新・怖いくらいに青い空

アニメ・マンガ・ライトノベル考察

『BanG Dream! Ave Mujica』第1話の感想・疑問・良かった点など

豊川祥子

  • 第1話だけでCRYCHIC解散までの顛末がだいぶ判明。母との死別→孤独を埋め合わせるようにCRYCHIC結成→父が詐欺に遭い会社追放され酒浸りに→生活困窮しやむを得ずCRYCHIC解散、という流れは分かったが、春日影事件からAve Mujica結成に至るまでは2話以降さらに明らかになるのか。
  • 映像見る限り祥子父のアパートは赤羽駅の西側で、赤羽警察署からはだいぶ距離ある。そんな距離を飲んだくれた父を抱えて女子高生が歩いて帰ってる光景、三角巾つけて家事するところと新聞配達のところ、あまりにも惨めで涙出てくる。カラオケ屋のドリンクバーの使い方も知らん箱入り娘だったのに…。
  • 単に辛いことがあってふさぎ込んでとかではなく、母と死別した後も何とか前向きに生きていこうとしてた矢先に、父親の件や春日影事件が追い打ちをかけるようにやってきたという展開だからこそ、祥子の感じた絶望の深さが垣間見えて辛っ…ってなる。
  • 最初は知らない番号からかかってきたのに、何度もお世話になってるから赤羽警察署で電話番号登録されてる描写。
  • 荷物まとめて家から飛び出る時にトランクが入口にちょっと引っかかってる描写。
  • いよいよクソ親父のボロアパートにも居られなくなってしまい、2話以降どこに住むのか? メンバーの家をローテーションで回って風呂借りにいく廣井きくりみたいな生活しそう。
  • 交差点で泣き叫ぶ豊川祥子とすれ違う通行人の傘の色(壱雫空を彷彿)
  • 「長崎そよさん、感じの良い方で良かったですわ」
  • 対長崎そよレスバは強いのに、祐天寺相手だと防戦になる豊川祥子。

若葉睦

  • インタビューの時、一人だけギター持ってきてるの最高に萌える。
  • 祥子「モーティスは少々人見知りでして」で笑う。捨てられた人形っていう設定なのに、人見知りなのは踏襲するんだ。
  • 仮面外された時の怯え顔、あまりにも良い。
  • 豊川母のお葬式にも出席してたので、祥子とはただの幼馴染というより家ぐるみの付き合いありそう。睦の両親が芸能人なので、睦の親がAve Mujica所属事務所の関係者、っていう可能性はありそう。
  • 一人だけ祥子の事情全部知ってたので、CRYCHIC解散の時に祥子だけが悪者にならないように睦も「楽しくない」発言した可能性ある。
  • MyGOç·¨3話カラオケのシーン、ただ単に面白くて笑ってるんじゃなくて、母親を亡くした祥子に新しい居場所ができたことが嬉しくて笑ってるんだとしたら、あまりにも尊い。

祐天寺にゃむ

  • 現時点で祥子に一番反抗的な態度なのは、今後祥子に身も心も支配されて従順になる前振りかもしれない。
  • 最後にとんでもない暴走でやってしまいましたなあ…って言う他ないが、千早愛音が若干気づいてたくらいだから遅かれ早かれバレてた説ある。にゃむが仮面外さなければ数日後に文春砲でバレてた、みたいな展開はありそう。youtuberとして人気が水ものだという現実を嫌と言うほど分かってるので、にゃむはにゃむなりにこれが最善と考えて行動してるんだとは思う。

八幡海鈴

  • 承認欲求に突き動かされている祐天寺にゃむ、元から祥子のこと知ってる睦と初華はともかく、海鈴が何でAve Mujica入ったのかがまだよく分からないので、現状で一番謎が残るキャラ。
  • にゃむと祥子が言い合いになってるシーンで、海鈴だけサッとその場を立ち去ってる描写、何かしら意味ありそう。

三角初華

  • 「言ったでしょう、残りの人生、私にくださいと」のところでトゥンク♡ってなってる初華。「祥ちゃんとずっと一緒」にいるのが夢な初華。長崎そよ化の片鱗。
  • 祥子のことメッチャ大好きなのに、豊川家の事情とかはあんまり知らなそう(というか、知らせてもらってなさそう)。
  • 仮面外した時のあまりにも良い表情。
  • 祥子はやめろって合図してたのに仮面外しちゃった理由は? もともと仮面無しでも良いって思ってたのか、あの流れで仕方なく外したのか?

