（穏やかな微笑み）

ではやっていく

.:.:.:.:.:.:＞─-　　 ＼ノ　　: : : : . .　.　　 |　　 ＼　　　 　 　 人　　　　　　　　　　　　　 ／: :/ 〈: : : ::/　＼｀""ｱ⌒^"""/: : : ／ .:.:/ ＼　 　丶、
.:.:.:／　／　　＿　　＼　　　: : . . .　　 /　　　　＼ー--　 ｢｢｢|i　 _ _ ∧　＿＿＿_､‐''゛ ／　　｀`'＜　　　〉／: : : : : ／　 ／ .:.:.:.:.:|　　 ＼　　　｀¨¨¨´
／　　/ ＞''~　　／　　＼＿,,..　　-‐ｧ…ｰ:.　　　　: . .　∠ﾆﾆ>､　 __|_|__　 ＼＿　　　　　　　　 　　 ｀''＜: : : /: :／　 ／ .:.:.:.:.:.:.:.:|＼　: : ＼　: : : : : :
　　_､‐''゛. . : :　/ ＼　　ヽ＼: : : . . ./: : : : : ＼　　　　　|＿＿|__| ∧＿_/　／＼＿　　　　　 　 　 　 /　　＼/／　 ／. : : : : . .　　　 ＿,,、--─ｧｧ￢冖
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　. . : : ／　　/＼＿　　　　　　　　　　丈__∧__∧＿＿_/∧＼|_|_|:.:|::|:::|　｀丶、　　｀""＾ア´　/／/　　＼/／　 _､‐''゛￣　/　 |＼:／|＼　 ／/＼: : :
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│　　　――カワイイナイアチャンは“目”を律の国、前哨基地となる城塞都市へ向けました。　　　　　　　　　　　　　......│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│　　　急ピッチで建てられたにしては精巧で寸分の狂いもない造りは　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│　　　ノーデンスの信奉者らしい白亜で覆われていました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│　　　好い日当たりと行き交う人の活気。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│　　　そこに聖なる気が充ちていなければ、ナイアチャンにとって絶好のお昼寝スポットであったことでしょう。　　 　 │
│　　　（尤も、カワイイナイアチャンは阿鼻叫喚の地獄でもスヤスヤ眠れるのですが）　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
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　､､iヽ、　从　　l　　 | l| 　 |　|　/ ／　　　 :}　 :|　　　　　　　　 }　 /　/ 　 /　　　　-ﾆ｜｜
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　| |ｌ! i i i !／　　　　　 　 ＼l o　 l　　 ／　.:/　　 　 ＼　 {／　　　|　 {　　　　　　　　 　 }
　| |i! i i／　 　 　 　 　 　 　 ＼　 |　 /　::／　　　 　 　 ＼ 　 　 　 ＼ ＼　　　　　　　／

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│　　　いっそう濃くなった血を馴染ませ、完璧に繋がった手で書を手繰りながら　　　　　　.....│
│　　　正律王クラネスは目の前に広がる森を眺めていました。　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│　　　それは書が、「カワイイの教え手引書」が示す通り　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　信仰によって奇跡を引き出した結果に他ならないとクラネスは確信しています。　　.....│
└─────────────────────────────────────┘

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＿＿＿＿＿く＿)__)＿/　/　/　 /　|-=ﾆ¨: : : :|　　:|: : :¨ﾆ=-∧乂＿＼＿>'´(　　　)　 )＞｡,　　　　　　　　|　|
　　　　_､く￣}　　　/＼__/__/__／ ／∨/: : : : ::|　　:|: : : : : ::/　 ＼＿＿／＼ ＼＿＿＿__ノ⌒7ﾍ、＿　　:|　|
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／／　　／(　/ｰ- /__　　/　/＼　 ´'ﾞ _､‐''゛＞--------＜｀丶、／: : : : |ﾆ=- `　__i{　/⌒Ｖ＼　 ＼＼
／　_／⌒＼＼__　　 ´"''～=ﾆ.,/　 ／　／　}_　_　_　_　_{　 ＼　＼ﾆ=- `　_　-=ﾆ「 乂{　　 }￣}ﾆ=-　_ ｀`～､、
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--ミ,　 　 Ｖ∧　　∨/　 ＼ ＼|:/＼_　_　_|_　_　_　_　_　_　_| ｀`～､、: :i, ∨__￣¨''～x, /　 /　 :|　　　　　￣＼
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　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 -‐ﾆﾆ.'　　　　　　　ﾞ,‐-｀.ヽ ／　 ＼
　　　　 　 　 ,. ‐　､　　　 　 　 　 　 　 ,'"ｒ;;;;;;;;;;/　　　　　　　　 ';;;;;;;;;） ）.　　　 ヽ.＿　　　　　　　　……聖下、如何なさいますか。
　 　 　 　 ／　　　 ヽ.　　　　　　 　 　 ト､＼;;;;;!　　　rｉ　lll　r, 　 l;;;i r'　l　　　　　ﾞ;;;;;;;)ヽ
　　 ,. 'ニ/　　　　　　' ﾆ.ヽ. 　 　　　　ｒ'　 ヽ l;;l　　〈i, li, .|| 〃i〉　ｌ;;ｌ l　 ｌ,　lll　,, ,　l,. '"ｲl
　　l　(;;;;'　,.〈i　|| i〉.,,　';;;;} } 　 　 　 __ゝ'　__!_l;;!　　 ヾヾ ll./'/'　　l;;!_!　.li,_ ll.〃/　l .{　 {.）　　　　　我々は既に、戦の準備を整えております。
　 ｒ､ ヽヽ ヾ, l! ll l!〃　.!;;ｌ i.).＿-ニ二ヽ. { Ｏ　 ￣￣￣￣￣￣￣ Ｏ｀/ニニﾆﾆ=-_￣!/ﾆ=-__
ィﾆ',　ｒ'"￣￣￣￣￣￣' ／ﾆニニ二二＼ 　 　 ト､ 　 ◯　　,.ｲ　　 ./二二ニニﾆﾆヽ仁ニニﾆヽ
ﾆ二ゝl, ° ﾄ､　Ｏ　.ノ!.／ニニニニニニ二＼　　ヽ　 ー-一 .ノ　　 ｲ二二二ニニニﾆ',ニニニニ',
ﾆニニﾑ 　 ヽ 二二ノ/ニニニニニ二二二二＼　　｀ ー一 ´　 ,.イ二二二二二二ニﾆi二二二ニi
ﾆニニ二ヽ､_　　　　/ニニニニニニニニニニ二＼. ＿＿_ , イ二二ニニニニニニニﾆl二二二ニl
ﾆニ二二二二二二{ﾆﾆニニニニニニニニ二二二ヽ二二二二二二二二二二二二二l二二二二l
ﾆニ二二二二二二lニニニニニニニニニ二二二二ヽ二二二二ニニニニニニニニニl二二二二l








　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡s=＝ --.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .,｡s''~ /~　,' '､ヽヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/,'　/ .{　　{　 } .}　',　'，
　　　　　　　　　　　　　　　　　　./,'　 {　 i　　',　 ! .!　.}　}:'，
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 '{ !', }',!　 '､　 })､.り　 ,!　!: '，
　　　　　　　　　　　　　　　　　// { {ｰ-､　 '､ノ-―,' ./ .} !ヽヽ　　　　　　　　　　　　……士気が高いのはよいことだ。
　　　　　　　　/{　　　　　　　 //{. '､弋ラ｀ヽ|{弋ヲ' /　,' i!ヽヽヽ、
　　　　　　　　{ !ヽ　　　　　 .,'.,' i! {ヽゝ　/　　　　ﾚｲ ./　ﾄ､ '､.'､ '､
　　　　　 ,-―}: :. :'､　　　　,.'//:': |!:　ヽ　`.＿ ,　　/,ｲ　/{. ',. '､ ＼＼　　　　　　　　３０秒ほど待て。　参謀達の案を踏まえ、思案する。
　　　　　.'⌒⌒ヽ: : '､{ヽ ／// i　i|　}　::＼ 　 　／// ./ !i　'､. ＼. ＼`ヽ、
　　　,､＿ ／⌒ヽ'､:. '､: }／/　,!./{ i ｌ　} ヽ＞＜-/ {／　}|＼ ＼　＼ ヽ、｀ヽ、　　　　　　　　γ ￣￣￣￣￣ヽ
　　 (　＼`ー-―ゝ_＿ }ヽ/　/ ,'::,! ! !ノ }＿Y＿./! i| ,'　.{ ',　＼_＼　＼ ~"'*､~*､　　　　　　.｜「「「ハッ！」」」|
　　　X⌒＼＿＿ゝ { .{￣フ./ /./　{ }　 i!;:;:( );:;:;{ ∨ {　 |! .'，　 ＼＞s｡＼　　~'''}=‐- ､　　　,乂＿＿＿＿＿ノ
　 　 !. ＼＜＿_ /ゝ ヽ` '　/ /./　,’ i ./;:;:;:;:;:;:;'， ,,{. ',　 ＼ ＼　 |.＼＼　｀ヽ~`メ、　＼ヽ
　　　＞''~　＿,,-={＿／.／ /./ {ノ　/ '､:;:;:;:;:,,*'" ,,{'､ヽ、　 ヽｰ`､!__　ヽ＼　　＼　}　　 ヽ}、
　 ／ ,,-=''~　レ'　.／.,イ}　/,ｲ　{/ /: : :!ヽ*"　,,*''　＼　ヽ、　'､　!　｀ヽ ｀',}　　　ヽ|i=-,,_ノ }
　レ''~　　　　 （／ ／.//.,ｲ { ! : !ノ: : : (　),,*''~!: :}　　',}　 }⌒',　ヽ=-､　ヽﾘ　　　 :::＼＿　｀ヽ
　　　　　　　十{　/　ﾉ! !/从}ﾉ　 ',-､(　)＼＼ .i: : ',　　.!　ﾉ 　 }　 }｀ヽ }　∧　　　.:::::::::'，)ヽ　',｀ヽ
　　　　　　　 {／{　./ { .! {／/ヽ (／) {.　　＼＼: : ',　/／ 　 /{　 !　 リ　{　!　　 .::::::::::::ヽ} ', ヽ',.　)
　　　　　　　/ｲ./}　!< ＼ヽi|{〇}　}: : :i　　　　!､ ~/''*/　',___ﾉ/　/　 .'　　!ノ　　 .::::::::. : :　'､}　 }∨
　　　　　 　 {.ﾉ/ { .{　＼ ＼=-､ ', }: : :!　o　　i: :` {　/＼ー''　.／　　　　 {{ゝ、　.:::::::::.　...::::ヽノ　}
　　　　　　　 { {メ .,’　　.',　＼o .リ: : i　　　　i: : : ヽゝ＼Y人/._　　　　　 ヽゝゝ .:::::::::::: : : : : :>､ﾘ
　　　　　　　 `ー ,'　　　 .}　　 ＼: : : {　　　　!: : : : : :}　　 '， 　~"''～､、　　　　:::::::::::::::::::::／: : '}
　　　　　　　　　./　　　　.ﾚへ ／: : : !　 , ､.　!: : : : : ,{'，　 '， 　　　　　~"''～､、--――''::::::::／'，
　　　　　　　　 .,'　　　　 //　>〃三三ミゝ'　 } : : : : :{: '， 　 ，.　　　 : : ::.　　 :::~"''～--―''~:::::::::'，

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,｡s=＝ --.､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .,｡s''~ /~　,' '､ヽヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/,'　/ .{　　{　 } .}　',　'，
　　　　　　　　　　　　　　　　　　./,'　 {　 i　　',　 ! .!　.}　}:'，
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 '{ !', }',!　 '､　 })､.り　 ,!　!: '，
　　　　　　　　　　　　　　　　　// { {ｰ-､　 '､ノ-―,' ./ .} !ヽヽ　　　　　　　　　　　　……攻めかけるには道義が要るだろう。
　　　　　　　　/{　　　　　　　 //{. '､!ー-｀ヽ|{ ー-,' /　,' i!ヽヽヽ、
　　　　　　　　{ !ヽ　　　　　 .,'.,' i! {ヽゝ　/　　　　ﾚｲ ./　ﾄ､ '､.'､ '､
　　　　　 ,-―}: :. :'､　　　　,.'//:': |!:　ヽ　`_ ＿　　/,ｲ　/{. ',. '､ ＼＼　　　　　　　　「侵略」ではなく「介入」でなければならぬ。
　　　　　.'⌒⌒ヽ: : '､{ヽ ／// i　i|　}　::＼ ⌒　／// ./ !i　'､. ＼. ＼`ヽ、
　　　,､＿ ／⌒ヽ'､:. '､: }／/　,!./{ i ｌ　} ヽ＞＜-/ {／　}|＼ ＼　＼ ヽ、｀ヽ、
　　 (　＼`ー-―ゝ_＿ }ヽ/　/ ,'::,! ! !ノ }＿Y＿./! i| ,'　.{ ',　＼_＼　＼ ~"'*､~*､
　　　X⌒＼＿＿ゝ { .{￣フ./ /./　{ }　 i!;:;:( );:;:;{ ∨ {　 |! .'，　 ＼＞s｡＼　　~'''}=‐- ､
　 　 !. ＼＜＿_ /ゝ ヽ` '　/ /./　,’ i ./;:;:;:;:;:;:;'， ,,{. ',　 ＼ ＼　 |.＼＼　｀ヽ~`メ、　＼ヽ
　　　＞''~　＿,,-={＿／.／ /./ {ノ　/ '､:;:;:;:;:,,*'" ,,{'､ヽ、　 ヽｰ`､!__　ヽ＼　　＼　}　　 ヽ}、
　 ／ ,,-=''~　レ'　.／.,イ}　/,ｲ　{/ /: : :!ヽ*"　,,*''　＼　ヽ、　'､　!　｀ヽ ｀',}　　　ヽ|i=-,,_ノ }
　レ''~　　　　 （／ ／.//.,ｲ { ! : !ノ: : : (　),,*''~!: :}　　',}　 }⌒',　ヽ=-､　ヽﾘ　　　 :::＼＿　｀ヽ
　　　　　　　十{　/　ﾉ! !/从}ﾉ　 ',-､(　)＼＼ .i: : ',　　.!　ﾉ 　 }　 }｀ヽ }　∧　　　.:::::::::'，)ヽ　',｀ヽ
　　　　　　　 {／{　./ { .! {／/ヽ (／) {.　　＼＼: : ',　/／ 　 /{　 !　 リ　{　!　　 .::::::::::::ヽ} ', ヽ',.　)
　　　　　　　/ｲ./}　!< ＼ヽi|{〇}　}: : :i　　　　!､ ~/''*/　',___ﾉ/　/　 .'　　!ノ　　 .::::::::. : :　'､}　 }∨
　　　　　 　 {.ﾉ/ { .{　＼ ＼=-､ ', }: : :!　o　　i: :` {　/＼ー''　.／　　　　 {{ゝ、　.:::::::::.　...::::ヽノ　}
　　　　　　　 { {メ .,’　　.',　＼o .リ: : i　　　　i: : : ヽゝ＼Y人/._　　　　　 ヽゝゝ .:::::::::::: : : : : :>､ﾘ
　　　　　　　 `ー ,'　　　 .}　　 ＼: : : {　　　　!: : : : : :}　　 '， 　~"''～､、　　　　:::::::::::::::::::::／: : '}
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　　　 / 　 : |　　　　　　　　　　　　　　 　 /　/　 .' 　 |　　　　 ＼ 　 　八　 |　　　|
　　　 |　　　|　　　　　　　 　 　 　 　 　 _/　/　　|　 /l　　　　　 /＼ /　　ヽ|　　 /　　　 |l　　＼
　　　 |　　　|　　　　　　|＼　　　　　_ -/　/　　 l|　:| l 　 　 　 /　　/　..|　| |　 |/|　　 　:|l　'.　　＼　　　　　　――よし。　獣妃アプトンを奪還する。
　　　 |　　　丶　　　 　 |　 ヽ　　_ -　　／l　　　ｌ|　:|__＼　　 /／)/、　 |_ l/-‐l一'　　／|l　 '.
　 　 　 　 　 　 ＼　　　|　　 _ -　　 ／　∧　:/八":|￣￣ヽ　　　　 ∨"|　|/／ /　／　 :|l　　'.　　　 ＼
＿＿　 ＼　　　　 ＼　 |_ - 　 　 ／　／　 ∨　| ∨ 弋汞圷､ ＼ 　 :|弋汞刃ｲ,／/　　.八　　'.　　　　 ＼　　彼女の訴えを以て秦と名乗る国を
　　　￣￣丶　　 ／└＝＝＝＜　／　　 ／＼| ｢'.　´´ 　　　＼(＼ |　 　 ｀｀/　 .'　　./　 丶　'.
＼　　　　　 _＞/⌒Y/⌒＼　　 ／　 ／イ　　 /∧ .　　　　　　　 　 　 　 　 /／/l 　 /　　　 ＼l　　　　　 l
　 ＞-　'"　　 人　　＼―― ／　 ／　 /　　　 ./∧__　　　　　　|　　　　　　　 / :|　ｲ丶　　　　l 　　　　　:|　 侵略国家と認め、叩くとしよう。
-―＝ '" ￣ /　 ＼　　＼-――――――　　､ /　 込、　　 ＿ 　＿,　　　　/　 l　/　　＼　　／　＿__ﾆ=----=ﾆ　｢┐} |
　／　　　　./／　　.＼　＿＿＿＿＿＿_／　　 ／￣￣└-- ､｀¨¨¨¨　　 ／} 〉　乂　 　 　 ／ ／ 〃:::::::::::::::::::::::::::＼￣￣
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- '"　　　/　　　　／r――‐＼＼ ￣￣￣￣￣￣￣＼　　　　　／　/　 ／l　　|＼＿＿ /　 /　 　}l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}
　　　　 /　　　　〈　 ＼　　　　丶}＿＿／／　 　 ＼ 　 ＼　 .／　　/､_./　 | ／　　　　 人__/￣＼ ＼::::::::::::::::::::::::::::::::/
　　　 ./　　　_ -_-＼ └┐　.／＿＿＿＿　　　　　 }￣￣／　　 .ｲ---- ､:|　 　　 _ -rえ ＼　 　 /⌒＼:::::::::::::}￣￣＼／
　　　/　_ -_-_-_-_-_|＿__|／⌒　　　ｒ――― ､　　　_ -'"　　／ /　{{　 }} l_　-=＜　 ／￣￣＼_/＿＿＿＿／-‐/ ￣＼
　　 _ -_-_-_-_-_-_-_-_-_-}/　　.r―┴―／￣￣￣´　 　 ／ .／ _　-=ニニニﾆﾆl_l〈＿＿＿／　　　　　　　　　　∨〉 ￣＼
._ -_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_|　r―┴ ｒ― '"　　　 ＼　　 _／_　-=ニニニニニ=- '"　　 _- ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿_{　　　　|
_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-| ┴┐／　　　　丶　　　丶 -=ニニニニ=-　'"　._ -　　 _ -　　　 l　 |/　 /　 ＼ ＼　　＼ ＼＿／
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_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-} /　　　 ＼　　　　 　|ヽ　　　}　　＼　　_ -　 　 _-　　 　 　 ＼　　l　 |./　　　　 |　 |　　丶　 ＼
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_-_-_-_-_-_-_-__　-=ﾆニニニ＼　　　　 ヽ　　 }　　　/　　　　　　　　　 ＼　　　　　　　　　 ＼　　 ＼＼'　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　_ -　　　　　　　￣￣　　__　　 　 V
　　　　　 ／￣￣￣￣￣＼　 　 ＿＿＿＿　 　 　 　 　 　 ／　　 _ -　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　／￣￣￣￣￣＼　 丶 /　／￣￣￣＼ー――‐／　 _ -　　　　 ／　　　　　　　　　　　　 i　　　 :i
　 　 ∥　　　＼　　　　　 ＼　 ＼(　　　　　　　 ＼_　-'"　_ -　　 　 　.／／　　　　　　 　 　 /　　　　　　 |
　 　 }l　　　　　 ＞-------.＼　　 -＝＝＝＝ '"　　_ - 　 /　　　 ／／　　　　　　　/　　 / 　 　 |: 　 |
　 　 }l　　 　／／ ￣ ￣＼　　丶ー―――　　　_ -　　　 /　　 .／／ 　 　 ＼　_　イ　　　　 　 　 | 　 :|　|
　　　＼　 ./ ∥ ----- ､　 ＼　　＼ 二ﾆ＝- '"　　　 　 / 　 ／ ./／ /　:}‐＜＼ ./ .／　　　　/ /　　 |　|
　　　　　 〈　 |l ／　　　　＼- 丶　　　　　　　　　　　　／　／/　　 ／{／ l (赱)ヽ ﾒ､　　　　／ ｲ/　/　　:|　　　彼らがアプトンを護ろうとするなら良し。
　 ＿＿__∧　|l　￣￣ ＼　　　　＼　 _　 -　'"　 　 ／　／　/　　 ∧l　 　 ゝ--／　　 　　 '"=ミ　　 　/　 |
　＼＿＿_/　八　　／￣ ＼_　 -　'"　　　　　　　　　／ 　 / 　 ／ /|　　　　 /_　 -=≦　(赱)ノ 　/　'　∧|
　　　　 ／イ　　丶(　　_ -　 丶　------　　　　　／　　 ./　／　./...|　　　　　　　　　/　 ￣／　ｲ /　/　 |　　　アプトンはかりそめの権限を持ち
　　　　　　　　　　 ＼　　　　＞ '"　　　　 　 　 .／　 　 　 ／　　/ /∧　　　､　　　　 '　　 ⌒7__/./ / l|　 :l
　　　　　　　　　　　　＞ '"　　　　　　　　　　／　　　　 イ　　　/ 　 /∧　　　ヽ､ 　__ｧ　　 ／ ／　/　　 ＼
　　　　　　　　　　／　　　_　-――――　'"＿＿__.／ /　　/ / ＼　　　　　　　　　　 _ -ﾆ ／ 　 /　　|l　　丶　 此方の助けとなろう。
　　　　　　　　 ／　　 ／＿＿／ ／＼　 ＼＿__／　 /　　/ /　　 丶　　　＼　__　-ニ /／　　 .∧　　|l
　　　　　　　 ./　　 ／ ＼＿___／　　　丶　 ＼___＿./　　/ .'　　＿＿＼ 　 ノ　/ /　／　　　　 /　　　/
　　　　 　 　 l|　　/　　　　　　　　　　　　 ＼＿＿＿＿__／　⌒⌒＼　"'＜＿/_/／　　 　 　 /　　 ∨　 　 　 　 彼らがアプトンを害そうとするなら尚良し
　　　　 　 　 l|　/￣￣｀　ー‐　￣　　-ﾆ　　　　　　　　／￣￣￣￣ ＼＿＿＿＿__　-　　／　 　 　 l
　　　　　　 /∧ ＼　　　　　　　　　 　 　 ヽ　　　 　 ／ ／⌒＼　　　　　　　　 _ - 　 　 ／ 　 　　 　 |
　　　　　 　 /:∧　 ￣￣ニｒ－　　　　　　 l　　　 ／_／　＿＿_丶二＝---　　　　_　-ニ　＿＿＿＿|　　　　　　その場合は生死に関わらず敵と定められる。
　　　 　 　 　 　 ＼　｝　」 / 　 　 　 　 　 └―ァ‐┐}　　|O
　　　　　　　　　 　 )/　∨　　丶 　＿　　　 .／　／/
　　　　　　　　 　 　 　 ∥　 ｌ_/ 　⌒⌒ヽ ／　／ ./
　　　　　　　　　　　　 ∥ 　 }ヽ＿__l　　 }　 ／　 /
　　 　 　 　 　 　 　 　 l{＿_/__ 　 ヽ ｰ ┘　/　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　⌒)r-- ￣￣￣￣
┌───────────────────────────────────┐
│　　　それは、カワイイナイアチャンが視ていることを前提とした作戦でした。　　　　......│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　上手くいこうが上手くいくまいが、どちらにせよ首が絞まるのは敵方だけ。　　 　 │
│　　　自国民を完璧に抱え込んでいる大国ほど恐ろしいものはないということを　　　　│
│　　　カワイイナイアチャンはよくよく知っていました。自分もよくやったからです。　　　.│
└───────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　｀丶
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,.::::::　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _/::::::　　　 　 　 Vニ＝‐､
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,.- ''"/::::::::　 _　　　　　V　　 ）.),
　　　　　　　　　　　　　　　,' (　 　.l::::::::::r､.!.|.　,-, 　　V.／／ ',　　　　　　　　　　　　　　……報告には愛の国の者達が介入しているようですが
　　　　　　　　　　　　　 　 l　 ＞.ｉ !:::ﾏ', V!l l. ///〉　.l .i'"　 　 !__
　　　　　　　　　　　　 　 __|.０　　l.|:::::.V',.V!.l////＿_l_.l 　　／二ニ=-＿
　　　　　　　　　 ＿-ﾆﾆ二＞-,.-‐ ''''￣ ,' ⌒ヽ￣　　, ､ ヽニニニニニニニ=-._　　　　 これは如何なさいますか。
.　　　　　 　 　 /ﾆﾆニニニニ〈 Ｏ　ト､__乂__ノ __ノl　ゝ' ,.ｲ二二ニニニニニﾆﾆヽ
　　　　　　 　 /ﾆニニニニニニ＼　ヽ、 ￣￣＿.ノ　.／二ニニニニニニニニニ{
　　　　　　　 ,ニニニニニニニニ',＞　_￣￣　　,. イニニニニニニニニニニニﾆ!　　　 巡礼者を蹴散らすのは容易かと見ておりますが……。
　 　 　 　 　 lﾆニニニニニニニニVﾆﾆニニニニニヽ二二二ニニニニニニニニl
　　　　　　　lﾆﾆニニニニニニニニVﾆニニニニニ二＼二二二二二ニニニニニl
.　　　　　　 lﾆニニニニ|￣￣￣￣￣￣￣￣￣|二二二＼二二ニニニニニニﾆﾆl
　　　　　　 lﾆニ二二二|　 　 　 　 　 　 　 　 　 |二二二ニ＼二ニニニニニニニﾆl
.　　　　 　 ｌニニニニニ|　 　 　 　 　 　 　 　 　 |二二二二ニニニニニニニニニニl
　　　　 　 lニ二二二二|　 　 　 　 　 　 　 　 　 |､二ニニニニニニニニニニニニニl
.　　 　 　 lﾆﾆニニ二二|　 　 　 　 　 　 　 　 　,.!-､_ﾏニニニニニニニニニニニニﾆl
　　　　　 lﾆﾆ二二二二|　　　　　　 　 　 　 ／　_,!_', ヽ二ニニニニニニニニニニﾆﾆl
.　　　　　ｌﾆニニニニニ| 　 　 　 　 　 　 　 ゝィ"　! }!.　ﾏ-､ニニニニニニニニニニﾆ|
. 　 　 　 lﾆニニ二二二|　　　　　　 　 　 　 ゝ-一'i jl　　li￣ヾ＜二ニニニニニニニﾆ|
　　　 　 lニニニニニニ|　　 　 　 　 　 　 　 ゝ--‐ｨ/ 　 lｊ 　　∨ﾆ"＜二二二二ニﾆﾆ|
.　　　　 lニニニニ二二|＿＿＿＿＿＿＿__.ゝヽ,ノ　　ノ'　　　 V二二二ニニニニニﾆ|







