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DATE: CATEGORY: お嫁本編
 こんばんは、すいもうです。
 気づいたら、誕生日まで一か月を切っていました。
 あー、早い←しみじみ
 まぁ、それはさておき。
 今回もレヴィ視点です。
 逆に論破されました。
 どういうことなのかは、追記にて。
 では、お黄泉ください。


 夢、吹きすぎし~月想う~ 百五十九話

 ボクの耳はおかしくなったのかな。
 念話だから正確には耳で聞いたわけではないのだけど、それでも耳を疑ってしまう言葉が聞こえてきた。断る。ボクの耳にはどうしてかそんな言葉が聞こえた気がした。
『えっと、いまなんて』
『断る、と言ったんだよ。シンシアをこれ以上怒らせて、本音を言わせようだなんて、私は認めない』
「高町なのは」ははっきりとそう言い切った。うん、聞き間違いじゃなかったみたいだ。むしろ聞き間違いであってほしかったんだけどなぁ。でもそんなボクの祈りは通じない。現実って世知辛いものだね。しみじみそう思うよ。
『断ると言われてもなぁ。じゃあ、君はこれ以外にシンシアを説き伏せる方法があるというのかい?』
 こう言ってはなんだけど、説き伏せる方法はほかにもあると言えばあると思うよ。良心に訴えかけるとか、シンシアの言動の矛盾性を衝くとか。でもそれらは全部不透明すぎるんだよね。もっと言えば確実性に乏しいんだ。どんな手段を取ろうとも、最終的にはシンシアに認めさせないといけない。たとえどんなに論破したところで、本人がそれを認めないかぎり、平行線を辿るだけだし、強硬手段に出られることも考えられる。
 そんな確実性の乏しいことをするよりかは、言質を取った方が手っ取り早い。そのためには徹底的に挑発して、理性を薄めさせるのが一番だった。つまりプッツンさせて、本音をぶちまけさせてしまえばいいだけ。プッツンンすれば、どんな人でも本音をぶちまけるものだ。中には怒ることで逆に冷静になってしまう人もいるだろうけれど、シンシアの場合はそういうタイプではないだろう。だからシンシアを完全に怒らせることは、これ以上とない手段だと言ってもいいんだ。
 なのに彼女はそれを認めない。父親としての矜持か、それとも論破する相手とはいえ、娘をそこまで追い込みたくないのか。どちらにしても甘いとしか言いようがない。そんな甘いことを言っている場合じゃない。なにせこの世界はボクが用意したものだけど、この世界にみんなを呼び寄せたのは、シンシア自身なんだ。いわばこの世界では、圧倒的にシンシアがアドバンテージを得ているということだ。いくら素の実力差があろうとも、圧倒的に不利な状況では、一方的すぎるハンディキャップを背負った状態では、いくら「高町なのは」や「フェイト・テスタロッサ」に魔導師としての力量があろうとも、現状を打破するのは難しい。時間をかければかけるほど、シンシアの方が有利になる可能性だってある。この世界を用意したボクにも、いまこの世界がどういうものになっているのかはわからない。実力行使に出られれば、それだけで詰む可能性は十二分に存在しているのだから。
 そうなる前に手を打つべきだ。速攻で攻め落とす。それがもっとも被害を抑えられる方法。現状においてもそれは変わらない。そう思う。なのになぜ「高町なのは」は断るなんて、バカなことを言うのか。ボクには理由がわからない。なんでそんな無謀なことをしようとするのか。そっちの方がボクには理解しがたいことだった。
『レヴィ。君の言っていることが正解だってことはわかっているよ』
「高町なのは」はボクの思惑を、ボクの推測を理解したうえでの答えだと言うかのように語り始める。むしろ彼女であれば、ボクが推測したことを彼女もまた推測しているであろうことは、容易に想像できた。それでもなお彼女は首を縦に振らなかった。その理由をこれから説明してもらえるのだろうか。いったいどんな内容を──。
『でもね。そのやり方じゃ、なにも変わらないんだ。そのやり方じゃシンシアは納得してくれない。効果的だというのはわかっているよ。ただ論破するだけであれば、そのやり方が一番正しいだろうとも思う。けれどそのやり方を選べば、シンシアはまた繰り返す。理解し、納得するまで延々と繰り返す。ダカーポなんて、私もフェイトちゃんも求めてはいないんだよ』
 ダカーポ。音楽用語で最初から始めることを意味するもの。つまりは繰り返すこと。そしてボクが選んだやり方では、ダカーポを延々と続けるだけだということ。そうはっきりと言われてしまった。
 正直返す言葉はなかった。たしかにシンシアの性格を踏まえれば、怒らせて本音を言わせ、言質を取ったうえで論破したところで、また同じことを繰り返すだろう。まぁ可能かどうかは置いておくとしても、同じことを繰り返すという可能性はたしかに高い。ここではっきりと納得させないと、また同じことを繰り返すだけ。言われるまで、ボクはその可能性にまるで気づかなかった。こういうところはさすがだな、と思う。「高町なのは」は本当に父親なんだなと思う。このことに関してだけは、ボクの負けだった。
『わかったよ。ボクの負けでいい。たしかに君の言う通りだよ。君の言う通り、シンシアであれば、繰り返すだろうね。それが本当にできるかどうかは置いておくとしても、その可能性が高いのであれば、実行に移すべきではないだろうね』
『レヴィの気持ちは嬉しいと思っているよ。それでもあの子のことを考えれば、君のやり方を認めることはできないんだ』
「高町なのは」はボクをまっすぐに見つめながらそう言った。その強い視線の前に、ボクはそれ以上なにも言うことができなくなってしまった……。

