ひまわりの種

毎日の診療や暮しの中で感じたことを、思いつくまま書いていきます。
不定期更新、ご容赦下さい。

センセイ、ボクね・・・、

2011å¹´09月18æ—¥ | å­ã©ã‚‚たち
最近、時々外来においでになるお子さんがいる。
4歳とちょっとの、幼稚園に通うKくんだ。
この年齢だと、初対面の診察には人見知りすることも多いのだけれど、
なかなかどうして、しっかりしたおぼっちゃん、という印象のお子さんだ。

先日、Kくんは日本脳炎の1回目の予防接種をした。
Kくんにとっては、当院でする初めての予防接種だ。
お母さんに抱っこされて、泣かずに頑張った。
言い聞かされてもきたらしい。
みんなに絶賛されて、ちょっと得意げでもあった。

日本脳炎の予防接種は、初めの年には、1週間から4週間の間隔で、2回目をする。
次の接種時期をお母さんにご説明し、終わって診察室を出る時に、
わたしの肩をトントン、と叩いて、Kくんが言った。

「あのね、センセイ、ボクね、幼稚園が忙しいから、なかなか来れないの。」

「???・・・?」

お母さんも看護師もわたしも、どういう意味なのか一瞬わからなかった。
でも、ちょっと考えて見当がついた。

Kくんは、次の予防接種、ボクはやだよ! と遠回しに言ってるのだ。

みんなで爆笑した。

そうかぁ、忙しいのかぁ、じゃあ、幼稚園が暇な時に、来てね。
そう言って、ばいばいをした。

子どもの発想って、おもしろい。
ちょっとだけ、しあわせな気持ちになった。

福島国際会議「放射線と健康リスク」

2011å¹´09月11æ—¥ | æ±æ—¥æœ¬å¤§éœ‡ç½
今日と明日の2日間にわたり、放射線分野で活躍する世界各国の専門家を招き、
国際会議「放射線と健康 リスク-世界の英知を結集して福島を考える」
が日本財団(東京都)によって開催されています。

http://www.nippon-foundation.or.jp/org/news/fukushima-sympo.html
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これをクリックして、さらに「こちらのページ」をクリックすると、動画を観ることができます。

あれから10年、あれから半年

2011å¹´09月11æ—¥ | æ—¥ã€…のつぶやき
9.11から今日で10年。
あるMLで知り合った大切な人が、その時ロサンゼルスに住んでいた。
テロに遭った飛行機は、ロサンゼルス発だったか、行きだったか・・・、ということだった。
あの映像を見た瞬間、もしやその飛行機に乗ってはいないか、巻き込まれてはいないか、
ひどく気持ちがざわついて、すぐにMLに投稿した。
幸いにも、彼女もそのご家族も、ご無事であることがわかった。

一度もお会いしたことはなかったのだけれど、彼女のおかげでわたしは、
それまで、自覚できないぐらい心の深いところに抱えていた足かせが取れた、と思っている。
それは、母親としても小児科医としても、その後のわたしの、文字通り「生き方」を、
根本から大きく変化させるものであり、新しい目標を定めてくれるものでもあった。

そして、3.11から半年になる。
この夏、思いもかけず、今は帰国しているその彼女からメールをいただいた。
 「訪ねてもよろしいですか? ただ、お会いしたいのです。」
・・・と。
わたしが、9.11の時にメールしたことを、覚えていて下さったのだそうだ。
そして、福島のことを、とても心配して下さっていた。
同年代ではあるけれども、わたしにとっては恩師のような存在の彼女からのメールに、
言葉にすることもできないぐらい、ただただ、嬉しかった。
初めてお会いする彼女は、立派な論文を書いたりさまざまな講演会をなさっているイメージではなく、
気さくで明るくて、いまだに少女のような雰囲気をお持ちだった。
ほんの半日足らずの福島滞在だったけれど、ずっとおしゃべりの種は尽きなかった。
弟子のようなつもりでいるわたしを、友人のひとりのように思っていただいていることも、
恐縮すると同時に、心から嬉しかった。


3.11から半年・・・。
岩手県も宮城県も、復興には相当の年月がかかりそうだ。
沿岸部の、街ごと被災した地域でも、福島県とは理由こそ異なるけれども、
もしかしたらもう住めないかもしれないという不安を抱えながら、仮設で暮らしている方々がいる。

これからも、戦いの日々は続く。
そう、・・・これは、きっと、戦いなのだ・・・。

 相手は、誰?
 国?
 政府?
 東電?
 行政?
 放射線?

たぶん、最も手強い相手は、人の心・・・。

新学期

2011å¹´09月01æ—¥ | å­ã©ã‚‚たち
今日から市内の小中学校は新学期を迎えた。
(一部の中学校は、数日前から2学期になっている。)

夏休みにさまざまなところへ出かけていた子どもたちも、元気に帰ってきた

家族で旅行してきた子。
お母さんと短期ステイしてきた子。
子どもたちだけで、サマースクールに参加してきた子。

いっぱい、遊んだこと、たくさん話してくれるお子さんもいる。
よかったね。楽しかったんだね。

・・・夏休みの宿題追い込みは、大変だったらしいが・・・(^_^;)

お父さんもお母さんも、お疲れさまでした。

9月から、ほぼ全ての子どもたちは、線量計をぶらさげている。
県で実施する被ばく調査のためのものだ。

いろんなことを言う人が、いるだろう。
モルモットだとか、今さら意味はあるのか、とか。
でもさ、これが安心の材料になればいい。わたしはそう思う。

  
 (もっと書きたいことがあって、草稿のままにしていたけど、このままupします)