　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　　￣￣ ｀　 ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／　　 ／　 　 /⌒ヽ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /　　　〃　/ |　l 　 　 i　 '.
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 // ∧/∥l 人 |　|　　　j}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 //　|　　|l斗- ､丶l　　 /从 / :.
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 // |l |　.从弋rｯｘ八 　./＿.ｨ　　　　　　　　　捨て置け。
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　 |l:|八(　＼　｀｀　＼(tｯｱﾉ　从
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／ /　 从　/　　　　　　　　〉｀彡.ｲl |^＼
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／ ／　 /l　∨八　　　 -　　　 /^7∥V/　　　　　　 非戦闘員には構わず兵のみを叩け。
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ／ 　／ /　/l　　丶　　　　 ｀ｲ ./ :l|　.∨/
　　　　　　　　　 　 ＞　 '"　　　_ -　／　./ l|＼__　 ＼　_／/l　|、　　　＼
　　　　　 　 .＞ '"　　ｨｒ―ｧ　／7 ／　 ／ |.ﾘ　 ＼＼ /‐ｧ :|八 ､＼＼　　 ＼ __　　貴公らが忠実なる騎士と知っているからこそ、賊の素振りはさせたくない。
　　　 　 　 /イ　 ／ /'　./　/　／　 イ＞'｢ 　　　 丶只/ ､ l　 丶＼＼＼＿＿　 ＼
　 　 　　　l(　|／　　|(　/_r―/ ／r ､　　 l　　　　　/　丶　￣l￣ ＼＼　 r/＿ ヽ　 ＼__
　　　　 　 | ＼＼　八 ＼＼ // イ｣　＼　 ＼　　 ./　　　＼　:|　　　 l　〉 .'/// | l　　l |＼ヽ
　　　　　　＼ 丶乂　 ヽ 丶 l |､__}　　　 ＼　 ＼　＼＿__／　 |　 　./ /ﾄ､　'/ /.ﾉ　　l |　 }: |
　　　 　 　 　 )/｝⌒　 | ＼} l |　 　 l　　 　 ＼　 ＼　／　∧　　　 /ノノ　}___'//　　 八} / /
　 　 　 　 　 　 　 　 _/　 ﾉ八 ＼__:j　 　 　 　 ￣ ／　／　 '.　l　 l(　　　　　丶7　 /　 / /
　　　　　　　　　　　 {　　 　 　` ー―　　　　　 ／__／ |　　　'.　、 丶　　 　 　 乂（　　l /
　　　 　 　 　 　 　 ∥ 　　　　　 /　　　　　　 〈　　　　 |　　　 '.　＼　　　　 　 / }⌒　 乂､_
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　 /l　　　　 　 ヽ 丶
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　′　:|　 i　　　 |　 l　|　 ｝ i　 '/
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　|l　 l　　'.　　 :l　/　|　 ｝ l　　'/
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 / ( 从^ヽ､　 ヽ__,/-― l　 '　|　　 '/　　　　　　　参謀部と連携し、至急、獣の都に潜入する手立てを整えよ。
　　　　　 /|　　　　　　　　　/八 ＼代tッ ､　V玳tッ/ /　 '　| 　 '/
　　 　 　 }　　　　 　 　 　 .//　 丶 ｝　　/ 丶:|　　 /ィ　 /　 l: 　　'/
　　 　 　 }　　'.　 　 　 　 // 　 :l　　::.　 ｀　　　　 　 / ./　 /从　　　　　　　　 私は邪なる者を祓う祈祷を行う。
　　<ニ二　 　 '.　 /| 　 /'　　　:|　　　::.　‐　-　　 .ｲ ./　 /∧　＼　 ＼
　　　　 　 ､　　 ∨ :|　　./　　 ∧　　　 丶 ＿　／ :|/l　.// | 丶　 ＼　 ＼　　　γ ￣￣￣￣￣￣ヽ
　　 ／⌒ヽ＼　　〉/　 ./　　//:::|　 :| :/:lヽ　　／/ 　:|／ 　 '/　　　　　 (⌒　　.｜ 「「「ハッ！！」」」|
＼―――┴┤__|/＼/|/ , //:::/　　|/　|　 ∨　.'　　 l　　 :i　'/ ＼＼　　 ＼　　.乂＿＿＿＿＿＿ノ
　 丶　　　　　｢|￣￣￣ ///ｲ/　 　:| 　:l>┬＜:|　　　　　 :|　 '/　 ＼＼ -=ﾆ
　　　 ＞――ゝ＼　　／/ﾉ ./|　 |　:| ／ 《_》　V　　八　　 l　　 ､　　 ＼＼　　＼
　　／　　　_)/＿__l／ ／　 '　l／|　.' { 　 　 　 }　へ　丶　 丶 　 ＼　　 ＼＼　　＼
　./_ -=≦／ 　 ／ ／ 　 /.／　 　/　＼　　／　 ／　　 }＼.　＼ ⌒丶　　 ヽ}　　　 丶
　　　　　/　　 /　イ　 .／ 7　|　〈/ 　 l　 ／　 ／ l　　　　 :|丶　 ＼　　＼
　　　 　 } 　 ./　　 l.／l 　:ｌ　 |　　　　 ／ 　／| 　 '.　 　 |　|　 ヽ　　ヽ　　 ヽ　 　　　　　　＼
　　　 　 ∨⌒)／ '　| / :从　 　　　(__)‐ ＜　 |　　 '.　　 |　l　　∧ 　 l　　　 ∨　　　 　 　 　 ＼
　　　　　　　/　 /　　　　　 ヽ| ⌒Ｙ　 |　　　　|　　　'.　 / ./　 /　l: / |　　　 /　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　ヽ / .へ　　　　 r乂_ノ　 　 　 　 :|　　　　/／　　 　 .}/ ./　 　 〈
　　　　　　　　) ＼＼＼　 (__)　　　　 |　　　　|　　 　〃　　　　 ／／　　　　 ヽ
　　　　　　 イl　　 ヽ ＼＼/　　　　　 |-0　　 　　　　l{'　　　　/／
　　 　 　 　 ∥ 　　 ∧ |　(　　　　　　l　　　　|　　　　　'.　　　l(
　　　　　　 ∥　 　 　 } |　 ＼　　　　 |　　　　|:　　 　 　 '.
　 　 　 　 .∥　　　　 :} |　へ_〉　　　 :|　　　　|:　　　 　 　'.






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ／　　⌒^ヽ 　 ｀　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /　 /　　　 　　'.　 ∨/
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ∥/　 /　　 |　　　　'.　 ∨/
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 }ｌ |　 :| 　:ｌ　| |:　｝｝　i:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　从l　从　 |从∧//　 |　　l　　　　　　……さて。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /|ヽ(　 ヽ}　　　7　　|　　 '/
　　　　　　　　　　　　　　　　_　-　l 圦　　 　 　 ∥　　　 　 '/
　　　　　　　 　 i＼　_　-　　 　 ／|　　＼__｀　イ 　 八　　　 '/
　　　　　　　]＼|　 丶)＼人 ／　/从　 l}＼　_/l　 /l ､　　　　'/
　　　　　　　乂_丶　　＼}__/__イ//ｲ:| |八__Y__l:| ∧从 ＼　 　 '/
　　　　　　_-　 ＞-＼__｢　l　　/.ﾉ　/|/ /　只∨/八　＼ .＼__　'/
　　 　 　 　 　 ⌒ヽ ＿/　 }　 　 ／ /　 ＼_／∧　　､ 　 ∨ 　 ＼
　　　　　　　　／￣／⌒Y ＼／　 /l　　 Ｏ／　l丶　 ＼　　 　 　 ∨/
　　　　　　 　 ￣￣l/)?／ -/, ｲ　.'　__rｧﾟ　　:|　|　l　　　ヽ　　　　　∨/
　　　　　　 ／／＞---{/| //　l　lr┼┘ |　　|　|　| ∧　　}　 　 　 　∨/
　　 　 　 /　/　/　／/　:| l∧从 :.〉/　　 | o :|　l　|/　}　 人(　　　　　∨/
　　 　 　 ∨l　 |／　/　 :}　　 l　ヽ＼　　 | 　 |　　 　 /／　　＼,　　　　∨/
　　　　　　　　　l　 /　　:{　　 :|　 )∧〉　 　　 l　 ∨/l (　　　　　　　　　 丶
　　　　 　 　 　 乂(　　　|　 　 |　　 |　 　 | o　　　∨/　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　 　 　 　 　 　 |　丶 l　　 |　　　|　 :|　 　 ∨.　　　　　　　　　　　　 丶
　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　＼　:l　　　 　 :|　　　 .∨/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜ 　 戦にはしない方がいいぞ、邪神よ　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ



















　　 |＼ 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /⌒＼ Ｙ//////|
　　 |//＼＿_　 　 　 　 　 ―‐/.............＼//////}
　　 |///////ヽ　　-======={................../＼＿／､
　　 ∨//////,／　　　　　　　｀ ―― ´ー{.........＼＼
　　　∨///,／　　 　 　 　 　 　 ＼ 　 　 八.........../　 ＼
　　　　＼//　　　 /　　　　　　　　 ＼　　　 ＼／　　 　 ヽ
　　　　　 /　　　　　　　　　　 　 　 　 |　 　 　 　 =_　　 　 |
　　　　 　 　 　 　 |　　　　　　　 　 　 | 　 　 |　 　 ﾆ_　 　 |　　　　　　　　　 |
　　　　 ′　 　 　 |　 | 　 　 　 　 | 　 |／ 　 |　　　|　|　 　 ＼　　　　　　　　|､
　　　　|　　　　 　 |　 |　 　 　 　 _|_／| 　 　 |　　　|　|　　　　 ＼　　　　　　/:::＼　　 　 |
　　　　|　｜　　＼|＿|_　 　 　 　 | 　 |＼ ＼|　　　|　|　 　 ＼￣　　　　　 ヾ:::::::i|､　　 /
　　　　|　｜　　　 |　 | 　 　 　 　 | ,I斗==x　|　　　|　|　　　　 ＼　　　　　　|::::::ヾ＼,／!
　　　　|　｜　　　 |＼| ＼　 ｜　 |　　J:｡:ﾊヾ　　　|＼　 ＼￣￣　　　　 ､/::::::::::`i/!ﾆヽ、
　　　　|　｜｜　　､,ｨf示ﾐ＼｜＼|　 乂::_:ｿ /　|　∧　＼　 ＼　　　　　　 i|:::::::::::::`:::::::::i|
　　　　|　｜｜　 lｨｱ J::ﾟ:ﾊ　　　　　　lllllllllll/　/|./　|/ 　 ＼　 ＼　　　　　ヾ、:::::::::::::::::::ﾏ
　　　　|∧.＼　　圦　乂:ン　 ,　　　 　 　 /イ　 ′　 /|　/　￣￣　　　　ー<Y::::::::::::::::::ｲ}
　　　　　 |＼ ＼　＼　　　　　　　　　　　 　 }　 /￣￣Ｙﾌ　　　　　　　　　　　!|::::::::::::::::::|､!
　　　 　 /　 .＼/￣￣}　　 　 (⌒　⌒)　u ／⌒＼} 　 }　　　　　　　　　　　　＼:::::::::::::/N.　 　/
　　　 ／　／|/{ ／⌒＼:...　　　　　　　／⌒ヽ＼　｀　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　i､:::::::::ヾﾄ､_／
　　　￣￣　　 /　 ／´￣＼≧s｡.,＿∠／｀　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　N!::::::::::::::`!
　　　　　　　　 ＼　 　 ／￣＼-|　　／　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　 ＼_ ヾi:::::::::::::::＼､_
　　　　　 ／￣￣｀`　、　　￣｀＼-/　　　 　 ／-‐　''"~￣￣＼　　　　　　　　／￣「::::::::::::::::::::::!ヾ
　 　 　 ./　　　　 　 　 ＼　 　 　 .}:{　　 　 ／　　　　　　　 　 　 ヽ　　　　　　　　　_」〉::::::::::::::::/〈
　　　　 {　　　　　:.、　 /::{Υ　 　 }:{　　　ｲ ::＼ 　 .:/　 　 　 　 　 }　　　　　　　　　 ヾL::::::::::::ヾ､!
　　　　 |／￣￣￣￣＼/V　　　/::{＿＿_|アヽ:j／￣￣￣＼　　 ′　　　　　　　　　 Y:::::::::::::::::::>-
　　 　 /::::::::::::::::::::::::::::::/:::::￣￣￣〉￣￣::::::::::}:::::::::::::::::::::::::::::＼/　　　　　　　　　　　,ﾔ.:::::::::::::::::マ
　　 　 |::::::::::::::::::::::::::::八:::::::::::::::::::::}::::::::::::::::::::::::〉::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　　　　　 / iﾑ::::::::::::::::::::ﾍ 　／
　　 　 |:::::::::::::::::::::::::::::＼＼::::::::::::::ﾊ＿＿＿_／:〉＿＿＿_:::::::::::::::/　　　　　　　　　 〉ﾏ:::::::::::::::::::::::::〉N
　　 　 |::::::::::::::::::／￣／::￣￣￣|　|::::::::::::::::::::::|´￣￣￣＼::::::::/　　　　　　　　　　 Vﾑ:::::::::::::::::::::Vﾑ/　ﾊﾟﾗ
　　　　＼＿_:／.....／::::::::::::::::::::::::|　|::::::::::::::::::::::|........................＼::|　　　　　　　　　　　 ＼ﾘ:::::::::::::::::::::i/　ﾊﾟﾗ…
┌─────────────────────────────────────┐
│思念だけ飛ばして超遠距離攻撃してきたので、カワイイナイアチャンは死にかけました。
└─────────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　 _ ................ _
　　　　　　　　　　　　　 　 ..:::::::::::::::::::::::::::::::::｀''＜
　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ
　　　　　 　 　 　 　 ,':::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::／l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i
　　　　　　　　　　 i::::::::::::::::::ｱ　　',:::::::::,'＼::::::::::::::::::::::::::::l
　　　　　　　　　　 l::::::::::i::::/　 ┃ ＼::,'　 ┃ ､:i::::::::::::::::::::|　　　　　……今のよく避けたな。
　　　 　 　 　 　 　 l::::::f ﾔf　　┃　　　　 ┃　 }:::::::ﾊ:::::::::
　　　　　　　　　　　::::::{　', ,. . .┃　　　　 ┃. . レ7 ﾉ:::::::,'
　　　　　　　　　　　',::::::`:::ﾍ: : ﾉ　ゝ｡ ノ　 (: : : ／:::::::::::,　　　　　　兆候も何もなかったぞ。
　　　　　　　　　　　 ﾍへ::::::＞s｡　＿＿　...｡s<::::ア}:／
　　　　　　　　　　　　　　／´.＿. .マニ.≠.-＜. . .＼
　　　　　　　　　　　　 , . . f＿ . .ィ≠ｫzx. . . . . .` . . ∨
　　　　 　 　 　 　 　 /. . . . . . . . . . .,'ニｌ ｀　ｫ. . . . . . .',
＿＿＿＿＿＿＿＿ﾔ. . . . . . . . . . ,ニ,　　 〉l. . . . . . . i＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　｀ s。. . . . . . .Lｱ_ へ/s。. . . . .／
　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣　　　　　　　￣￣







