日本政府が科学的か?
(以降、いくつか貼ったリンクのサイトはそれぞれ長いので、リンクは確認したい方だけお読み下さい。)
例えば、新華網日本語 【福島汚染水の海洋放出はいかにして決まったのか】新華社2023-08-27 です。
この中国の主張に日本の外務省が「事実及び科学的根拠に基づかない内容が含まれていた」として反論しました。
外務省【ALPS処理水の海洋放出に関する中国政府コメントに対する中国側への回答】です。
この要約が【外務省の反論の朝日新聞要約】 です。
これらを読むと中国の主張に分があると考えられます。
例えば、
中国側は、汚染処理水の安全性について「福島の核汚染水には60種余りの放射性核種が含まれており、トリチウムのほか、多くの核種の有効な処理技術はまだない」と主張。これに対し、日本側は反論文で「ALPSは62の核種を確実に除去するように設計されていると指摘」とあります。「設計されいる事」が確実に除去された証拠の筈が無いでしょう。「虚偽報告」の実績がある東電の発表に過ぎません。確実に除去された事を客観的に検証しているわけでは無いのです。証拠が無い発表を「科学的」とは呼べないでしょう。
このことを含め、中国は、「IAEAのモニタリングの枠組みには他の国や国際機構は現地参加しておらず、これでは国際モニタリングとは言えず、透明性を著しく欠く」と指摘しました。それに対し、日本側は「現在実施されているIAEAによる比較評価には、米国、フランス、スイス及び韓国の分析研究機関が参画している」と反論しました。
中国は再反論しました。【中国IAEA常駐代表団、福島汚染水の海洋放出巡り談話】
これによると、
「評価方法は主に日本が一方的に提供したデータや資料に基づき判断したもので、日本が一方的に採取した少量の放射能汚染水サンプルについて研究機関間の比較分析が行われたに過ぎない。データの真実性や情報の正確性はさらなる検証が必要であり、採取されたサンプルの独立性や代表性が著しく不十分な中で下された評価結論は、十分な科学的根拠と事実上の根拠を欠き、比較的大きな限界性と一面性がある。」
と反論しています。客観的に見れば、中国の指摘に理があるように見えます。日本の主張は言い逃れ的です。日本が言うように安全ならば、中国や他の反対している国に、自由にサンプルを採取させ、測定させるべきでしょう。それをしようとしない段階で、日本は「隠蔽している」と考えられても仕方ないでしょう。
こんな低レベルの説明を「科学的だ」と言い張るようでは、日本政府はますます世界の信頼も失って行くことになるでしょう。
復興庁のトリチウムのおバカキャラ・・こんなキャラを高値で採用した日本政府もおバカです。
このような現在の日本政府を「我が国の政府です」と言うには恥ずかし過ぎます。岸田政権は日本の恥です。
ただし、だからと言って私は、中国IAEA常駐代表団の談話
「(日本の汚染水放出は)世界の原子力産業の安全と発展の利益を著しく損なうものだ」
は受け入れられません。世界の原子力産業がこのまま発展を続ければ、また大事故を起こしそうですし、事故が起こらなくても世界は放射能まみれになるのです。所詮、IAEAは、原子力推進団体なのです。
中国も日本も世界中が出来るだけ早く脱原発すべきです。
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