ひまわりの種

毎日の診療や暮しの中で感じたことを、思いつくまま書いていきます。
不定期更新、ご容赦下さい。

いのり

2007å¹´04月24æ—¥ | Weblog
毎週水曜の午後は休診。
といっても外来が休みなだけで、
午後は市の乳児健診や嘱託をしている保育園の健診に当てている。
今日は、保健センターでポリオワクチン接種のあと、保育園の0歳児クラスの健診、
その後、県の小児科医会の用事で隣町の先生のところに伺い、
さらに今度は私用も兼ねて、20キロぐらい離れた街まで足を延ばした。
盆地を、北に向かい、そこから東へ向かい、そして南へ、というドライブだった。
時間がないので、知る人ぞ知る究極の近道・山道をたどった。

山あいの果樹園では、もう桃の花が咲き始めでいた。
この地では、桃は桜の次に咲く。
そういえば予備校の頃、同じ女子寮の山梨から来てる子2人と、議論になったけ(笑)。
桜と桃は、どっちが先に咲くか、について。
私は桜が先だと主張するんだけど、彼女達は桃が先だと譲らない。
確かに山梨では、桜の前に桃の花が咲くんだそうだ。
だいぶ後で、ハヤシマリコさんのエッセイで、そのことに納得しましたが。

裸木だらけの薄茶色の山々のところどころが、
うっすらと刷毛でひいたような萌葱色になっている。
山すそには、咲きはじめの桃のピンクと、黄色の菜の花。

いつのまにか、春なんだ・・・。

ハンドルを握りながら、次々と目に飛び込んでくる木々の芽吹きの色は、
それぞれが小さなハーモニーを奏でているようにも感じる。
オルゴールのようでもあり、教会の荘厳なパイプオルガンのようでもあり・・・。
新しい命を紡いでいく自然界の営みには、ただ頭を垂れるしかない。

そして、今、この瞬間にも、病と闘っている小さな命のことを思い、
思わず目頭が熱くなってしまった。

 あかちゃん、がんばれ!
 おかあさん、がんばれ!
 おとうさん、がんばれ!

神様、どうか、助けてください。