　　 |＼ 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /⌒＼ Ｙ//////|
　　 |//＼＿_　 　 　 　 　 ―‐/.............＼//////}
　　 |///////ヽ　　-======={................../＼＿／､
　　 ∨//////,／　　　　　　　｀ ―― ´ー{.........＼＼
　　　∨///,／　　 　 　 　 　 　 ＼ 　 　 八.........../　 ＼
　　　　＼//　　　 /　　　　　　　　 ＼　　　 ＼／　　 　 ヽ
　　　　　 /　　　　　　　　　　 　 　 　 |　 　 　 　 =_　　 　 |
　　　　 　 　 　 　 |　　　　　　　 　 　 | 　 　 |　 　 ﾆ_　 　 |　　　　　　　　　 |
　　　　 ′　 　 　 |　 | 　 　 　 　 | 　 |／ 　 |　　　|　|　 　 ＼　　　　　　　　|､
　　　　|　　　　 　 |　 |　 　 　 　 _|_／| 　 　 |　　　|　|　　　　 ＼　　　　　　/:::＼　　 　 |
　　　　|　｜　　＼|＿|_　 　 　 　 | 　 |＼ ＼|　　　|　|　 　 ＼￣　　　　　 ヾ:::::::i|､　　 /
　　　　|　｜　　　 |　 | 　 　 　 　 | ,I斗==x　|　　　|　|　　　　 ＼　　　　　　|::::::ヾ＼,／!
　　　　|　｜　　　 |＼| ＼　 ｜　 |　　J:｡:ﾊヾ　　　|＼　 ＼￣￣　　　　 ､/::::::::::`i/!ﾆヽ、
　　　　|　｜｜　　､,ｨf示ﾐ＼｜＼|　 乂::_:ｿ /　|　∧　＼　 ＼　　　　　　 i|:::::::::::::`:::::::::i|　　　　　　あ、当たった未来から現在を修正しなかったら
　　　　|　｜｜　 lｨｱ J::ﾟ:ﾊ　　　　　　lllllllllll/　/|./　|/ 　 ＼　 ＼　　　　　ヾ、:::::::::::::::::::ﾏ
　　　　|∧.＼　　圦　乂:ン　 ,　　　 　 　 /イ　 ′　 /|　/　￣￣　　　　ー<Y::::::::::::::::::ｲ}
　　　　　 |＼ ＼　＼　　　　　　　　　　　 　 }　 /￣￣Ｙﾌ　　　　　　　　　　　!|::::::::::::::::::|､!　　　　　そのまま死んでた……
　　　 　 /　 .＼/￣￣}　　 　 (⌒　⌒)　u ／⌒＼} 　 }　　　　　　　　　　　　＼:::::::::::::/N.　 　/
　　　 ／　／|/{ ／⌒＼:...　　　　　　　／⌒ヽ＼　｀　ﾉ　　　　　　　　　　　　　　i､:::::::::ヾﾄ､_／　 γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　￣￣　　 /　 ／´￣＼≧s｡.,＿∠／｀　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　N!::::::::::::::`!　　　｜ それ当たったってことか？　|
　　　　　　　　 ＼　 　 ／￣＼-|　　／　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　 ＼_ ヾi:::::::::::::::＼､_　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　 ／￣￣｀`　、　　￣｀＼-/　　　 　 ／-‐　''"~￣￣＼　　　　　　　　／￣「::::::::::::::::::::::!ヾ
　 　 　 ./　　　　 　 　 ＼　 　 　 .}:{　　 　 ／　　　　　　　 　 　 ヽ　　　　　　　　　_」〉::::::::::::::::/〈　　当たったけど当たってないことにしたの！
　　　　 {　　　　　:.、　 /::{Υ　 　 }:{　　　ｲ ::＼ 　 .:/　 　 　 　 　 }　　　　　　　　　 ヾL::::::::::::ヾ､!
　　　　 |／￣￣￣￣＼/V　　　/::{＿＿_|アヽ:j／￣￣￣＼　　 ′　　　　　　　　　 Y:::::::::::::::::::>-
　　 　 /::::::::::::::::::::::::::::::/:::::￣￣￣〉￣￣::::::::::}:::::::::::::::::::::::::::::＼/　　　　　　　　　　　,ﾔ.:::::::::::::::::マ　　　　しぬから！！！
　　 　 |::::::::::::::::::::::::::::八:::::::::::::::::::::}::::::::::::::::::::::::〉::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　　　　　　　　 / iﾑ::::::::::::::::::::ﾍ 　／
　　 　 |:::::::::::::::::::::::::::::＼＼::::::::::::::ﾊ＿＿＿_／:〉＿＿＿_:::::::::::::::/　　　　　　　　　 〉ﾏ:::::::::::::::::::::::::〉N
　　 　 |::::::::::::::::::／￣／::￣￣￣|　|::::::::::::::::::::::|´￣￣￣＼::::::::/　　　　　　　　　　 Vﾑ:::::::::::::::::::::Vﾑ/　ﾊﾟﾗ
　　　　＼＿_:／.....／::::::::::::::::::::::::|　|::::::::::::::::::::::|........................＼::|　　　　　　　　　　　 ＼ﾘ:::::::::::::::::::::i/　ﾊﾟﾗ…

　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／|　　　　　　 　 　 　 |､
　　　　　　　　　　　 　 　 　 /::::::|　　　　　　 　 　 　 |::＼
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /::::::::::＼　　　　　　 　 　 |::::::::＼
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　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::ノﾆﾆﾆﾆﾆ＜......＼::::::::::::::|
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＞'"~　　　　　　＼ ＼_／＼:::::ノ
　　　　　　　　　　　 　 　 /　/　　　　　　　　　＼ ＼_ノ.￣}＼
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 '　 |　し　　　　　　　　　| 　 ＼厂 　 ＼
　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　|　　　　　　　　　　　|　　 　 　 ::.. 　 ,
　　　　　　 　 　 　 　 /|　　 |　　　　　　　　　　　| ::.. ::　 　 　 　 |
　　　 　 　 　 　 　 　 | |　／|￣｀　　| ￣/￣|＼/　:....:::　　　　|　|
　　　 　 　 　 　 　 　 | | 　 /∨|/|／| ／ 　 .|／|／|.::::　 J 　 |　|＿＿
　　　 　 　 　 　 　 　 |.И/|　 ___　　　　　____　　　 |/　　　　　|　＼_／　　　　　オニイチャン並のバグ個体が
　　　 　 　 　 ／￣￣|　　 |〃⌒ヾ　 　 〃⌒＼　 /　　 .::.. 　 |　　 ＼_
　　　　　　　/　　　　.И_Ⅵ　　　　　　　　　 　u∠...::　.::　 :..　|　　　／
　　 　 　 　 {　　　　　 /:i＼＼　　 　 　 　 　 ＿／ 　 ノ|　 |:::.. ＼／　　　　　　 オニイチャンより常識的にナイアを殺しにくる……。
　　　　　　　 、　　　 /:i:i/....}　＼＿＿＿＿__＞‐=≦　/／ ＼ 　 ＼
　　　　　　 　 ＼＿__|:ｉ:/.../i}／:i|ﾆ〔_/ﾆ ﾆУﾆﾆﾆ〈_／入___ 　 ￣￣
　　 　 　 　 　 　 　 └―ﾍ/..../:i＼ﾆ７ ﾟ ＼ﾆ／i／..／i／../＼_ ＿＿／|＿＿　それでオネエチャン。　獣の妃を盗み出すことってできそう？
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ￣￣{ |::| |::|　|::| |::|/＼´i／..／:i:i/　＼　　／　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　 八|/二二二二{:i:i:i:｢...／:i:i／ 　 　 　 ￣￣￣／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〉―_￣￣￣＼:i:＼__／　　 　 　 }　　　￣￣／
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /:i:i:| |/|　 |/|　|/|:i:i:i:ｉ{　　　 　 　 /￣￣￣￣
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　　　　　　　　　　　　 　 　 ／ﾆﾆﾆﾆﾆ／ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}
　　　　　　　　　　 　 　 　 (ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ（ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾉ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ￣￣￣　　￣￣￣￣￣






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　　　　　　　　　　|::::::::::::::::,＜::::::::::,'|:／i　 ´　　　i ﾍ:l:::::
　　　　　　　　　　|::::::::::::f　　ﾍ::::::::l '　┃　　　　┃　|::::|　　　　　　できなかないけど殺したい。
　　　　　　　　　　l:::::::::::::､　　 `＼{ . . ┃　　 　 ┃. .l:::,
　　　　　　　　　　ﾍ:::::ｨ:::::::7:＼　f: : : :)　 ゝ.ノ　　f: ｲ:f　　　　　　　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　´　ﾍ／`／.｀マ＝――ァ. .＜:／ `　　　　　　　｜ やめてね？？？？？　|
　　　　　　　　　　　　　 ,. . ＞― マ＜.￣. . .‐- . . ヽ　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　　　　　　　　／. .ゝ-.‐. . ￣.7ﾆi＜. . . . . . . .∨
　　　　　　　　　　　 f. . . . . . . . . . . ,'ニ,　 x.}. . . . . . . .i　　　　　　やだ。
―――――――― ､ . . . . . . . . . iニ,　　 ﾉ. . . . . . . , ――――
　　　　　　　　　　　　　｀　　――　⌒ ￣　｀　――

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　__ゝヽ===-＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::｀::::｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::ヽ::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::/::::::::i::::::::::|:::::::::::ｉ::::::::ヽ::ｉ::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　弋::::::::::/:::::::/:::::::::/i:::::::::::|::::::::|:::乂:::i
　　　　　　　　　　　　　|::::::|::::::::!::::|!::i::.:::::::||:::::::::/|::::::/:::::::＼:i
　　　　　　　　　　　　　|:::/::::::::/＼i＼i::::::||::/／::!::／|::::::::|｀｀:|
　　　　　　　　　　　　 |::|:::|::::/ .ii||||iii.＼::i｀´.ii|||||||i.　|::::／::|::i　　　　邪魔な連中ひとりひとり釣り出して殺せばいいんだよ。
　　　　　　　　　　　　 |::|::::｀弋.|||||||||||　 ｀　.||||||||||,'　|::::::ヽ::::|
　　　　　　　　　　　　/:|:::::::|　 ゛”””　　　　 ゛””” 　|::::::::∧::ヽ
　　　　　　　　　　　　|:|::::::::|!!　　＼＿＿＿＿／　　/::::,::::::::|::::ヽ　　そうすれば後はもう野となれ山となれ、だろ？
　　　　　　　　　　　　!丶::::::|＼　　 ｀ゞ====＜　　／／／／i|:/
　　　　　　　　　　　　｀ヽ｀ヽ|::::｀＞　.＿＿＿　∠／∠/／
　　　　　　　　　　　　　　｀　｀ヽヽ::::.ヽ |　　 |∠::::'::'::´
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／　 ＼／　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　 　　 　|　ｉ　　　　　　 　　 i　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 　　| 　|＿＿＿＿＿＿_|　　|
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　　　　　　　　　　　　　　　　|　|　　　　　　　　　　 |　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　i　|＿＿＿＿＿＿＿_|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　|　|　　　　　　　　　　　|　 |






　　　　　　　　　　　 rュュュ
　　　　　　　　　　 {´⌒｀／　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 rｭュュュ、
　　　　　　　 　 　 {ﾆﾆﾆﾆ}　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼′⌒｀}
　　　　　　　 　 　 {ﾆﾆﾆﾆ}　 　 .|:.、　　　 　 　 　 　 ..:|　　　-ﾆﾆﾆ-
　　　　　　 　 　 　 ﾆﾆﾆﾆ　　　 |::::＼ 　 　 　 　 ／:::::|　　〈ﾆﾆﾆﾆ/
　　　　　　　　　　　ﾆﾆﾆﾆ　　　 ＼:::::}‐===‐く＼::::::::/　　 ﾆﾆﾆﾆ
　　　　　 　 　 　 　 ﾆﾆﾆﾆ　　　 ／´　　 　 　 `<>､ｲ　　 ﾆﾆﾆﾆ
　　　　　　　　 　 　 ﾆﾆﾆﾆ 　 ／　　　/ 　 　 |　 ∨､ 　 ﾆﾆﾆﾆ
　　　　　　　　　　　 ﾆﾆﾆﾆ　//　 /⌒| 　 　 ハ　｜ |　ﾆﾆﾆﾆ
　　　　 　 　 　 　 　 ﾆﾆﾆﾆ/ |　 /　}/|　 / /⌒ヽ |　| ﾆﾆﾆﾆ
　　　　　　　　　 　 　 ﾆﾆﾆﾆ八N ｨ=ﾐ !／}/ｨ=x l　|　|ﾆﾆﾆﾆ　　　　　ナイアチャンの加護は正律王の前じゃ弾かれるから負けるよって
　　　　　　　　　　　　　ﾆﾆﾆﾆノ八　　　'　　 uノ /　乂＼ﾆ
　　　　　　　　　　　　　 ﾆﾆﾆ⌒)ノ＼　v ﾌ　∠イ}人{⌒.....〉
　　　　　　　　　 　 　 　 ﾆﾆ|ﾆﾆ|＼}/＞‐＜ |　 /ﾆ|＼...../　　　　　　ナイアチャンこの時間軸じゃ言わなかったっけ！？
　　　　　　　　 　 　 　 　 ニ|ﾆﾆ|／)_/⌒{　/|／ﾆ/ﾆﾆУ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＞ﾆ＞‐o､|::|￣／ﾆ/ﾆ‐　　　　　　 　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / /::/ /::/　 |::｢くニ／ﾆ‐　　　　　　　　｜ 言ったけどそれはそれで派手に死ねていいじゃん？|
　　　　　　　　　　　　　　 { .{:::{　{:::{　 /:::|　　}:::} }　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　　　　　 　 　 　 八 ヾヽ ヾ__/:::/ 　 ﾉ::ﾉﾉ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 }≧=≦⌒≧=―=≦　　　　　　　　　　　　ナイアチャンにはなーんもよくないなぁ！！！
　　　 　 　 　 　 　 　 　 -=}ﾆﾆ／二ヽﾆニﾆ/
　　　　　　　　　　-=ﾆﾆﾆﾆ|／＿＿＿＼ﾆ/_
　　　　　 -=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆニ//:::/　　 /:::::/｀ﾆﾆ

　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　 　 　 　 ＞'": : : : : : : : : "'＜
　　　　　　　　／ : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　 　 .:' : : : : : : : : : : : : : : : : ＼::: ::ヽ
　 　 　 　 ./: : : : : : : : : : : : : : : : ＼: : ＼: : :.
　 　 　 　 ': : : : : : :: ::/: : : : : ＼: : : ＼: : ＼:i
　　　　　 ｉ: : |: : |::: ::/∧: : :: ::|:/＼: : : : : :: ::＼
　　　　　 |: : |: : :: ::/- ∧: : : :| ,x ´＼: : :V: ∧:＼
　　　　　 |: : : : : :V Ｙ ミ'ヽ::::::|　ゝソハ: : }:/ - : : ヽ　　　　　まあいいや。
　　　 　 ./,: : : : : ::Vゝソ　 ＼|　 ""　 }／/ --:::＼:::.
　　　　　 ∧: : ＼: : :."　 　 '　　　　 /: : /--- :: ::|ﾊﾉ
　　 　 　 　 ＼: :个s｡＼　 ー 　 '　.:': : /---　}: /　　　　　　んで、捕まえてどうするんだ？
　　　　　 　 　 ＼: : : :⌒＞　_　 イ＜:/---　 ／
　　　　　　　　 　 `　 : :〈 く}　　　」ノ./---
　　　　　　　　　　 　 ア..＼.`ー＜.../--- ､　　　　　　　　　　人質にでもするのか？
　 　 　 　 　 　 .............＼..../ヽ＞'"〈-- /.......
　　　　　　r＜.................... ＼/　イ ､ V /...........
　　　　　 /...............................　　￣＼くｲ..}}...........
　　　 　 /..............V............/　　─ ､/=rく｀ヽ.......|
　　　　 .................. |....... _/　 _--､　〉. 乂 _/ |.....|
.　　 　 ................... |.. 「 ｲ　 _--/イ..............／|.....|
　　 　 .................... ‐/|.. |　　-/_.. ﾆ=-　　　 |.....|i
　　 　 ..............／....{/＼＼//　　　　　　　　| ... |
　　　∧......／...........＼/..ｰく　 　 　 　 　 　 | ... |..
　　 /... ／..........................￣/　　　　 　 _　 -|............
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　　　　　　 　 　 　 |　 | ∧　　　　　 |　＼　 　 |　 　 -　　　＼
　　　　　　　 |　　　|　 |　　　　 　 　 |￣￣＼　|　　　-　　　　 ＼
　　　　　　　 |　　　|　 |／ 、　　　　 |　　　　.}/|　　　 |　　　　　　＼＿＿
　　　　　　　 | 　 　 ＼|　　 ＼　　/|/ ィf斧示㍉　　　|　　　　＼＿＿_／　　　　んー、半分合ってるかな。
　 　 　 　 　 И 　 　 ,ｨf斧ぅ示＼{　　 乂⌒ソ/　　　｜　　　　　＼＿
　　 　 　 　 　 |　　 　 ＼乂⌒ﾉ　 　 　 　 ""/　/　　/　　　　＼＿_／
　　　　　　　　 ＼「＼「￣"""　　 ′　　 　 /／　|／　　 ∧/＼|　　　　　　　　　あの子には和睦の使者として、盛大に胃痛を患ってもらおっかなって。
　　　　　　　　_ノ }＼　公:.　　　　､　ノ　　　/　　/}.ハ/∨
　　　　　　　　￣　 /￣￣≧s.,_ / 〉　　　ｨ/　　/ ＼
　 　 　 　 　 　 　 /　 /|／　　 / / ￣＼__|　／　　/＼＿＿_　　　 　 　 　 　 　 　 ／,⌒
　　　　　　　　　　|／　　　　／ ＼／￣ハ{/　　／　　　　　　＼　　　　　　　　　／　/
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／　 ､＼)__／ /::＼／{　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　 / 　 /
　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　/＼_)┘/　　|:::::::|　　＼　　 ､ __　-=ﾆﾆ}　　 　 　 /　　 |
　　　　　　　　　　　__/＿__／ ／::/_-_　j::::::ﾉ＿_　-=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ-_､　　　 |　 　 |
　　　　　　　　　　　{ﾆﾆﾆﾆ}／ﾆ∠ﾆﾟﾆ=-「ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}　　　 |　　　＼
　　　　　　　　　　　{ﾆニ／／::/　　/::::/ |ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=‐ ￣..＼　　 |　 　 　 |
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　　 　 　 　 　 　 　 　 ﾆ/ |::::|　　 {:::::{　　{:::::＼ﾆ=‐ ￣ﾆﾆ|　　∨＿_／ニ 　 |　 　 　 |
　　　　　　　　　　 　 　 {　|::::|　　 {:::::{　　{::::::{　　}:::/ﾆﾆﾆ.|　　　 ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ ノ　　　　 |
　　　　　　　　 　 　 　 八 |::::|　 :. {:::::.ヽ　{::::::{ 　 j:/ﾆﾆﾆﾆ|　　　　 ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ　　　　 /
　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼_l__ノ⌒≧=――‐=≦ﾆﾆﾆﾆﾆ|　／￣￣ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ　 　 /
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/ﾆﾆﾆﾆﾆ|/　　　　　 ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ ／
┌───────────────────────────────┐
│　　　カワイイナイアチャンはそう言いながら、にっこりと微笑みました。　　　│
│　　　オネエチャンはそれが悪巧みの顔とよく知っています。　　　　　　　 　 .│
└───────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　 |　 　 l 　 　 /　　　　　　 ／　　 　 ／　 　 　 /
　　　　　　 　 　 　 　 　 /|　 　 |　　／￣￣￣＞―――‐＜　　　　 ／
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　　　　　　　　　 　 　 i|　　 　 ,厶=-―／　　　　　　　　　　　　　 ＼
　 　 　 　 　 　 　 　 /i|　　 ／　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　 `、
　　　　 　 　 　 　 _.:::::i|　／＿　 ／　　　　　　　　　　 　 ／　　　 |　　',
　　 　 　 　 　 ／　|::: i|´￣　 ／　 　 　 　 　 /　 ／　　/　　　 　 |
　　 　 　 　 ／ 　　l:::::i|　-=ﾆ ＿　　　　　　　／/　／ /　　　 　 /　　　|
　　　　　　/　/ 　　∨i|＼　　 |　　　　　　|／　/／＼ l　　 |　　ｲ　　＼ ＼
　　　　　　　/ 　　 　Ｖ|＼　￣|　　　　　　l　,ｘ≠=ミ　 l　　 l／ 人　l　 Γ￣
　　 　 　 |　' 　　　　 〈|:::: トミ_| /　　　 |　| 《　| ｌ::j |　 |　//　￣ ∧｛＼|__
　　 　 　 |　| 　　　　　∨::|　 ／　　|　八　', 　乂.ン　/ ∧{ ｒ芳》　　　}
　　 　 　 l　/　　　　 　 Ｖ:l／　　　人 　 ＼{　 ｀^^　/イ　｛ ﾋｿ∧ 　　｛
　　　　　 ∨　　　　　　＜＿／　　　 ＼　 {　　　　　 　 　 〉　/} ｛ 　ﾄ-＼
　　　　　　|　　　 　 　 　 ／__／　 　 　 ＼＼　　　　　　　　／ｲ |＼|
　　　　　　|　　　　　　|/　 　 八 | 　 　 |　| ￣　　 　 __　 　 / :jノ
.　 　 　 ／＼ 　 　 　 |　　／　 }∧　　｜ |　　　　　く.ノ　／／
　　　／ 　 　 ＼ 　　 　ィ´　 　/　 ',　 ∧/　＞　　　｀ ／＼{
. 　 /　　　　　　　　　　∧　　　＿__｝ /　　　＿_厶≧´
　　{　　　　　　　　　　 　 ',　　{　 　／＼／　　　　　}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　　　 ｎ
.　 ∧　　　　　　　|　　　　|　　}　　 ===∧===　_,. 斗┐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／:i:i:i／／八＼} }
　 　∧ 　 　 　 　 |_,,. 　 斗　'´　　　　/　}!　　　　　　　￣￣￣`丶、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　⊂ニﾆニニ/ /ﾉ　〉 У
　　　　＼　 　 ／　　　　　　　 /￣￣￣￣￣ |　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／:i:i:i:i:i:i:{　　 　 　 ／}
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┌────────────────────────────────────────────────────┐
│　　　アプトンは風評と裏腹に非常に利に敏く、そして自らの立場を弁えた人物です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　　　暗愚のように振る舞ってこそいますが、本質的には重臣、それも属国の指導者として向いた稀有な気質の持ち主。　　　...│
│　　　大国に自国を売り渡す為の準備として兵を磨り潰すことはしますが　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│　　　他国に喧嘩を売って自滅するなんてことをしないことから、その気質が伺えます。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　　　カワイイナイアチャンは、その気質を利用するつもりでいました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....│
└────────────────────────────────────────────────────┘