テーマ : 二次創作 - ジャンル : 小説・文学

コメント

お誕生日、七夕でしたっけ?
七夕嫌いと仰っておられた記憶が……。

はいふり漫画版の凄さは、1巻の最後の話で主人公のミケちゃんと、もえかちゃんがクラス発表を……わざわざ手を繋いで……しかもぎゅっていう擬音付きで見ます(笑)
アニメの方で「わたしのおマッチ」発言をするミミちゃんがマッチに一目惚れするシーンとかもあります(笑)
マロンちゃんは黒木さんにラブラブですし、そんな黒木さんはシロちゃん大好きで……と単純な百合度では最近の百合系アニメでは1.2を争うかと……。
ハイスクールフリートはぜひともこれからも何期も作って欲しいアニメです……。

これほどカッコイイなのはさんとレヴィのやり取りをフェイトちゃんが気付いていたら、「だから気に入った。」となりますね。
……岸辺露伴ネタですが(笑)
……と、これじゃ、フェイトちゃんがタチっぽく見える言い回しですからやはり無しですね(笑)

ダカーポってそんな意味だったんですね。
昔、友人がそんな名前のアニメを見てましたが。

シンシアちゃんが、あとどれぐらいの期間、夢世界や並行世界に引きずり込めるか……。
残り少ないなら、何度も繰り返せそうになければレヴィの手段もありかと思いますが、分からないですからね。
レヴィのやり方なら手っ取り早いでしょうし。
まぁ、その場合、成長したシンシアちゃんの記憶に今のやり取りが残ってしまうと不味いですか。

お姉ちゃんのカード、イノセントスターターが298日目でようやく10000勝をこえました(笑)
良く使うカードは1~10位まで勝利エースとしてステータス画面に載りますが勿論すべてお姉ちゃんです(笑)

では、失礼します。

Re: タイトルなし

 おしい。七夕イブです←遠い目
 ゆえに七夕は嫌いなのです←しみじみ
 まじっすか。完全に百合百合しいですね、漫画版。
 って、アニメの方も!?Σ ハイフリ恐るべし←しみじみ
 あれ? その構図だとわりとやばそうな←汗 でもたしかに単純な度数で言えば←ごくり
 ゆるゆりも三期まで行ったのだから、三期くらいは行きそうですねぇ。
 いあいあ、うちのフェイトさん、そんなこと言わんし←汗
 って、岸部露伴か←笑
 まぁ、タチっぽく見えますが、最終的には組み伏されることになるんでしょうけど←しみじみ
 ええ、実は音楽用語なのです。D.C.と表記されたはずですねぇ。
 ああ、PCゲーム原作のアニメですねぇ。見たことないですけど←汗
 まぁ、ひとりでは無理なので、ほかのふたり次第というところですかね、って、あ←汗
 即効性はあるわけですが、持続力に乏しいのが難点ですからねぇ。
 手っ取り早いし、効率的ですが、ときには非効率も選ばないとダメって感じですね。
 一応記憶には残らない予定ですが、そこはまぁ、うん←笑
 なんか桁がおかしくないですか←汗
 さすがは徹底していますね。でも、そこであえてなのフェイがワンツーだったら面白いんですけどね←苦笑
 今回もコメントありがとうございました。今後も頑張りますね。

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