写真1 Fedora 8(カーネル2.6.23,パッチ無し)の結果
写真1 Fedora 8(カーネル2.6.23,パッチ無し)の結果
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写真2 Fedora 8(カーネル2.6.24,パッチ有り)の結果
写真2 Fedora 8(カーネル2.6.24,パッチ有り)の結果
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写真3 Fedora 9(カーネル2.6.25,パッチ無し)の結果
写真3 Fedora 9(カーネル2.6.25,パッチ無し)の結果
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 Fedora 9がリリースされたため,早速導入して,Fedora 8との性能の違いを計ってみることにした。使ったベンチマーク・ソフトはHDBENCH cloneで,パターンは次の3つ。(1)Fedora 8リリース版でカーネルは2.6.23-1(パッチ適用無し),(2)Fedora 8最新版でカーネル2.6.24-5(パッチ適用あり),(3)Fedora 9リリース版でカーネルは2.6.25-14(パッチ適用無し)――。なお,ベンチマーク・テストは日経Linuxの外部ライターである須藤健一氏が実施した。

 導入先は,Vmware仮想マシン。3パターンともVMwareを稼動させている物理マシンは同じ。仮想マシンへのCPU割り当てとメモリー割り当ても同じにした。Fedoraおよびカーネルのバージョン(リリース)の違い,パッチの有無だけが,単純な差となる。

 写真1写真2写真3が,それぞれ上記の(1),(2),(3)の結果である。数値は大きいほど高性能であることを示す。まず,総合評価は,(1)が最も悪い。(2)と(3)がほぼ同じ。写真では,(2)が最良のように見えるが,これは誤差で,(3)が最良のときもある。これにより,Fedoraとしてのバージョンの違いよりも,カーネルのリリースの差の方がより性能に大きい影響を及ぼすことが分かる。

 個々を見ると,CPUの性能は,カーネル2.6.23から2.6.24にアップすることで大きく高まる。導入した物理マシンはCPUにCore2Duoを用いている。カーネルが新しくなるたびに,最新のCPUへの最適化が進んでいる結果だと思われる。ただし,2.6.24と2.6.25はほぼ同じ。

 ビデオ,ディスクの性能も,カーネルのリリースが新しくなるほど,向上している。一方,メモリーの転送速度は,カーネルのリリースがアップするたびに悪くなっている。GUIを起動した直後に「free」コマンドで調べた消費メモリー量は,Fedora 9が最も少なく,340MBほどしか使っていない。それに対して,(2)のFedora 8(パッチ適用)は470MBほど消費している。

 なお,Fedora 9のインストール方法はインストール完全ガイド Fedora 9に記載している。