MyGO組

  • 付箋を集めてる燈(PVに出てきた「祥ちゃんは幸せ?」を書いたのが燈説はほぼ確定か)。
  • 相変わらず「素性を知られている」バンドメンバーの前でだけ不機嫌な長崎そよ。
  • 愛音が話し中なのに興味無くなって付箋の方を見る燈。
  • 燈の水だけ入れてくれる立希。
  • 長崎そよの眉間のシワ。
  • 前作であんだけギスギスしてたのに今や作中唯一の癒しパート。

話数単位で選ぶ、2024年TVアニメ10選

毎年恒例のアニメ話数単位10選を今年も選出しました。

関連記事:【お知らせ】「話数単位で選ぶ、2024年TVアニメ10選」の集計を今年も「aninado」で行います!

『負けヒロインが多すぎる!』、第11話、「結果責任についての話をしようか」

脚本:横谷昌宏
絵コンテ:北村翔太郎
演出:村瀬貴一郎、川岸和樹
作画監督:三浦琢光、竹田茜、摺木沙織、仁井学
総作画監督:川上哲也

3年生が引退し新たに部長になることが決まった小鞠だが、部長会議の発表練習がうまくいかず追い詰められていく。人前で緊張して頭真っ白になる感覚、頑張って練習してもどうにもならないもどかしさ、でもそれを他人に指摘されるのが(たとえ温水に悪気は無いとしても)めっちゃ辛いという感情…。ありとあらゆる描写があまりにも吃音症への解像度が高くて胸が締め付けられる。小鞠も温水もどうしようもなく不器用で、でも、どんなにカッコ悪くても、どんなにたどたどしくても、相手のためを思い、必死に自分の気持ちをぶつけ合った先に道は開ける。そんな2人を暖かく見守る八奈見や檸檬の描写も含め、まさにクライマックスにふさわしい回だった。

『響け!ユーフォニアム3』、第12話、「さいごのソリスト」

脚本:花田十輝
絵コンテ:小川太一
演出:山村卓也
作画監督:髙橋真梨子、引山佳代
総作画監督:池田和美

部長として、一人の奏者として、麗奈と並び立つためにどうしてもソロの座を勝ち取りたい黄前久美子と、ただ楽しく合奏ができればいいと言ってオーディションを辞退したいと言い続けてきた黒江真由。性格も考え方もまるで違う2人の最終対決を前にして、才能と努力、運と実力、空気に抗うということ、部活というものの理不尽さ、リーダーの在り方…、これまで響けユーフォニアムが掲げてきたありとあらゆるテーマが集約してゆく。原作とはあえて違うストーリー展開とすることで、黄前久美子の決意と成長をはっきりと描き出して見せた文句のつけようのない神回。

関連記事:大切なことはすべて黒江真由が教えてくれた - 新・怖いくらいに青い空

『ガールズバンドクライ』、第10話、「ワンダーフォーゲル」

脚本:花田十輝
絵コンテ:酒井和男
演出:友田康
作画監督:山﨑智加

自分を曲げることが大嫌いで周りと対立してしまう井芹仁菜と、教育者として古い家族像に縛られ仁菜に厳しく接することしかできない父親。どうしてもぶつかり合ってしまう2人の間で、それでも決して消えることのない強固な絆。感動的な親子愛のストーリーを通して、伝統的な家族観の解体と、仁菜の成長がしっかりと描かれ、ガールズバンドクライという作品がより一層深みを増したように思う。

『ダンダダン』、第5話、「タマはどこじゃんよ」

脚本:瀬古浩司
絵コンテ:西山壮海
演出:西山壮海
作画監督:山本真夕子、牛丸圭華、マッケルゴ ニック、塚本あかね、王晨陽、羽田浩二
総作画監督:恩田尚之

はじめてオカルトや幽霊の話ができる友達ができたという喜び、相手ともっと話したいけど気持ちが空回りしてしまうもどかしさ。桃とオカルンのあまりにも初々しくいじらしい関係性を前半でたっぷり見せてくれる上に、ギャグも最高に笑えて大満足の回。サイエンスSARUらしいド派手なアクションと演出が光る作品だからこそ、こういう繋ぎ的な回がいっそう光って見える。

