開発●オープンソース URL●http://www.jython.org/ http://jruby.codehaus.org/ http://www.mozilla.org/rhino/ http://groovy.codehaus.org/ |
実に様々なソフトウエアが無料で利用できるようになっています。そこで,主に「ソフトウエアを作る環境を楽しくするお役立ちフリーソフト」を集めて,1日1本のペースでご紹介します。
Javaで実装され,Java仮想マシンの上で動作するスクリプト言語のインタプリタがいくつも開発されています。「Jython」(下はインストーラの画面)と「JRuby」は,名前からもわかる通りPythonとRubyのJava実装です。「Rhino」はJavaScript,「Groovy」はJavaによく似た文法を持つ独自のスクリプト言語を実装したものです。
Javaは静的型付け機構を採用しており,コンパイル時に厳密に型チェックします。実行時エラーが少ない半面,柔軟性に欠けるところがあります。一方,スクリプト言語は動的に型付けをするため,柔軟なコーディングが可能になります。つまり,ここで紹介する四つのインタプリタを使えば,Java仮想マシンの上で柔軟なプログラミングが可能になります。
下の画面はRhinoでJavaのGUIツールキットであるAWTを操作して,デスクトップに簡単なダイアログを表示させたところです。表示に必要なコード量の少なさも特徴ですが,対話型シェルでコードを入力できる点もポイントです。1行書き加えるごとにダイアログの形が少しずつ整っていく様子は見ていて面白いものです。
これらのインタプリタを利用すると,下のRhinoの画面のようにスクリプト言語からJavaのオブジェクトを操作したり,反対にJavaのプログラム内でスクリプト言語を利用することが可能になります。.NET Frameworkの世界でも,Pythonから.NETのオブジェクトを利用できる「IronPython」という処理系が登場しており,仮想マシンの上に実装したスクリプト言語の処理系が最近,注目を集めています。普通のJavaプログラミングに飽き足らなくなったら,こうした処理系を試してみるのもいいかもしれません。
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