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　.{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ7三o三|＼|＿＿／ﾆ|-=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ}
　 ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/::{　　　:|‐ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ/
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　　　　 {￣￣ ＼:＼__ノ::|ﾆ＼＿__／ﾆ＼ニ／
　　　 　 ≧=―‐}≦⌒≧==={ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＼}
　　　　 　 ﾆﾆﾆﾆヽﾆ／＼ﾆﾆ＼ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾉ
　 　 　 　 ﾆﾆﾆﾆﾆ}´ﾆニﾆ＼ニ|＼ﾆﾆﾆニ/
┌────────────────────────────────────┐
│　　　彼女が律・秦・獣・愛の四ヶ国和睦交渉を主導すれば　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
│　　　如何な正律王とはいえ足を止めざるを得ないでしょう。　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│　　　何故ならば律・獣間の和睦こそが正律王の本来予定していた行動であり　　　　　 .│
│　　　それに異を唱えることは「正律王として」あってはならないことなのですから。　　　...│
│
│　　　相手の「正しさ」を利用する。カワイイナイアチャンは実に邪悪でした。
└────────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　 -───‐-
　　　　　　　　　　　　　´.............................＼..｀
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　　 　 　 　 　 　.............................＞'" : ＼:: :: ::＼......､
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　　　　　　 　 i|............ ／: :|: : ::|: : : : :/:::::＼ : : : '/__＼〉
　　　　　　 　 i|.........../:: ::|∧: : |::: :::{/＼: : : ＼ : |'/____}
　　　　　　 　 i|.......{/: /:::|f≧x: ､: : {x≦「 ﾍ: : : : : '/__.'
　　　　　　 　 i|.......{: /|::|:|乂ノ⌒＼{乂ノ　}:ﾍ:: ::: :::}__.'
　　　　　　　 八......V: : :N "" 　 ,　　 ""　/ : }: : : ::}_/
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　　　 _ ..................... ＼...＼个s｡　 _　｡s个: :/: :/／
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.......................... ＼........................ }... | ⌒＞＜ﾆﾆ>､_〉彡'´
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　　　　　　　　 　 |........._ -------　　 i|............... |. /..
　　　　　　　　 　 |._ ------- .....|　　 i|............... |........〉
　 　 　 　 　 　 ‐┬─......................|　　 i|............... |.... /...
　　　　　　　　　　| .......................... |　　 i|............... |.........∧
　　　　　　　　　 ∧ ........................ |　　 i|............... |......./......
　　　　　　　 　 /................................|　　 i|............. ∧.........／〉､

┌─────────────────────────────────────┐
│　　　そうして、そんなカワイイナイアチャンの邪悪な企みを成し遂げるのが　　　　　　　　....│
│　　　オネエチャン率いる帳の騎士達なのです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...│
│　　　海底都市でオネエチャンに臣従していた戦士達も交え　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│
│　　　彼らは実に巧みに警備をすり抜け、獣の妃がいる「牙の都」へと向かいました。　　.....│
└─────────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｣_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 __ _jlliLλ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｣ ﾚ'==ﾊ| L
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 _r4_｀r‐rﾁ=イ｢]r､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｢￣ ｀|_ハ　{￣｀ ﾊ _
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｢￣ｿ /｜!　!　ﾍ　　 ヾ|
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ　/ /　 ! !　|　　ﾍ　　 ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /　/ /　　 ! !　|　 　 ﾍ　　 ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 r'　 / /　　　j j　 !　　}　ﾊ　　 ﾊ__
　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿_/　＿/＿＿__Y　ヾ、 ハ　　 ヽ　ﾍﾍ
　　　　＿＿　　-―……r､ {　　　　　　{　 j￣}　　　　}　 ￣｢￣{￣`==‐zz_　ヽヽ
ﾌ`ヽ厂　　　　　　　　　　l　`}　　　　　　} `｢￣　　　　｀　 　 !　 ﾊ　|　| /　ヾ`ｰ-rく＿　　　　　　,ィ＝=zｭ
.　 /　 　 　 　 　 　 　 　 !　{　　　　　　 j　|　　　　　　　　　 }　　 !｜｜!　　}　　ﾊ　　｀ー― ､_ｨ==≠H｣_!__
　 i　　　　　　　　　　γ´ ／　　　　　　 |　|　　　　　　　　　 ｀i　 .| j　 ! !　　|　　 ﾊ　　|　　 }　|.|　　　　　ト-`ヽｰ､__,,,__
　/ 　 　 　 　 　 　 　 }　{　　　　　　　　 ヾ、　　 　 　 　 　 　 !　 | i　 ハ　　!　　　|　 λ　　!　!|　　　　　|γ／`ｰ-ﾐ-z￣`ｰ…
　!　　　　　　　　　　 {　ノ　　　　　　　　　　i　　　　　　　　　　ヾ、ハ　　| 　λ　　 !　　ﾊ　　!　|!　　　　　ド ｀ヾ、　 ￣｀ ヾ - 、
　!　　　　　木　 木　 } {　　　 　 　 　 　 　 j　　　　　　木　　　 木　 木 !　　ﾊ　　ﾊ　　 ﾍ　 !　| 木　 木 !　｀ｰ木ァ､　　　　 ) )
木.　　　　林林森森 { ﾉ 木　　　　　　　 ハ　　　　　 林林　 林森 森林　　 ﾊ　　 !　　　ﾍ　　林林 森林.　 林林｜　　　 ﾄ ヽ
.林　木　森森森森森j 林林木木　　　 |　 ヽ　　木 森森森 森森森森森 木 }　 木 木 木　森森森森森. 森森森木....　木｀
森 林林森森森森森森森 林林林木木木木木林森森森森森森森森森林 木林林林林 森森森森森森森森 林林　林林
森森森森森森森森森森森森森森林林林林森森森森森森森森森森森 林林森森森森森森森森森森森森森森森森森
森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森森
┌───────────────────────────────────────────┐
│　　　牙の都――それは「祖の獣」が自らの骨と牙で創り上げたと呼ばれる神聖なる都市です。　　　　　...│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│　　　かつては「月光の聖剣」も其処に収められ、地を癒やす宗教都市として用いられていました。　　 　 .│
│　　　しかし獣の妃アプトンが君臨してからは城塞化が進められ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　　　民や神官の代わりに兵が詰めている状態です。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
│　　　旅慣れた人格破綻者のオネエチャンでさえ、蛮族と知られる獣人達の優れた意匠に驚かされ　　　 │
│　　　同時にこの都市が焼け落ちるのは確かに勿体ないと思うほどの代物でした。　　　　　　　　　　　　.....│
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⌒´　　　　　　　　: :丶: : : : :{　　　　.　:　ノ､、爻;';';';';';''"´　　,.:'ﾞ　, . : ' ´´　　　　　. : : ; ; ;;';';';';';'
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　　　　　　　　　　 :　:　:　ノ'^＾｀``´.:.:.:.:.:.:.:.:.:爻爻､､xXX㌻⌒´, : ´　;';';'　　　　　. : :　　　;';';';';';'
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｀``｀　　　　　　　 { : : :　　　　　　∧∧∧.:.:__: 八 : : : : .|∨::::::::::γ＾ヽ:::::ノ⌒　乂_ 川 ｣Ｌ＿_,,,｣
　　　　　　　　　　乂: : : : . .γ'Ｘ´|厂/77Ｙ´:::｀'ｙ＾h、.: .:| | ｀¨¨¨乂_　 ソ⌒　　;; ;';'爻川 ｢ ﾟ ﾟ ﾟ |
　　　　　　｀ :.　　　　⌒ ＞㌻ イ7__/LL|::|｀¨¨´|乂|}h､;;γ＾ヽγ＾ヽ爻⌒　 　 ;';';';';';'爻爻⌒V]:|
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┌────────────────────────────────────────────┐
│　　　警備を潜り抜け、王宮の内部に潜り込む。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│　　　簡単なことではありませんでしたが、リツィートが内部をよく知っていたのでなんとかなりました。　　 　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　彼女が書いた見取り図を頼りに、オネエチャン達はすいすいと玉座へと忍び込みます。　　　　　　　　 .│
└────────────────────────────────────────────┘

ア⌒＼ﾆ=‐ 　=‐ﾉ{ ノ入i:i:i:i:i:i:i:i:i≧=──────ｒ===ｆ(ﾆ八＿八ﾆ)L＿＿i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iｒ==ｧｆアi:i:／／<{ｆ({／　　／⌒>､＼
{)(※)(ｲﾏﾆ=‐　/７＼ノﾉ＼ｆこﾖ辷=─────}|{_　‐=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ=‐ }|{─────ｒ==辷{ノ／{〈〈ﾉく＼_､丶 　／⌒＼
L（※）(ｲﾏﾆ=‐「 {､ 　＼ノﾉ}丁丁丁丁丁丁丁丁「⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒iH丁丁丁丁丁丁丁}{イ{　ｊ／　　>⌒7ZZ厂)(※)ハ
⌒>､)(※)ﾏﾆ=‐⌒＼ 　｀寸_ｊ{_ｊ{__ｊ{_ｊ{__ｊ{_ｊ{__ｊ{__ｊ{Ａ⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒jHｊ{__ｊ{_ｊ{__ｊ{__ｊ{_ｊ{__ｊ{_H」_／　　／<> 7ZZ厂)(※）／
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(⌒ー==}||||7} {i i　　　⌒)７⌒T⌒T⌒￣　 {} Ｗ{}介 ＼ｊ{ｺｊ厂i{厂Ｖこ)「「ｊ{イ{_ｊ　ｔ炎{　ｉ＿＿　厂 )⌒寸７　{ｱｒ==}　{ {}))］　｛ {
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(＾　} {　}|||||{　|　　　 　{ 　(　　|　　|／⌒((壺)))(　ｈノﾉ厂 「ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐「⌒ｖAｺ ｌ|　)ｿ ／⌒＼{ 　|　 　 } i} ｉ|　 　 }　 　 } } 　|
(＾　} {　＼||{_ﾉ　 　 　ﾉ{＿ｊ} ー! 　/＿/守)) (((　)」{イ7─ 「ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐「─ )}}}( ｌ|　() i　守) 　) 　|　 　 }八ﾘ　　　}　 　 } } 　|
(＾　} {　　に(======⌒こ(⌒)(==「⌒{アT⌒Y< >(ﾆ)/─　「ﾆﾆﾆﾆﾆ=‐「─ 乂( ｊ「 〈〉「ｱこ(「⌒(===】【　)=(　 　ｰ=)⌒(=ｌ} 　|
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ィﾆ',　ｒ'"￣￣￣￣￣￣' ／ﾆニニ二二＼ 　 　 ト､ 　 ◯　　,.ｲ　　 ./二二ニニﾆﾆヽ仁ニニﾆヽ
ﾆ二ゝl, ° ﾄ､　Ｏ　.ノ!.／ニニニニニニ二＼　　ヽ　 ー-一 .ノ　　 ｲ二二二ニニニﾆ',ニニニニ',
ﾆニニﾑ 　 ヽ 二二ノ/ニニニニニ二二二二＼　　｀ ー一 ´　 ,.イ二二二二二二ニﾆi二二二ニi
ﾆニニ二ヽ､_　　　　/ニニニニニニニニニニ二＼. ＿＿_ , イ二二ニニニニニニニﾆl二二二ニl
ﾆニ二二二二二二{ﾆﾆニニニニニニニニ二二二ヽ二二二二二二二二二二二二二l二二二二l
ﾆニ二二二二二二lニニニニニニニニニ二二二二ヽ二二二二ニニニニニニニニニl二二二二l
┌─────────────────────────────────────┐
│　　　オネエチャン達が玉座にたどり着くと、そこには既に正律の騎士達がいました。　　　.│
│　　　先を越されたか、そう思い武器を抜くオネエチャン達でしたが　　　　　　　　　　　　 　 .│
│　　　彼らの視線の先を見て、それが無意味だと悟りました。　　　　　　　　　　　　　　　　　..│
└─────────────────────────────────────┘

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│　　　――大きな玉座に寝そべるように、獣の妃は事切れていたのです。　 　 │
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　　 |V／ニニニニ＼: :　: :　|＿＿＿＿　　 　 　 　 　 　 　 |二二二二二〉＼.　　　 　 V￣￣|＼二／ ｣ノ　　 　 　 ／/＼二/|――====二二二二二[￣￣￣: :|
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│　　　動揺する帳の騎士達を制し、オネエチャンは静かに正律騎士達の前に立ちました。　　　..│
└───────────────────────────────────────┘




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.　　　　　 V: ::／: : :/: : : : : : ::|: : :＼＼..........................................
　　 　 　 /:／:: :: ::/: :: :: ::|: : ::|:: :::| : ＼〉................................... /
　　　　　: : : : : : :/ |: : : : :|: : ::|:: :::| : : : |.................................. /〉
　　　　　|: : : : iY≧| : : : : : : : : : : | : : : |.................................. /
　　　　　|::::|: : | 下ﾑ､:::: :::Yﾍ : : : | : : : | .............................. / .|
　　　　　 : :|: : |　 vｿ ＼:: :|下＼:::| : : : |.............................../.....|　　　　　　いい手際だな。
　　　　　　: : : ゝ ノ　　　＼ vソ `: :: :: ::|. /..................................
　　　　　　　:＼八　　　　　　""　': : :: ::|/................ ／........... ﾊ
　　　　　　　　: ヽ :.　､　　　　,　 ': : : : :/／....... ／.............. /.....　　　　　毒でも呷らせたのか？
　　　　　　　　 ＼|: ＼　￣　　 .:: : : ::／.........／................／....... 〉
　　　　　　　　 　 |::::::个s｡　／: : : イ.............................................. /
　　　　　　　 　 .八::＼￣／ 「........................................￣＼.....／
　　　　　　 　 　 　 ＼::>____八...................＞'".......................V
　　　　　　　　　　　／_____〈 /ヽ....}...............................................
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　　　　　　　　　　　　　____/ー＜...........................＞'"..................
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　　　　　,.　'"　::::｀ヽ
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　　 　 　 　 　 　 　 :::::::::::::::::::::::'―--　 _　　＞､
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　 　 　 　 　 　 　 　 ::::::::::::::::::::::::l'//////'"　　,.ｲ
　　　　 　 　 　 　 　 ::::::::::::::::::::::::ｌ/////l　　／　!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 r‐-　 、
.　　 　 _　　　　｢｀!　 ::::::::::::::::::::::::l/////!　 ｌ 　./}　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾉ　　　　ヽ　　　　……それは此方の台詞だ。
.　　　〈 ﾑ.　 　 |　!　 :::::/ 〉:::::::::::::!////,!　 !　 .{ﾉ､　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ／　 　 　 　 ;
　　　　Ｖ.ﾑ　　 | .| 　 ::/ /:::::;､:::::::!////l　 l　,.ｲﾆﾆヽ､_　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＞'"　　　　　　　./
　〈.ヽ　 ∨ﾑ 　.| .|　 .:/./:::::/ /::::::!_ ＞‐'''''' ー､二二ニﾆー--　＿　　　　　 　 　 .＞'"　 　 　 　 　 　 　 '　　　　　愛の国の者共よ
＿_ヽヽ　 Vﾑ　 !_|　 /./,. -‐ '"´　　　　　 ,.-､ .!ニ二二二二二二二ニ=‐- .＞'"　　　　　　　　　　 　 ,.'
　　　￣￣￣￣￣￣´　　　　　　　　 -‐ｧ.{　.} l二二二二二二二ニニ＞'"　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／
　　　　　　　　　,.. - ､　　　　　 　 , '　./　 ｀ ' .j二ニー―--ニニ＞'"　　　　　　　　 　 　 ,　⌒ヽ／　　　　　　　　 貴公らが手にかけたのではないのか。
、　　　　 　 　 ,　　　 ヽ　　 　 　./　 /　　 　./二二二ニﾆ＞'"　　　　　　　　　　　 ,.. ＜
. ＼　　　　　　乂 　 .ノ　　　 　 /　 /　　 　./ニニニ＞'"　　　　　　　　　　　 ,.. ＜二ﾆ、
､.　 ＼.　　　　 　 ￣ 　 　 　 ／　, '　　　　/ニ＞'"　　　　　　　　　　　 ,.. ＜二ニニニﾆ､
. ＼　　｀ ー-　　＿＿_,.　＜　 ／　　 　 ＞'"　　　　　　　　　　　 ,. ＜二ニニﾆ=‐-＿ﾆﾆ､
　　＞　._ 　 　 　 　 　 　 　 ／ 　 .＞'"　　　　　　　　　　　 ,. ＜二二二ニニニニニﾆﾆ=‐ ､
、　　　　　￣　　――‐　"´ ＞'"　　　　　　　　　　 　 ,. ＜二二二二二二二二二二ニニニヽ







