誇らしくはなくとも、それもイチローの卓越性として銘じられるべき代走出場。
10.04.2014, 23:52:05 -edit-
桜撮りの延長戦的に(挨拶)
Downtown Afternoon; Ricoh GR GR Lens 18.3mm f/2.8 F4 1/1000s ISO-400
DxO FilmPack 4.5: Fuji Velvia 50
という撮影はさておき、本日のニュースより。
◆イチロー、ノムさん超えの日米3018試合出場!九回に代走で@サンスポ
という訳で、イチローがまた何か地道に記録達成。ただ別記事の本人のコメントなんかでもある通り、だから何的な記録ではあるし、そもそもスタメンから外れてこういう形で達成とか言われてもそう実感なんて湧いてこないであろうという意味では、ちょっと淡白なニュースとは言えるかも知れない。
ただ、たかが代走とは言え、されど代走ではあるよな、とは思う。
シーズン前から丹羽政善氏が日経の記事で書いていたりしたけど、40歳で代走ってのが実際のところそう「常識的」なものではない、というのも事実であるだけに。ケニー・ロフトンなんかは引退する直前まで結構盗塁をバシバシ決めててカッコ良かったけど、そういうイチローのアスリートとしてのエバーグリーンさの象徴とは言えるのではないだろうか。なにしろ、9回のビハインドの場面で同点の走者として代走に起用されるってのは、戦術的によほど「走力」を評価されている、という話ではあるのだから(NYYというチームが、若手の伸び悩みにさいなまれて、本来もっといるべき走力ある20代が存在しない、という懐事情を差っ引いたとしても)。
さて、では最高齢の代走って誰やねん、というお話になると、ちょっと記録をぐぐれば流石はアメリカのネット世界、さらっとBaseball-Referenceで小ネタとしてその記録が紹介されていた。栄えある第1位は、我々にも馴染みの深い、かのフリオ・フランコ大先生。そりゃ50近くまで現役やってたもんな…ではあるが、実に47歳340日で代走起用されている。イチローにとってはなかなか遠い道のりではあるな…。
ということだけれども、勿論これはあくまで数字的なとこであって、別に代走なんてのは必ずしも戦術的に走力が必要だから起用されるという訳ではない。このケースもそんな感じで、実際の試合内容見ると、4番で同じポジションのデルガドがたまたま3回に死球で負傷退場したので、そこを埋める形で代走起用されたことが分かる。それでもちゃっかり盗塁とかしちゃってる辺り、この大ベテランの年齢を感じさせない走力への自負のようなものは窺えるのだが。
それよりも、このリストで何が凄いかって言ったら、勿論2位と3位に入っているカールトン・フィスクである。大リーグ史上屈指の名捕手として浩瀚なキャリアを誇るものの、まさかつい最近フランコに抜かれるまでは捕手というポジションの選手がワンツーの記録を持っていたというのが面白すぎる。しかもこれ、45歳にして。勿論これも戦術的なものではなく、それぞれ後輩の正捕手が死球と振り逃げ一塁交錯(と思われる)退場でお鉢が回ってきたもの。ただ、フィスクは捕手とはいえそう鈍足ではなく、キャリアで4回の二桁盗塁を記録し、捕手としての盗塁数で歴代5位となる128盗塁という素晴らしい数字を持っている選手。ある意味、そういう走塁の巧みな大捕手に、運命的にそういうものが巡り合わせたという天の配剤は感じるものではある。にしてもまさか45歳にして2回も代走として起用されたら「こんなことがあるもんだねぇ」くらいは思ったのではなかろうかとも。
で、そうしたのを差っ引くとやはり出て来るのはオールタイムの盗塁王リッキー・ヘンダーソン。43歳に到達した2002年に、実に17回の代走起用を受けている。なんでも、高齢代走記録の5位~20位だとか。でも、これだったらあと3年だから、もしイチローがもう少し数字を上げることが出来て大リーグでの契約を勝ち取ったら、或いはそういう姿を見られるかもしれない、という目標にはなるのかな。
まぁそういう感じで、イチローらしい研鑽を通じて、この辺りのグレートネスに少しでも近い姿をまだまだ証明し続ける余地はあるし、そういう中にアイデンティティを見出しつつ、最終的に積み上がった記録をいつか引退する日により誇れることが出来たらいいな、とは思うのである。その時、イチローが今日地味に抜いて見せた試合の最終的な数字が、我々の顕彰すべきものになるのかな。
