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2009.08.19

民主党公約、高速道路の無料化案について

 高速道路の無料化は民主党マニフェストの目玉商品とも言えるものらしいが、私は率直なところあまり関心がなかった。よくわからないというべきかもしれない。外国では公共道路は無料だし、日本だけできないわけもないだろうと言われればそう思わないでもない。が、とにかくやってみたらという声には、いや、それは違うんじゃないのという感じはする。
 私としては日本には地方によってはまだ新設道路が必要だろうし、その財源を補う課金はあってもよいのではないか、あるいは一般財源でもよいのではないかとも雑駁に思っていた。
 どうなのだろうか。問題を見ていくと、まず高速道路の無料化には日本特有の課題もある。14日の日経新聞社説「多くの疑問がある高速道路の無料化案」(参照)でも触れていたが、日本高速道路保有・債務返済機構が抱えた約34兆5000億円に上る債務の問題がある。これを返却するには有料でなければならないとするものだ。この話には別のからくりもあるのであとで触れたい。
 高速道路は有料でよいのではないかと私が思うとき、あと2点気になることがあった。「コモンズの悲劇」と「ピグー税」である。
 「コモンズの悲劇(共有地の悲劇、The Tragedy of Commons)」はギャレット・ハーディン(Garrett Hardin)が提唱した考えかたで、誰でも自由に利用できる共有資源は適切に管理されないために、過剰搾取や資源劣化が起きることだ。高速道路は造りっぱなしにしておくわけにもいかないことは、先日の東名の崩落でもわかる。有料にして管理したほうがよいだろう。
 温室効果ガスの低減を意図したピグー税として、高速道路は有料であったほうがよいかとも考えていた。ピグー税(Pigovian tax)はアーサー・セシル・ピグー(Arthur Cecil Pigou)が考案した税のありかたで、簡単に言えば、一種の罰則としての税金だ。使えば使うほど社会的に害になる側面のあるものに課税することで、その使用を抑制する。タバコにピグー税をかけ、高額にして喫煙者を減らすという政策もある。
 しかし温室効果ガス低減を目的としたピグー税なら高速道路料金にかけずにガソリンにかけてもよいはずだ。そのあたり民主党はどう考えているのだろうかと気になっていたが、マニフェストβには、「ガソリン等の燃料課税は、一般財源の「地球温暖化対策税(仮称)」として一本化します」とあるものの、高速道路の無料化とのバランスはわからなかった。
 具体的に民主党案でどの程度二酸化炭素の排出量が増えるのだろうか。シンクタンク「環境自治体会議・環境政策研究所」が試算していた。朝日新聞記事「民主公約の高速無料化→CO2急増 シンクタンク試算」(参照)より。


 民主党が衆院選のマニフェスト(政権公約)に掲げた高速道路の無料化と自動車関連の暫定税率の廃止が実施された場合、二酸化炭素(CO2)の排出量が年980万トン増えるとの試算をシンクタンクがまとめた。一般家庭の年間排出量に換算すると約180万世帯分に相当。


