レディー・ガガファンの高校生、「ゲイ・ゲイTシャツ」の着用を許可される

先日のエントリ「レディー・ガガ、ゲイTシャツで注意されたファンをtwitterで激励 - みやきち日記」の続報です。
2010年4月19日にアメリカ自由人権協会(ACLU)が発表したところによると、米テネシー州のグリーンブライアー(Greenbrier)高校が、今後は同性愛に賛成するスローガン入りのTシャツを検閲しないと確約したとのこと。この高校は4月5日、「レディー・ガガ ゲイ・ゲイ・プライドTシャツ」を着ていた生徒に家に帰って着替えるよう命じたことで話題となっていました。グリーンブライアー高校はまた、生徒への嫌がらせ防止のため、職員を再教育すると言っているそうです。

4月5日に胸に“I ♥ Lady Gay Gay”と書いてあるTシャツを着ていて家に帰されたのは、1年生のコール・ゴーフォース(Cole Goforth)君。学校側は、同性愛を肯定するTシャツは「破壊的」(disruptive)だと主張していたとのこと。コール君とお母さんはこれを不服としてACLUとラムダ・リーガルに相談し、レディ・ガガも、twitterでコール君を励ますメッセージをツイートしていました。

なおコール君はこの件以外でも学校で嫌がらせや脅しを受けており、ある学校職員からは、お前が嫌がらせを受けるのはカミングアウトしたせいで、自業自得だと言われたこともあるとのこと。なるほど、これは確かにスタッフの再教育が必要そうな学校かも。ACLUの抗議が無事通ってよかったです。

それにしてもアメリカの学校って、日本の学校よりよほどドレスコードがゆるそうなのに、ことLGBT関係となるとこうした事件がけっこう見受けられますね。参考までにこれまで「LGBTニュース」で紹介した類似事件を挙げてみます。

で、こうした事件については、上記のアリゾナ州のリストバンド事件に際してACLUのDan Pochodaさんが述べていたこちらの意見がすべてだと思うんですよ。


「学校がこのような検閲を行うというのは、公民の授業の最も大切な部分のひとつを教え損なうということだ。学校は憲法を尊重するべきだし、違法な手段で生徒を黙らせるのではなく、すべての生徒たちが――つまり、レズビアンだろうとゲイだろうとバイセクシュアルだろうとストレートだろうと、あらゆる生徒たちが、自由を尊び、自由を行使するよう奨励すべきだ」

性的マイノリティに不快感を覚える人間の「自由」だけを尊重するのは変ですもんね。こういう事件が起こるたびに、それでも毎回いちおう検閲中止というところに落ち着くのがアメリカの良心ってやつかしらと思ったりしています。