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はのねののはそ

< 2015年05>
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てぃーだイチオシ
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母音の色彩

19世紀のフランスの詩人アルチュール・ランボー(Rimbaud) の詩集
『地獄の一季節』の中に
「錯乱 (Délires)」=「言葉の錬金術(Alchimie du verbe)」と題する詩がある。
その一節に、「音」と「色彩」を表現している部分がある。
そこを抜粋すると、

『おれは母音の色彩を発明した! 
― "A" は黒、"E" は白、"I" は赤、"O" は青、"U" は緑』

よく知られた一節でもあるが、彼の説く所によれば、母音そのものには色彩があって、
"A" の音は黒というイメージがあり、"E" という音は白を表わすという、、
これをオレは見つけ出したんだ!というところだろう。

聴覚を色彩で表わすと言えば、異色の動物学者ライアル・ワトソンは、
動植物界や人間界における超常現象などを正面から取り上げ、
それに科学的分析を加え解いていこうというニューサイエンスの学者だった。
動物学や植物学といった地味な学問を
ダイナミックなものへと変貌させた人物と言っていいだろう。

その彼が研究のためインドネシアのバリ島の調査に出掛けたとき、
そこで予知能力のある12歳の少女ティアと出会った。
この少女の不思議な能力のことについて書いているが、その一つに、
聴覚を色彩的に捉えるという個性を挙げていた。

音を色彩で表現するというのであれば、我々日本人も、今でこそ言わなくなったが、
子供や女性などの甲高い声のことを「黄色い声」という色彩的な表現をしていた。

ところが、この不思議な少女は、そんなナマ易しいものではない。
楽器の音を
「ドラムが話をする時、柔らかい砂のような絨毯を地面に敷くように見える。
銅鑼(どら)の音は、緑や黄色を呼びこみ、私たちが遊ぶ森を作るの。
フルートの音は、白い糸がたなびいて、家への道を示してくれる」