『小市民シリーズ』、第5話、「伯林あげぱんの謎」

脚本:内海照子
絵コンテ:川畑喬
演出:高野やよい
作画監督:豊田暁子、金甫旻、さのえり、香田知樹、川上暢彦、高橋道子、赵煜恵、廖菲
総作画監督:具志堅眞由

原作シリーズの短編集『巴里マカロンの謎』の中でも特に印象深い一話をアニメ化。冒頭の意味深なシーンの後、延々と推理を重ねた末にたどりつくあまりにも可愛すぎるオチ。ただひたすらに小佐内さんが可愛いっていうだけの話のために丸々1話費やす構成が素晴らしい。

『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』、第6話、「いわゆるひとつの間接キス」

脚本:山田由香
絵コンテ:吉川博明
演出:大迫光紘
作画監督:鈴木彩乃、金慧秀、加戸菜弥、歩宇、鈴木水彩、山野雅明、板倉健、曾我篤史、立口徳孝
総作画監督:熊谷勝弘、迫由里香、納武史、板倉健

アーリャと周防有希の間でついに政近を巡るバトルが勃発。学校にいるときの清楚な感じでも、政近といる時のはっちゃけた妹キャラでもない、狡猾な有希の姿。それに圧倒されそうになりつつも必死に押し返してみせるアーリャ。魅力的なヒロインどうしの緊張感あふれるバトルはまさにこの手のラブコメの醍醐味だと思う。

『夜のクラゲは泳げない』、第5話、「コメント欄」

脚本:屋久ユウキ
絵コンテ:河原龍太
演出:河原龍太
作画監督:伊澤珠美、迫由里香、山本蓮雄、金慧秀、菊池愛、曾我篤史、久保茉莉子
総作画監督:谷口淳一郎

百合的にエモーショナルなシーンの連続の中で、まひるの「めんどくさい」性格が浮き彫りになり、創作活動を描くアニメとして避けては通ることのできない、承認欲求とコンプレックスというテーマへと繋がっていく。創作の葛藤を乗り越えた後のクライマックスでのエモすぎるキスシーンなどを筆頭に、夜クラの中でも特に印象深いシーンが多い回。

『葬送のフリーレン』、第27話、「人間の時代」

脚本:鈴木智尋
絵コンテ:刈谷暢秀
演出:イムガヒ
作画監督:刈谷暢秀、吉田奏子、藤中友里
総作画監督:長澤礼子

ゼーリエ、フリーレン、フェルン、それぞれの想いが交差すると同時に、明らかになるフリーレンとヒンメルの過去の出会い。憎まれ口を叩きつつも人の良さを隠し切れないリヒターを筆頭に、脇役も実に良い味を出してる。その一方で、何故かシュタルクに話しかけてくる謎の爺さん、やけ食いするフェルン、完全にデンケンの孫と化してるラオフェン、など、ギャグ描写もキレキレで素晴らしい。

『ゆるキャン△ SEASON3』、第3話、「出発!吊り橋の国」

脚本:ピエール杉浦
絵コンテ:小島正士
演出:島亜里紗、井之川慎太郎、本田遼太郎
作画監督:北島勇樹、石山直美、吉田隆太、モリタユーシ、向川原憲、A-NIN、竹内アキラ、りゅっち、赤尾良太郎、大野薫乃、日影工房
総作画監督:豊田暁子、松尾真彦、まじろ、いか、かいち、よぴ、瀬川健寿

志摩リンと土岐綾乃、正月に一度会っただけなのに何故か馬が合う不思議な関係性。大井川の雄大な景色と吊り橋を巡る、マイペースな2人旅。それをただ見ているだけで気持ちが和らいでくる。

『菜なれ花なれ』、第3話、「いつもこの顔だから」

脚本:綾奈ゆにこ
絵コンテ:今泉賢一
演出:ソガメグミ
作画監督:矢野康平、小笠原憂、降籏秀吉、佐藤好
総作画監督:関口可奈味、三浦菜奈

第2話までは無表情で何考えてるか全く分からなかった小父内涼葉。第3話では、小父内さん視点から前回の話を回想することで、ようやく彼女の内面が明らかとなるという見事な構造に唸らされると同時に、小父内さんの可愛さが爆発した回。

