NTTデータは、要求定義からコード生成までの作業を自動化するためのツール群を、ドイツのIKV++テクノロジーズと共同で開発した。実験プロジェクトでは、トランザクション処理が中心のWebシステムで7割のコードが自動生成可能だったという。

 開発者はツール群を使うことで、同社の開発方法論である「TOY」における各工程に沿って、要求定義の工程で記述したユースケース記述や画面遷移図から、基本設計/詳細設計で必要なUML(統一モデリング言語)のロバストネス図やクラス図を生成、さらにJavaやJavaServer Pages(JSP)のコードを生成できる。これらの工程間の変換には、人手による情報追加を前提にしている。

 ツール群は、(1)データ・モデリング・ツールおよびそのプラグイン、(2)コードやモデルの管理と変換機能を備えるリポジトリ、(3)最終的にコードを生成するEclipseのプラグイン、で構成する。

 NTTデータは、今年5月からシステム・インテグレーションのサービスのなかで実利用を開始する。生産性は2倍以上を見込む。方法論とセットでユーザー企業への外販も検討している。今後、自動化の範囲を広げ、要件定義の前段階である超上流工程やテスト工程の自動化を今年度中に実現する予定。