彼女が何気なく話す「音」に対するこんな表現は、
詩人以上に独創的な香りに包まれている。

わず「かたじけない


想像もしていなかった言葉が店長の口から出たものだから、俺は思わず目を丸くして、「えーッ」と言ってしまった。
「そんなに吃驚しないでよ。別に珍しい話でもないだろ?」
 店長の顔にはどこか涼しげな表情が浮かんでいた。それは俺が今までに見たことがないもので、やけに清々しいもの、いや、どこか「せいせいした」とでも言っているようなものに見えた。
「やっぱり昨夜の件ですか鑽石水? 昨夜のことで責任取らされたんですね。何だかおかしいと思ったんですよ。でもそんなのあんまりだ。あんなことくらいで店長が責任を取る必要なんてないですよ。だって店長にも私にも何一つ落ち度がないってことが証明されたんでしょ、その隠しカメラで。いくら管理職だからって、そこまでする必要はない。いくら何でも会社が横暴過ぎます。私が会社に抗議してやる!」
 俺は思わず腰を上げて声を荒げていた。自分はどちらかと言えば気が弱い人間だから激昂するようなことなんてないと日頃思っていたが、この時ばかりはそうではなかった。思いもしなかった店長の言葉に、自分の過去のあの忌まわしい経験が一気に頭の中に蘇ったのだ。だからだろう、俺の右の拳はそう言うや否や素直に上からテーブルに振り落とされた。「ドンッ!」という鈍い音がしたかと思うと、テーブルの上に置かれていた二つのガラスのコップが跳ねて倒れた「ガチャンッ」という音がさほど広くない店内に響き、すぐに他の客の注文取りをしていた、しずちゃんの「キャッ」という短い声が聞こえた。
「違う! 違うんだよ、浜本さん! そういうことじゃないんだ!」
 店長はそう言いながら立ち上がり、いきなり激昂した俺を落ち着かせようと両手を広げて前に突き出した。もちろん涼しげな表情は消え去っている。
「何が違うって言うんですか!」
 俺の気持ちは収まらなかった。事情は違えども会社から理不尽な扱いを受けた店長が昔の自分と重なってしまったのか、忘れていた怒りの感情が蘇ってしまい鑽石能量水 騙局、すっかりそれに嵌ってしまって周りが全然見えなくなっていた。
 何が起こったのかと店のマスターが血相を変えてやってきたが、すぐに店長が「何でもないです、大丈夫ですから」と言ってその場をとりなした。マスターは「店で揉め事はごめんだからね」とだけ言って、その場を去った。
「まあ、いいから座ってよ」
 店長にそう言われても なかなかその気になれなかったが、「お願いだから座ってくれよ、ほら、しずちゃんが怖がっているよ」と小声で言われ、振り返るとしずちゃんが今にも泣きだしそうな顔をしているのが見えて、それで我に返った。途端に「しまった」と思った。それまで頭に登っていた血がさっと下に向かって落ちていく。そして見る見るうちに自分の顔が熱くなっていくのがわかった。先ほどまで怒りで赤くなっていたであろう顔が、今度は恥ずかしさで真っ赤になっているに違いない。おまけに体中から汗が出てきた。
「さあ座って。ほら……」
 俺は店長に促されるままに座った。座ると顔から血が引いていくのがわかった。きっとすぐに青ざめた顔になるだろう。
「すいません! 大人げないことをしてしまいました」
「落ち着きましたか?」
「はい」
「もう大丈夫?」
「ええ、大丈夫です」
「いやあ、吃驚したなあ。ちょっと冷や汗もんでしたよ」
「ほんっとにすいません、ごめんなさい」
 俺はそう言って店長に向かって何度も頭を下げた。
「あーいやいや、もうそこまでにしておきましょうよ。僕も何か思わせぶりな言い方をしちゃったみたいですから」
 そう言われて俺は少し落ち着きを取り戻した。
「でもちょっと意外だったな、浜本さんにもああいう一面があるんだって。普段は本当に冷静で落ち着いているのにね」
「うわっ、もう勘弁して下さい」
「あははは、ごめんごめん、からかうつもりはないんですよ。それよりもちょっと安心したんです」
「えっ?」
「ああやって怒る時は怒る、それもしっかりと怒る。それも店長、いや人を指導していく者には必要なことだと僕は思うんですよ。僕じゃ絶対にああはできません。浜本さん、やっぱりあなたには資質があると思うんです。どうですか、本当に真剣に考えてみてくれませんか」
「でも……」
「僕がどうして辞めるのか気になりますか」
 俺は頷いた。
「じゃあ理由を話しましょう。これははじめからあなたにお話しするつもりでいました。実は勝手なことを言いますけど、僕の思いというかそういうのを浜本さんに聞いておいて欲しかったんです」
 俺は再び頷いた。
「僕が店を辞めるのは昨日の件があったからじゃないんですよ。浜本さんがうちに来る前辺りから、そうしようと決めていたことなんですね、で……、あっ、その前に何か飲まない? 喉がカラッカラだわ」
「はい」
「しずちゃーん!」
 店長はカウンター付近にいたしずちゃんに向かってそう言って手を振った。するとしずちゃんが少々顔を引きつらせながらこっちにやってきた。俺はすぐに立ち上がって「さっきはごめんなさい」と言って頭を下げた。するとしずちゃんは安心したのか、いきなり「ハアーッ」と多く息を吐いた。
「また店長が無茶難題を言ったんじゃないんですか? この人、前の人にもそうだったしぃ」
「おいおい、違うよ今回は」
「ほんとぉー?」
「ほんとだって、ねぇ浜本さん」
 俺はちょっと笑いながら「ほんとです、ほんとにほんと」と、しずちゃんに言った。
「わかった。じゃあ今回は特別に許してつかわす!」
 そう言われて俺は思わず「かたじけない!」と言ってしまった。するとしずちゃんは、それがかなり気に入ったらしく、すぐに「きゃはははは」と大きな声を出して笑い始めたものだから、俺と店長もつられて笑ってしまった。どうやらこの子は店長が言うように本当に面白い子のようだ。それにもしかしたら「歴女」かもと思った。「かたじけない」だなんて言われて、それに笑う女の子なんて、そうはいないだろう。そして俺はもうこの子にとって初対面じゃあないんだろう。
 それから店長と俺は二人共揃ってアイスコーヒーを注文した。するとしずちゃんが「暫しお待ち下され!」と言ったものだから、俺が今度は「御意!」と言うと、しずちゃんはまた「きゃはははは」と大声を出して笑い出し、そのまま笑いながらカウンターに戻って行った。だが数分後に俺の下に運ばれてきたのがアイスコーヒーではなくホットコーヒーであったことは言うまでもない。

ルルはまだ修




「ええ、そうよ。相変DR REBORN投訴 わらず可愛いわね。でもグワルさんの調理の手を止めさせるわけにはいかないし・・・・・・後ろの2人に挨拶できるかな?」

「もちろんだにゃ!初めまして、ルルです。よろしくお願いしますにゃ」

「はい、初めましてルルちゃん。俺は雪人って言うんだ。よろしくね」

「こんばんはルルちゃん。私はシャーロットよ。可愛いわね」

「照れるにゃ」

「ところで、最近餌付けしてた狼と離れ離れになってね。寂しくなってきたからちょっと撫でてもいいかな?」

「どうぞにゃ」

「では遠慮なく」

 俺はルルの頭を撫でてみた。髪質DR REBORN投訴 も気になったからだ。

 これは・・・・・・極めて猫っ毛だ。ふわふわで耳にも短い毛が生えててさわり心地がいい。

「お姉さん、耳はくすぐったいにゃ」

「ああ、ごめん。それと俺はお兄さんだ」

「ごめんなさいにゃ。ルルはまだ修行不足だにゃ」

「大丈夫よルルちゃん。私達も最初見分けが付かなかったから」

 ところでなんで語尾に「にゃ」をつけているんだろう。

「ワーキャットの子はみんな「にゃ」を付けるの?」

「知り合いの子はみんな付けてるにゃ。でも、お姉DR REBORN投訴さんになると恥ずかしいらしいにゃ」

「そうだったのか。ありがとう、ルルちゃん」

「どういたしましてにゃ」

「私も撫でていい?」

「どうぞにゃ」

「可愛い・・・・・・」

 シャーロットはルルをわしゃわしゃ撫でてる。

「にぅ~」

「シャーロット、ちょっと激しいようだからもっと優しくしてください」

「ああ、ごめんなさい」

「もうちょっとでグワルさんが飛んでくる強さだったわよ」

 実際店内で狼の獣人が睨んでいる。
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