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　　|...................|/: : : : ::|: : : /|: /　N:: :: :::/ {廴　 「　|::/: ::/|　　　　　　　　　　　　　 　 　 ‐ ､　　　　「そうだ」と言って殺し合いに発展させたいが
　　|................ /: :|::: :: ::|:::イ＞'"(　 | : ／　.乂　ソ　 ｲ:: :/: |　　　　　　　　　　　　　　　/i:i:i:i:i:.
　　 .............../.|: :|:: : : :「　{廴　 「　／　　　　　""　　}::/: : |　　　　　　　　　　　 　 　 /i:i:i:i:i:i:i}
　　　...... . /.. |: :|::: :::/|　 乂　ソ　　　　　 '　　　 　 .'ｲ: : : |─　　　＿　　　 　 　 　 /i:i:i:i:i:i:i:ｉ}　　　そうも言ってられないな。
　　　　.............|: :|: : /: :.　　""　　　　　　　 　 ,　　.:':::|:::: :::|...............／⌒＼　 　 　 ./i:i:i:i:i:i:i:i:j{
　　　　 ＼....∧::::::/ : : :. 　 　 　 ＿＿ 　 　 　 ／: : :|::: ::j{.................................. 　 　 /i:i:i:i:i:i:i:i:i/
　　　　　　＼:∧: : : : :: ::.`　　　 　 　 　 　 　 　 | : : |: ::/.........../..............／...ﾍ　 ./i:i:i:i:i:i:i:i:i/　　　　 いや、違う。　信じてくれなくてもいいが
　　　　　　　 ＼: ､: : : :: ::ヽ　 〕ﾆ=──‐＜　　/|: : ::／__〉...................／.... /＿ ｲi:i:i:i:i:i:ｉ:／
　　　　　　　　〈＼＼､: : :: ::＼` 　 ＿＿＿_ ／ i| ／____/........| ... ／.....／i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:∠
　　　　　　　　　>..＼＼＞｡:: ::＼＿　　　　　　　|_______/ ................... ／i:i:i:i:i:i:i:i─=≦V＼＼　　　　私達は今来たばかりだ。
　　　　 　 　 ／ ............. ＼.....￣￣く　　　　　 　 |_____./..............|....../i:i:i:i:i:i:i:人i:i:i:i:i:i:i:i:iV....V....
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .../....../／: : : : : : : ::＼..........＼〉
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |/..|. /:::::/: : :: :: ::|: : : : ヽ.........ﾊ　　　　　　殺る気がないなら、推理物語ごっこといこうや。
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 {.....|/: :|∧:|: :: :: ::|＼､:: :::|Y'ﾍ.. }
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 _ 　 {.....|: : :|Y'ミx::::::|､|x示Y: 」へi:〉'
　　　　　　　　　　　 _　　-.........................＼|: : :|.乂ソ＼|　乂ソ:〈i:iYi:i:〉　　　　　　 現状このお嬢様は、どっちの陣営も死なれちゃ不味い方だった。
　　　　　 　 　 　 　 |...................................... /,:: ::|::. ""　 ,　　""イi:i:i:ｉ:/ ヽ
　　　　　 　 　 　 　 |............＼.........................ﾍ: : 个s｡ゝ　 ノ〈i:i:i:i:i:／....... ＼
　　　　　 　 　 　 　 | .............. |_　　-=ﾆ　 |个s｡|＼　￣／个s｡ﾍ＿〉...........＼　　 そうだよな？
　　　　　 　 　 　 　 | .............. | 　 　 　 　 |..........||　 ￣　 |.〈≧s｡＿ へ.....＼...〉
　　　　　 　 　 　 　 |.........＼...| 　 　 　 　 |..........||　 　 　 |.......................... ＼....＼
　　　　　 　 　 　 　 |...............＼ 　 　 　 ./|..........||　 　 　 |..... ＼.................... ＼....ヽ
　　　 　 　 　 　 　 人...／￣＼〉　　／/. |..........||　 　 　 |............＼ﾆ=- .......... ＼.....
　　　　　　　　　　　　 〕｡＜⌒ へ く.. /.....|..........|i＼　　　|................ ＼ .......... ﾆ=-＼}
　　　　　　　　　　　 人〈i_i:i「i:i＼i:ｉﾏ＼............... /　 ＼＿ ...................... ＼.................... ヽ
　　　　　　　　　-=ﾆ二八i:∧i:i:i:ﾊi:ｉ〉ニニ￣「 ＼　　　 ∧...................／个s｡....＿＿/
　　 　 　 　 -=ﾆ ＿＿二二个s｡彡ニ＼二.人　　　＿ 　 〉､.........／ニﾆ｡s≦ニニニ=-
　　　　　　-=ﾆﾆニニニ＞─=ニニニ二＼.ﾆ个s｡ ＿　イニﾆﾆ｡s≦ニニ=─────‐
　 　 _______ﾏ 二二／／ニニニニ≧s｡ニニヽ＿_|∠─くニニニニニニニ＞≦≧s｡＼ニ=-________
　_____________ﾏﾆﾆ/ /----≧s｡二二二二ﾆﾆ=─‐=ニニニニ＞､ﾆﾆ＞'"ニニニニﾆへﾏ=-_____________
　 ______________＼i{　{--------- ≧s｡ﾆニ二二二V/,二ニﾆ＼ニﾏニ二二二二｡＜--ﾉ」-_______________
　　　____________.个s｡ヽ≧s｡.---------≧s｡ニニﾉ /ニニニニﾏﾆ}ニニﾆ｡s≦----_____________________
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_八 {二 ／_____
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 -
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　 ｀　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 '　　　 　 　 ヽ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿/　　　　　　　　　,＿＿
　　　　　　　　　　　　　 　 ｆ　,...-ﾞ　　,,　 !!　 ,, 　 　 ―i　.!　　　　　　　　　　　如何にも。
　　　　　　　　　　 　 　 　 ｌ', .!::::l　〈ｌ lｉ　||. 〃/〉 　 i:::::! .l
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 （l | |::::ｌ.　 k li　ll.〃〃　　_l::::l__l）
.　　　　　　　 　 　 　 　 ＿f,-､￣￣￣￣￣￣￣￣,-,ヽﾆ‐-_　　　　　　　　　お互い、奪い合いこそすれ
　 　 　 　 　 　 　 　 ,.イﾆﾆl'ｰ'　 ト､　 ◯　　 ,.イ 　 ｰ /ニニﾆ＼
　　　　　　　　 　 ／ニニニヽ 　 ヽ.` ー一'" ／　 　 /ニニニﾆﾆヽ
.　　 　 　 　 　 ,ｲニニニニニ＼　　 ｰ--一　　　_ イ二二二二ニニ,　　　　　盗られるなら殺める、とまではいかぬだろうことも然り。
.　　　　 　 　 /ニニニニニニニ＞　＿＿_,.　＜二二ニニニニニﾆﾆ,
　　　　　 　 /ﾆﾆニニニニニ二二lニニニニニニニニニニニニニニ,
.　　　 　 　 'ニニニニニニニニニｌニニニニニニニニニニニニニニi
.　　　　 　 'ニニニ二二二/ﾆニニｌニニニニニニニニニニニニニニl
　 　 　 　 'ニニニニニ二/ニ二二ｌニニニニニニニニニニニニニニl
　　　　　 'ﾆニ二二二二/ﾆニニニ!二二二二ニニニニニニニニニﾆl
　　　　　'ﾆﾆニニニニニニニ二二ｌニニニニニニニニニニニニニニl
.　 　 　 'ﾆニニニニニ,ニニニニニlニニニニニニニニニニニニニニl
.　　　　'ﾆﾆニニ二二/ニニ二二二lニニニニニニニニニニニニニニl
┌─────────────────────────────────────────┐
│　　　正律騎士達は戸締まりをした後、しっかりとオネエチャンの問いに受け答えました。　　　　　　...│
│　　　オネエチャンは彼らが洗脳を受けた可能性を排除して、その狡猾な頭脳を巡らせます。　　　....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　......│
│　　　これでただ死んだと報告したら、「オネエチャンがノリで殺した」と思われかねないことを　　　......│
│　　　オネエチャンはよく自覚していたからです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
└─────────────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ｀　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　.::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　　 :::::::::. ヽ
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 '　　　　　　 ::::::::::::.　､
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 '　　　 　 　 　 :::::::::::::　',ﾆ=- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　.::::::::::::::　 ∨:::ヽ ヽ
　　　　　　　　　　　　,　-‐....´.!r､　　　　　　 ..:::::::::::::::::　　V:::ﾉ　ﾉ　　　　　　３分ほど前、我らが来た頃には既に手遅れとなっていた。
　　　　　　　　　　　 ,' ｆ::::::::::::::!l.//〉　　　　 .:::::::::::::::::::_,. -イ　／|
　　　　　　　　　　　 {. {::::::::::::::!l' ｌ// 〉＿　　-―　''"＿,..- ぅ {　 |
　 　 　 　 　 　 　 　 ヽヽ::::::::::l.' l'./'r'" ,.. -―,　 く￣　　　 ヽ´ .::|　　　　　　 責任を取ろうにも、原因がわからぬのであれば
　　　　　　　　　　　　, ', ';::::::::|　 './ ./　　　　⌒r'　　 　 　 ..:::::::::{
　 　 　 　 　 　 　 　 ｌ. ＼.､:::::| 　 l　l　　　　　　　　　＿　　-―　ヽ 、
　　　　　　　　　　　 j　＼＼:::ｌ　 .!　!　　　　 _　-‐'"　-‐┬――'"　 ヽ、　　 王に申し開きもできぬ。　参ったものだ……。
　　　　　　　　　 　 ,.{　　 ｀ｰ｀ー┴┴､ ,　'"　,.-=ニ二二ゝ‐-　.＿　ノ=＼
　　　　　　　　　　,ｲ{',　　　　　￣）〇ﾉ 　, イニニニニニニニニニニニニヽ
　　　 　 　 　 　 /=入.　＿_　 ／ ／､_／ﾆニニニニニニニニニニニニニニ,
.　　 　 　 　 　 /ニニ＞--―＝ﾆニニニニニニニニニニニニニニニニニニ,
　　　　　　　　,二二二ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニﾆ,
.　　　　 　 　 ,二二二ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニi







　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　................................"'＜
　　 　 　 　 　 ＞'"_............................................ ヽ
　　　　　　 ／_______　-─"'＜..............................＼
　　 　 　 ./____＞'": : : : : : : : ::｀ ､..............................
　　　　　/_.／: /: : : : : : : : : : : : : ＼...........................
.　　　　 __/: : : : : : : : : : : : :: :: :: :: ::∧.........................
　 　 　 .}/ : : : |: : : : : : : :: :: ::|:: :: :: ::∧........|.............|
　　　　 .' : : : : |::::::|: : : :: :: ::|::|::: ::://|::::'/ . |.............|
　　　　 |: : :|: : |､: :|､: : : :|: ::|/x≦ 「 |: : '/...|.............　　　　　　　　　　そういうことなら、私が検死しよう。
　　　 　 ::::::|:: ::V f≧x: : |: :/ 乂_ノ　|::::::|... | ....... /
　　　　　 ::∧:: : :.乂_ノV⌒ 　 "" 　 |:::| |... |......../..}
　 　 　 　 ＼ ､::: ::. ""　,　　 　 　 　 : :| | ............. /　　　　　　　　　　お前達も手伝うか？
　　　　　　　　|＼::::.　　　　_ 　 ,　　/: : :|./..../.. /､
　 　 　 　 　 八: : ::个s｡ゝ〈:ｉ:.　 　.:':/:: ::/..../.. /... ＼　　　　　　　 γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　 　 　 　 ＼ : : : |:|≧'/i:. イ::/:: ::/ ....... /..........￣─‐　　　　 ｜ 任せる。だが、死体の辱めになったら止めさせてもらう。 |
　　　　　　　 　 　 ＼::::N ／i:i:i| ／: ／.........../／......../...............　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　 　 　 　 　 　 ヽ／＞'"i:ヽ/く............. /............ /...................
　　　　　 　 　 　 　 ／ r───{i:i:{ﾍ........./............../................／〉　　　はいよ。　お前達、血吸い布を出しな。
　　　　　　　　　　　＼j{i:i:ｉ─┐i:|i:i:{ ∧.../._......................... ／. ∧
　　　　　　　　　　　/...i|i:ー┐i}i:ｉ}i:i:{. 　V...|..| ................ ／....../....〉
　　　　　　　　　　 /.......Vi:i:i:ゝイi:i:/　　i|.. |..|..........|...................... /
　　　　　　　　 　 /.........へi:i:＞'" 」　　 i|.. |..|..........| .................. /...∧
　　　　　　 　 　 /...... 〈=≦＞'".....}　　 i|.. |..|................................... /.....
　　　　 　 　 　 /........../ ................ /〉　　i|.. |..|..........∧...........................∧
　　 　 　 　 　 /........ /.................... /　　　|.. |..|........... ∧..................... /.....

　　　　 　 |　　　　　__彡'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　　　　／　／
　　　　 　 |＼￣￣　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / 　 　 　 ／　　　　　,,. 　 ´￣　　 |＿＿＿／　／
　　　　　 ∧　｀`～､、　　　　_／ 　 　 　 　 　 　 / ／　　／　　　　　／　　　　　　　｜　￣￣￣
　　　 　 / ∧　`、 /　￣￣ 　 　 ,　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 /　　 　 　 　 　 ∧＼　　　　　　　　　　　／
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　　　 /　　　　`　ｉ　　|　　　　　　　 　 　 　 　 |____|　:　 　 ／　／/　 　 　 　 　 　/　 i|　 ＼＼　　　　　／／
　　／　　　　　 },.|　　|　　　　　|　　　　　｜　 |　 ﾉ　|　　/　／:::/　 　 　 　 ／　/　　 |　　　＼＼＿_／／
―‐-ミ　　　 ／　|i　/|　　　　　|　　　　　｜　 |　´￣l／/／::::::/　 　 　 　 /　／ｌ 　 　|　　　　 ￣￣￣
　 　 　 ＼／　　｜/ :| :|　　　 八　 　 　 ∧　 | 　 　 :::::::::::::::::/　　　　| 　/／　 八　　|
　　　　 　 ＼　　 |,　 :| :| 　 　 　 ＼　　 /　`､ |　 　 　 　:::::::/_,　　　　|: /ｲ　　/　　　 ｌ
　　　　　　 　＼ 　　 八|',　　　　　 l' 　/　　　＼　　 ‐=ﾆ二.,＿彡ィ／|/　|　 /　　　∨
　　　　　　　 　 `、　 　　`、　　　　| ∨　　　 　 　 　 　 　 {　|　　/ 　 　 八 ｛　　/　 |
　　　　　　　　 　 ｉ　　　　　＼　　 /　　　　　　　　　　　 　 〉 |　 ,′　 　 　 ＼　∧　 |
＼　　　　　　　　 |　　　 　 　 |　 /　　 　 　 |＼　　 　 ´￣ ／＼|　　　　　　　 / 　＼|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　 　 |　　 　 ＼　|／　　　　　　 ､,,_〉　　　　／　 　 　 　 　 　 　 /　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／Y　　 　 　 　 ＿＿／　 ／
.　　　　　 　 く＼ |　 _,. -ﾆヽ＼　　　　 　 ヽ 　　　_,.　イ　｜　{　　　　 　 　 /　　　 　 　 　 　 　 　 ／　 ﾉ　　　　＿／　 ／　 ／
　　 　 　 　 　 ＼7´￣￣　ﾉ　　､　　　　　　 　 l　　　　 　 |　∧　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　 Y　 　 ／　／　 ／　 ／
　 ／＼ 　　／／ﾄ､〉 　 ／ 　 　 ＼_,,.　'´　　 八　　　　　∧ |　＼|　　　　｜　 　 　 　 　 　 ／￣ ア´￣￣￣￣￣￣｀　 /
／　　　＼く／ // 　 ／　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼ 　　 /　' |　　人　｜　 |　　　　　　　＿/__　／　　　　　　 　 　 　 　_/
＼　　　　 ｀`～､、／｀`～､、　　　　　　　　　　　　 ＼　｛　　　　　　＼ト 　|　　 　 ／:::::::::::::::::::￣｀`～､、　　　　 ,.　イ
.　 ＼　　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　　　　　 　｀ 　　　 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　／/　i|
￣¨/::`丶、　　　 | 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ´　/　　|／ ∧
　、∨::/ ∨「:ト--　　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧　＼／　 /　|
.　∨::/　　ヽ:」　　　　　　　　　　　　　`、　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::∧　　　　/　 i|
　　∨　　 　 ＼　 　 　 　 　 　 　 　 　 `、　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::l 　 　 /　　/
.　　 }　 　 　 　 ＞ミ　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 　 ／ 　 /
┌───────────────────────────────────────┐
│　　　検分する中、実に綺麗に殺された死体だ、とオネエチャンは感じました。　　　　　　　　　.....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│　　　うっすらと微笑む様は、それが最期の役目を果たしたようにも見え　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　生き汚い獣の妃という人物像からは、なんだか外れて見えます。　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│　　　肺がひしゃげたように潰れており、死因は窒息死と見て取れました。　　　　　　　　　　　　...│
│　　　オネエチャンはエンバーミングとして息を吹き込みながら、その臓腑から漂う死臭が　　　..│
│　　　まだ死んでから一時間も経っていないことを悟ります　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
└───────────────────────────────────────┘

ixｉxｉxｉ|丑丑|i:i|┤|亥コ|i:i:i:〃i:i:i:i:i:iア´========＞'"　__⊥__　｀ﾞ''＜=====`'マi:i:i:i:i:i:ﾑﾏi:i:i:i| |竺ﾆl|　|幵|( )
ixｉxｉxｉ|芝艾|i:i|│|叨Lj|i:i:∥i:i:i:ア´========／|| γ´.／＾＼｀ヽ‐Y/＾ヽ======`マi:i:i:ﾑﾏi:ｉ:| |竺コ|　|己| )(
ixｉxｉxｉ|仁亥|i:i|┤|它ソ|i:i:j{i:i:ｱ=======／ |厂 ∞ｉ|／|￣￣¨|＼|_,||＾ヽ'＾ヽ=======寸i:ﾑﾏｉ| |广コ|　|莖|( )
ixｉxｉxｉ|守爿|i:i|│|辷コ|i:ｉ:{i:ｱ====ー／|iY'⌒'Y_||_,|＼|＿＿_,|／|_,||iY'⌒Y弌=======寸i:}ｉｉ| |云ﾆl|　|圭| )(
ixｉxｉxｉ|巧芋|i:i|┤|己ク|i:i:{/===癶 ´|　ｉ|人＿人||¨|／＾＼／＾＼|¨||人__,人||＾Vﾍ====∧i:}:ｉ| |口カ|　|叨|( )
ixｉxｉxｉ|茫仁|i:i|│|TIlﾆl|i:/===,ｲ　弋|つ|⊂二⊃||=|´　 Y⌒Ｙ⌒ヽ_||⊂ﾆ⊃,||) |￣ﾍ=== ﾊｉ:ｉ:| |它コ|　|茫| )(
≧s｡.,|辷辷|i:i|┤|云Sl|/===/ l 　 ∝　|＾Y⌒Ｙ ||　￣寸/|ヽ|￣^ﾞ''||＾Y⌒ｌ :||%% 　 |ﾍ===ﾊ i| |己トl|　|石|( )
i:i:i:i:i:i:|∈∋|i:i|│|Ｚ夂l|===/___しｨ__|＿|in|_LI_|_ﾘ＿rrr||__|__huu__f|ﾄ､|_|__|u||_O_＿|__ﾊ==∧| |L彑j|　|叭| )(
〕is｡ｉ:ｉ|二二|i:i|┤|ク丐|===}┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰┰ﾊ===| |云ﾆl|　|它|( )
::: :: |:ｉ|兀兀|i:i|│|它コ|==ｲ::┬┬───────ｰ‐┬:┬────────┐::| {ﾆﾆl| |仁Hl|　|幵| )(
'，:: |:ｉ|从从|i:i|┤|ｉ⌒Y|::::|l二l|　|i:i:i:i:i:i:＞-‐‐‐-＜i:i:i:i:i:i|　 |i:i:i:i:i:i:＞-‐‐-＜i:i:i:i:i:i:ｉ|::::|　ﾏ_,,| |ｉ⌒Y|　|⌒|( )
ハ:::|:ｉ|====|i:i|│|乂ソ|::::|l二l|　|i:i:ア´｡o1¨「「丁is｡マi:ｉ:|　 |i:i:i:ア｡o≦「「≧s｡マi:ｉ:ｉ|::::|二|:..:| |乂ソ|　|＿|==
ｺ:|:::|:ｉ|｡`ﾟﾟ｡:|i:i|┤|ｉ⌒Y|::::|l二l|　|i:/ /＾Vi:ﾑ }i:i|i|从ム ﾏ:|　 |i:ｱ,ｲ森森从:.;:ﾞ;ﾞ.;ﾍ 寸ｉ|::::|二|:..:| |ｉ⌒Y|‐:|⌒|
こ| :|:ｉ|ﾟ｡｡｡ﾟ:|i:i|│|乂ソ|::::|l二l|　|'　ﾊ;';';Vi:ﾊ{i:i:|i|艸ﾎﾊ Ｖ　..|//⌒ヾ冬冰;';';';';';ﾊ Ｖ |::::|二|:..:| |乂ソ|　|＿|
ニ|,,|:ｉl｡ﾟﾟﾟﾟ｡:|i:i|┴ｰ‐ー|::::|l二l|　|　|;';';';';'Vi:i:ﾊﾉi}／ 　 | i|　 |i |　　　｀ﾞz':.;:.;:.;:.;: ;|__|: |::::|二|:..:| |=====ｉ|==|
二| |:ｉ|ﾟ｡｡｡ﾟ:|i:i|'⌒Y⌒ |::::|'⌒'|　|　|;';';';';';}i:i:|i:i|i:|　　　 | i|　 |i |　 　 ノ:.;:.;:.;:.;:.;:.; |..乂|::::|二|:..:| |Y´￣｀'|⌒|
二|_|,ｉ|＿＿|i:i|,＿,|____,|,,,,|＿,,|‐:|　|;';'＼/i:i:{ｌi:|i:|､､／　VﾆﾆV､､､､､{:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.; |　 │,,|＿|,,,,|_|乂_____,|__,,|＿
工|/v|ＶＶVlV|ＶＶＶ∨|i:i:|ＶＶ|　|　|;';'爻Yi:i:ヽ{i:|／爻ﾊ弋ﾆｱ从从从:.;:.;:.;:.;:.;:.;:.;|　　|::::|∨|i:i:|ＶＶＶVV|i:i:ｉ|VV
土|xｉ |*+*+|;';|ﾟ｡ﾟ｡ﾟ｡ﾟ｡ |i:i:|｡0｡|　|　|;';';'爻|i:i:ｉ:ｉ|i:|爻爻爻l}|　|洲洲洲乂:.;:.;:.;:.;:.;:.|　　|::::|00|i:i:|ﾟ｡ﾟ｡ﾟ｡ﾟ｡ﾟ |i:i:ｉ|xｉxｉ
￣|ｉx |+*+*|;';|｡ﾟ｡ﾟ｡ﾟ｡ﾟ |i:i:|｡0｡|　|　|;';';'Viｌ|ｉ:ｉ:ｉ:|i:|爻爻爻l}|　|洲洲洲洲〉'´:.;:.;:.;:.|　　|::::|00|i:i:|ﾟ｡ﾟ｡ﾟ｡ﾟ｡ﾟ |i:i:ｉ|xｉxｉ
　 |xｉ |*+*+|;';|。oCo。|i:i:|｡0｡|　|　|;';';'爻l|i:i:i:|i:|;爻爻ﾂ　|　|州洲洲Y´:.;:.;:.;:.;:.;:.|　　|::::|00|i:i:|。ｏCｏ。|i:i:ｉ|xｉxｉ
　 |ｉx |+*+*|;';|0{ ( ) }0|i:i:|｡0｡|　|　|;';';';'l　|i:i:ｉ|i:|Y{´　　　.|　|洲洲洲{:.;:.;:.;:.;:.;:.ﾞ;:.|　　|::::|00|i:i:|0{ ( ) }0ﾟ|i:i:ｉ|xｉxｉ
　 |xｉ |*+*+|;';|ﾟ｡ゝ‐'ﾟ｡ﾟ|i:i:|｡0｡|　|　|;';';';'}　|i:i:i|i:| |{　　　　|　|`Y´ﾞﾞYﾞﾞ乂:.;:.;:.;:.;:.;:.|　　|::::|00|i:i:|ﾟ｡ゝ‐‐'｡ﾟ|i:i:ｉ|xｉxｉ
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┌───────────────────────────────────┐
│　　　死した獣妃の眼差しは、まっすぐに一点を見つめていました。　　　　　　　　　　　│
│　　　オネエチャンが視線の先を辿ると、其処にはひとつの小箱がありました。　　 　 .│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│　　　……箱の中の文書は、正律王と獣の妃がやり取りした手紙達でした。　　.　　　..│
└───────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿
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.　　　　　 V: ::／: : :/: : : : : : ::|: : :＼＼..........................................
　　 　 　 /:／:: :: ::/: :: :: ::|: : ::|:: :::| : ＼〉................................... /
　　　　　: : : : : : :/ |: : : : :|: : ::|:: :::| : : : |.................................. /〉
　　　　　|: : : : iY≧| : : : : : : : : : : | : : : |.................................. /
　　　　　|::::|: : | 下ﾑ､:::: :::Yﾍ : : : | : : : | .............................. / .|　　　　　死者の恋文たあ、ナイアが喜びそうな話だ。
　　　　　 : :|: : |　 vｿ ＼:: :|下＼:::| : : : |.............................../.....|
　　　　　　: : : ゝ ノ　　　＼ vソ `: :: :: ::|. /..................................　　　　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　:＼八　　　　　　""　': : :: ::|/................ ／........... ﾊ　　　,｜ 貴公らの神は趣味が悪いのか？|
　　　　　　　　: ヽ :.　､　　　　,　 ': : : : :/／....... ／.............. /.....　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　　　　 ＼|: ＼　￣　　 .:: : : ::／.........／................／....... 〉
　　　　　　　　 　 |::::::个s｡　／: : : イ.............................................. /　　　　うん。　あいつ恋バナに目がないんだ。
　　　　　　　 　 .八::＼￣／ 「........................................￣＼.....／
　　　　　　 　 　 　 ＼::>____八...................＞'".......................V
　　　　　　　　　　　／_____〈 /ヽ....}...............................................
　　　　　　　　　　　＼______|￣　V........................................─...､
　　　　　　　　　　　　　____/ー＜...........................＞'"..................
　　　　　　 　 　 　 　 ∧_/　∧.......|................／
　　　　 　 　 　 　 　 /..../　/　 ..... |................r──────‐
　　　　　　 　 　 　 ./..../　　　/|.... |.........|.... |......≧s｡..................{

