過去の【ブロガー殺人事件】各話は コチラ→→→☆
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店を出た赤賀と石原は車に乗り込み、今度は広島市に向け車を走らせた。
次はカツヤ丸だ。
彼は1人で夜釣りに出かけていた。
当然、証言できるものはいない。
カツヤ丸本人に会い、本人の表情から探っていくしかない。
頭の中で何度も何度も確認して来たことだが、改めて本人に会う前に赤賀は考えた。
車窓からは秋の陽に照らされた瀬戸内海が見える。
赤賀は何かを思い出したかのように、携帯電話を取り出し電話を始めた。
『赤賀だが、誠子さんだね。赤松刑事はいるかな?』
電話の向こうは捜査本部にいる鈴木刑事だった。
『それが・・・』
鈴木刑事の声が幾分暗い。
『どうした?』
『赤松さん、病院へ行って・・・即入院することになった、って先ほど電話がありました』
『入院?』
赤賀の声に石原も思わず『えっ?』と声を上げた。
鈴木によれば、赤松は先日受けた検査で胃ガンが見つかったらしい。
それをとりあえず隠したまま、今回の捜査に加わっていた。
それが今朝赤賀が出た後、急に不調を訴え病院へ向かい、その場で入院・・・となったようだ。
『なんて事だ・・・』
赤賀はしばらく言葉が出なかったが、電話口の鈴木に指示を出した。
『赤松刑事の代わりに、上本と庄司の2人を捜査に加えて欲しいと、松田課長に伝えてくれ』
『OKが出たら、2人で呉に行ってもらい、Mr.ブー宅の近所で改めて聞き込みをするよう指示してくれ』
『わかりました』
電話を切ると、すぐに石原が『赤松が入院とは一体?』
と聞いてきた。
『胃ガンらしい・・・』
それを聞いた石原も言葉を失ったが
『そうですか・・・と言うことは赤松にMr.ブーの周辺を洗い直してもらうつもりだったんですか?』
と続けた。
『ああ。Mr.ブーの周辺聞き込みは、以前中東にやって貰ったが、違う人間ならまた違う結果がでるかも?と思ってな』
『それで洞察力に優れた赤松を・・・と思っていたんだが・・・』
『そうですか・・・』
『ただ、上本も庄司も赤松程ではないが洞察力に長けている。私は彼らに託そうと思ったんだ』
『正解だと思います。彼らなら赤松の穴を埋めてくれるはずですよ』
石原はそう言った。
そんな会話をしていると、右側の呉線に【瀬戸内マリンビュー】がすれ違った。
それから数十分後、赤賀と石原は目的地に着いた。
カツヤ丸の仕事先だ。
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店を出た赤賀と石原は車に乗り込み、今度は広島市に向け車を走らせた。
次はカツヤ丸だ。
彼は1人で夜釣りに出かけていた。
当然、証言できるものはいない。
カツヤ丸本人に会い、本人の表情から探っていくしかない。
頭の中で何度も何度も確認して来たことだが、改めて本人に会う前に赤賀は考えた。
車窓からは秋の陽に照らされた瀬戸内海が見える。
赤賀は何かを思い出したかのように、携帯電話を取り出し電話を始めた。
『赤賀だが、誠子さんだね。赤松刑事はいるかな?』
電話の向こうは捜査本部にいる鈴木刑事だった。
『それが・・・』
鈴木刑事の声が幾分暗い。
『どうした?』
『赤松さん、病院へ行って・・・即入院することになった、って先ほど電話がありました』
『入院?』
赤賀の声に石原も思わず『えっ?』と声を上げた。
鈴木によれば、赤松は先日受けた検査で胃ガンが見つかったらしい。
それをとりあえず隠したまま、今回の捜査に加わっていた。
それが今朝赤賀が出た後、急に不調を訴え病院へ向かい、その場で入院・・・となったようだ。
『なんて事だ・・・』
赤賀はしばらく言葉が出なかったが、電話口の鈴木に指示を出した。
『赤松刑事の代わりに、上本と庄司の2人を捜査に加えて欲しいと、松田課長に伝えてくれ』
『OKが出たら、2人で呉に行ってもらい、Mr.ブー宅の近所で改めて聞き込みをするよう指示してくれ』
『わかりました』
電話を切ると、すぐに石原が『赤松が入院とは一体?』
と聞いてきた。
『胃ガンらしい・・・』
それを聞いた石原も言葉を失ったが
『そうですか・・・と言うことは赤松にMr.ブーの周辺を洗い直してもらうつもりだったんですか?』
と続けた。
『ああ。Mr.ブーの周辺聞き込みは、以前中東にやって貰ったが、違う人間ならまた違う結果がでるかも?と思ってな』
『それで洞察力に優れた赤松を・・・と思っていたんだが・・・』
『そうですか・・・』
『ただ、上本も庄司も赤松程ではないが洞察力に長けている。私は彼らに託そうと思ったんだ』
『正解だと思います。彼らなら赤松の穴を埋めてくれるはずですよ』
石原はそう言った。
そんな会話をしていると、右側の呉線に【瀬戸内マリンビュー】がすれ違った。
それから数十分後、赤賀と石原は目的地に着いた。
カツヤ丸の仕事先だ。