米Appleが新たな有料音楽サービスを準備しているらしい。複数の米メディア(SlashGearやCNETなど)が、Apple関連情報サイト「9to5Mac」の記事を引用するかたちで現地時間2015年2月4日に報じた。約30億ドルで昨年買収した米Beats Electronicsの音楽配信事業「Beats Music」の技術とコンテンツをベースに、Appleが独自にデザインしたまったく新しい音楽ストリーミングサービスだという。
AppleはBeats買収後も従来どおりBeats Musicを独立したサービスとして運営しているが、iOSへのバンドルやブランド再構築を計画しているとも噂されていた(関連記事:Apple、買収したBeatsの音楽サービスをiOSにバンドルする計画)。
9to5Macが関係者から得た情報によると、Appleは既存のBeats Musicアプリケーションを「iPhone」にインストールするより、iOSや「iTunes」「Apple TV」と密に統合させることを選んだという。同社は現在、iPhoneおよび「iPad」「iPod touch」向けにBeats Musicを統合した新しい音楽アプリケーションを開発しているほか、Beats Musicの機能と連係した新版のiTunesとApple TVの構築に取り組んでいる。
新サービスの利用料については、Appleは当初、月額5ドルでレコード会社と交渉していたが、現在7.99ドルで検討しているという。ちなみにBeats Musicの月額利用料は9.99ドルで、英Spotifyの「Spotify Premium」や米Googleの「Google Play Music」も同額で提供されている。
関係者の話では、Appleは早ければ3月にも新サービスを開始する計画だったが、開発者向けカンファレンス「Worldwide Developers Conference(WWDC)」が開催される6月にずれこむ可能性が高い。Appleは新サービスのAndroid向けアプリケーションも提供する計画という。