fc2ブログ

煩悩と惰性。

適当に日々思ったこと綴るところです。

PriministAr -プライミニスター- 感想&批評。

公式HP。
http://www.hook-net.jp/priministar/index.html


HOOKSOFTの新作「PriministAr -プライミニスター-」をプレイしましたので感想でも。

HOOKの過去作品は「OrangePocket」「LikeLife」「HoneyComing」「FairlyLife」をプレイ済み。ですので、FairlyLife以来5年ぶりのプレイとなります。


※以下、ネタバレを含みます。


・音楽。7点。

BGM31曲、Vocal曲は2曲。量的には十分。主題歌Vovalは霜月さん。鉄板ですね。
質的な面でも問題なく安定してます。耳に残るようなものはありませんでしたけど、殆どの作品でBGMは記憶に残らないですしね。


・絵。7点。

prim10.jpg
prim11.jpg

CG89枚。内訳は、かのこ15枚、三澄15枚、千里17枚、汐路17枚、つばさ18枚、その他4枚、幽霊さん3枚。なお、日常CGは37枚。
日常CGは37枚あるとはいえ、ED用のものが13枚になるので、物語中盤までで使用されるのは24枚程度となります。その分エロに力が入っているのは間違いないのですが(計26シーンは非常に多いですね)、ちょっと寂しさを感じてしまうところ。希望を言えば総数100枚の壁を越えてもらいたいですね。
質については、下記の通り。

・各キャラクターに愛嬌があり綺麗に描かれている。
・キャラクターは表情豊か。
・メインヒロインは全員添い寝CGがある。

・複数原画のため、ばらつきがある。
・通常時、CG共に背景が全体的に簡素。
・上記の添い寝CGと他少数のCG以外はヒロインの髪型が一切変わらない。プールに入るときくらい髪飾り外そうぜ・・・。


・システム。2点。

Configは概ね問題なし。skipはやや遅め。シナリオの構成上、シーンスキップが望まれます。どうでもいいですが、CG観賞で瞳の色が違うキャラが二名ほどいるのは仕様なのだろうか・・・?違和感はあまりないけどさ。

PITというシステムの思想は大変に良いです(そのあたりはシナリオ感想に記載します)が、キャラクターの立ち絵と被って表情が見えなくなる、PITのバックログが見難いなど改善の余地はありですかね。

そして大きな問題が一点、音量調節が壊滅的です。三澄の音量が極端に小さいところが多数、他にも音声再生途中で音量が変わっているところなどもあり、商業製品としての最低限のラインを満たしていません。本作は非常に「声の良い作品」であり、その魅力を大きく減ずる事象は早急に解決してもらいたいところです。(この感想は8/31に公開されたVer1.02の修正パッチを当てた上での感想となります)


・演出。2点。

立ち絵は動かず。極稀にヒロインの全身が入るような立ち絵が登場しますが、総じてアップの立ち絵が多く圧迫感があります。ある意味、主人公とヒロインの距離の近さを表現できているのかもしれませんが・・・。
左下に表示されるヒロインアイコンの服装が間違っていたり、再生される音声が異なっていたりとシステム周りについてはお粗末ですね。デバックしてないだろ絶対。


・声優。10点。

全体を通じて問題なし。聞いていると脳が溶けるぅぅ。正直言って、声がなければ私はこの作品を途中で投げていたでしょう。
有名どころ以外にこれから名を馳せていくであろう声優さんも多く採用されており、完璧。


・共通ルート。6点。

展開は非常に安易かつ単調、ヒロインたちの性格は記号的な部分が多くこちらについても安易、テキストは平凡です。
しかし、PITシステムを筆頭にモブキャラの存在感を出して包括的な世界観を描いており、他の作品にはない賑やかな学園生活を感じさせてくれました。ご都合主義とはいえヒロインを全員手芸部に集めて、ヒロイン同士の人間関係も描かれていたのも没入感を高めてくれる一要因になっています。ただまあ、モブキャラ、特に男性モブについては思考回路が単調すぎたあたりと、主人公が完璧超人で人間味を感じられないあたりはまだまだ改善の余地アリですかね。
この作品のポイントである「普通の学園モノから普通の学園モノへ」については及第点以上のものが描かれているように感じました。ボリュームについても十分でしたし、あとはテキストが面白くなれば一気に飛躍できると思うのですが・・・。


・かのこルート。4点。

最後に二人の過去話を一気に流すあたり構成が酷いです。もうちょっと何とかならなかったのか。
二人が付き合っているという事実については、他ヒロインは「言われなくても見ればわかる」で終わらせてしまうし、かのこ両親にいたっては焚き付ける始末。幾らでも美味しくできそうな部分をあっさり終わらせてしまったのは大変に勿体無いですね。


・三澄ルート。6点。

徹頭徹尾ギャグでした。継花家のギャグ体質は酷いw 加えて三澄さんのミスコン優勝という肩書きがPITに活かされていてまったり読めるシナリオでした。
最後にちょっとしたイイ話を入れて締めるのはいいですね。