 国内の運輸部門のCO2排出量は2億4900万トン(07年度)で、これを約4%押し上げる計算になる。

 試算にもよるのだろうが、かなりの量になる。そのしわ寄せは排出権取引など別の形になるはずだが、私の見ている限り、民主党は言及してない。ヤミ専従などの問題のような、あまり突かれたくない領域というより、この領域の問題は単に想定してなかったんじゃないかという印象も受ける。
 ところで、そもそもなぜこんな政策が出てきたのだろうかと考え直してみた。高速道路無料化は民主党が今回突然出してきたものではない。以前からあったよなと思って、いつからあるのか調べ直すと、2003年であった。そのころはまだ環境問題は現在ほど切迫した問題ではなかったかもしれないとも思ったが、当時のことを少し調べていくと面白い話に出くわした。いや面白いなんて、どこかの混乱loverみたいな話で済むことではない。
 話の背景は2003年8月、当時2年後に道路関係4公団の民営化が予定されるころだ。日本道路公団の財務報告を虚偽とする内部告発がなされ、債務超過が問題になった。それまで民主党は、小泉内閣と同様に高速道路有料制で民営化を主張していたが、奇策も模索していた。そこに中央公論9月号で元ゴールドマン・サックス社パートナー山崎養世氏が高速道路無料化案を唱え、これに当時の民主党菅代表がパクついた。いや経緯からすると、中央公論寄稿の前に山崎氏から菅氏への提言があり、その公表としての寄稿であったようだ。菅氏は同年の6月時点でこの妙案を当時のマニフェストに盛り込むと息巻いていた。
 いずれにせよ、高速道路無料化は山崎氏の起案で以降菅氏の持ちネタになったのだが、当時はそのための財源は考慮されていた。「日本には現在約7000万台の車があり、1台に年5万円課税すれば3兆5000億円になる。料金所も廃止できる」(参照)とのことだった。自動車に年5万円の課税というと重税感があるが、このあたり、現在の民主党ではどうなっているのか、私は知らない。
 山崎氏のアイデアは同氏が運営するサイトで現在でも威勢のよく「山崎養世の日本列島快走論」(参照)として展開されている。気になるのは無料化のツケをどうするかだが、興味深い指摘がある。

現在四公団で約40兆円の借金を抱えていますが、仮に民営化したとしても、この借金と将来の金利を加えた120兆円(50年間にわたって4%の金利で借り続けることができるという楽観的仮定に基づいても金利は80兆円になり、借金40兆円と合わせて120兆円になる)は、結局国民のツケになってしまいます。これは、金融機関が実態の分かりにくい子会社(公団の場合は保有・債務返済機構へ)に不良債権をこっそりと移す「飛ばし」と同じ手法です。つまり、民営化は根本的な解決にはつながらないのです。

 小泉改革案の民営化は「飛ばし」であって「民営化は根本的な解決にはつながらない」というと、ドキっとする。ではどうするのかと読み進める。

親会社がオーナー(国民)の財産を守るために、超低金利のいま、30年国債を2%で発行(=これを“世直し国債”と呼ぼう!!)し、40兆円のいまの借金を返済してしまう。30年国債の金利コスト(2%固定)は24兆円になり、80-24=56兆円の金利コストが削減できる。これは、高速道路の基本法である道路整備特別措置法にかなったやり方である(下記図参照)。なお、国債の返済の財源には、いまの道路財源の一部を充てる。試算では、いまの一般道路向けの財源の36%を振り向ければ、借金の返済だけでなく新規高速道路の建設と保守もまかなえる。

 住宅ローンの借り換えと同じ理屈なわけだ。ブラボーと言いたくなるようなエレガントな解答のように見える。つまり、民主党のマニフェストのウラはこういう仕掛けになっているということなのだろうか。もうちょっと読んでみよう。

この“世直し国債”の返済総額は64兆円。年間約2兆円ずつを道路財源からまわし、30年間で完済は可能である。そもそも道路財源のほとんどが一般道路の建設に充てられていたことがイレギュラーだった。これを変えることがポイント。高速道路が無料になり出入口が増えれば、いまの高速道路と一般道路の輸送力は増大するから、新規の道路を作る必要性は低下するはず。一般道路への支出を削って、高速道路無料化の財源に充てることは理にかなっている。

 つまり、年間2兆円30年間が国民の借金になるということだ。道路財源を道路に充てるのではなく、高速道路無料化のための借金に充てなさいよということだ。なるほど。手品にはタネがある。
 この妙案、本当にブラボーなのだろうか。当時この案を聞いた道路関係四公団民営化推進委員会委員長代理だった田中一昭拓殖名誉大学教授はこうコメントしていた。読売新聞記事「高速道路の無料化 山崎養世氏VS田中一昭氏」(2003.8.26)より。

