アイカツプラネット! 第10話感想
- 2021/03/19
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今話の名セリフ:「それに、私が勇気を出して、自分がハナだってみんなに告白したら、悩んでる子の応援ができるかもしれないって思って・・・。お願いします!」(音羽舞桜)
「アイカツプラネット!」第10話「世界に一つだけのハナ」の感想です。
~ オープニング前 ~
ある日、ハナのチャンネルが配信され、好きな人がいるものの本当の気持ちを伝える勇気が出ないとか、好きな人をデートに誘う勇気が出ないといった相談が寄せられました。
しかし、ハナも、どうしたらいいか分からず、悩んでしまいます。そんな時、多くの視聴者から応援のコメントなどをもらい、元気付けられました。
「私もこんな風に、みんなに勇気を送れたらいいのに・・・。」
~ Aパート ~
その後日、舞桜は、栞と屋上に行く途中、クラスメイトの敬斗とぶつかってしまいました。舞桜は敬斗に謝って、屋上に急ぎます。
残された敬斗は、ある物を拾いました。それは・・・、
舞桜は、そんな事にはまったく気付かず、近日行われるファンイベントについて栞と相談。栞にゲストとして出てほしいと言いました。
「あのね、私、栞と一緒にいる時、自然と自分らしくいられるんだよね!」
「まあ、親友ですから!」
「だから、栞とだったら、きっと、みんなが盛り上がる最高のステージができるんじゃないかと思って!」
「分かった! そういう事なら!」
「ホント?」
「舞桜がハナになって初めてのファンイベントだもんね! 応援する!」
「やった! ありがとう! よーし、準備頑張る!」
「舞桜がハナ? どういう事だよ? ハナが舞桜って?」
「ウソだろ? だって、ハナは、陽明咲じゃないのかよ?」
「敬斗・・・。」
「これ、さっき落とした。」
「ごめん! ありがとう!」
「それ、ハナのだよな?」
「舞桜・・・。」
「あ・・・。」
「じゃあ、やっぱり、舞桜はハナで、ハナが舞桜?」
「マジかよ・・・。信じらんねえ・・・。いやいやいや・・・。ウソでしょ・・・。え・・・。ウソ・・・。」
この事は、るりと響子にも伝わりましたが、敬斗には事情を話して言わないよう頼み、敬斗も口外しないとの事で、大事にはなりませんでした。
しかし、舞桜にとっては深刻だったようで、自分がハナだとファンが知ったらどうなってしまうのかと怖さを感じます。
「大丈夫! 私達がいるじゃん!」
「るりちゃん・・・。」
「私がビートだと告白した時も、色々な反応があったんですよ。『イメージ壊れた・・・』『ガッカリ・・・』と言う人もいました。」
「そうなんですか?」
「ええ。でも、それでいいと思う。感じ方は、人それぞれじゃない?」
「そっか・・・。」
「私は、たとえどんな事でも、舞桜が打ち明けてくれたら嬉しいよ! 親友だから本当の事話してほしいって思う!」
「それは私もだよ!」
「でしょ!」
「ハナのファンも、そうなんじゃないかな?」
「私、ちゃんと伝えたい! ファンのみんなに・・・。みんなを傷付けちゃうかも、嫌われちゃうかもって考えたら、やっぱり怖いけど・・・。」
「でも、お悩み相談で、告白するのが怖い、嫌われたらどうしようって悩んでたみんなも、こんな気持ちなのかな?」
「よし!」
それからしばらくして、舞桜は、いずみに、今度のファンイベントで、自分がハナだと伝えさせてほしいとお願いしました。
「ハナがあなただって事は、関係者やマスコミを呼んで、ちゃんと記者会見で発表する予定よ。どうしてファンイベントなの?」
「ファンのみんなに、一番最初に、私から直接伝えたいんです! だから・・・。」
「それに、私が勇気を出して、自分がハナだってみんなに告白したら、悩んでる子の応援ができるかもしれないって思って・・・。お願いします!」
「そう・・・。いいわ。分かった!」
「ありがとうございます!」
「本当にいいんすか? 記者会見の準備進めてたのに。」
「あんな目で見られちゃね・・・。」
「目って、舞桜ちゃんのっすか?」
「ええ。ファンを生むアイドルの目だった。」
そして、舞桜は、ファンイベントに向けて準備を進めていきました。
~ Bパート ~
ファンイベントの日を迎えました。
「いよいよファンイベント・・・。」
「大丈夫! 私もついてるから!」
「っていうか、私だって緊張してるんだよ!」
「え?」
「アイドルとして舞桜と一緒に『アイカツプラネット!』に行くのは、これが初めてだもん!」
「そっか! じゃあ一緒だね!」
その後、2人は、「アイカツプラネット!」へ。
そして、ファンイベントが始まりました。皆、イベントを目一杯楽しみました。
「和気藹々ね。前回のファンイベントの、華やかで圧倒的で、息を飲む感じとはまた違って。」
「それ、明咲ちゃんがハナの時だよね?」
「ファンの雰囲気が変わったって事ですか?」
「ええ。だから、舞桜がハナになって、前とは何か違うって離れていったファンもいる。」
「でもね、新しくファンになっくれた子もいる。」
それからしばらくして・・・、
「言わなくちゃ、みんなに・・・。ちゃんと伝えるんだ・・・。」
「ハナ。いける?」
「うん。」
「あ・・・。」
「みんな! 今日は本当にありがとう!」
『楽しかった!』
「私も! すっごく楽しかった!」
「あの・・・。今から、みんなに聞いてほしい事があります。実は、私・・・。」
「私、音羽舞桜っていいます!」
『え・・・。』
「前のハナ、陽明咲ちゃんの後を継いで、ハナになりました!」
「どういう事?」
「ハナって明咲ちゃんじゃないの?」
