米Googleは米国時間2011年6月28日、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「Google+ project」を発表した。同日時点では、少数のユーザーを対象に招待制で試験運用を行っている。近い将来すべてのユーザーに提供する予定で、Webサイトでメールアドレスを入力して申し込めば、準備ができ次第優先的に連絡するとしている。
同社によればGoogle+ projectのコンセプトは、現実世界の人間関係の再現。家族、大学時代の友人、会社の上司など、共有する情報は相手によって変わるのが現実の社会。従来のSNSのようにすべての知人やWeb全体に情報を発信するのではなく、個々のグループ(サークル)ごとに情報を共有できるようにし、コミュニケーションの細やかさをネットで再現すると説明している。また、サービス全般にわたって個人情報の取り扱いをきめ細かく設定、選択できるようにした点も特徴という。
Google+ projectは四つのサービスで構成する。(1)日常生活と同様にコミュニティーごとにコンテンツを共有できるようにする「+Circles」、(2)会話のきっかけを提供するオンラインの情報共有エンジン「+Sparks」、(3)ユーザーが気さくに顔を見ながら会話できるビデオチャットルーム「+Hangouts」、(4)モバイル端末で位置情報を付きのメッセージや写真を簡単にアップロードしたり、グループでチャットしたりできる「+Mobile」である。
Googleは、モバイル向けアプリケーション配信サービス「Android Market」で専用アプリケーションを提供するほか、サービスはモバイル版Webでも利用できる。また米Appleのモバイル端末向けアプリケーションもまもなく準備して「App Store」で配布するとしている。