・千里ルート。8点。

重い。最後までご都合主義が起こらないあたりもまた重い。
間違いなく今作のメインヒロインでした。OPタイトルの「虹色の季節へ」って明らかに彼女のシナリオを指してますよね。
こちらのルートについても展開はほぼテンプレートでしたが、重さが胸にきますね。大好物です。こういうの。


・汐路ルート。5点。

汐路を惹きつけるために奮闘する主人公かわいい。無駄に主人公補正で恵まれていた人間が努力する姿は見ていて心地よかったです。COGが簡単に主人公の言うことを全部聞いてしまわないあたりもGJでした。
ただまあ、終盤は大変酷い出来。安易なシリアスを入れるのは止めろとあれほど・・・。SPが出てくるとかそれ、完全に普通の学園モノじゃないだろ。


・つばさルート。4点。

つばさちゃんうざ可愛い。可愛いのは間違いないのですが、どうにも一番キャラクターが薄かったのは彼女のような気がします。花連を含めてもなお薄い。もうちょっと彼女でなければ描けないシナリオと性格が欲しかったところか。


・総評。

佳作、ですかね。
モブキャラを使った世界観構築などの良い点はあれど、システムの雑さとテキストの弱さが足を引っ張った印象を受けました。質の高低がパーツごとにはっきり分かれてますので、評価者がどの点を重要視するかによって評価が変動しそうです。ちなみに私は結構楽しめました。

良い部分も悪い部分も公式HPのPOINTが全てを語っておりますので、そのあたりをプレイの判断基準とすれば期待通りのパフォーマンスを得られるでしょう。
そういう点では、告知したとおりのものを提供しているHOOKというソフトハウスの姿勢は評価できますね。
別窓 | ゲーム感想。 | コメント:2 | トラックバック:0 | ∧top | under∨
<<FIRE Cafe Deli 感想。 | 煩悩と惰性。 | 戦姫絶唱シンフォギアG 第09話 「英雄故事」>>

この記事のコメント

軍って感じのように暗い感じじゃないゲームで(結局ギャルゲー?)、ただのコンプリートでもいいから同じようなものをいくつも集めるゲームを探したけど見つからなくて、ないならアニメ見る感覚でこういうジャンルをやろうと思って買いました。でも、コテコテって感じの恋愛ゲーム(マンガならいちご100%)のように中心っぽいヒロインが眼鏡で三つ編みだったり透けたような声のじゃなくて、場合によっては(ToHeartのように)身近なキャラにふざけたキャラがいてそのキャラに技かけるやつがいるとかバラエティーって感じがいいなって思ってました。

で、プライミニスターはかのこが「ほわわ」とか言ったりしてるけど、極端にわざとらしいキャラはいませんし(春近の名字は天馬で、人気で、頼られまくってるけど)、流々子のように騒ぎが起きてるところにはいると言われたり歯形をつけられたり「は~~るち~~~~」とか言うキャラがいる内容で私にとってはばっちりでした(千里の内容でも三澄の内容でもこっちも枯れるくらい泣きそうになりましたし)。つばさは最後に邪魔されてスッキリはしませんでしたし、夕路は恋人にならないとそうなるようにも見えませんし、周りの男はプールでもキモいこと言ってたうえに小糸を招待したときのセクハラ目的の邪魔は本当に吐き気きましたけど、同じくらいに買った別のよりいいです。

その別のは熟女好きを強調する男がいたり、いちばん騒がしい女キャラはハゲ変態好きでその内容で最低でしたし。今やってるのも落ち着きすぎはいいとしても、眼鏡に三つ編みがいますし。最初にプライミニスターでよかったです
2017-08-01 Tue 14:05 | URL | 匿名 #-[ 内容変更]
(自分にもいろいろあるから)千里の状態見て同じくらいおもいっきり泣きそうになったり、三澄のも泣きそうだったけど、つばさのラストらは邪魔のせいでスッキリしませんでしたし、(主人公は完全ツッコミ役を期待してたのに)春近も軽く変態だし、泊まりのときにプールに乱入した男子はもっとキモいし、小糸を招待したときに邪魔してきたラグビー部は完璧にキモい。

リアルに突っ込んだら、春近は一番の知り合いだから『男』なのに居るってことなのに何勘違いで空回りしてるのか、小学生の女の子の前にほかの人呼ぶなら(騒がしい人が混じっても)女の子とムキムキのラグビー部のどっちが慣れやすいか、例え連れて行ったとしてもムキムキのが女の子にできることあるか

(起きたあと)何度か来てるうちの1回ってわけじゃなくて初めてだったから学園自体を怖がってもう一度誘うってことが不可能にならないか、もう一度があったとしても自分たちが小糸の眼中に入らないようにできるか、せっかく盛り上げてた調理部と茶道部とコス研にも責任取れるか…って言いたくなった。実際にいるからそういうのができるんですよね~
2017-07-09 Sun 19:49 | URL | #-[ 内容変更]
∧top | under∨

コメントの投稿

 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック

∧top | under∨
| 煩悩と惰性。 |