マアアさんは「センシティブ」なのか

『メイドインアビス』にマアアさんというキャラクターがいる。詳細な説明は下の記事に譲るが、全身ピンク色でフサフサな毛に覆われた可愛らしい見た目をしていると同時に、人間のおっさんみたいな汚いケツが付いてるなどの残念ポイントも兼ね備えた唯一無二と言っていいキャラクターである。

kyuusyuuzinn.hatenablog.com

マアアさんは非常に可愛らしく、また、描きやすいので、私も何度かマアアさんの絵を描いてpixivにupしていた。ある日、自分が投稿した作品一覧*1を何気なく見返していたら、見慣れない表記があった。

中央の絵のタイトルと投稿日時の下に「レーティングあり」という表記がある。そこをクリックすると次のような画面になった。

ようするに、私が上げた絵がpixivの運営によって「センシティブな内容が含まれている可能性がある」と判断されたらしい。SNSで絵師の反応を調べてみると、私以外にも同じように運営によって「レーティングあり」にされた人が多くいるようだ。

注目すべきは、今回「レーティングあり」とされたのは、マアアさんのケツが描かれている絵だけだったということだ。上の画像を見ても分かる通り、両隣の絵には何も表記が無いのに、中央にあるマアアさんの後ろ姿だけ「レーティングあり」となっているのだ。

どうやら、pixivが使っているAIには、マアアさんのケツを「センシティブ」であると見分けるだけの能力があるらしい。

pixivのガイドラインでは、「センシティブな内容を含む作品」について次のように書かれている。

イラスト・うごくイラスト・マンガのいずれかを選択して投稿された作品について、当社基準に基づき、以下のとおりセンシティブな表現又は描写などの内容を含むと当社が判断した作品に対してレーティングを付与します。また、投稿ユーザーご自身が投稿画面上で「軽度な性的描写」のチェックを入れた場合は、センシティブな内容を含む可能性がある作品としてレーティングが付与されます。当社が付与したレーティングについて作品と合致しないと感じた場合、投稿したユーザーご自身は、当社所定のフォームより再チェックを申請することができます。再チェックは1作品につき1回、再投稿した場合は合計で3回の申請を行うことができます。
1. 性に関連したもの、卑猥な要素を含む表現

  • a. 下着の露出(透けている衣服やストッキング・タイツ等越しの場合も含む)
  • b. 極端に面積の少ない衣服や水着、露出度の非常に高い人物や明らかに裸体と思われる人物の描写
  • c. 胸部・腋・臀部・股間・足裏等を著しく強調した表現や露出度の高い表現(可視を際どくした場合も含む)
  • d. 衣服の脱ぎかけや破れ・透け・溶解などで肌が露出しているもの
  • e. 性行為およびその前後を連想させる表現・表情・セリフ(喘ぎ声)・擬音・ハンドサイン・その他テキスト、またはそれらを模した表現を含むもの
  • f. 性的な雰囲気を想起させる、表情・発汗・キス・身体接触・痙攣、その他の性的な状態を想起させる表現
  • g. 医療行為を性的に描写しているもの
  • h. 排泄行為・排泄物・放屁の描写またはそれらを連想させる描写を主体とするもの
  • i. 性行為等の強要や売春行為を示唆するもの

2. 極度に恐怖を与えるような暴力的な描写

  • a. 過度な出血や流血の表現
  • b. 人体や動物の切断やそれらの内臓を露出している表現
  • c. 自殺行為およびその前後を連想させる描写
  • d. 殺人行為およびその前後を連想させる描写

3. その他、当社がセンシティブな内容を含むと判断した表現

マアアさんのケツは、この中の「胸部・腋・臀部・股間・足裏等を著しく強調した表現や露出度の高い表現」に該当しそうである。

このガイドラインを見て分かるのは、pixivの考える「センシティブ」の範囲は、かなり広範囲に及び、なおかつ境界線が曖昧であるということである。

マアアさんの後ろ姿を描くことは本当に臀部を「著しく強調した表現」だと言えるのか? そもそもマアアさんは人間じゃないので露出度が高いわけでもないのでは? このような疑問は尽きない。

だが、言葉の定義についてあーだこーだ言っても意味はないだろう*2。どんなキャラクターのどんなイラストであれ、そこに人間のケツのようなものが描かれていたら、それはもう「センシティブ」なのだ。

誤解を恐れずに言えば、マアアさんとは、カリカチュアライズされたケツである。ある意味本物のケツよりもケツらしい、ケツのイデアとでも呼ぶべき存在である。だから、このマアアさんの絵が「センシティブ」とされること自体は仕方ないと思う。むしろ、pixiv(のAI)がマアアさんというキャラクターの本質を正しく理解しているのであれば、「センシティブ」認定されて然るべきであろう。

