人材募集に関する公式なお知らせ第2弾(研究員/システム管理者)
正式なアナウンスが行われました。奮ってご応募ください。自薦他薦は問いません。
正式なアナウンスが行われました。奮ってご応募ください。自薦他薦は問いません。
カーネギーメロン大学日本校における人材募集のお知らせ(非公式)です。
今回は、研究員(任期性/常勤)という位置づけでキャンパス内の
システム管理を兼務していただける方を募集します。
情報技術関連の修士号を持ち、システム管理経験をお持ちの方が対象です。
(英語の要件はありません。できるに越したことはないですが。)
主な職務内容は、
・情報セキュリティに関する研究プロジェクトへの参加・支援
・情報セキュリティ人材育成事業(セミナー等)の支援業務
・CMU日本校キャンパス情報システム(ネットワーク)の管理・運用
となります。
セキュアなシステム運用と情報セキュリティの新領域での研究に興味をお持ちの方が適しているかと思われます。
興味をお持ちの方は詳しい情報をお送りしますので、本ブログプロフィール欄のメールアドレスまで
御問い合わせください。
なにかと話題の「ユビキタス社会」
直訳すれば「偏在する社会」つまり「どこにでもある社会」
先日我がキャンパスにも到来していただいた坂村健氏に言わせれば、そんな突っ込みを入れることが自体ナンセンス。
「ユビキタス」はもはや日本語なのだから。
なるほど・・・ (;´д`)
カーネギーメロン大学日本校が情報セキュリティに関する教育を全て英語で行うことについてご意見を伺うことが多い。「卒業後に日本でセキュリティに関する仕事を行うのであれば日本語じゃないと学べないだろう」と言われるとそんな気もする。では情報セキュリティの何が日本語でないと学べないのかと考えると明解な答はない。
実際には情報セキュリティに関する用語や概念の多くは海外から輸入されており、むしろ日本語で学ぶことによってその本来の意味がわからなくなっているものも少なくない。「脆弱性」はセキュリティ用語としても確立されてはいるが、この分野にある程度いる人であれば「脆弱性」の意味は「vulnerability」のことだと認識しているのではないだろうか?Exploitはやはり「エクスプロイト」であり「攻略」と言われてもなんのことやらわからない。「privacy」はプライバシーだし、「audit」を「監査」「audit trail」を「監査証跡」と言われてもピンと来ない。
情報セキュリティを専門としている人にとってはまず英語の概念や技術体系があってそれぞれに対応する日本語を知っているということが多いように思う。私自身の経験から言えば、現場の担当者が日本語ができなくて困ることは無くても、英語ができないことが制約となることが多い。(もちろん最低限のビジネス日本語が操つれること前提だが。)
そうなると大学院の高等教育の中で何を日本語で教える必要があるのか?「個人情報保護法」や「不正アクセス禁止法」などの日本の法制度に関わる問題については、対象そのものが日本語で定義されており解釈や実装についても日本語中で対処せざるを得ないだろう。また、こういった法令やガイドラインに基づくセキュリティポリシーなどの策定にあたっても日本語のスキルがある程度あった方が良い。
しかし、こういった法律やガイドラインそれに基づく文書は情報セキュリティという広い概念の中で、日本という一つの国を対象としたアプリケーションにすぎず、個々の事例に対応するための専門教育を大学院のような高等教育機関で教える必要性は小さいのではないか。例えるならコンピュータのOSの構造や仕組み学ぶのか、Windowsの操作方法を学ぶのかの違いである。つまり英語で学ぶか日本語で学ぶかの違いが問題となる状況というのは、Windowsの操作方法を学ぶかUnixの操作方法学ぶかというレベルの話であり、OSの根底にある技術を理解した上で、応用の利く専門家としての人材を育成するのが目的であれば、その過程でどのような言語を用いたとしても結果として大差はないだろう。本質を理解していれば必要に応じて解説書やマニュアルを見ることで対応することができる。
