_melody_np

「和の枠超え癒やし追求」
2009.11.25の山陽新聞にも、「K's melody」の発売と、六ツ森さんの独創性豊かな新しい音楽への取り組みが紹介されていました。

僕も早速CDを聴かせていただいたのですが、まず驚いたのは音楽としての完成度の高さです!
もはや、和楽とか筝曲ではなく完全に新しいジャンルの音楽ですね。イージーリスニング、ヒーリングミュージック、インストゥルメンタル・・・?何度も繰り返し聴いたのですが、ふと気がつけば六ツ森さんの演奏する箏の音がいつの間にかアコースティックギターやハープの音色に変わっている?そんな錯覚に気づいて思わず自分自身の耳を疑ってしまうほど。(笑)
箏と尺八、そしてキーボード、パーカッション、ギター、それぞれの楽器が絶妙なバランスで主張し合っていて、小室等さんが評した「箏の音のポップス化、心地よい、大成功」に繋がっています。斬新でいて、どことなく懐かしい。目を閉じてCDを聴いていると記憶の中のさまざまな風景や情景が浮かんできて頭の中をリフレッシュしてくれます。そして聴き終わったときには、心が安らいで素直な気持ちを取り戻した自分がそこにいる。うまく言葉で言い表せないけれど、そんな素敵な楽曲がたっぷり詰まっています。正直、僕もひいき目なしでオススメの一枚です。
さわやかで やさしくて 楽しくて 心地よい・・・ぜひ、六ツ森さんからの新たな音楽のプレゼンテーションを一人でも多くの方に聴いていただきたいと思います。
 
Ks_melody_handbill
プロモーション用のチラシ
 
 
【関連リンク】
六ツ森ケイ子 オフィシャルサイト
六ツ森楽器店オンラインショップ「K's melody」のご購入はこちら
六ツ森ケイ子(コロンビアミュージックエンタテイメント)一部の楽曲が視聴できます。
「K's melody」 Amazon co.jpでも買えます。

【関連記事】
王子が岳 夕陽のしらべ&中秋の名月(2008.9.15)
六ツ森ケイ子&1988コンサート(2008.10.28)
倉敷芸文館へ(2008.12.21)
癒しのコンサート(2009.9.23)
 

 2009年11月29日 |

« 与島のだるま夕日 | トップページ | 三百山の夜 »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: CDジャケット撮影~六ツ森ケイ子 K's melody~:

コメント

六ツ森さんのサイトで一足早く、ジャケットを拝見。yamaさんの作品とあったので、なるほどー、と。
猛暑の中を場所を変えての、数百ショットですか。体力勝負ですね(笑)。

投稿: よしとう | 2009/11/29 15:52:39

お久しぶりです~すごい活動をされていますね。ジャケットの写真の制作とは素晴らしいです。嬉しい反面大変な事も多いですね~
自分なら絶対無理です。人物は。経験豊かなyamaさんだからこそ出来たんです。

自分も中秋の名月の夜、王子が岳のサンセットフェスタで撮影した写真 大好きですごく気にいってます。なんか芸術性がすごい高い作品でした。

自分は無知なので六ツ森さんの存在すら
知りませんでした。サイトを覗いてみます。

投稿: ほの | 2009/11/29 16:43:00

>よしとうさん
アッケシソウ以来のご無沙汰で・・・。(^^ゞ
事前に見ていただいてありがとうございます。
撮る側より、やはり演奏する側の方が何倍もキツかったと思いますが、苦しかったからこそ今となってはいい思い出ですね。(笑)

>ほのさん
こちらこそご無沙汰してます。
あまりお役に立てないのに、あちこちからお声だけはかけていただいて有難いことです。
ほのさんも特に最近素晴らしい写真撮られていて感心してます。こっそりROMさせてもらってますよ。(笑)
そうそう、最近は三百山も王子が岳もあまり行ってません。今日も夕方カメラ持って家を出たのですが、結局大型家電店に行ってしまいました。(笑)