問題は、では、運営から「センシティブ」認定されたら一体どうなるのか? ということだ。今年11月5日に出されたお知らせにそのあたりの詳しいことが書かれてあるので引用する。

2024年11月中旬より、pixivの閲覧設定において、「センシティブな内容を含む可能性のある作品を表示」の項目を追加します。
今回追加する項目によって、これまでの「性的な表現を含む作品(R-18)」「グロテスクな表現を含む作品(R-18G)」だけでなく、年齢制限は必要としないものの、センシティブな内容を含む可能性のある作品についての表示方法を選べるようになります。

そして、センシティブな内容を含む可能性のある作品を表示しない設定にすると、検索する際にそのイラストが表示されなくなったり、イラストにぼかしが入ったりするようになる。

私は軽い気持ちでイラストを上げているだけなので、運営からセンシティブ認定されて、それによって閲覧数や「いいね」や「ブックマーク」が減ったところで特に気にしない。*3

だが、真面目に絵を描いてpixivで閲覧数を増やしたいと思っている人にとっては、これは死活問題になりかねない。本当にセンシティブな表現だったならまだしも、全くエロくもない画像を間違えて「レーティングあり」にされてしまったら、もうたまったもんじゃない。*4

とはいえ、本来ならR-18やR-18Gにされるべきイラストがレーティングされずに、子どもを含む全ユーザーが閲覧できる状態になっているのも、それはそれで大問題だろう*5。なので、一部のユーザーからの反発はあったとしても、運営による「センシティブ」認定は今後も続けられるだろうと思う。

ということなので、pixivにマアアさんのイラストを投稿する際は、ケツを描いてしまうと「センシティブ」認定されてしまうリスクがあることを、各位ご留意いただきたい。

*1:pixivで「自分の作品」というところをクリックすれば自分がupした作品だけを投稿した順に表示できる。

*2:例えば、『ストライクウィッチーズ』のキャラクターが履いているのはパンツではなくズボンなので、同作のキャラの絵はR-18ではない、というような主張が通用しないのと同じである。

*3:そもそもpixivでメイドインアビスの絵を見に来る人ならたいていR-18画像を見える設定にしてるだろ(あくまでも私の偏見だが)って思っているので尚更影響は少ないだろうと思う。

*4:間違えてレーティングされても異議申し立てができるんだからいいだろ、という意見もあるだろうが、話はそう単純ではない。言うまでもなく、pixivの絵は新しいほど人目に触れやすく、古い絵はどんどん新しい絵に埋もれて表示されにくくなる。そのため、upした直後に「レーティングあり」にされて、そこから異議申し立てをしてそれが通ったとしても、その間に多くの機会損失が発生してしまうのだ。

*5:本来なら作者がR-18やR-18Gにしておくべきなのに、閲覧者数が減るのを嫌って何のレーティングもせずにupされてる絵も相当数あるのだと思われる。

ゴジラ映画感想まとめ

今年は1954年にゴジラの第一作目が公開されてから70年という節目にあたる。それを記念して各放送局でゴジラ映画が放送されているので、見れる分は全部見てみた(ずっと昔に見ていた映画もあれば、今回初めて見た映画もある)ので、簡単に感想をまとめておく。

ゴジラ

  • 第一作目であるにもかかわらず、怪獣映画に必要なものが全て描かれている。例えばゴジラ上陸シーンでも、ゴジラの姿、逃げ惑う人々、壊れる家屋などを、カットを細かく分けて見せてくるからメチャクチャ臨場感がある。ただ怪獣が歩いてるだけ、ただ怪獣が自衛隊とドンパチしてるだけ、みたいな単純なカットがほとんどなく、全てが計算しつくされている。
  • 最近のゴジラは熱線を溜めに溜めて吐き出すので、一回熱線を吐くだけで原爆が落ちたような惨状になるが、第一作目のゴジラは特に溜めなく何度も熱線を吐くので、巨大な爆発は無いが最終的にはあたり一面火の海になっている。米軍の焼夷弾で何十万人もが焼け死んだという強烈なトラウマが、初代ゴジラの描写にも反映されてるように見える。