Downtown Afternoon; Ricoh GR GR Lens 18.3mm f/2.8 F4 1/1000s ISO-400
DxO FilmPack 4.5: Fuji Velvia 50
という撮影はさておき、本日のニュースより。
◆イチロー、ノムさん超えの日米3018試合出場!九回に代走で@サンスポ
という訳で、イチローがまた何か地道に記録達成。ただ別記事の本人のコメントなんかでもある通り、だから何的な記録ではあるし、そもそもスタメンから外れてこういう形で達成とか言われてもそう実感なんて湧いてこないであろうという意味では、ちょっと淡白なニュースとは言えるかも知れない。
ただ、たかが代走とは言え、されど代走ではあるよな、とは思う。
シーズン前から丹羽政善氏が日経の記事で書いていたりしたけど、40歳で代走ってのが実際のところそう「常識的」なものではない、というのも事実であるだけに。ケニー・ロフトンなんかは引退する直前まで結構盗塁をバシバシ決めててカッコ良かったけど、そういうイチローのアスリートとしてのエバーグリーンさの象徴とは言えるのではないだろうか。なにしろ、9回のビハインドの場面で同点の走者として代走に起用されるってのは、戦術的によほど「走力」を評価されている、という話ではあるのだから(NYYというチームが、若手の伸び悩みにさいなまれて、本来もっといるべき走力ある20代が存在しない、という懐事情を差っ引いたとしても)。
さて、では最高齢の代走って誰やねん、というお話になると、ちょっと記録をぐぐれば流石はアメリカのネット世界、さらっとBaseball-Referenceで小ネタとしてその記録が紹介されていた。栄えある第1位は、我々にも馴染みの深い、かのフリオ・フランコ大先生。そりゃ50近くまで現役やってたもんな…ではあるが、実に47歳340日で代走起用されている。イチローにとってはなかなか遠い道のりではあるな…。
ということだけれども、勿論これはあくまで数字的なとこであって、別に代走なんてのは必ずしも戦術的に走力が必要だから起用されるという訳ではない。このケースもそんな感じで、実際の試合内容見ると、4番で同じポジションのデルガドがたまたま3回に死球で負傷退場したので、そこを埋める形で代走起用されたことが分かる。それでもちゃっかり盗塁とかしちゃってる辺り、この大ベテランの年齢を感じさせない走力への自負のようなものは窺えるのだが。
それよりも、このリストで何が凄いかって言ったら、勿論2位と3位に入っているカールトン・フィスクである。大リーグ史上屈指の名捕手として浩瀚なキャリアを誇るものの、まさかつい最近フランコに抜かれるまでは捕手というポジションの選手がワンツーの記録を持っていたというのが面白すぎる。しかもこれ、45歳にして。勿論これも戦術的なものではなく、それぞれ後輩の正捕手が死球と振り逃げ一塁交錯(と思われる)退場でお鉢が回ってきたもの。ただ、フィスクは捕手とはいえそう鈍足ではなく、キャリアで4回の二桁盗塁を記録し、捕手としての盗塁数で歴代5位となる128盗塁という素晴らしい数字を持っている選手。ある意味、そういう走塁の巧みな大捕手に、運命的にそういうものが巡り合わせたという天の配剤は感じるものではある。にしてもまさか45歳にして2回も代走として起用されたら「こんなことがあるもんだねぇ」くらいは思ったのではなかろうかとも。
で、そうしたのを差っ引くとやはり出て来るのはオールタイムの盗塁王リッキー・ヘンダーソン。43歳に到達した2002年に、実に17回の代走起用を受けている。なんでも、高齢代走記録の5位~20位だとか。でも、これだったらあと3年だから、もしイチローがもう少し数字を上げることが出来て大リーグでの契約を勝ち取ったら、或いはそういう姿を見られるかもしれない、という目標にはなるのかな。
まぁそういう感じで、イチローらしい研鑽を通じて、この辺りのグレートネスに少しでも近い姿をまだまだ証明し続ける余地はあるし、そういう中にアイデンティティを見出しつつ、最終的に積み上がった記録をいつか引退する日により誇れることが出来たらいいな、とは思うのである。その時、イチローが今日地味に抜いて見せた試合の最終的な数字が、我々の顕彰すべきものになるのかな。
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