 ――道路四公団の債務を国債で借り換えて高速道路をタダにしろという議論が出ている。
 田中 国債の発行残高が四百二十兆円に膨れ上がり、税収確保が大変な時なのに、安易に国民負担を求める考え方には、反対する。高速道路のように、社会的施設を使って利益を得るのが特定の人々に限られるケースでは、費用は、可能な限り、利用者による受益者負担で賄うべきだ。実際、道路四公団の四十兆円の借金は、料金収入によって、四十―五十年で確実に返済することが可能だ。
 ――低金利の長期国債の借り換えで全額繰り上げ返済し、無料化する方法をどう思うか。
 田中 それでだれが損をするかを冷静に考える必要がある。国債という形でつけ回しをされる国民だけでなく、財投資金の原資となっている郵便貯金などの預金者も被害を受ける。財投資金は一定金利で運用しているため、借り換えはその約束を反故(ほご)にすることだ。簡単な話ではない。

 小泉改革の民営化だと年月はかかるが、国債に転換され国民への負担になることは避けられる。また、山崎氏が軽減しようとした金利負担は、単なる負担ではなく、間接的に郵貯などに投資をしていた国民の利益になるものだった。なにがなんでも悪い借金でもない。
 さて、どちらがよいか。
 のんびり直接国民の負担にならないようにやっていくか、それとも30年間2兆円ずつ直接国民の債務を増やすか。いや、事実上もう選択肢はないのかも。

追記
 このエントリをもう少し詳しくしたリライト・ヴァージョンをガジェット通信に寄稿しました(参照)。

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コメント

借金はなぁなぁで良いけどw
まずそんなに経済効果が高いの?って事。国交省の試算をたたき台にしている節もあるけど、ネタをつかんでる様な気がしてならないです。もともと国内物流コストって極限まで押さえ込んでますし。地方の高速が無料化でバイパスに変わるだけですし。で?経済効果は?地方が観光地ばかりなら良いですけど。むしろ都市部の慢性的渋滞の方が重要。

あと地方の高速を無料開放したところで、山崎氏が主張する様に一般道の管理・補修費用はそれほど激減しないと思う。都市部に一番お金をかけてる。

投稿: nao_cw2 | 2009.08.19 09:49

 道路を車両で通行するときは、一般道なら平均走行時速の半分(30㎞先まで時速60㎞で1時間くらい)なら許容範囲、高速道なら平均走行時速の8,9割(80Km先まで時速100kmで1時間くらい)が目安かと思いますよ。

 無料開放に対して経済効果だけを俎上に乗せる向きがあるけど、利用できる設備である以上、先ず優先して考慮するのは利便性でしょう。とにかく金を掛けたくないの一心で利便性を犠牲にするなら、便が悪くてそれでいいなら、歩いて移動すれば宜しい。車に乗るな。

 安さに釣られて10km以上離れた隣町のスーパーまで自転車漕いで乗り込んでる主婦と変わりませんわ。そんなんだったら10km走破するだけの時間と労力を別のことに振り向けた方がいいし、途中で事故しようもんなら単なる馬鹿でしょう。死んでも笑われるだけ。

 欲ボケも、行き着くと悲喜劇にしかならんですよ。

投稿: 野ぐそ | 2009.08.19 10:41

確かに事実上の選択肢は既にないのかもしれませんけど、前段に触れられているように「コモンズの悲劇」と「ピグー税」という考え方は気になりますが、例えば、無料になった事で何かの弊害が起こったというような事例などはないものかと漠然と思います。

近くの高原で、無料化になった道路があるにはあるのですけどね。(霧が峰高原:経済効果は望めない例なので、アレなんですけど)。

投稿: godmother | 2009.08.19 12:05

 なんで「地方が観光地ばかりならよい」んですか?

 高速道路は観光のための道路なんですか?

 受益者負担っていうけれど,私はクルマも免許も持っていないけれど、たとえば、高速バスの料金は相当下がるでしょう。だとしたら、クルマも免許も持っていないけれど、利益を得ることができるでしょう。

 あるいは、新幹線の料金が下がるかもしれない。これも、車を持っていない連中の利益になります。

 そもそも車は自分持ち,燃料も自分持ち,運転も自分でしながら、バカ高い料金をとられるのは不合理じゃないですか?