投稿: yama | 2009/11/29 22:44:16

yamaさん、宣伝ありがとうございます(^^)v

ついに発売となりました!
撮影では大変大変お世話になりました。
本当に暑かったですね~。。。
でもとってもステキな場所で撮影していただき
ありがとうございました。

「竹内結子さん」になった気分を味わったり、
森の中で演奏させていただいたり、
特に「過ぎゆく船をバックに・・・」シリーズの
船とのコラボレーションは私のお気に入りのショットです。
青い海を過ぎ行く船と風とメロディが
穏やかな時間を感じさせてくれるような気がします。

あまりの暑さでメークもとれ、
汗で髪も乱れ、
時には顔に蚊がとまり・・と
悲惨な状況の被写体でしたが(笑)
そんな状態の被写体をよくぞここまで撮ってくださったとyamaさんには本当に感謝です!!

写真も音楽もその瞬間を生きているもの・・・
自分らしさを失わず、これからも楽しく、自分のやりたい音楽を続けていきたいと思っています。
そして「K's melody」たくさんに人に聞いていただけるよう頑張ります☆

投稿: 六ツ森ケイ子 | 2009/11/30 1:49:48

>六ツ森さん
お忙しい中、コメント頂きありがとうございます。
猛暑の撮影、今となっては懐かしい思い出です。あ、僕の場合は・・・ですよ。(笑)
六ツ森さんは、あの暑さの中、箏を持っての山歩き、相当キツかったでしょう。ホント、暑すぎてボーっとして、大半の記憶が飛んでしまっていても仕方ないです。(笑)
それでも、頑張っていただいたおかげでジャケット表のあのさわやかな写真が撮れたので僕はとっても感謝しています。

CDは率直な感想です。思ったことを書かせていただきました。失礼があったらお許し下さい。m(__)m
ただ、前にも書きましたが、こう見えて僕は頑固者なので、いくら周囲の人がいいよと言ったとしても、自分がいいと思わないと人には勧めません。(笑)

それから、本日、RSK山陽放送ラジオのオンエアーしっかり拝聴させていただきましたよ!6歳の6月6日のお話から始まって、ベビーピンクのうた、PAra! PA! PAra! PA! 、ゆる風と3曲も聴けるとは思いませんでした。トークも楽しくあっという間でした。これでまた確実に六ツ森ファンが増えること間違いなしですね。(笑)

投稿: yama | 2009/11/30 19:05:59

こんばんは、ご無沙汰してます。
yama さん、益々のご活躍ですね。
ポスターにホテルのパンフ、CDジャケット‥
今度は何かな~?‥写真集とか?(わくわく)

投稿: ジェナス | 2009/11/30 20:03:54

>ジェナスさん
とってもご無沙汰ですみません。m(__)m
ありがとうございます。
いろいろ使っていただけてありがたい限りです。毎回いろいろ勉強になります。写真集はなかなか自分で納得いく写真が撮れないのでまだ先ですね。
デジイチ、そろそろ慣れた頃でしょうか?(笑)

投稿: yama | 2009/12/01 20:00:34

こんばんは^^
今夜も六ッ森さんのアルバムで癒されてます^^
yamaさん大役でしたね^^!
アルバムに収録されている曲のイメージとナチュラルな雰囲気のジャケット写真、ピッタリです。
撮影エピソードから現場の様子が伝わってくるようで、1枚のアルバムが出来るまでのご苦労が身近に感じられました(^_^;)

投稿: kamome | 2009/12/02 0:17:48

>kamomeさん
おはようございます。
朝夕とCDを家事のお供にされているようですね。(笑)
僕も行き帰りの車の中で仕事の疲れを癒してます。(^-^;
曲のイメージとジャケット写真が合っているとおっしゃっていただけると僕もホッとします。(^^ゞ

投稿: yama | 2009/12/04 7:10:16

この記事へのコメントは終了しました。