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子どものゲーム(スマホ)依存症 待ったなし。香川県条例に文句をいう人たちに子の保護の観点は全くなし

 朝日新聞の記事からです。
「黙れ」母は蹴り飛ばされた ゲーム依存症、空っぽの心」(朝日新聞2021年2月16日)

 子どもがこのような状態になってしまったことに親のせいだと思いますか。
 私はそうは思いません。子どもがこのような状態になってしまったこと、本当に心が痛いです。
 社会がスマホ必携みたいになり、子どもたちにまで浸透してしまったことの弊害ですから、親だけの努力だけでどうにもならないところまで来てしまっているということです。

 それは、この依存症はどの子でもなり得るということです。ギャンブル依存症と同じでも誰でもなり得るんです。大人はともかく、子どもをギャンブル依存症にさせたくないのと同じ、スマホ、ゲーム依存症なんかにさせたくありません。
 うまく両立したらいいなどと言ってみたところで、所詮はどうやってもゲーム(スマホ)利用を認めることが前提ですから、要は、もはやゲーム(スマホ)をしないという選択肢がないから、要は、結論としてすべてが「両立」してしまうということになります。
 少なくとも幼児期、小学生、中学聖がゲーム漬けなんて、子への虐待と等しいもので、これを放置する方がおかしいのです。
 社会全体で変えていかなければいけないことです。

ゲーム中毒依存症


 香川県条例は、これに一石を投じるものでした。社会の合意を作り、そして規制に向けて進んでいくべきときです。
 これに対して、本来、家庭で話し合うものだとか、一般論で論じるものは、現状を全く理解していないというより、何でこんなお花畑なんだろうと思ってしまいます。話し合えている家庭はまだよくて、実際にはその親もゲーム漬け、スマホ依存だったりもして全く話し合いという環境にないことだってあるわけです。
 既に社会的に規制していかなければならない状況にあるのにも関わらず、「家庭で話し合いましょう」なんて馬鹿げています。
 香川県弁護士会が批判的な声明を出していますが、子の観点が全くゼロ。子どもの権利みたい言ったり、家庭内への干渉というずれた視点は、どうにかならないものでしょうか。
「香川県ネット・ゲーム依存症対策条例」に対する会長声明

 さらに違憲訴訟が提起されていますが、代理人は、作花知志弁護士ですが、ずれずれもいいところでしょう。
家庭での子のスマホ利用制限の違憲論は短絡的 子の観点が全く欠落してしまっている 子のゲーム漬けはネグレクトそのもの

 スマホ(ゲーム)利用が人権なのかという問題もさることながら、香川県条例は、何ら禁止などしていませんから、訴えの利益なしというレベルの訴訟でしかなく、子をどうやってゲーム依存から守ろうかという観点はゼロです。
 この作花弁護士は、離婚後の共同親権の導入推進論者であり、同制度を結愛ちゃん法と呼ぼうと言っている弁護士です。
「離婚後の共同親権は弊害しかない 単独親権にこそ合理性がある 単独親権違憲訴訟にみる」


 香川県条例にクレームをつけることがいかにもリベラルとかいうような錯覚に陥りがちですが、目指すべきは子どもたちからいかにしてスマホ(ゲーム)漬けから守ろうとかというものであって、これに難癖をつける人たちは子どもたちを守るという観点が全く欠如しているとしか言いようがありません。家庭任せにしていては児童虐待を防げないのと同じです。

 このままで時代が進めば、スマホ(ゲーム)漬けになった人たちが多数を占めるようになり、「子どもの利用に規制? バカじゃないの」というのが社会の主流になってしまいそうで怖さしかありません。



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コメント

新聞・雑誌が売れなくなった原因

昭和日本の長時間通勤暇つぶしコンテンツとして売れていた新聞・雑誌を駆逐したのは、スマホゲームです。
台本営記者クラブの新聞モドキは、首相記者会見で事前提出した質疑応答しかしない日本人民日報に成り下がりました。駅のキオスクでコロナを恐れぬ乗客に雑誌を売って生き残ろうとまともに仕事するのは、文春だけになりました。

No title

本人の自由に任せて上手くいくのであれば、世の中には麻薬中毒者もギャンブル中毒者もアルコール中毒者も存在しませんよね。大人ですら中毒になるものを、まして子供に自制的にさせるのは難しい。どこかで制限をかけなければならない。「規制するな」という人は、中毒になってしまった者に対して責任を負うべきです。

No title

「お花畑」なんて、どっかのネトウヨかと思いました。

どっちかというと猪野先生って「子供の利用に規制? ばっかじゃないの?」って言う側だとばかり。

No title

>どっちかというと猪野先生って「子供の利用に規制? ばっかじゃないの?」って言う側だとばかり。


ブログ主のイデオロギーの変遷を今頃認識したのですか?

ユーザーに規制する前にガチャ規制を事業者側にかけろよ

子どもたちの抱える問題への眼差し

 スマホ依存の子どもたちを集めて数日間のキャンプ体験をしてもらう取り組みが、12/18放送の報道特集にて取り上げられた。取材に応じた深夜1時までスマホをしていた小学生女子が10時前にスマホを自ら止めるという劇的な変化となった。

 キャンプでは魚釣りやカヌーなど、仲間やボランティアの大学生らとリアルな体験によって人とつながり、協力しながら課題を達成する大切さを体得する。キャンプ期間中はスマホができる時間は限定され、その時間はスマホをしてもいいし、仲間とゲームをしてもいい。その子は初日だけスマホをしたが、後は友達とゲームをする選択をした。

 キャンプを主催した竹内和雄氏(兵庫県立大学環境人間学部准教授)は、「ネットの問題の答えはネットにはない。」という。禁止やフィルタリングでは何ら変わることはなく、子どもたちが抱える悩みや問題の解決に目を向ける必要があり(注)、そこが解決されないとネットが逃避の場になるという。大人から見れば取るに足らないこと、と上から目線で見るのではなく、子どもたちの目線で想像する必要がある。冒頭のキャンプに参加した児童でも、家庭に帰ると脱落してしまうケースもあるという。未解決の問題があったのだろう。

 この点は保護者にとってハードルが高そうである。行政、或いはNPO等による保護者を支援する仕組みが必要だろう。子どもたちは親に自分の内面を吐露することは少ないと思われるからだ。

 香川県の条例をきっかけに家庭や学校でスマホとの付き合い方を見直すことと同時に、子どもたちの生きる力の障害となっている事柄を取り除いていくことが学校、保護者、社会に求められている。条例がそのことの気づきとなってくれることを期待したい。

【注】
 久里浜医療センター院長の樋口進氏も次のように指摘する。

WHOを動かした依存症治療のオーソリティ ~樋口進先生~
https://www.tf-office.co.jp/compasstimes/detail.html?id=35861
引用開始----
ゲーム依存症の場合、ゲームやインターネットを長時間使用していることよりも、背景にある心の問題や社会への不適応に目を向けることが必要です。
だから、私たちも治療するときにゲームだけに焦点を当てないで、彼らの生活ぶりや、彼らにできることを一緒に考えながら治療していかないといけないと思っています。
引用終わり----

〔参考〕
「夜9時以降ケータイ・スマホ禁止!」刈谷市学校の保護者への要請の意味と課題
竹内和雄 兵庫県立大学環境人間学部准教授
https://news.yahoo.co.jp/byline/takeuchikazuo/20140318-00033660

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猪野 亨(いのとおる)

Author:猪野 亨(いのとおる)
1968年生まれ
1998年弁護士登録(札幌弁護士会所属)
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