 ともかく、自分の好きな時に,自分の好きな方法で,自分の好きな人と一緒に移動ができるという「自由」の感覚は、これまで日本人が官僚によって禁じられていたものであって、それだけでも高速道路無料の効果は抜群にあると思いますよ。

投稿: 南の原っぱ | 2009.08.19 13:21

>受益者負担っていうけれど,私はクルマも免許も持っていないけれど、たとえば、高速バスの料金は相当下がるでしょう。だとしたら、クルマも免許も持っていないけれど、利益を得ることができるでしょう。


運賃が下がるだけならいいですけど、減便・路線撤退までいけば不便になります。

「西鉄高速バス減便へ、1000円高速 影響ずしり」
http://kyushu.yomiuri.co.jp/keizai/detail/20090801-OYS1T00351.htm

投稿: うぐいすパン | 2009.08.19 15:03

受益者負担と言いますが、少なくとも現在の通行料金では受益者負担などまやかしですよ。

道路への負担は重量の二乗に比例するという事が判っているのですから、受益者負担を言うなら通行料もそれに準じているのが筋です。しかし実際は重量に比例するどころか、重量が増えれば増える程、重量比で値段は安くなっています。つまり大型車が痛めた道路の補修を普通車や二輪車がしていると言って良い位です。

日本はトラックに物流を依存しているから、トラックを優遇する事も一理有るでしょう。しかしそれならば、この優遇処置の恩恵は直接高速を使わない人にも与えられている訳で、通行料を無料化し税金や借金で国民全体で維持するようにするという事が、間違った政策とはとても思えません。むしろ本来は無料にすべき物なのだから、延々と新しい道路建設のために通行料を取り続ける方が間違っていると思います。

投稿: まぁ坊 | 2009.08.19 18:50

>受益者負担っていうけれど,私はクルマも免許も持っていないけれど、たとえば、高速バスの料金は相当下がるでしょう。だとしたら、クルマも免許も持っていないけれど、利益を得ることができるでしょう。

なぜ料金が相当下がるのでしょうか。通行料なんて運行費用の一部でしかありませんよ。渋滞でも起きようものなら、それこそマイナス要因にしかならないです。
いつも空いている高速は無料でもいいと思いますけどね。

投稿: てけてけ | 2009.08.19 21:17

はあ、かなりいい加減な与太話ですいません。

>財投資金の原資となっている郵便貯金などの預金者も被害を受ける。
一瞬びっくりしたんですけど、よくよくこの話がなされた日付を見ると2003年。郵政民営化前の話じゃないですか。まず、財政投融資の繰り上げ償還はある程度のペナルティを支払えば不可能じゃない契約になっているはずです。
その上で、今の財政投融資の利率より30年国債の金利のほうが安いというのなら積極的に借り換えはすべきです。
また、ゆうちょはすでに民営会社で、資金運用では国と手を切っているのが建前ですから、繰り上げ償還されても異議を唱える法的根拠はありません。それで郵便貯金の利率が下がってしまうというなら、お前はアホかと言ってやればよろしい。(理由は小学生でもわかるでしょう)

ついでに小学生でもできるつっこみを一つ。
>山崎氏が軽減しようとした金利負担は、単なる負担ではなく、間接的に郵貯などに投資をしていた国民の利益になるものだった。なにがなんでも悪い借金でもない。

じゃあ、日本国債の引き受け先はほとんど日本国民。受益者も国民。ならば国債をさらに発行してもなにがなんでも悪い借金じゃない。という理屈になりますよね。なりますよね。なりますよね。

投稿: F.Nakajima | 2009.08.19 23:38

田中一昭氏の論理は、今「信なくば立たず」と言われている状況なのではないでしょうか。

投稿: KU | 2009.08.20 04:53

「受益者負担」という言葉にこだわるコメンテーターさんたちが何人かいらっしゃるけれど、受益者負担のどこがまちがっててどこが悪いのか?

