シリーズ
橋本宗明が医薬・医療を読む

(写真:PIXTA)
212回

新型コロナのワクチン、日本で治験最終段階 米国で起業した研究者の夢
新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの開発を進めるVLPセラピューティクスは、創業者で最高経営責任者(CEO)の赤畑渉氏が米国で起業したスタートアップ。同氏が米国立衛生研究所(NIH)の研究者時代に開発したチクングニア熱の予防ワクチンが米欧などでこのほど承認された。

デンマークの製薬大手ノボ、肥満症治療薬「ウゴービ」が売上高1兆2000億円
デンマークの製薬大手ノボノルディスクは、主力の肥満症治療薬「ウゴービ」がヒットして絶好調だ。肥満症治療薬の開発では他社も追随するが、研究開発で先行してきたことを背景に、市場のけん引役であり続けることに自信を示す。

知られざる和製ユニコーン、ちとせグループ 東南アジアで藻を大量生産
川崎市に本社を置くちとせ研究所を中核とするちとせグループは、株式時価総額が1000億円を超える和製ユニコーン企業だ。このほど資金調達を行い、東南アジアで100ヘクタールの規模を持つ微細藻類の大規模生産実証施設の整備に着手した。カーボンニュートラル社会の実現を目指し、様々な業種の企…

日本初の近視抑制薬、参天製薬が発売へ 進行しやすい小児期が対象
日本で初めてとなる近視の進行抑制薬が2024年12月に承認された。医師が処方する医療用医薬品だが、健康保険の対象外で、自由診療での提供となる。世界的にも問題になっている小児の近視増加に、有効な対策となるだろうか。

仏サノフィ、高齢者向けインフルワクチンで日本に攻勢
かつては欧米に比べて導入の遅れが目立った感染症予防用のワクチンだが、新型コロナ禍を経て状況は変わりつつある。そんな日本市場に攻勢をかけるフランスのサノフィ。ワクチン事業の責任者にインタビューした。

リリーvsノボ 肥満症治療薬、日本でも激突 市場創出の期待と懸念
米イーライリリー・アンド・カンパニーが開発した肥満症治療薬「ゼップバウンド」が2024年12月に厚生労働省の承認を取得した。単なるやせ薬ではなく、肥満に伴う健康障害を改善するというのがポイントだ。デンマーク・ノボノルディスクの「ウゴービ」は24年2月に承認取得済みで、日本でも肥満…

武田薬品、株価低調の理由 研究開発型から事業開発型へ転換の成否
武田薬品工業は、研究開発に関する投資家向けイベントを開催し、後期開発品の充実をアピールした。しかし過半の品目は開発が進んでから外部から獲得した品目だ。研究開発部門を縮小し、候補品の獲得交渉に重点を置いた事業開発型の会社になろうとしているようだ。

エーザイ、認知症治療薬の次は「まん延する顧みられない熱帯病」
エーザイは、顧みられない熱帯病に対する治療薬開発を目指す非営利組織(NPO)のDNDiとパートナーシップを結び、アフリカのスーダンでマイセトーマ(菌腫)の治療薬を開発中だ。現在、スーダンの規制当局に承認申請すべく準備中で、申請資料はほぼ調った。

イーライリリーなど肥満症治療薬が絶好調 肝炎・認知症などにも効果ありか
売上高を急拡大させている肥満症の治療薬。肥満や糖尿病だけでなく、様々な疾患に対して開発が進められているのはどうしてか。米リリーの幹部に聞いた。

「アルツハイマー病の予防も可能に」ドナネマブ開発の米イーライ・リリー幹部
2番目の早期アルツハイマー病の治療薬として日本で承認された米イーライ・リリーの「ケサンラ」(ドナネマブ)。同社で研究開発をリードするダニエル・スコブロンスキー氏に、アルツハイマー病克服への展望を聞いた。

“HIVの予防薬”「ツルバダ」が承認 新規感染者ゼロ実現へ前進
エイズウイルスへの感染リスクの高い人が毎日飲む予防薬が日本に登場した。検査の普及や経済負担など、普及に課題はあるものの、国連関連機関が掲げる2030年の流行終結に向けて大きな武器になりそうだ。

エムポックス広がるアフリカ、感染症対策が急務 「日本企業にも商機」
スイス・ジュネーブに本部を置くグローバルヘルス組織のユニットエイドの事務次長にインタビューした。アフリカなどの低中所得国の市場に日本企業も積極参加するよう求めている。

医療用大麻でスタートアップが始動 大麻取締法が12月施行
医療や産業での大麻草の適切な利用を目的とする大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の一部を改正する法律が2024年12月に施行される。これを商機と捉えたスタートアップが動き始めている。

米J&Jメドテックのグローバル責任者「医療の効率化は世界共通の課題」
高齢化に伴う医療費高騰や、医療従事者の不足・過労など、医療を巡る課題は数多い。医療技術のイノベーションはこうした課題解決につながるだろうか。来日した米ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックのグローバル責任者のティム・シュミッド氏にインタビューした。

エムポックスやマダニ媒介のSFTS 要警戒の感染症が次々登場
世界保健機関(WHO)は8月14日、アフリカ中部のコンゴ民主共和国(DRC)を中心にエムポックスウイルスによる感染症の流行が拡大し、アフリカ以外にも広がる恐れがあると「緊急事態」を宣言した。警戒すべき感染症は新型コロナ以外にもまだまだありそうだ。

テルモの心疾患向け「ハートシート」販売終了 一敗地にまみれた再生医療
重症心不全を対象にしたテルモの再生医療製品「ハートシート」は、再生医療等製品に対する条件及び期限付承認制度の適用第1号として注目されたものの、2024年7月に販売終了の発表があった。一体何があったのか。

第2のアルツハイマー病薬が承認へ 迎え撃つエーザイ「レケンビ」
世界初のアルツハイマー病疾患修飾薬として注目されているエーザイと米バイオジェンが共同開発した「レケンビ」。近くその競合品となる2番目のアルツハイマー病の疾患修飾薬が日本でも登場しそうだ。

小野薬品・相良暁会長「パテントクリフは新薬メーカーの宿命だ」
抗がん剤の「オプジーボ」で飛躍的に成長した小野薬品工業。数年後に迫るオプジーボの特許切れにどんな手を打っているのか。15年半にわたって社長を務め、2024年4月に会長CEOに就任した相良暁氏にインタビューした。

小野薬品、オプジーボの「特許の崖」に挑む M&Aで欧米基盤獲得
小野薬品工業は、「オプジーボ」特許切れに対応する増収策を図る。出遅れていた欧米での事業展開を急ぐ。危機をバネに、グローバル企業に変身できるか

小野薬品、売り上げ6割消失危機 「オプジーボ」の特許切れ迫る
小野薬品工業は、抗がん剤「オプジーボ」をけん引役に2023年度まで9期連続増収を達成した。だが28年米国、30年欧州、31年日本でオプジーボは特許切れとなる。売上収益の急減を補うため、出遅れていた欧米での事業展開を急ぐ。
フォローすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。