石油文明のつけは大き過ぎて・・・
現在、そのいつか枯渇するであろう石油に人間社会はどっぷりとドーピングされてしまいました。
石油は、エネルギー資源としては勿論の事、(石油化学)製品の原料として広く使われています。現在の産業界で、全く石油を使わない業界を探す事は不可能に近いでしょう。農業にも大量の石油が使われています。そう、近年の農業生産の増加は、石油による、持続不可能な一時的な大増産です。遠距離大量輸送を可能にしたのも石油であるし、都会にこれだけ集中して住む事が出来るのも石油あっての事でしょう。現在、石油の代替エネルギーの開発さえも、石油が無ければお手上げの状態です。そして、経済成長も石油あってのお話になっています。はじめから石油が無ければ、現在の世界のGDPは一桁レベルで現在よりも小さかったと思いますし、世界の人口も一桁レベルで少なかったのではないでしょうか?
人類は、近年、【パンドラの箱】、石油の扉を開けてしまい、石油漬けになってしまったのです。現在のエネルギー消費レベルを維持して、他の代替エネルギーシステムに移行する事はほぼ無理でしょう。
そして、このままの状態で(・・実際には更に経済が成長して・・)石油が枯渇して行けば、現代社会の様々なシステムが維持出来なくなるでしょう。・・・そう、様々な文明のシステムが壊れ、至る所で社会混乱が起こるでしょう。様々な施設、設備が廃墟となり、荒んでいくでしょう。つまり、文明崩壊に近い状態を引き起こすでしょう。
石油文明のつけ・・は現在、人類に重くのしかかってきているのです。人類は背負い切れないような重荷を背負って行かなければならないのです。
これに対処する手段は、一つだけでしょう・・・少なくとも私はそれしか思いつきません。
それは、敢えて自ら、システムを縮小するのです。・・・経済縮小です。
これからの時代、いかに経済を縮小していくかを第一に論じるべきで、他の事に取り組んでいる余裕はありません。まして、経済成長の方策を練るなどと言う事は、逆効果であり、「ふざけた愚行」と言うべきでしょう。
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