高速道路が有料で料金が道路財源というのは、すごく合理的なシステムだったのです。

私なんかは、今後は、高速道路有料(ただし料金低減)で、一般財源化という考え方に賛成です。

まあ、物流に関しては、トラック物流から鉄道物流と海運にもっとシフトさせるべきだと思っています。東京名古屋間のリニア新幹線だけでなく、東京名古屋経由神戸間の、高速貨物鉄道路線整備も考えるべきだと思っています。まあ、これも、どこに財源を求めるか、議論の難しい問題ですが。

投稿: enneagram | 2009.08.20 05:54

民主党は毎年4兆円の税金を投入して高速道路を無料にする。
そのため自家用車の利用が増えて、二酸化炭素、窒素酸化物、煤塵等の排出量が増えて、地球温暖化を加速させるだけでなく健康被害をもたらす。
中国の自動車の増加により増加した排ガスが日本にも飛来して、森林の枯れ木の増加や健康被害の増加の原因となっていることが報告されている。

投稿: 民主党は日教組と在日の政党 | 2009.08.20 07:10

道路公団の金利が財投特会が原資なら
国が貸主なわけで(金利利益は国のもの)
借り換えしても、国(国営企業)の金利負担が減るのと同時に
国(特別会計)の金利利益も消えてしまうから
相殺されて損得なしですね

金利とかどうでもいいんじゃないでしょうか?

投稿: どらどら | 2009.08.20 07:15

佐川、クロネコ、日通西鉄福山何でもいいです。
楽天、amazon、ヤフオク、ebayなんでも使いますよね。
いつまで待たせるんだよクソ運送屋!
勝手に置いていくんじゃねえよ。

いえ、本当にみんな、嘘みたいですけど秒単位で動いています。
一人でも多くの人に、早く届けたくて。

これからは、もっと遅れます。
慢性的渋滞に対し、鋭意努力はしておりますが、実情がそれを許しません。

人海戦術に切り替えるので人件費もかさみ、高速無料化の恩恵は、利用者に反映できかねます。

とか言われたりして。文句は無いですよね。

早くて新鮮、「JR貨物野菜」とかのCMも作成されっかな?

投稿: ih | 2009.08.20 10:11

私は東北に住んでいまして、冬は「高速ってあっという間に除雪されるからいいなあ」と思っているのですよ。
一般道よりも速く綺麗に除雪されるから安心、より安全。
ちょっと遠回りになる場合でも高速を使ったりします。

当然その費用は通行料金から出ている。通行料金が無くなったらその費用は誰が出すのか?
その区間がある自治体?いえいえそういう自治体は自分の管理する道路を除雪する費用を工面するだけで精一杯です。
じゃあ税金で?沖縄の人が払った税金が雪国の除雪費用になる。それもおかしいですよね。
一般道なみの除雪しかされていない高速なんて、怖くて走れないですよ。通行料金を払っていいからきっちり除雪してほしいですね(あ、念のため書きますが私は「除雪税」みたいなのを取り入れるべきだと思ってます。雪国の車保有者には除雪にかかる経費を一定額負担させる制度を)。

投稿: 北国の人 | 2009.08.20 11:20

高速バスが、高速料金が1000円になったことで悲鳴を上げているというのは、1000円というのが普通車に限られているからでしょ?

無料化したら渋滞するという人がいるけれど,渋滞したら手近なところからどんどん外に出て一般道路を使えばよろしい。

今のようなバカ高い料金では、渋滞しようがなんだろうが、最後まで使わないと「割が合わない」ような感覚になってしまうでしょう。少なくとも私だったらそうなる。

<「通行料なんて運行費用の一部でしかありませんよ。」

そういう「そろばん勘定」より、「競争が起きる」ことが大事です。

猪瀬は道路公団の民営化で中央高速と東名高速の間で競争が起きるとかとんちんかんなことを言っていましたけどね。(東名を使う人をどうやって中央高速が奪えるのか?)

