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『誇大妄想展開領域』 黒のカラーケントに メタリック系ボールペン

誇大妄想展開領域

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「ザ・シークレット」 の秘密を        習慣にする秘訣 8

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 “The Secret”


<この世界の秘密> “The Peace between the Light and the Darkness” クリックすると原寸大画像 (部分) を表示


 第8章で述べられているのは、外界と内面の相同性ということだ。
 外界とは、むろん この現実世界のこと……。共通認識領域と呼んでも構わないが、とにかく、人間をはじめ あらゆる生物や事物が存在している物質的領域のことである。
 内面とは、各個人の心の内側に広がっている世界……。つまり イメージの領域である。






 何かに抵抗するということは既に送られてきた現実の映像を変えようとしていることなのです。これは意味のない努力です。自分の心の内に入り、あなたの思考や感情で新しい映像を作り、新しいシグナルを放射することが大切です。
 あなたがすでに現れたものに抵抗すると、結局、あなたの嫌いな映像に多くのエネルギーやパワーを注ぎ込むことになり、それらをもっと引き寄せてしまうのです。

   P228~229



 第1章の中で、人間は強力な放送局であると述べられている。このえに則して言うなら、現実の映像 (ここでは 「嫌いな映像」) というのは、他者の総体たる世界が放映している番組であり、各人はそれにチャンネルを合わせているわけなのである。
 実情や趨勢として実現している以上、この番組は、非常に有力な放送局から広大なネットで放映されている。 そして おそらく、一つだけではなく相当数のチャンネルを通じて発信し続けられているのだ。
 ということは、チャンネルを変えても 変えても、この 「嫌いな映像」 が映し出されるわけだし、たとえ 総体世界という巨大メディアに苦情を言ったとしても、番組そのものを改変してくれる見込みは皆無に等しいであろう。


 だから、自分自身が放送局になって、好きな番組を放映しなさい、と言っているのである。












“The Secret” の秘密を
習慣にする秘訣 (chapter8)






 嫌だ 嫌だ、と思っている事物や事象は、実際に強いネガティブな力を持っていることは確かだろう。しかし、「他者は鏡」 の鉄則から言えば、それは、本人の内面にあって抑圧されている その人自身の顕れなのである。だから、「嫌いな映像」 への抵抗は、相も変らぬ抑圧にほかならず、まったく根本的解決にはなり得ないわけなのだ。
 好きな番組を放映するためには、単にイメージすればいいわけではなくて、まず自分自身の潜在意識を見つめ直し、欠けらの欺瞞もなしに認識した上で、覚悟をもって内面から変容しなければならない。






「あなたが戦争に反対であれば、平和を願うようにして下さい。飢餓を解消したければ、食料が潤沢にある状態を願って下さい。もしもあなたが特定の政治家に反対しているのであれば、彼に対抗する政治家を支持して下さい。〔……〕」

   P230



“Seven Seasons”


 いわゆるネガティブなことを解消するためであってさえ、否定するという態度は それ自体がネガティブであるということを言っている。
 対他行動上 微妙な点もあるけれど、否定あるいは抵抗するかわりに、その反対の事柄を 単純に肯定・助長すべきだということである。
 このことは、現実的行動に出る以前の意識内行為   言葉にするという 意思形成作用に関わる根本的な問題でもあろう。


 戦争は (・飢餓は・あの政治家は) 良くない


 という文章は、まず 「良い」 という肯定形があって、それに 「ない」 がついたものである。語順は前後するが英語においても、“good” ← “not” なのだ。
 だとすれば、他人に向かって声に出すにせよ、心の中で思うにせよ、たとえ後から否定形を付け加えようとも、最初にイメージされ 意識内に焼き付けれるのは、元々の肯定文のほうだということになる。
 これでは 解消しようと努めている現状 「映像」 のほうを、そう意図することなしに 「放送」 してしまうだろう。
 まったく望んではいないのに それを引き寄せてしまうわけなのだ。






 十分にないと考えるのは、外界の姿を見て、全ての事象は外界から創られると考えているからです。そう考えると、不足や限界があることになります。しかし、あなたは物事が創造されるのは外界ではないことを既に理解しました。全てはあなたの内側、思考と感情からやってくるのだと知っています。あなたの思考が全ての物事を創造する力なのです。そうだとすると、不足など起こるでしょうか。そんな事は起こりません。

   P237



 このあたり……自分が望むものを 「放送」 すれば それが引き寄せられてくる、という、ここまで読み進んできた読者にとっては既に馴染みの考えだけでは括りきれない、より “神秘的” な思想が仄めかされている。
 ちょうど1世紀前に出版された、ウォレス・ワトルズ 『富を 「引き寄せる」 科学的法則』 に書かれていることだ。簡単に言うと   -


 宇宙は、万物を作り出している知性を持つ物質で満たされており、その物質に備わった知性が、自らの思考によってイメージしたものを、この存在世界に現実化させている……


 ということである。そして、「強力な放送局」 たる人間は、自らのイマジネーションを通じて その知性ある物質に働きかけ、あらゆる物体や存在物を、全く新たに形成させることが可能である、と説いている。
 …………………。


 とても魅力的ではあるが かなり大胆ともいえる この思想について、現時点における私は明確な態度をとることができない。言葉では なんとでも言えるかもしれないが、本当に自分がそれを信じているかどうか、どうにも確信が持てないのである。
 それゆえ 申し訳ないけれども、このような思想があるということを紹介するだけに止めさせて戴くとしよう。




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    2010. 05. 04 続




存在世界の不思議について ●神保町の夜~師走 '08





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Minr Kamti / 亀谷 稔

Minr Kamti / 亀谷 稔

1961年生まれ。
武蔵野美大卒。
建築プレゼンテーション・調理・知的障害者たちの陶芸制作活動補助、といった職を経た後に、2006年7月より創作活動に専念している微細画家 。2007年1月、銀座 - あかね画廊にて初個展。
今現在('08年4月)の描法は、かつて伐採予定地などで行なっていた舞踏を応用した自動筆記法である。
   著書 『全一の展開
         末端の必然』

             奥付より

* オフィシャルサイトにて本の内容をご紹介しております。購入のご決断をされる前に ぜひこちらをどうぞ……。

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