ゴジラvsビオランテ

  • ビオランテの造形は今見ても古さを感じないし、CGない時代にこれを動かせるのは本当にすごいと思う。逆に、スーパーX2とかいう自衛隊の兵器がびっくりするほどダサいのが残念(宙に浮かしとくだけだから撮影は楽だろうなとは思う)。
  • 「勝った方が我々の敵になるだけ」という台詞に象徴されるように、平成ゴジラシリーズのゴジラは人類の味方ではない。だが、明確な悪意があって日本を襲ってくるのかと言えばそういうわけでもない微妙な立ち位置をとっている。これは原発をモチーフにしていることが明らかで、作中の人々は時にはゴジラと対峙し、時にはゴジラが別の怪獣と戦うのを静観し、時にはゴジラを利用するという曖昧な対応をとる。登場人物がしきりにゴジラの体温を気にしてる(ゴジラに打ち込んだ抗核バクテリア弾が低温だと効き目がないため)のも、ゴジラ=原発という図式を強調するかのよう。
  • ビオランテを生み出した全ての元凶である白神博士が、終盤でもまるで他人事で解説役みたいな感じでいるのが何か笑える。「いや、一応、最後殺されて報いは受けてるけどさあ…」ていう感じ。

ゴジラvsキングギドラ

  • 23世紀からやってきた未来人が、超大国となった日本の国力を削ぐために20世紀にやってきて、キングギドラに日本を襲わせるという内容で、バブル景気でウハウハだった時代を象徴するテーマ設定。だが、タイムパラドックス等のSF考証についてはガバガバすぎてツッコミ入れる元気すら無くなるレベルである。
  • 23世紀のアンドロイドとの戦闘シーンは、合成映像があまりにも不自然すぎて逆に笑っちゃうレベル。同年(1991年)にターミネーター2が公開されて比較されちゃうのは不運といえば不運だが。ちなみに、作中で未来人がソビエトと言ってるが、ソビエト連邦は映画公開の1か月後に崩壊した。

ゴジラvsモスラ

  • そもそもモスラ&バトラが何でゴジラと戦ってるのかよく分からないし、脚本も稚拙で勢いだけで誤魔化そうとしてる感がある。あと、モスラを吊るしてるワイヤー見えちゃってるのがなんか笑った。
  • 主人公の男、最後は何か良い感じに終わってるけど、タイで盗掘してたり、小美人を売り飛ばそうとしてたりと、よくよく考えるとコイツやべー奴やぞってなる。
  • 怪獣史上最高にもふもふなモスラ、愛おしい。

ゴジラvsメカゴジラ

  • 脚本がひどすぎるし、登場人物腹立つ奴多くてイライラしてくる。独断専行の隊員、パワハラ上司、無能な指揮官。見るからにヤバいって分かる卵、日本に持ってきたらアカンって、モスラ戦のとき学ばなかった?
  • ただの殺戮兵器だったメカゴジと違い、ゴジラは守るべきもののために戦ってたというラスト。シリーズが進むにつれて何故か脚本がゴジラ側に感情移入するように変わっていくのが、昭和のゴジラシリーズと共通してるのが興味深い。

ゴジラvsスペースゴジラ

  • リトルゴジラに萌え死ぬ。岩山から顔出すリトル、爆弾にビビるリトル、スペゴジにいびられるリトル、すべてが愛おしい。「リトル」とは言ってるが(人間に比べれば)だいぶデカいのもまた萌えポイント。
  • 前作・前々作に引き続き脚本はだいぶひどい。バース島行ってた3人組が何故かモゲラ操縦。鹿児島から福岡(スペゴジのいる所)目指してるのに何故か大分経由するゴジラ。命令無視してゴジラ叩きに行く隊員。

ゴジラvsデストロイア

  • 核爆発(orメルトダウン)寸前のゴジラにデストロイアをぶつけて何とかしてもらおうとかいうメチャクチャなストーリーを、ゴジラの最期という感動シーンでどうにか誤魔化してまとめたっていう感じ。
  • ゴジラという人類の脅威に対応するために作られたオキシジェン・デストロイヤーが、また新たな怪獣を生み出してしまうという皮肉。ゴジラやデストロイアの誕生も元はと言えば全て人間のせいなのに、何も悪いことしてないゴジラジュニアすら利用して醜く足搔く人類の姿。ゴジラの死と共にまき散らされる大量の放射能によって、人間はその報いを受ける。自然をコントロールしようとすること、自然の驚異に打ち勝つことができると考えること自体が、大いなる間違いなのだという強烈なメッセージ性。にもかかわらず、最後、デウス・エクス・マキナでジュニア復活&放射能減少で、なんじゃそりゃ?って力が抜ける。

ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃

  • 監督は平成ガメラシリーズで有名な金子修介氏。だが、平成ガメラとは比べ物にならないくらい稚拙でご都合主義な展開、安っぽいCGの多用(こればっかりは当時の技術ではどうしようもない面もあるのだろうが)など、残念感が拭えない作品。しかし何といっても、この作品のゴジラの設定に強い拒否感を覚えてしまう。
  • 本作でゴジラは、第二次大戦で亡くなった人々の怨念の集合体とされ、明確な悪意を持って堕落した現代日本に襲い掛かってくるという設定。対するモスラ・キングギドラ・バラゴンは、古代日本に封印された護国聖獣という設定。これらの設定について、個人的には、無いわ~、マジで無いわ~、ってなる。でも、よくよく考えたらどうしてこの設定にこんなにも拒否感あるんだろう(むしろ「ゴジラは何故東京を襲うのか」という長年の疑問に答えられるという意味では良い設定ですらあるのに)と思い、自分の心の中を分析してみる。おそらく拒否感の理由は2つあって、①「怨念」みたいな言葉が出てくるせいでSFという体裁が引き剝がされ、非科学的で胡散臭いオカルトに接近してしまってる、②怪獣はあくまでも「生物」であってほしい、人間を殺す(または守る)みたいな明確で人間本位な行動はしてほしくないという気持ち。そして、これら2つはガメラ3の時点でその片鱗が出てたので、それが悪い形で表出しちゃってるなあという印象。
  • 平成ガメラシリーズでも思ったけど、調子こいたパリピが酷い死に方するシーンを撮らせたら金子監督の右に出る者はいないと思う。
  • 平成ガメラシリーズから受け継がれる、オタサーの姫的ヒロインとその周りをうろつく男達、という構図。
  • 作中ですぐ殺されるうえにタイトルにすら入れさせてもらえないバラゴンがただひたすらに可哀想。

GODZILLA ゴジラ

  • いわゆるレジェンダリー版ゴジラ。エメリッヒ版と違い日本版ゴジラへのリスペクトがある良作という声も多いが、正直、期待外れだった。あと、終始画面が暗すぎて何やってるかよく分からなかった。
  • 核兵器を人力で運ぶシーンで苦笑。米国人って核兵器をメッチャ威力ある爆弾程度にしか考えてないんだろうな。

シン・ゴジラ

劇場公開時にすでに感想を書いてるのでリンクを貼っておく。
『シン・ゴジラ』感想―日本が世界に示した第3の道、それはパンドラの箱を開けたのか? - 新・怖いくらいに青い空

ゴジラ-1.0

  • 神木隆之介・吉岡秀隆をはじめとする俳優陣の過剰な演技や、映像だけで分かるのに台詞で何度も説明しちゃうしつこさが鼻につき、悪い意味で山崎貴監督の味が出ちゃってる映画。一方で、ゴジラとの戦闘描写や破壊される街の描写は、アカデミー視覚効果賞をとるだけあって、これまでの日本のゴジラ映画の中でも断トツでクオリティが高い(平成のゴジラ映画のCGの残念さを散々見せられてきたことを思えば実に凄まじい進歩である)。
  • ストーリーとしては完全に、神木隆之介演じる敷島と初代ゴジラの芹沢博士を重ね合わせて描いている。敷島は戦後の東京で典子・明子と暮らし始めるが、いつまで経っても典子と結婚することもせず宙ぶらりんな共同生活を続けている。これは、許嫁との婚約を破棄して独りでオキシジェン・デストロイヤーの開発に没頭した芹沢と状況が全く同じで、芹沢も敷島もゴジラと対峙することで自分の中で続いている戦争を終わらせようとする。そして、芹沢がゴジラと刺し違えること(特攻)を選んだのに対して、敷島は生きて帰還を果たすという対比構造になっている。だが、その演出があまりにもあからさまで、中盤ぐらいからもう脱出装置付いてるオチが分かっちゃうのが残念。

まとめ

子どもの時は楽しく観ていた作品も、大人になって見返してみるとだいぶ粗が気になっちゃうなあ、というのが正直な印象。だが、そういう残念な点もひっくるめて、ゴジラ映画が持つ歴史の重みを再認識させられた。1954年から今日に至るまでに作られたゴジラ映画の数々、それは、世界中のクリエイター達がゴジラという怪獣をどう解釈し、ゴジラにどう立ち向かったのかを示す壮大な記録である。それは、核兵器や環境破壊への警鐘、そして、我々人間とはいったい何なのかという壮大な問いへと繋がっている。