投稿: 南の原っぱ | 2009.08.20 13:22

自動車税が5万も上がるなら高速無料化なんてしなくていいです…。
負担増になる人が相当数出るのではないでしょうか。
あと心配なのが首都高と大阪は無料化対象外と言っているところ。
ほとんど日常の恩恵なしに自動車税だけ増税されたのでは都民府民はたまったものではありません。

投稿: 車好き | 2009.08.20 21:39

乗用車5万円トラック30万円の増税だった場合、荷物などの運送費用は現状とさほど変わらないでしょう。
全てのトラックに対して30万円増税なら長距離トラックなら30万円/月は軽く超えるでしょうが近距離配送の中小型トラックはそれほど使わない。それに台数としては長距離より近距離の方が多い。つまり、運送会社の負担が増えると思う。
現状なるべく高速を使わないようにしているのに「高速使っても良いから1代30万払え」と言われて運送会社がどう思うか・・・・。
あと、トラックが高速道路をどんどん使うようになり乗用車も無料だから高速に乗る場合が多くなり道路の痛みが加速しそう。

投稿: | 2009.08.21 11:27

自動車専用道路が開放される事により長距離トラックが一般道路を使わなくなります。
それによる輸送コストの減少、事故の現象、輸送時間の経済効果は試してみないと誰にも分からないと思います。
実際にやってみてダメなら元に戻せばよいと思う。
既存の施設を壊さなければコストはたいして掛からないと思いますやる前に議論すると、利権が絡むのがむかつきますw

投稿: まあ | 2009.08.22 13:11

>実際にやってみてダメなら元に戻せばよいと思う。

仮に無料にしたとしましょう。
無料になるので料金所は不要ですので撤去されます。
(有料バイパスが無料になった静岡のように)
無料ですので通常使わない人たちも使う頻度が増えるでしょう。
(私自身無料なら間違いなく増えますw)
使う人が増えれば交通量も増えます。
現行の週末1000円ですらあのような渋滞を引き起こしています。
無料になれば…想像するまでもありません。
この渋滞に物流が巻き込まれます。
GWやお盆の渋滞で、普段起きない場所での事故が増えましたが、これが恒常化するものと推測されます。
一般的には事故により更に渋滞はひどくなります。
高速道路ではこれが顕著になります。
(ICでないと高速を出る事はできないのですから)
それまで(有料の時)は遠距離の宅配便が何日の何時くらいに配達されるとわかっていたものが、無料になるとこの時間が読めなくなります。

たくさんのデメリットが発生し「やっぱり有料に戻します」となると…

まず撤去したICの設置から始めなければなりません。
これらの費用は一体どこから出てくるのか?
全額では無いにしろ、間違いなく税金が投与されます。
また、民主党案ではICをもっと短い距離で作るといっています。
有料に戻す際、全てのICに料金所を作るとは考えられませんから、新たに作ったICのほとんどが閉鎖されることになります。

更に違った観点から見れば、無料化になれば各ネクスコで働いている方はリストラです。
(全員では無いと思いますが、料金授受にかかわる人たちは間違いなくリストラにあいます)
この方達の働き口はどうなりますか?


私は「現在の」有料状態が必ずしもいいと思っているわけではりません。
ですが、無料化は現実のものとなってしまえばデメリットが多すぎます。
自動車税の増税はその一端です。
これらを鑑みて、「現在は」現行の有料でいいと思っています。


