日経の「金融トップ戦略を聞く」に載っていた語。聞かれたのはメリルリンチ日本証券の中山恒博会長。
CDO
「メリルリンチの(これまで計上した)損失はサブプライムと合成債務担保証券(CDO)という多数の事業の中の限られた一事業から出たもの」という文脈の中で出ている。「多数の事業の中の」は「損失は」の直後にあったほうが分かりやすいと思うが。
CDOの訳語自体に「合成」をつけるのは妥当なのだろうか。研究社のKOD追加語彙(和英)には,「シンセティックCDO 〔合成債務担保証券〕 a synthetic CDO」という項がある。Wikipediaの説明を読むと,通常のCDOとは別物として捉えられているようなので,やはり「合成」はつけないほうがよいのではないか。
なお,collateralizeという動詞は,「〈貸付金などを〉担保によって保証する」という意味。collateralized … obligationという分離複合語はいくつかあり,同じく研究社のKOD追加語彙(英和)のcollateralized debt obligationの項には,次のような説明がある。
債権が貸出債権の場合 (CLO), 社債などの債券の場合 (CBO) があり, 通例住宅ローンに関する CMO は含めない
CMOはcollateralized mortgage obligationのこと。これはサブプライム問題とかかわってないの? 難しいなあ。