┌──────────────────────────────────────────────────┐
│　　　手紙のやり取りはごくごく私的なもので、存外アプトンがクラネスに惹かれていたことが読み取れました。　　　　　　　 │
│　　　クラネスも悪い気はしていなかったと伺えますが、アプトンに入れ込むことはなく、王として接していたようです。　　　...│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .│
│　　　詩を交えたやり取りの中に、律の国で流行った恋の詩が混じっていることを　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
│　　　果たしてクラネスは気づけたのでしょうか。　それは手紙を贈ったアプトンにもわからないことでしょう。　　　　　　　　　│
└──────────────────────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, ヘ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　 　.＼
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│　　　無論のこと、そんな感傷だけとはオネエチャン達も、正律騎士達も考えませんでした。　　　　　　　　　　　　　....│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│　　　指の跡が規則正しくついており、それを正律騎士が「律の国で伝わる暗号式だ」と目敏く見つけました。　　　 .│
│　　　（彼らは騙し合いよりも事実究明を優先しているようです）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　│
│　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.....│
│　　　何人かの正律騎士達が話し合い、暗号を問いて文に直します。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 .│
└───────────────────────────────────────────────┘

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　 　 　 　 　 　 　 ｰ=彡　 　 　 　 　 ／　/　　　　 　 |
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　　　　　 　 　 　 ,′　 　 　 /　　 /　／｜　　 /　　/|　|　　 　　　　　＼___
.　　　　　 　 　 　 　 |　　　　　　　|　'ﾞ　　|　　 　 　/ 八:l　　 ∨ /　　 l⌒´
　　 　 　 　 　 　 |　 |/　　　| 　／|/　＼｜　 |　 , ' ／　|`、　 ∨　 　 |
.　　　　　　 　 　 | ／,　　　 |: / ｘ≠ミ　　| 　 |／　ｘ=≠ﾐ　＼__ ＼　　|
　 　 　 　 　 　 ＜／　　 　 ∨ 《 | |::j |ヾ |　| |　　　| |::j | 》　`、 ￣ 　 ＼__
　　　　　 　 　 ＜＿___　　 　 ',　 乂_ソ　ﾉ 人l　 　 乂_ソ　 /　＼　　　＼(⌒　　　　『この文を正しく読めているということは
　　　　　　　　 　 | 　 ∧　　＼＼ ｀¨´　／　　　　　 ｀¨´_,ノ ノ 　 ＼＿彡'⌒
　　　 　 　 　 　 八　 |　＼　　｀⌒　　　　　､ ,　　　 　 ⌒ｱ´　　　l |
　　　 　 　 　 　 　 ＼l | 　 ＼_　＼　　　　 　 　 　 　 　 /　　　／jﾉ　　　　　　　　　 私を殺した者か、素晴らしき正律王か
　　　　　　　　　　　　И　　 　 圦￣　　 　 --　、　　　 | 　 ／
　　　　　　　　　 　 ／人　　　 　 |＼　　 ゝ 　 ノ　　　 ｨ|　/・・…‐-ミ
.　　　　　 　 　 　 /　　_,.＼　 ＼∧∧'　., 　 　 　 . イ / ∨　 　 　 　 ｀ヽ、　　　　　　もしくは少しは頭の働く盗人ということですね！』
　　　　　　 　 　 /,　'´ 　　∧ 　 |　ヽ｝ 　 ＞　 ＜　｛/　　　　　　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　／　　 　　 / ∧ l |　　 ＼__　　　　／　　　 /
　 　 　 　 　 /　　　　　　　/　jﾉﾉ、 　　　　＼　/　 　 　 /　　┌────────────────┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│　　　全員がむしゃくしゃしました。　　....│
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.└────────────────┘

　　　　　 ヽ　ヽ.／　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼
.　　　　　/ 〉 .,.'　　　　　　　 　 /　 　 ,　　　　　､ 　 ‐- ノ
　　　　　'./.l /　　　　　　 ,'　　/　　 　 ,　　 　 　 ヽ-‐
　　　 　 {,!／　　　 　 　 /　　 '　　　　 } .{　　　　　',
　　 ヽー'" 　 　 　 　 　 '　 , ｲ　　　　ハ　､　　 ',　 .!
.　 　 　 ｰ :7　　 　 ,　　,{　/,,,_',　　 ./／ヽ! ＼　 ,　 ＼
　　　　　　l 　 　 　 ',　/ V　　 ∨　.{　'ｨ.ﾉ;下.}　ｰ　-　― '　　　　　『どれであっても、貴方にこれが読める時に
　　 　 　 ／ 　 　 　 V ,.ィ.ﾉ;下､V.乂　乂ン　;　ﾊ　.l
.　　　 ＜　 　 ﾊ 　 　 圦乂ン 　 V　　　￣ ././　ﾊ l
.　　　　　` ｰｲ　',　 　 ＼ ￣　　　 　 , 　　ノｲ　/　ｿ　　　　　　　　　私は生きてはいないことでしょう。
　　　 　 　 　 l .{　、　　 ､ゝ　　　 　＿　　　人 {￣｀　､
　　　　　　,.｡-', lゝ、ｰ-.　＼. 　 ＜　ソ　.／　 ヽ　 　 　＼
　　　　　/　　 ゝ、 ＼ 　 l ＞　._　　　,.ｲ/　　　　　　　 　 ',　　　　　 私を殺したいと願う者はルドウイークや
　 　 　 /　　　　　　　ヽ ﾉ　 、　ヽ.７　／　 　 .／　　　　　|
.　　 　 '　　　　　　 　 ＼　　　　ｰ大''　　　 ／　　　 　 　 .|
　　　　{　　　　　　　　　　　､　{｀'''''''''" }-‐　　 　 　 　 　 /　　　　　 暦綴りの一族（※リツィートの実家※）をはじめ
　　　　 ､　　　　　　　　　　　　ゝ- r‐イ　　　　　　 　 　 /
. 　 　 　 ',　　　　　 　 　 　 　 　 ,ｲ＼　　　　　　　　　　' }
　　 　 　 lヽ　　　　　　　　　　／ ､l.!l, `'＜ 　 　 　 　 　 ﾉ　　　　　　山ほどいることでしょうが、私を殺せるのはひと握り。
.　　　 　 丶._　　 　 　 　 ＞'"　　 ヾ{　　 　 ｀ ＞ー- ／
　　 　 　 　 　 ､ー―‐'"!　ー- ､ 　 !l　　,ｒ-‐'": !'////
　　　　　　　 　 V/////!: : : : : :! ＼}.!／ |: : : : :} ///　　　　　　　　 つまり、正律王か愛の国の神、そしてもうひとつといったところです』
.　　　 　 　 　 　 V///ハ: : : : : :!／ l! ＼j : : : ////ヽ
　　　　　　　　　 /V///,入: : : : :'､__,l、_ノ:_;. ｲ ///: : : 、
　　　　　　　　　,': :ヽ/////＞-‐' l〈-〉l　///////: : : : :、






　　　　　　　　　 　 　 　 ﾍ　V　 l ,.. ｊ.-‐　 ''''''''''' ヽ./l　!　　 ./　/
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾍ ,.　'"　　　　　　　　 　 V　|　.／ ／
　　　　　　　　　　　　　　,　´　　　　　　　　　　　　　｀　 ‐-く
　　　　　　　　　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　　 　 　 　 ／　 　 　 　 　 　 　 　 '　　 　 　 '　　　　　 、
.　　　 　 　 _　 ＞'"　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　 .:
　　　　　　　｀ ー-.'　 　 　 　 　 .i　　　 /　　　　 　 '　　　　　　　 ',
　　　 　 　 　 　 /　　　　 　 　 ./l　 　 ｲ　　　　 　 '　　　　V　　 　 、
.　　　　　 　 　 /　,　　　 　 　 /-!　／ l　　 .　　,.ｲ　　　　　V　　 　 ＼
　　　　　　　　/／　　　　 　 ./　j／｀　.l 　 {. ／⌒ 、.　 　 　V　　lｰ― ゝ
.　　　　　 　 ／　　　　　 .{　/　　 　 ｀　} 　.l'　´　　 ＼　-　＿＼　',
　　　　　,　'　　　　.l 　　　∨ ,,ゝ-､、　./ 　 ', 　 ,.,_ , 　 Y丶　　　　 ､　　　　『もしこれが正律王や愛の国に渡っているならば計算の内でしょう。
　　　　 ￣ 　＞　　.!　　 　 {´　　　 ` /／｀ヽ､'"⌒`ゝ' ﾉ　 ＞-　＿ .＞
　　　　　　　ー 'T　 Ｖ　　　ヽ　　 　 /' 　 　 　 　 　 ／　　　　/
　　　　　　　　　 {　　;＼　　', ゝ　　 　 ヽ　　　 　 ／_,.　　 　 /　　　　　　　　そうでない小賢しい第三者が読んでいるなら大失敗です。
　　 　 　 　 　 　 V　ﾊ　＞-　､　　　、　 　 　 　 　 /　　　／
　　　　 　 　 　 　 V.{　ヽ 　　 ゝ 、　 　 　 　 ´　　, { 　 ／
.　　　　　　　 　 　 ヽ,　　ヽ　　l　 ト 、　　　　　ィ　 .!.／　　　　　　　　　　　 いずれにせよ、読んでゲンナリする顔が拝めなくて心底残念ですが
　　　　　　　　　　　 :､ 　 .ﾊ　/--.!、　　-　 ＿_l　　 {
　　　　　　　　　　　 　 ／　j/　　　 ＼ ,　'" 　　｀ヽ
.　　　　　　　 　 　 　 /　　　{　　　＿_.l.＿_ 　 　 　 〉　　　　　　　　　　　　　何処に所属しないお人好しなら正律王に届けておいてください』
　　 　 　 　 _ 　 -――-　 '"l　　 ー,.大､―'　　 　〈,,,,,　＿
.　　　 　 ／　　　　 　 　 　 　_,,,,,,,,,//,,,ヽ',,,,,,,,,,,_　　　　　　　｀　 　.、
　 　 　 / 　 　 　 　 　 　 　 〈/　 　 　 　 　 　 |｣　　　　　　 　 　 　 ヽ
.　　　 /　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　 、
.　　　,　　　　　　　　　 　 　 　 /＞―― ＜',　　　　　　　　　　　　　 　 ､

　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　　 　 ∨/　　 　 }　　 ′｜
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 `丶、　| l＼　／ {　ｌ　| 　 |
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／ ＞| l―∥‐八 ヽ |　 ﾊ＼
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ／, 　＼､ {ﾚ　￣ ＼l 　 :|::::::〉
　　　　　　　　　　　　　／ ／／　／　　　　　　　 ',＼｜:/
　　　　　　　　 　 　 ／　 　, ' / /　　 　 　 　 ＼　 ＼_|厶
　　 　 　 　 　 　 ／　_／ /　 　|　　　　|　＼ ',　`＿__／:|ヽ
.　 　 　 　　　 ／　　＼_|｜ |　 ﾊ　｛ 　/＼　| l　 |　__,.＞l　|
.　　　　 　　'´/　　　　　|｜ l＼{｀＼＼{ ⌒)人|　ﾉ 　 Y l/　|
.　　　　／ ／　　 　 　 ﾉ八∧,xｆ㍉ )ノ　x笊㍉　　　　∨　/　　　　　『さて本題ですが、私の望みはただひとつ。
. r‐､／ ／　　　　　 ∠イ＼ハ`Vﾘ 　　　乂ｿ　}＼{ｰ┬` /ヽ
Vノ　／　　　　　　　　 八　 　{　｀　〈　　 ｀¨　厶ｲ 　 l　/|:　|
_}∨´)　　　　　　　　　　　＼ 込　　　　　 ,　　人 　 丿 ノ 　|　　　　　私を庇護して甘やかしてくれる最高の主人の下で
／}　|　　　 　 　 　 　 　 　 ﾉ ﾉｲ＼ ｀　　´ ／｛__＼(　　　　八
⌒　ﾉ　　　　　　　　　　　 　 　 | ﾉ/＞　イ　.斗　} 　 　 　 ｲ
　 人　　　 　 　 　 　 　／￣￣|'￣` ＼／　　　ﾉ――＜　}　　　　　 好き勝手に面白おかしく暮らすということです。
イ__ノ　　　　　　　　　,厶　　　　 /＼`7Ｔ二、　　　　　　 ∨
´　∧　　　　　　 __／　　　 　 　 ＼_ ￣　__」　　　 　 　 　 ',
__,∧.Ｌ　　 　 　 { >‐ミ__／⌒＼___／7¨´　　　　　　　 　 　 ｉ　　　　　しかし残念ながら、私はもうこの世にいないので
.　　 ＼}　　　　／⌒／--ミ　　　∨/＞―-=ミ　 　 　 　 　 ト
　　　　 ＼　／::::::::/　　 　 /＼　 }/　 ／￣ ＼＼　 　 　 　 　 ＼
　　 　 　 ﾄく:::::::::::::{ 　　 　｛＿_［］-‐=ﾞ　　　　　ヽ ＼　　　　　＼｜　 その願いは儚く散るわけです。なので悪あがきにこの文書を遺します』
`、　 ＿丿:::｝:::::::::人　　　 |　 　 l ＼′　　　　　 }∨ ｀`～､、_∧､〉
ヽ＼{::::::::::::::::::::／　/＼ 　 ヽ___.人　{　　　　　　 ﾉ |　　　　　|/ ∧＼
　 ＼ ＼＿_／ 　 /　({ ≧=彡.⊥Lヽ',　　 　　 ,　　|　　＿＿/／＼
　　　｀¨´　　　　八　 ｛ _／Т¨¨¨¨Т≧===彡　 /Y´:::::ｒ―／￣ ﾉ､
　　　 　 　 　 　 　 ＼_｢　　 | ＼／｜￣＼　　　/|　,:::::人二Y´￣
.　　　　　　 　 　 　 　 l 　　 | ／＼ |　　 　＼___,ノ 　,::::/八　У￣
　　　　　　　 　 　 　 人　　 | ―― |　　　　　 人　　∨{ ヽ:`､｀Ｔ¨´_
　　　　　　　　　 　 ∧ 　 　 | ＼／ |　　　　　　　＼ 八:＼',:::`く￣}
　　　　　　　 　 　_/　l 　 　 | ／＼ |　　　　　　 '⌒ }　{＞‐`ｰ― ' /
.　 　 　 　 　 　 / | / | 　　 i| ―― |　　　　　/＼　 〉-ミ ＼/｀¨¨´
　　 　 　 　 　　|　|'　 ',　 　 | ＼／ l　 　 　 /　 　 / 　　 ＼