【無駄な高速道路を作らないようにし、これ以上借金を増やさない】

まずはここからだと思います。
そのためにも様々な利権で動く「道路族議員」には退場(政界引退)していただきたいです。

投稿: けい | 2009.08.29 12:59

今の状況の“民営化”が本当に“民営化”と言えるのか?これは山崎氏も指摘しているが、株式会社という看板にしただけで、その株式は100%国が保有している。おまけに役員の半数が国交省等々からの天下り。まさに看板だけすげ替えて、「これで道路公団の借金が国から切り離されましたよ」と言っているだけに過ぎない。国が100%の株式を保有している以上、その借金は国民の借金のままである。
もう一点、無料化にした際の借金返済原資について、山崎氏によると、高速道路ユーザーが払っている年間2兆円のガソリン税から出すということ。これならば受益者負担に全く反しない。問題はこれまでこの高速道路ユーザーが払っていたガソリン税が、一般道路の予算に流用されていたことだ。無料化すれば、一般道路も高速道路も、基本的に区別はなくなる。予算規模をそのままにすれば、無駄な道路建設も抑制されるし、高速道路無料化による経済効果も生まれる。個人的には一石二鳥にも三鳥にもなると思っている。

投稿: Q | 2009.08.29 14:29

無料課すれば渋滞が起きる?高速道路はお金持ちだけのものですか?もともと高速道路は無料化するはずのものですよね?だったら借金がなくなったても無料化しないんですか?高速道路が無料になれば一般道を利用するする車が少なくなるしそうすれば一般道の補修費が浮くわけだからその分を高速道路にまわせばいいだけの話 高速道路と一般道を分けるからおかしいので全て無料なら最初にもの珍しさもあって一時的には渋滞することはあっても自然に解消されると思います 一般道でも渋滞があるわけだから 無料化されたら渋滞が増える CO2が増えるなんていうのはそれこそ過去のどこかの考えですよ!

投稿: むう | 2009.08.30 03:32

期間限定・週末のみの1000円高速と恒常的な無料の混雑度を同一視するのはどうかと思います。
また、高速と一般道ではそもそも事故の発生率がまったく違います。高速利用が増えればトータルでは事故は減るでしょう。
物流の遅れについて心配されていますが、まさか新規道路の建設、改築が将来的に皆無と言ってるわけではないでしょう。状況に合わせて本当に必要なものは造ればいい。
CO2増加は国交省のHP内に"高速利用が増えればCO2も削減"って利用者を増加させるというよりは新しい工事をする為の資料が見られますよw
最後にこれは完全に私見ですが無料化になったとしても首都高・阪神高は有料なわけですが、都市部ほどより物流の恩恵を享けているのではないでしょうか。

投稿: saku | 2009.09.04 17:04

高速道路の無料化・・・現実味が全くないですよね。
無料化になったら、「高速道路」ではなくなりますよね。
交通量が増え高速では走れなくなるから。

今は高速道路を使うことによって一般道を走るより早く目的地に着く「時間」を料金という形で買っているのではないでしょうか?

他の方も指摘されていますが、翌日配達の宅配便は届きにくくなるでしょうね。

料金収受に関わっている方々の再就職先はどうするのでしょうか?
高速道路の維持管理には一般の土建会社、設備会社等大中小企業あわせるとどのくらいの会社が関わっているのでしょうか?!
どのくらいの会社が倒産もしくは、リストラを余儀なくされるのでしょうか。
考えただけでも恐ろしいと思います。

もう少し納得できる説明がないことには、無料化は反対ですね。

投稿: ぴよぴよ | 2009.09.08 14:53

高速道路の無料化によって集客範囲が拡大するとイオン(株)は期待しており、大型店の出店を増やす予定である。
なお、イオン(株)社長の岡田元也は、民主党の岡田勝也の兄である。

投稿: 緑山 | 2009.09.15 06:11

高速無料化は無理にしても現在の土日祝日千円を平日にも
適用すればいいのではないでしょうか。
現在、高速の平日利用はレジャーなどのドライパーは限られている思います。
平日に会社を休んでまでもレジャーにいく人の割合は少ないと思います。
また、高速が千円でもガソリン代も必要ですし遠方まで行ける人は限られています。
ハイブリット車の出現によりCO2の排出も減り、南北に長い
日本の国土には現行の料金では高過ぎです。平日も千円に
することにより利用車が分散され、渋滞は起きないと思います。

投稿: 藤居 正義 | 2009.09.16 19:25

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