2024-12-27

どうもお世話になってます、魚人間です

どういう部分が魚かというと、ほぼ全部魚です。

ただし腕が人間です。

腕の生えた魚と思っていただければいいかと思います

腕があるから魚なのに平泳ぎできます

お茶碗とお箸を持って食事できます

なんでこんな姿になったかというと、呪いです。

私の父親が、ある日釣りをしているときに、川の主である巨大な魚を釣り上げたんです。

普通なら逃がして感謝されるところを、父はその魚を晩ごはんにしてしまいました。

「この恩知らずめ!お前の子どもを、魚と人間の間にしてやる!」と魚の怨念我が家呪いをかけたそうです。

そして生まれた私が、腕だけ人間の魚人間というわけです。

初めは恨みましたよ。

でも、今ではこれが結構便利だと思っています

泳ぐのがめちゃくちゃ速いし、釣り好きのおじさんたちにとてもウケがいい。「その腕で餌をつけてくれ」と頼まれることも少なくありません。

ただ一つだけ困ったことがあります。それは…刺身が好きすぎることです。

自分でもよくわからないんですが、刺身を見るとテンションが上がりすぎてしまうんです。

友達とお寿司屋に行っても、気がつけばみんなの刺身横取りしていることも…。最近では「また刺身泥棒が来たぞ!」と店主に警戒される始末です。

結局、魚でありながら魚を食べる自分がどうにも落ち着かず、こう考えるようになりました。

「魚人間だけど、いっそベジタリアンになるのもアリかもな」と。

そう決意して数日後、サラダを食べながら川辺を歩いていると、川の主の声が聞こえました。

「お前はもう十分に反省したようだ。呪いを解いてやろう!」

その瞬間、私は完全な人間に戻りました。しかし、なんだか腕に違和感が…。よく見ると、腕が魚のヒレになっていたのです。

そう、呪いが完全に解けたわけではありませんでした。でもまあ、これくらいはご愛嬌ということで、今ではヒレで器用に刺身を切っています

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