特に近年のゴジラ映画について言えば、核兵器との関連は依然としてありつつも、もっと別の脅威と関連づけられることが多いと思う。例えば、ゴジラの倒し方について言えば、

  1. チート兵器(オキシジェン・デストロイヤーとか)で撃退する方法
  2. 他の怪獣をぶつけて撃退する方法
  3. プロジェクトX的ゴジラ撃退法

が考えられるわけだが、そのうち『シン・ゴジラ』も『-1.0』も3番目を採用してる。津波などの巨大災害のメタファーとしてゴジラを捉えているからこそ、世界の叡智(あるいは日本の技術力)を結集して人々が力を合わせてゴジラを倒す、というストーリー展開が採用されるのだと思う。この傾向が今後も続くのであれば、地球温暖化やコロナ禍などを連想させるようなゴジラ映画も出てくるかもしれない。

小市民シリーズ第5話「伯林あげぱんの謎」―原作とアニメの相違点まとめ

個人的に備忘録とするためまとめました。一応、原作ネタバレ有りなので注意。

原作の描写

激辛揚げパン事件の時期

  • 小鳩1年生の12月ごろ

激辛揚げパン事件の時の部員

  • 部長…2年生。別の記事を書くとかいう理由でゲーム不参加。
  • 洗馬…2年生。男子。揚げパンを準備。辛いの苦手&バンド参加のためゲーム不参加。飯田不参加の件は知らなかったので揚げパンは5個用意。
  • 飯田…1年生。男子。あんまり部室に来ない幽霊部員で、ゲーム不参加。
  • 堂島…1年生。男子。小鳩に事件解決を依頼。
  • 門地…1年生。男子。真木島と仲悪い。部室に誰か来たら気付くはずと言い張るが実際は気付かず。
  • 真木島…1年生。女子。門地と仲悪い。揚げパンの記事書くことを提案。洗馬と幼馴染。飯田不参加の件を洗馬に伝えたと言い張るが実際は伝わっておらず。
  • 杉…1年生。女子。机の上のお盆をどかす。

小佐内さん

  • 激辛揚げパンを1/5の確率で引き当てる。そして泣く。可愛い。

秋期限定前半時点の部員

  • 堂島…2年生。男子。部長。
  • 門地…2年生。男子。他人に文句ばっか言ってるくせに自分からは何も建設的な提案はしない奴(瓜野 談)。
  • 五日市…1年生。男子。真面目だが小心者(瓜野 談)。
  • 岸…1年生。男子。いい加減でやる気ない奴(瓜野 談)。
  • 瓜野…1年生。男子。小佐内さんにボッコボコにされる。
  • ※前部長と洗馬はすでに引退してる。
  • ※何故か真木島・杉・飯田もいつの間にか退部してる。

アニメの描写

激辛揚げパン事件の時期

  • 小鳩2年生の4~5月ごろ

激辛揚げパン事件の時の部員

  • 洗馬…3年生。男子。揚げパンを準備。辛いの苦手&バンド参加のためゲーム不参加。瓜野不参加の件は知らなかったので揚げパンは5個用意。
  • 堂島…2年生。男子。小鳩に事件解決を依頼。
  • 門地…2年生。男子。真木島と仲悪い。部室に誰か来たら気付くはずと言い張るが実際は気付かず。
  • 真木島…2年生。女子。門地と仲悪い。
  • 五日市…1年生。男子。机の上のお盆をどかす。
  • 瓜野…1年生。男子。生意気。くだらない記事書きたくないとか言ってゲーム不参加。

小佐内さん

原作とアニメの違い

  • 事件が起きた時期……原作は小鳩1年時。アニメは2年時。
  • 揚げパン食べた部員……原作は堂島・門地・真木島・杉。アニメは堂島・門地・真木島・五日市。
  • 欠席した部員……原作は飯田。アニメは瓜野。
  • ゲーム参加者が4人であることを洗馬が知らなかった理由……原作では、洗馬と一番仲のいい真木島がメールで伝えていたが、そのメールは無視されていたため伝わらず(真木島はその事実を部員に知られたくなくて、支離滅裂な嘘付いて誤魔化そうとしてたが、小鳩に見抜かれる。)。アニメでは、ただ単にみんな連絡するの忘れてただけっぽい。