　　　　　 　 　 　 　 ﾔ.　 ﾟ．　　|　　|　　　　　　　　　　　　　 ｀i Ｖ　　　　./　　　 ∥
　　　　　　　　　　　 ｷ　　.ﾔ　.∥ ∥　 ___ ,. ｡*‐･""~¨*、　 ／i ﾟ｡　　.／　　　　/
　　　　　　　　　　　　|ﾟ．　ｷ　∥．’"｡´＜　　　　　　　　＼´　.|∥_／　　 _｡+.｡ﾟ
　　　　　　　　　　　　|　　.｡’" ｡*''´　　　　　　　　　　　　　ﾟ* /彡_ ｡=-･" ／
　　　　　　　　　　　/.lレ"‐／　　　　　　　　　　　　／　　 　 ｀~`＜_ ．*･´
　　　　　　　　　　 /ﾚ´ .／　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　ヽ 　　≧ 、
　　　　　　 　 　_ /　レﾞ　　　　　　　　　／　　 ./　　　　　　 　 | 　 　 　 ヽ
　　　　　 _｡･ ﾟ　./彡´　　　　　　　　 .∠　　　 /　　　　　　　　∥　　　　　li
　　　　／＼￣￣　　　　　　　　　　 /　　　 〃　　　　　　　　∥　　　　 　 li
　　.／　　　.＼_　　　　　　　　　 　 i　　　／ |　　　　　　　　 /　　　　　　　|
　./ ./　　 -=ﾆ二｡ +･　　　　　　 　|　　_/__　!　　　　　　　／　　 　 、　 　 |
　{ /　　　　／|Ⅴ　　　　　　 ∥.　ハ.　/￣｀`t、 　 　 /／｜　|　 　 ﾟ．　　ﾞ｡
　∥　　　./　 !∥　　　　　　∥　/　 Ⅵ　　 　 |　　|　∥　_,,!｡,,_|　　　 ﾟ．　　ﾟ．
　.ﾟ　　　 ,｡･.ﾟ 》　　　　　　 　 レ　,｡ャ-+｡ノ、 ∥..　! ∥ 　　 ﾟ｡.|．　　　*　 　 ﾟ．
　ﾟ｡　,｡　　　/　　　　　　　　 |γ´,｡‐･‐｡　`x.V　.／Ⅴ.　　　　ﾟ.!.ﾟ．　　｜　 ﾄ．.＼
　　yﾞ 　 ,／　　　,　　　　 　 弌 ひ 誠 い　Ⅴ／　　 ｀　=‐__ﾉ_ノ .ﾟ.｡　∥　　|　｀"''`‐
　./ 　 ''‐…･'' "|　　　　　 、 ﾟ． も `" り 　 ´　　　　　〃⌒`．`y. 冫/　　　|　　　　　　『正律王に渡れば有益な情報が我が飼い主に行き渡り
.φ　　　　　　　 !　　　　　ハ　ﾟ.．ﾟ･-‐'’　　　　　　　　ん誠.け　|"/＼　　　 i
..･　　　　　＼ 　 ﾟ．.　　　　　ﾟ･t ＼ﾞ `｀　　　　　　　　.も`´c/ ,xﾘﾞ　　|ﾞ･+．__＼_
　ﾟ｡　　　　 　 ﾟ.． |＼　　　　 　 }￣　　　　　　　　　　　`;･;･,ﾞ　/,*　　.}　　　　　　　　　　よしんば血を飲んで頂けることで
　　＼　　　　　 ∵　 ヽ　 .｡　 .∥　　　　　　_　　　　　　　　 ／ _．　 ﾉ
　　　　＞* ｡_　　ﾟ　　　|　 ﾟ．. ﾘ．.　　　 r´｀''')　　　　　　　´ﾞ/´ ,｡＜
　　　　　i　　　　 、　　 !　 ∧/　.`･ ｡_.　ﾟ _／　　　　　　　／ ／　　　　　　　　　　　　　 名と血を遺すことはできるでしょうし
　　　　　|　　　　　`･｡∥ツ|_　　　　,r亠-、ｚ-r_--‐ 　 ﾟ　　＼|
　　　　　|　　　　　　　ﾞ`･　ﾞ .｀`r･"´　　　天　 丶＼　　　　ｎrﾍ、
　　　　　｀¨ '' ー─τ　　　　 /　　　　　　六＿,,....、ヽ　　　ど=|ﾉﾒ、　　　　　　　　　　　 愛の国に行き渡れば、性格の悪そうな神が気に入って
　　　　　　　　　／八　　　　丿　　　　_．任土ニ|⌒∀、 .圦:::::::"y'
　　　　　　　　く./|.　 `''.ッ‐ ζ-‐圦"´　 ﾟ｡ 人 ./.　 ﾉ　><　 `*／
　 　 　 　 　 　∥.ﾟ･*.／　　/:::::::.../ゝ ..... -〒〒、ィ^･<:::::::::::>'　　　　　　　　　　　　　　　蘇らせてくれるかもしれませんからね！
　　　　　　　　∥　　　　 ／|:::::::::/_｡kぞ´　 .凶　｜.　　＞-'
　　　　　　　　ゝ．　　　∥. {::::::〃´ 人.ハ　|Χ|.　|
　　　　　　　　　　｀"ﾟこﾉ　/’〉/ .／》《.＼ﾔ|幵|.⊿＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　まあどっちも叶わずとも胃痛はばらまけますよ！ざまあみやがれ！』
　　　　　　　　　　 ／ﾞ／ノ .〃匕-＝-． 〈~　　/ .|、 |
　　　　　　　　　　´　´　 ￣ 　ﾞ 　　　　｀　’　　ﾞ　¨｀ ﾟ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i |
　　　　　　　　　　　　{　　　　　　| | |　i
　　　　　　　　 ，　　{:ﾍ　　　＿　| | | .|f　　　　r
　　　　　　　　　　 |　＞::::::::::::::::::::::::＜|ｌ　　 i　 }
　　　　　　　；　 ,.:|ｌi:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀''|::ｌ.| ノ
　　　　　　　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::)::､:::::::::|ﾍ　　　 ﾉ
　　　　　 | ,.:::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::,:-:､~:::::::::::',ー　´　　＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__／
　　　　　／j::::::) (:::ﾊ:::::::::::::::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::ﾍ　　，　　≫　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ≪
　　　　　 i ,'::::i:⌒:|' ﾔ::::::::{::::::|::::',:|:::::::::::::::::::::::::::ﾍ:＼　　≪ 　 上等だこのアバズレビッチがよぉ！！！！！！ 　 ≫
　　　　　 |i:::::||::::::ｌ|　 ',:::::::ﾔ:::||',::::|:::::l::ﾉ乂:::::::|::::::ﾍ｀`　　　≫　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　　　　　　　　　　　≪
　　　　　 :::::::::ﾔ:::l　 |iｌﾍ:::::ﾍ::l| |ix:ﾍ:::l::⌒:::i:|:||i::::ヽ＼　　／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒＼
　　 　　 ,':ｱi:::::ﾍ::{　 ||:　　＼{　|||　 `l::::::::::i-x|i::::::::', ；
　　　　／　l:::,'}::',ヾ: :|ｌ!　　　　　ｌ|ｌ,. : :ｌ:∧::|ﾉ j:::::iﾍ:} ；　　　　　＼__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__／
　　　　　　 ﾔ j::fﾑ: : )　　　 　 ,　 ､: :ﾚ　 ﾍ　ｲ:::ﾘ　　　　　　　　　≫　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ≪
　　　　　　，　l:ﾊ::{＼　　乂　ノ　　`／ﾊ´}:::::ﾉﾍ | |　　　　　　　≪ 　 生き返らせてもっぺんバラッバラに殺したるわ　 　 ≫
　　　　　　　　`　 ＼:{｀|i.s｡　　_　|ｌ´ /./. .´. . . .＼|ｌ　　　　　　　　≫　　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　　　　　　　　　　　≪
　　　　　　　　，　/. .｀ｌ|| |. ＼ヾ　／／ . . . . . . . . i　，　　　　　／⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒Ｙ⌒＼
　　　　　　　；　|i/ . . . . | !|. . . .T. . . . . . . ., . . . . . . ,
　　　　　　　 ,. .|. . . .＼ . . . . . . |i. . . . . . . .ﾍ . . . . . ∨
　　　　　　〃 ._. . . . .ヾ',. . . . . . . . . . . . . . . ﾊ . . . . . ∨
　　　　　／._ f　i. . . . ,　i ＜. . . . . . ._　-‐　　l. ／´. . .',　；
― 　； f. . .{　_ ｀ｫ｀i./　 j　　　￣￣　　　　　//.／. . . . i　{
　　　　 ,. . f　,　-< {￣　　　―　---　　　＿y. . . . . . . ,
　　　　 ﾍ. ゝ{　 イノ ；　　　　　 　 　 　 　 ／. ._ . . . . /
　　　　　　　｀ イ{　　　　　　　　　 　 　 ； {.／＿. . ). ,
　　　　　 　 　 |::ｵ　　　　　　　　　　　　　／ヽ(　iX./
　　　　　　　　 ,:/　　　　　　　　　　　　/ ,　　⌒ {´；
　　　　　　 ､_／　　　　　　　　　　　　 ゝ7　f　ﾊ.ヽ　，
　　　　　　 ￣　　　　　　　　　　　　　　 { ノL　Lﾊﾉ






　　　　　　　　　　　　　　　　　／((￣￣))＼
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 V＿＼∨/＿/
.　　　　　 　 |＼　　　　　　　 ｜ ⊂ﾆ:::::⊃｜　　　　　　　やべえな隊長がキレる程かよ。
.　　 　 　 　 ∨Λ　　　　　　　|　 ＼ V ／｜
　　　 　 　 　 ∨Λ 　 　 　 ＿ 工>┘|└<←―┐
.　　 　 　 　 　 ∨Λ　　 ／　|_／ ￣＼__/|／ ⌒＼
　　　 　 　 　 　 ∨Λ　/　 〈｣ｰ(王)- 　〈〉|　　　　 /
　　　　　　　　　　∨Λ>‐―Λ＿＿／⌒┼＜＿__|
　　　 　 　 　 　 　 ∨Λ__／|　　　　　　 | |　　 　 |　　　　　　　　　　　---
　　　　　　　　　　　 ∨Λ/|｜　　　　 　 | |　＼＿.　　　　　　 　 　 （＿(　)　〉
　　　　　　　 　 　 　 |∨Λ|｜　　　　 　 厂＼　　　|　　　　　　　　　| ⊂V⊃|　　　　　　誰か静音結界張ってー。
　　　　　　　 　 　 　 |: ∨Λ￣|　　　 |￣＼　|　　　|　　　　　　　＿.|　｣∨「 |
　　　　　　　 　 　 　 |　 ∨ΛΛ____/￣＼　|Λ　　 |　　　　　 /　 　 ) T ⌒ T⌒＼
　　　　　　　 　 　 　 | l 　∨/ニ〉 /　　　 )ノ::::::ｌ　.　　　　　　 |_／⌒()　　　　(） ＿)
　　　　　　　 　 　 　 |:l　　 TﾆΛ/　　 ／￣￣^l 　 |　　　　　 | ／　/＼＿＿/|＼｣
　　　　　　　 　 　 　 |l　　 └〈厂|￣|/:|￣＼＿ l　｜　　　　　|/　 /::::|　 　 　 |::::::＼
　　　　　　　 　 　 　 ｌ　　　|:::｛＿|___厂|￣＼＿_.l.　|　　　　　 | 　/⌒i⌒＼ 　 厂) ):::＼
.　　　　　 　 　 　 　 l 　 　 |::::::::::::::::::|:Λ　　　 　 l　|　　　　　 | ./ｰ‐┴　､_ >┤|ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ＞
　　　　　 　 　 　 　 ｌ　　　｜::::::::::::::::|::::::Ｌ 　　　　ｌ｜＼　　　 |/⌒＞――|＿|┘::::::::::::::::::＼








　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. -　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　 ＼ ＿
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 -‐ﾆﾆ.'　　　　　　　ﾞ,‐-｀.ヽ
　　　　 　 　 ,. ‐　､　　　 　 　 　 　 　 ,'"ｒ;;;;;;;;;;/　　　　　　　　 ';;;;;;;;;） ）
　 　 　 　 ／　　　 ヽ.　　　　　　 　 　 ト､＼;;;;;!　　　rｉ　lll　r, 　 l;;;i r'　l　　　　　　　　　　　……流れる内に血と遺髪の採取を。
　　 ,. 'ニ/　　　　　　' ﾆ.ヽ. 　 　　　　ｒ'　 ヽ l;;l　　〈i, li, .|| 〃i〉　ｌ;;ｌ l　 l
　　l　(;;;;'　,.〈i　|| i〉.,,　';;;;} } 　 　 　 __ゝ'　__!_l;;!　　 ヾヾ ll./'/'　　l;;!_!　.l‐-__
　 ｒ､ ヽヽ ヾ, l! ll l!〃　.!;;ｌ i.).＿-ニ二ヽ. { Ｏ　 ￣￣￣￣￣￣￣ Ｏ｀/ニニﾆﾆ=-_　　　　 此方は……とにかく、解読を続ける。
ィﾆ',　ｒ'"￣￣￣￣￣￣' ／ﾆニニ二二＼ 　 　 ト､ 　 ◯　　,.ｲ　　 ./二二ニニﾆﾆヽ
ﾆ二ゝl, ° ﾄ､　Ｏ　.ノ!.／ニニニニニニ二＼　　ヽ　 ー-一 .ノ　　 ｲ二二二ニニニﾆ',　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
ﾆニニﾑ 　 ヽ 二二ノ/ニニニニニ二二二二＼　　｀ ー一 ´　 ,.イ二二二二二二ニﾆi .｜ ハッ。正律の導きがあらんことを。 |
ﾆニニ二ヽ､_　　　　/ニニニニニニニニニニ二＼. ＿＿_ , イ二二ニニニニニニニﾆl　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
ﾆニ二二二二二二{ﾆﾆニニニニニニニニ二二二ヽ二二二二二二二二二二二二二l
ﾆニ二二二二二二lニニニニニニニニニ二二二二ヽ二二二二ニニニニニニニニニl　　ああ、ありがとう……。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 { 　{　　　　　　　　　　　,　'／　/
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /′ }　　　　　　　　　 ／／ 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/,'　　|　　　 　 　 　 ／／
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ,.//　　/　　　 　 　 ／／　 　 ／
.　　 　 　 　 |　　　　　　 　 　 　 　 ,:'/｜,. 斗_,.二二¨ ＜／＿_彡 'ﾞ
.　　 　 　 　 |　　　　　　　　 　 　 /:/ ／,　 ´　　　　　　￣`　、
.　　 　 　 　 | 　 　 　 　 　 　 　 /:/ '／　　　　　　　　　　 ヽ　＼
　　　　　 　 l|　　　　　　　　　　 |:,ﾞ /　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　 　 l|　　　　　　　　　　 ;' /　　　　　　　　　　　　 　 |　　　`、
　　 　 　 　 li!　　　　　　　　　 〈:|:|　　　 　 |　|　 /|　　 　 |　|　　　| `、
　　 　 　 　 li!　 　 　 　 　 　 /　|:|　　　 　 |　|: / :|　　 　 | ∧　　 |＼＿
.　　　　　　 |i|　　　　　　　　/　八| 　 　 　 |ノ|/￣|∧　///￣',　　|　　　　　　『むふふ。綴る程にキレ散らかし頭を抱える連中の困惑顔が浮かぶようです。
.　　　　 　　|i|　　　　　　 ／　　　:| 　 　 　 |zzzzz　　∨ｲ斗zｘ|　　|
.　　　 　 　 | l 　 　 　 　 |　　　　/　　　　　乂ン　　　 　 Vｿ '∧　､＼__
. 　 　 　 　 l i|　　 　 　 　 　 　 /ノl |　八　 ﾄ＼::::::　　　〉 :::::/　「￣￣　　　　　さて、事情を知らない余人の為に、貴重な恋文の字を使って
　　　　　　 | ｉ|　　　　　　|　　／　 | l　 　＼ ',　　　 　 　 　.ｲ　l |
　　　 　 　 |　|　　　　 ／| 　 　 　 |∧　　　|`ト.　｀ 　 ´ ィ |　　|ﾉ‐-ﾐ
　 　　　　〈_) ∧　　／　　　　　　 　 / 、　 |＼　 ＞ イ|　∧　八_ 　 ヽ　　　　　わざわざ私が何故死んだかを教えて差し上げましょう』
　　　　　 _ |i八 ＼ |　　　　　　　　 /　∧ ∧ ∧ 　　 { ∨_∧/＼　|　 |__|＼
.　　　　 〈 ∨ｉ| ヽ ∨　　　　　　 ／ ／　j/　∨∧　　　/((　ﾄ､　／7＾'く‐＜ l＼
.　　　　 ∧ ∨ /　 ∨　　＿_彡' ／　　　　　 ＼^Y⌒　　　￣∨// ／__＼:::「¨{＼
　　 　 〈＼＼):¨￣￣/　　|: 　／　　　　　　　　||`|　　　　　　〈/ﾚ|/|_/ ＼_)∧　　|
.　 　 　 )ー｢ |::::::::::::/l　　 |　/　　　　　　 　 　 乂|　 　 .,_　/　　　|| || 　　＼ {　 ﾉ
　 　 　 ＼::∨:::::::: /l |　 , '　′　　　　　　　　　　人　　　　＼　　 ||∥　　 / ヽ　{
　 　　　八＼ー=彡:l |／　　|　　　　　　　　　　, '＼＼＿＿_,.＞ 彡l′　 /　　∨〉
. 　　　　　|＼V　　∧',　　　:|　　　　　 　 　 ／　　　￣￣＼___彡イ 　 ,ノ|　　　} ∧
. 　　　　　| 　',Ｖ　　∧',　　/　　　　　　　 ｨﾞ　　　　　　　　　　　 ',ｌＬ／∠|　　 ∧/∧
.　　　　 　 ＼ ',Ｖ　/ ∧ヽ/　　　　　　／　∨￣￣￣￣￣ﾞﾏ==≠}Y¨￣/ 　 .ｲ｜
　　 　 　 　 /　}∨　/ ∧乂＿_彡イ:∨＼_/　　　　　　　　　ﾞマ´/ﾉト-:/　ィﾞ　　| |　　|
.　 　 　 　 /　/　i　 　 　 ＼:::::::::::::::::/ ￣＼ ＼　　 　 　 　 　 У_,.　斗,　 {＼ 八






.　　　 　 ＞　_ ／ 　 　 　 　 　 ヽ 　 　 　 　 ゝ、
　　　　　　 　 /　　　　　　',　　　　､　　､　　　ヽｰ'
　　　　 　 　 /　　　　　/　.!　　　 /＼.　＼　　 ',
.　　　　 　 ／　　　 　 /　 ,l　　　/"⌒ヽ ＿ゝ 　 ,
　　 　 ＜　＿,　 　 　 {　/ {　　./　 ,.,.ィ､‐､ゝ、　 ゝ、　　　　　　『かくも敵を作りやすい私の性分ですから
.　　 　 　 　 l　　　　　l /__-＼. ヽ.　'{ﾉ:::}　} }　＞､ー
.　　 　 　 　 l 　 　 　 ﾊ{.i::ヽ｀ ヽ; ゝ　`ｰ'" .ﾉ,.ｲ　 }
　　　　　 　 j 　 ',.　 ＼.ゞ_ｿ, 　 ﾉ　 　 　 ／ ',　　,　　　　　　　　亡命先はいくつも作らねばなりません。
　　　　　　ノ 　 八.　＼ゝ´´　　　　'　　　 　 ﾊ　（
　 　 　 ￣　ー"{　`　 ＿ 、　　　 _　　'　　 /｀ヽ｀`
　　　　　　 　 　 、　　　 ＞ ._　　　　　　 ,ｲ 　 ハ　　　　　　　　 飼い主の手を噛んだとしても走狗として煮られるのは御免ですからね。
　　　　　 　 　 　 ＼　　｛　　 .＞r　　 .／ l,. --､ }
　　　　　　　　　　　　ゝ. ヽ　ｒ'⌒＞ 、 .／　　　j/
　　　　　　　　　　 　 　 　 ｰヽ　　　　Y　 ,.ィ　/、｀ヽ　　　　　 　 なので、私は東西南北、全ての生存圏に使いを送り、目をつけられました』
　　　　　　　　　　 　 　 　 ／ ＼　匸二". く_ 、　　ー―-　、
.　　　　　 　 　 　 ,．‐　 ´　　　 /￣￣￣￣　 〉　　　　　 　 ＼
　　　　　　　 　 /　　　　　　　　＞,..,.＿＿_、く　　　　　　　　　ヽ
　　 　 　 　 　 /　　　　　　　　 　〈/　　八 ヽ.ﾉ　　　　　 　 　 　 ',
　　　　　　　　l　　　　　　　 　 　 　 ／l .l l`＜ 　 　 　 　 　 　 　 !
　　　　　　 　 l　　　　　　　 　 ＞'"　-､!.l l ,.　 ｀"＜　　　　　　　 l
　　　 　 　 　 l　　　 　 ＞,__'"＿_　　　 ヽ./　　＿＿_｀ヽ__､　　 　 ,
.　　　　 　 　 ｌ ／　／ __V: : : : : :￣:〉ニ Y ﾆﾆ'; : : : : : : V/＼　　 l
　　　　 　 　 l/　／＜//{: : : : : : : : :{ﾆニ',.l二ﾆ}: : : : : : : ';///＼　ヽ
　　　　　 　 /.／Ｖ/////!: : : : : : : : :',　　l ! 　 j : : : : : : : l////|::＼　､
.　　　　　　 l/:::::::∨///,八: : : : : : : : :, 　ｊ.{　 .ﾉ: : : : : : : /////l:::::::::ヽ}

　　　　　　　　　　　　　　 γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 ｜　『北の果て、忌の国に住まう、“奇跡”に冒されし者共に、です』　|
　　　　　　　　　　　　　　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ

