日本国内で携帯電話事業者が販売するAndroid端末が多様化してきた。
NTTドコモは、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製「Xperia」を2010年1月21日に発表、4月1日に販売開始した。それを追う形で、ソフトバンクモバイルは3月28日に台湾HTC製のAndroid搭載スマートフォン「HTC Desire X06HT」を発表(発売は4月下旬以降)、KDDIは3月30日にシャープ製Android搭載スマートブック「IS01」を発表した(発売は6月下旬以降)。
この3事業者3機種の記者発表会をすべて見たタイミングで各機種を比較してみたい。
これら3機種は、それぞれ性格が異なる。横並びに語ると混乱を招くおそれがあるほどに違う。XperiaはiPhoneに真っ向勝負する形で投入する「ドコモの主力スマートフォン」だ。Desireは、米Appleのスマートフォン「iPhone」を積極的に拡販中のソフトバンクが、「Googleサービスを好むユーザー向け」に提供する「もう一つの選択肢」。そしてIS01は、「従来型ケータイの2台目として使うインターネット端末」との位置づけだ。
商品企画や位置づけは異なるものの、技術的な共通点は多い。各機種ともOSおよびアプリケーション実行環境としてAndroidを搭載し、第3世代携帯電話(3G)ネットワーク、WiFi、カメラ、GPS、加速度センサー、USB接続機能などを備え、米QualcommのSnapdragonプロセッサ(動作周波数1GHz)を搭載し、タッチパネル付きのカラー・ディスプレイを備える。そして「Androidマーケット」や「Google Maps」などGoogle製プリインストール・アプリケーションを搭載する。各機種とも、Android端末としての共通性は備えており、多くのアプリケーションをこの3機種で動かすことができる。多様な端末で共通のアプリケーションが動くことが、Androidの大きな特色だ。
以下、3機種の違い、各事業者の狙いの違いについて見ていく。