また、英語では表現できない日本ならではの情報セキュリティの「わび」や「さび」といった世界もあるのかもしれない。日本企業の組織構造や業務慣習などといったものを理解しなければならないという話もあるが、それは大学院のような場で学ぶというよりは、実際の組織での勤務経験により理解する必要がある部分だろう。実際の業務の場面では全ての企業や組織はそれぞれ異なる文化や習慣を持っているわけであり、結局は国籍言語を問わず全てケースにおいて個々の事情に合わせた対応が必要であるため、技術知識を習得する過程での言語はあまり影響しないと思われる。
一方で、世界で流通している情報セキュリティに関する情報の大半は英語であり、コンピュータやネットワークの機器も英語を前提としたものが多い。そのため、日本語のできる学生が、日本語で情報セキュリティを学習した場合と、英語で勉強した場合とではまず教材の選択肢や質が異なってくるし、卒業後にインプットとして活用できるようになる情報量に差が出てくる。つまり日本語で情報セキュリティを勉強した場合と、英語で勉強した場合とではその後の実践段階において圧倒的な差がつくことになる。必要な場合には日本語の知識を自ら補えば良い。日本国内ではいろいろな書籍が手に入るので大した苦にはならないだろう。
マーケティング的な観点からは、日本語で学習をする学生を集めた方がずっと募集は楽である。しかしその一方で教育の前提となる大学としての水準の保証、教育をとりまくインフラ(テキスト、題材、資料等・・・)、卒業後の活躍の幅などを考えると、英語での教育を選択をせざるを得ないというのが実情だ。
ちなみに、カーネギーメロン大学日本校では、「法律やガイドライン」「組織管理」「監査」など日本独自のアプリケーションについて、希望者を対象に学位とは関係なく「日本校独自科目」という形でこれらの知識を習得する機会を提供する予定である。
CNET Japanにキャンパスや講義の様子を紹介いただきました。
(注)文中「日本の一般的な大学院生とは比べものにならない」というのはもともとの発言趣旨と違っているので、怒らないでください。宿題の多さや求められる講義への貢献などが日本の大学院とは異なるという内容だったかと思います。
■カーネギーメロン大学日本校が学内を公開(CNET Japan, 9/13)
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000050156,20087182,00.htm
またしても大学ねたでごめんなさい。
関西でしか見れないと思いますが、本日
テレビ大阪17時25分~17時55分、「ビジネス525」という番組で
カーネギーメロン大学日本校の様子が少し紹介される予定です。
テレビ番組なので予定は変更となることもあるかと思いますが・・・。
よろしければご笑覧ください。
ご案内が遅くなってしまいましたが人材募集に関する公式なアナウンス(PDF)が行われました。
私の職場で研究教育をお手伝いいただける方を近いうちに募集をするかもしれませんのでこのページの読者の皆様だけにそっと耳打ちしておきます。
将来的な教員候補を前提に、情報セキュリティ分野での研究者を募集することになるかと思います。当面の業務内容としては「システムの維持管理」と「教員サポート(TA)」及び「研究プロジェクトの実施(RA)」、「(能力と希望により)教員研修の受講」などが考えられます(応相談)。
採用条件としては、情報セキュリティ又は情報技術関連の領域で博士号取得または見込み(経営学、法学などの分野でもテーマが情報セキュリティだったりすると可能かもしれません。)英語と日本語の両方で一般的な仕事ができること。(TOEIC又はTOEFLのスコアの提出が必要です。)
イメージ的にはポスドク~常勤研究員という感じのポストです。ただし適任者の場合には、教員候補として研修から開始することも考えられます。
正式なアナウンスは各種ML等を通じて行う予定ですが、選考は先着順に行われるかと思いますので、興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、その旨私にご連絡いただければ個別にアナウンスの文面をお届けするようにします。(とりあえず連絡は私個人にお願いします。送付メールアドレスはこのページの掲載されているもので結構です。)
これはあくまでも非公式な内容ですので、実際の募集の際には募集の内容が若干変わる可能性もありますのでご了承ください。
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