　　　　　　　　　　　　　　　　　 ...........-‐::::-.....
　　　　　　　　　　　　　　 ..:::´:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨
　　　 　 　 　 　 　 ,':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
　　　　　　　　　　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,:::::::::ハ:::::::i:::::,
　　　　　　　　　　;:::::::::::::::::::::::::::::::::::i::::::ｱ i::::／　ヽ::::|:::::i
　　　　　　　　　　|::::::::::::::::,＜::::::::::,'|:／i　 ´　　　i ﾍ:l:::::　　　　　　…………！
　　　　　　　　　　|::::::::::::f　　ﾍ::::::::l '　┃　　　　┃　|::::|
　　　　　　　　　　l:::::::::::::､　　 `＼{ . . ┃　　 　 ┃. .l:::,
　　　　　　　　　　ﾍ:::::ｨ:::::::7:＼　f: : : :)　 ゝ.ノ　　f: ｲ:f
　　　　　　　　　　　´　ﾍ／`／.｀マ＝――ァ. .＜:／ `
　　　　　　　　　　　　　 ,. . ＞― マ＜.￣. . .‐- . . ヽ　　　　 γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　／. .ゝ-.‐. . ￣.7ﾆi＜. . . . . . . .∨　　　｜ 『山脈に閉ざされた彼の地へどうやって？と思うでしょう』 |
　　　　　　　　　　　 f. . . . . . . . . . . ,'ニ,　 x.}. . . . . . . .i　　　 .乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
―――――――― ､ . . . . . . . . . iニ,　　 ﾉ. . . . . . . , ――――
　　　　　　　　　　　　　｀　　――　⌒ ￣　｀　――

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜ 『王族に伝わる史跡には、幾つか隠れ道があるのです。気になるなら探して御覧なさい』 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ

.　　　　　　 　 　 ／　　　　 /　　 　 　 　 ∧　　　　　　　 　 `、　l |:::::}
　　　　　　　　／　　　　 　 |　　　 　 |　 /　`、　|　　　　　　　 ＼l |:::/＼
　　　 　 　 ／ 　_/　　　　 ∧　　 　 　 /　 　 ＼|、　 ｛　　　　ﾏ⌒∨　　＼
.　　 　 　 ⌒¨´ /　 　 |　 ,ﾞ　`、　 　 |/―--　　　＼　｛　 　 　∨ } }　　 　 `、
　　　　　　　　　　 　 八　|／　∨ 　｜ 　ｘ代卞㍉ :|＼｛　　　　∨∧　 　 　 `、
　 　 　 　 　 　 l　/　　 |ヽx代㍉Ｖ｜|　　 | {:::j |　 》|　｀`～､、ﾄﾐ ＼ ＼　　 　 ',
　 　 　 　 　 　 ∨　　　|' {{ | {::j | l/＼　　乂_.ソ 　 :|　　　　｜　〉￣　　`、　　　　　　『それからはもう、毎晩ひどい夢を見せられました。
.　　　　　 　 　 /　　 |　l∧ 乂.ン/　 　 　 　 ¨´ 　 /　/　　　| ｲ　　　　　　　　　|
　　　　　　 　 /　 　 :|　∨|　 ¨´　 ﾉ　　　　　　　 厶ｲ　　　 /ノ　　　　　　 |　　/
　　　　　　 ／ 　 　 人＼＼_　　　ヽ　　　　　　　　　|:　 / /　　　　　　　　 　 /　　　　彼らにとって私は罪深い存在のようで
　　　　　　￣￣￣　　|＼ 圦　　　　　　　　 　 　 u　|　/∨　　　　 ＼　　　, 'ﾞ
　　　　 　 　 　 　 　 八　＼{＼　 　 ' ⌒ 　 　 　 ／ ∨|　　 /　　　　 ＼／
　　　　　　　 　 　 　 　 ＼ {＼ ｀　　 　｀　　　 ／-―‐┴-ミ 　　　　　　 `、　　　　　　私は何度も懺悔の為に苦行を強いられるのです。
　　　　　　　　　　　　　　　｀　 ヽ　l＞ .,_,.　＜　　　　　　 　 |　　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　}　{　　　∨　　　　　 　 　 ／￣￣￣`丶、|
　　　　　　　　　　　　　　　-―-ミ∧　⊂()ﾆニ⊃　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　 何度も、何度も、何度も……』
　　　　　　　　　　　／ 　　　　　　　　　/∧ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ
　 　 　 　 　 　 　 /　　　　 　 　 　 ----------へ　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　　 /　　　　　　　　 /　　　　　　　　　}　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ',






.　　　　　 　　`、　　＼ 　 　 |,　　´￣ 　 　 　 　 　 ＼　　＼|　　　/　　　　 　 /
　　 　　 　 　 　＼ 　　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　｀ ⌒ヽ＼　/　　　　 　 /
　　　　　　　　　　 ＼　／　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼〈　　　　 　 /
　　　　　 　 ＿＿＿／　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　 　 　 　 　 　 ヽ', 　　　／
　　　　　　　＼＿__　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　 　 | 　 　 　 　 ',__彡'ﾞ
　　　 　 　 　 　_／/　　　　 　　 ／　　　/ 　 　 　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　/　　　　　　　　 　 ／/　　 　 　 ／　　　　　　　　|
　　　 　 　 　 　 /　　 　 　 　 ,| 　／　/　　　　 ／ |　　　　　　　 　 |
.　　 　 　 　 　 /　　 　 　 　 /:|i /___　| 　 　 ／　　|　|　 　 |　　　　 ＼
　　　 　 　 　 /／　　 　 　 /　|/　　 `|　　 ,'ﾞ__ 　 八∧　　｜　　 「￣
　　　　　 　 ／　　　 　　 |/ｘ=≠ミ　　l 　 /　　￣￣　 ＼　 |　 　 |
.　　　 　 ＜ ____彡/　　 l |《　んiiﾊ ヾ l　| |　　　,ｘ≠ミ,　 |＼|: 　　|
.　　　　　　 　 ／/　　 八|　､乂_ノ　 / 人| 　 　 んiiﾊ ヾ |　　　　 |　　　　　『まあ、折檻を受けるのは慣れたものなので
　　　　　　　 ￣/　　|　　 ＼ ｀''''''´ / ´　　　　　乂_ノ ノ∧　 　 ∨
　　　　 　 　 　 |　　∧　　',￣　　　　　　　 　 　 ｀''''''´／　＼　　 ＼
　　　　 　 　 　 |　 /　 ＼　＼　　　　 ､ ,　　　　 　 ／ ／　　厂￣￣　　　　彼らの思った以上に私は苦しまなかったようですが。
　　　　 　 　 　 |／| |:　　込￣　　　　　　　 　 　 ⌒Ｔ　 _彡ｲ
　　　　 　 　 　 |　 |∧　　　 |>､　　　'こ>　　　 　 ｲ八 /　 l |
.　　　　　　　 　 　 |　 ＼　　ﾄ､|＞ 　 　 　 ,. ＜ヽ.ﾉ 　 {　　l/　　　　　　　　　幾つか重要なこととして、彼らの文化と使命を理解したので記します。
　　　　　　 　 　 　 　 　 |　 ﾉ　　＼｀''=≦ 　/_ノ|　　　　　ﾉ
　　　　　　＿＿＿＿_／|／　 　 　 ＼　 ／　　/＼　　／
　　　 ／　　　　　　　　　　　＼　　　　∨　　／　　 ￣￣￣＼　　　　　　　　それは歪み果てた“信仰”と、それに基づく“奇跡”の再現です』

　　　　　　　　　　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　｜ 『彼らには野心も、中核を成す首脳もありません』 |
　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　　　　　 ／::::／ 　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ∨ ∧
　　　　　　 　 ／::::／　　　　　　　 、、　　 　 　 　 　 　 　 ∨ ∧
　　　 　 　 ／::::／　 　 　 　 　 　 l/ 　　　　　　　　 　 　 　 ∨ ∧
　　　　　 /:::::／　　　　　　　　　l/|　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ∨ ∧　　　　　　　 ,,..．-――-　 、
　 　 　 　 ￣　 　 　 　 　 　 　 /l│　　　　　　　、、　 　 　 　 ∨ ∧　　　　　／　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 _ﾉ 　 ﾂ　 　 　 l/　　　　　　 　 ∨ ∧　 　, イ　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 l/|　　　 　 　 　 　 ∨ ∧ ／　|　　　　　　　　　　　　 ／!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/l│　　　　　　　　　 ∨ ∧　　!　　Ｖ　/　　　 　 　 ／::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 _ﾉ 　 ﾂ　　　 　 　 く´∨ ∧　　　　　/　　　　 　 ∧::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｒ‐＜´￣＼∨ ∧ 　 　 Ｙ　 　 　 　 /　 |/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ∧ 　 ＼ 　 ヽ∨ ∧　　　|!　　　　　/　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　 ＼ 　 ＼　　∨ ∧　　 |　　　　 /　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼ 　 ＼ ∧　／￣ヽ_、　∠__／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　 ,　-―　、　＼　　〈　У　 　 　 ヽ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　 ／　　　 　 ', 　 　ヽ ∧　　 　 　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　,　　　　 　 　 ',　　 　 ＼|　　 　 　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　　/　　　　　　　　|　　 　 ,. く　 　　／∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　 /　 　 　 　 　 　 !i 　 ／::::::::::＼／ ∨ ∧
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　/　　　　　　　　　 ||／＼:::::::::::::::::〉 　 ∨ ∧ﾍ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　/　　　　　／´￣￣7　　　',:::::::::::::/!　 　,へ,/　 〉、
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　/　　　 　 '"　　　 ／　　 　 |::::::::::/│　 /　　） ノ　〉

　　　　　　　　　　　　　　　　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　｜ 『ただただ、悍ましい程に純粋で――宗教に狂っている。そうでないとやっていけなかったのかもしれません』|
　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜ 『それだけなら無害な衆愚ですが、彼らには何者かによって“奇蹟”が齎されてしまった』 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ

　　　　　　　　　　イ＾}　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ＾Ｙ
　　　　　　　　　　|　､ﾍ　　　　　　　　　　　　 　　/　/ }
　　　　　　　　　　|　|∧ﾍ　 　 ＼ﾄﾐ≧ュ_　　 　 /　/　ｊ
　　　　　　　　　　{　{　∨ ヽ　／ ＼､　　ﾊヽ ／　/　 ﾊ
　　　　　　　　　　| ∧　∨　 ＼　{　ｉﾄ＼　／　　/　 //
　　　　　　　　　　∨∧　∨　　ﾉ ⌒⌒^Y　　i .ノ　 //
　　　　　　　　　　　＼ミ≦勿´　 　 ﾊ　 }} ＼i}≧彡ｲ
.　　　　　　 　 　 　 　 ｀フ　i|　　　　{ }　ﾘ　 火＜
　　　　　 　 　 　 　 　 /ｲ　{ｊ＞── ､厶イ_イ}　i
　　　　　　 　 　 　 　 {　|／ 　　　　　 ヽ⌒ヽ |i　|!
　　　　　　 　 　 　 　 | /　　　　　　　　　　　 ＼,ｊ}
　　　　　　　　　 ｰ=≦　 　 　 /　 　 　 .}　　　　　≧=ｰ　　　　　『彼らに識られてはいけない。
　　　　　　　　　　 -イ　/　　/　　　　　 |　　 ∨ ／
　　　　　　　　　､＿厶ｲ　　　　/　/　　/ 　 　 ﾏ{
　　　　　 　 　 　 ＼＿_,　　/ /　/　　/　　　　∧}　　　　　　　　 彼らは識ることで手を伸ばし、“苦行”と“奇蹟”の切欠を与える。
　　　　　　 　 　 　 　 {　 //　{　i{　i　{ﾄ、∨ ､　 ∧_
　　　　　　　　　　　 斗,ｲ厶ｲ.| /ｊ　ｊ、|　＼ﾄミ≧=＜
　　　　　　　　　／　　∨＼}　}ﾊﾚ三≦イ´{　/　　　 ＼　　　　　 彼らは“奇蹟”となることが至上の幸福と思っている。
　 　 　 　 　 　 {　　　　∨　从ｒ─┴'─‐､ゝ{　　　　 　 Y
　　　　 　 　 　 |　　　/　　　 ﾘ､　　　　　ノ　　　　　　　 |
　　　　 　 　 　 |　　　　 ＿＿＿＞介＜＿＿　　　　 　 |　　　　　彼らを支配者にしてはならない。北の果てより出してはいけない。
　　 　 　 　 　 / 　 r＜＿　　 　､　| |/　　　　｀＞､　　　{
　　　　　　　 /　／{　　　　}≧ュ_∨/＿≦厂￣￣ ト､　∧
.　　　　　　 厶ｲ　 .!　　　　ヒ三三{ {三三」}　　　　ｊ─＼_」　　　　彼らは無知の薄氷で覆われているだけ――』
　　　　 　 　 ゝ}＿人　　　∧　　 ﾉ! ﾄ　　.ノ 　 　 ノ─ ┤ﾉ
　　　　　　　　 |　　　トュ　　∨イ二二У　─イ {　　　 {´
　　　　　　　　 |　　 ｲ　ゝ ＿_∨＞ﾆ＜ト､＿乃´|　　　 |
　　　　　　　　 |　　 {{　　}　　　}＜ ‐＞{ 　 ∧　 {　　　 |
　　　　　　　　 {　　 ||　ノ o　　.|＞ﾆ＜L　　 ∧ .| 　 　 |
　　　　　　　　/　　 ｊ}_∧/〉 　 .|＜.‐＞{ 　　　∧ｊ　　　 {
　　　　　　/{/　　／　} /ｲ　　 」／⌒＼!_　　/　 ﾄ､　　 | ﾄ､
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　　　　 　 |　　　　　__彡'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　　　　／　／
　　　　 　 |＼￣￣　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / 　 　 　 ／　　　　　,,. 　 ´￣　　 |＿＿＿／　／
　　　　　 ∧　｀`～､、　　　　_／ 　 　 　 　 　 　 / ／　　／　　　　　／　　　　　　　｜　￣￣￣
　　　 　 / ∧　`、 /　￣￣ 　 　 ,　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 /　　 　 　 　 　 ∧＼　　　　　　　　　　　／
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　　　 /　　　　`　ｉ　　|　　　　　　　 　 　 　 　 |____|　:　 　 ／　／/　 　 　 　 　 　/　 i|　 ＼＼　　　　　／／
　　／　　　　　 },.|　　|　　　　　|　　　　　｜　 |　 ﾉ　|　　/　／:::/　 　 　 　 ／　/　　 |　　　＼＼＿_／／
―‐-ミ　　　 ／　|i　/|　　　　　|　　　　　｜　 |　´￣l／/／::::::/　 　 　 　 /　／ｌ 　 　|　　　　 ￣￣￣
　 　 　 ＼／　　｜/ :| :|　　　 八　 　 　 ∧　 | 　 　 :::::::::::::::::/　　　　| 　/／　 八　　|　　　　　『――教えを阻みなさい。貴方達にはそれしかできない。
　　　　 　 ＼　　 |,　 :| :| 　 　 　 ＼　　 /　`､ |　 　 　 　:::::::/_,　　　　|: /ｲ　　/　　　 ｌ
　　　　　　 　＼ 　　 八|',　　　　　 l' 　/　　　＼　　 ‐=ﾆ二.,＿彡ィ／|/　|　 /　　　∨
　　　　　　　 　 `、　 　　`、　　　　| ∨　　　 　 　 　 　 　 {　|　　/ 　 　 八 ｛　　/　 |　　　　　　私はもう逝きます。死体は貪らず結構。
　　　　　　　　 　 ｉ　　　　　＼　　 /　　　　　　　　　　　 　 〉 |　 ,′　 　 　 ＼　∧　 |
＼　　　　　　　　 |　　　 　 　 |　 /　　 　 　 |＼　　 　 ´￣ ／＼|　　　　　　　 / 　＼|
　　　　　　　　 　 |　　 　 ＼　|／　　　　　　 ､,,_〉　　　　／　 　 　 　 　 　 　 /　 　 　 　 　 　 　 喰われるのはクラネス様にだけで結構です。それに――』
.　　　　　 　 く＼ |　 _,. -ﾆヽ＼　　　　 　 ヽ 　　　_,.　イ　｜　{　　　　 　 　 /　　　 　 　 　 　 　 　 ／　 ﾉ　　　　＿／　 ／　 ／
　　 　 　 　 　 ＼7´￣￣　ﾉ　　､　　　　　　 　 l　　　　 　 |　∧　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　 Y　 　 ／　／　 ／　 ／
　 ／＼ 　　／／ﾄ､〉 　 ／ 　 　 ＼_,,.　'´　　 八　　　　　∧ |　＼|　　　　｜　 　 　 　 　 　 ／￣ ア´￣￣￣￣￣￣｀　 /
／　　　＼く／ // 　 ／　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼ 　　 /　' |　　人　｜　 |　　　　　　　＿/__　／　　　　　　 　 　 　 　_/
＼　　　　 ｀`～､、／｀`～､、　　　　　　　　　　　　 ＼　｛　　　　　　＼ト 　|　　 　 ／:::::::::::::::::::￣｀`～､、　　　　 ,.　イ
.　 ＼　　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　　　　　　　　 　｀ 　　　 |::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼　　／/　i|
￣¨/::`丶、　　　 | 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ´　/　　|／ ∧
　、∨::/ ∨「:ト--　　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧　＼／　 /　|
.　∨::/　　ヽ:」　　　　　　　　　　　　　`、　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::∧　　　　/　 i|
　　∨　　 　 ＼　 　 　 　 　 　 　 　 　 `、　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::l 　 　 /　　/
.　　 }　 　 　 　 ＞ミ　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 　 ／ 　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　γ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜ 　 『死体が遺っていれば、北の月に吸われないかもしれないでしょう――？』　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ

　　　　 　 |　　　　　__彡'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼　　　　　　／　／
　　　　 　 |＼￣￣　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / 　 　 　 ／　　　　　,,. 　 ´￣　　 |＿＿＿／　／
　　　　　 ∧　｀`～､、　　　　_／ 　 　 　 　 　 　 / ／　　／　　　　　／　　　　　　　｜　￣￣￣
　　　 　 / ∧　`、 /　￣￣ 　 　 ,　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　 /　　 　 　 　 　 ∧＼　　　　　　　　　　　／
.　　 　 /　　 `、 ∨　　　　　　　/　　　　 　 　 /　:|　 /　　　 　 　 ,/　 　 　 　 　 　/　|＼＼　　　　　　　　／/
　　　 /　　　　`　ｉ　　|　　　　　　　 　 　 　 　 |____|　:　 　 ／　／/　 　 　 　 　 　/　 i|　 ＼＼　　　　　／／
　　／　　　　　 },.|　　|　　　　　|　　　　　｜　 |　 ﾉ　|　　/　／:::/　 　 　 　 ／　/　　 |　　　＼＼＿_／／
―‐-ミ　　　 ／　|i　/|　　　　　|　　　　　｜　 |　´￣l／/／::::::/　 　 　 　 /　／ｌ 　 　|　　　　 ￣￣￣
　 　 　 ＼／　　｜/ :| :|　　　 八　 　 　 ∧　 | 　 　 :::::::::::::::::/　　　　| 　/／　 八　　|
　　　　 　 ＼　　 |,　 :| :| 　 　 　 ＼　　 /　`､ |　 　 　 　:::::::/_,　　　　|: /ｲ　　/　　　 ｌ
　　　　　　 　＼ 　　 八|',　　　　　 l' 　/　　　＼　　 ‐=ﾆ二.,＿彡ィ／|/　|　 /　　　∨
　　　　　　　 　 `、　 　　`、　　　　| ∨　　　 　 　 　 　 　 {　|　　/ 　 　 八 ｛　　/　 |
　　　　　　　　 　 ｉ　　　　　＼　　 /　　　　　　　　　　　 　 〉 |　 ,′　 　 　 ＼　∧　 |
＼　　　　　　　　 |　　　 　 　 |　 /　　 　 　 |＼　　 　 ´￣ ／＼|　　　　　　　 / 　＼|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　 　 |　　 　 ＼　|／　　　　　　 ､,,_〉　　　　／　 　 　 　 　 　 　 /　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／Y　　 　 　 　 ＿＿／　 ／
.　　　　　 　 く＼ |　 _,. -ﾆヽ＼　　　　 　 ヽ 　　　_,.　イ　｜　{　　　　 　 　 /　　　 　 　 　 　 　 　 ／　 ﾉ　　　　＿／　 ／　 ／
　　 　 　 　 　 ＼7´￣￣　ﾉ　　､　　　　　　 　 l　　　　 　 |　∧　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /　 Y　 　 ／　／　 ／　 ／
　 ／＼ 　　／／ﾄ､〉 　 ／ 　 　 ＼_,,.　'´　　 八　　　　　∧ |　＼|　　　　｜　 　 　 　 　 　 ／￣ ア´￣￣￣￣￣￣｀　 /
／　　　＼く／ // 　 ／　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼ 　　 /　' |　　人　｜　 |　　　　　　　＿/__　／　　　　　　 　 　 　 　_/
＼　　　　 ｀`～､、／｀`～､、　　　　　　　　　　　　 ＼　｛　　　　　　＼ト 　|　　 　 ／:::::::::::::::::::￣｀`～､、　　　　 ,.　イ
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　、∨::/ ∨「:ト--　　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧　＼／　 /　|
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　　∨　　 　 ＼　 　 　 　 　 　 　 　 　 `、　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::l 　 　 /　　/
.　　 }　 　 　 　 ＞ミ　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| 　 ／ 　 /

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【その屍は、何故笑っていたのか】


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【きょうはここまで】