「ハナのマネージャー、綿貫いずみです。皆さんにご報告があります。」
「初代ハナだった陽明咲は、本人の希望により、ハナをやめる事になりました。」
「でも、それでは、ハナが突然この世界から消えてしまう。ファンの皆さんを悲しませてしまう。」
「そこで、舞桜さんに新しいハナになってもらいました。」
「そして、記者会見で正式に発表する準備が整うまで、舞桜さんがハナになった事は言わないよう、お願いしました。皆さんを驚かせてしまった責任は、マネージャーである私にあります。」
「そういう事・・・。」
「アンも何か変だと思ってたんです・・・。」
「明咲、どうして・・・。」
「アイカツランキングのポイントは、すべて返上して、0からまた頑張ります!」
「ビックリさせて、本当にごめんなさい! 正直に言うと、もし私がハナだって言ったら、みんなを傷付けちゃうんじゃないかとか、嫌われちゃうかもしれないと思って、すごく怖かった・・・。」
「だけど、思ったんです。どうしても私から直接、みんなにこの事を伝えたいって・・・。」
「今日、シオリにゲストで来てもらったのは、シオリが私の親友で、一緒にいると一番私らしくできるから!」
「だから、今日は2人でユニットステージをします! お願いです! 最後に今のハナを、私のステージを見て下さい!」
「今のハナ、良かったよね!」
「うん!」
「これからも応援してます!」
「ありがとう!」
「今日はありがとう!」
「オ、オレは、前のハナのファンなんだけど、でも、前のハナは前のハナで、舞桜のハナは舞桜のハナで、どっちも良いよな!」
「ありがとう!」
「あの、私、お悩みナナ組です!」
「あ・・・。お悩み相談の!」
「はい! あれ、私です! 私も、勇気出して告白してみようかなって思った!」
「ありがとう! ハナ!」
「頑張って! 応援してるからね!」
ハナが舞桜だった事はテレビにも取り上げられ、登校中も多くの人から注目されました。
「もう! 舞桜ちゃんがハナだなんて、全然気付かなかった! 教えてよ!」
「敬斗はハナのファンだろ! 握手してもらえば?」
「は? オレがファンだったの、あくまでも前のハナだし!」
「まあ、けど、舞桜がハナをやるのは応援する。」
「頑張れよ!」
「うん! ありがとう!」
今回は、これで終了です。
次回:「やさしい気持ち」
アンはドレシア「スウィートホールケーキ」に力を借りようとするも、断られてしまいました。
諦めきれない杏は、舞桜達の事務所に押しかけ、紗良にスウィートの意味についてヒントを貰います。すると、舞桜達を巻き込みケーキ作りを始める事に。
【まとめ】
舞桜は、ファンイベントを通じて、自分がハナである事を明かしましたが、誰も舞桜を嫌う事はなく、皆、今のハナを応援してくれました。
舞桜の真摯さと、周りの優しさが、ものすごく印象的な話だったと思います。るり、響子、栞、マネージャーのいずみはもちろんの事、ファンも良い人達ばかりで本当に良かったですね。
まず、舞桜は、嫌われるかもしれない恐怖を乗り越えて、本当によく頑張ったと思います。
しかも、アイカツランキングのポイントまで返上するというのも、潔いと思いました。舞桜がハナになってからも、バトルステージではそれなりに勝てているだけに、「そこまでしなくても・・・」と思いましたが、自分を明咲だと思っていて応援していたファンをだましていたという後ろめたさから、トップアイドルにはふさわしくないと思ったのでしょう。本当に誠実な子だと思いました。
それだけ誠実なら、0からのスタートでも、トップアイドルに返り咲くのは早いでしょう。この誠実さを見れば、沢山の応援が舞桜に送られ、大きな力になるでしょうし。
それに、「アイカツプラネット!」での経験が少ないながらも、自分よりも長く活躍しているアイドル達にバトルステージでは良い感じに勝っていて、アイドルとして高い素質を持っている事がうかがえます。努力次第では、あっという間に上位に上ってきそうで、今後の頑張りに期待したいところですね。
また、明咲がハナだと思っていたファンも、舞桜が演じるハナを受け入れてくれて良かったな、と思います。
たとえ、自分の知らない子がハナを演じていたとしても、これまでのステージやイベントで元気や勇気をもらったのは事実。そして、元気や勇気をもらったら、与えてくれた人を応援したくなるのが、人というもの。
だから、明咲がハナじゃないと知っても、舞桜の事を非難する事なく、舞桜を新たなハナとして応援する気になれたのでしょう。ましてや、ファンとの距離が近いイベントで、勇気を出して自分がハナと公言したのですから、尚更だと思いますね。
あと、クラスメイトの敬斗の変化も、今話の良い見所でした。ハナが明咲じゃなくて舞桜だと知った時はショックを受けたものの、舞桜がアイカツに励んでいる姿を見て、舞桜の事を認めていたのは良かったところ。
「オレがファンだったの、あくまでも前のハナだし!」と言って舞桜と握手をしなかったのは、思春期特有の照れというやつですかね。あの年頃だと、異性に声をかけたり触れたりするのって、緊張するものなんですよね。まったく可愛いヤツだ。(笑)
今後は素直じゃない感じの応援が続きそうですが、いつか照れを通り越して、熱く応援するシーンがあったらいいな、と期待しています。
さて、次回は、杏のメイン回。
杏といえば、6話では、愛弓がメインの話にもかかわらず、なかなかのインパクトを残してくれましたが、次回は、どんな一面を見せてくれるのか? ライブシーンにも注目したいところ。
シリアス度の濃かった今話とうってかわって、次回は楽しい話になりそうですね。ギャグシーンが多くあってほしいな、と期待しています。