「学のない相手」との交際で芽生えた不安。結婚して大丈夫でしょうか

「学のない彼氏と付き合うこと」 と題する28歳の女性からの投稿が、ユーザー投稿サイト「発言小町」に寄せられました。トピ主さんは30歳の彼氏と交際していますが、ドライブデートでクイズの出し合いをしていた際、彼の思考力のなさにとても驚いたそうです。「こういう人と結婚して大丈夫かと思ってしまった」と言い、彼氏のことを客観的にどう思うか、読者に尋ねています。

「自分の身の回りのこと」以外への興味が薄い？

投稿によれば、「トンネルは何のためにあるか？」というクイズの問題に、彼は答えることができなかったそうですね。トピ主さんが答えを言うと、彼は「そんなこと考えたこともないし、知らなくても生きていける」の一言。このやり取りを通じて、トピ主さんは「勉強ができるとかできないとか、知識があるとかないとか、そういう問題ではなく、一般常識がないというのも違う、あまりにも思考力がない」と感じたと言います。

一見、ささいな会話のように感じますが、「一事が万事」ということわざがある通り、一つの事柄から彼の知性や考え方全般に疑問を抱き始めた、ということなのでしょう。上述のクイズのトピックは一般教養や雑学に当てはまり、「学のなさ」と言っても、トピ主さんは彼の「学歴」が気になっているのではなく、「知的好奇心や知識欲のなさ」にがっかりしたということなのかなと推測しました。

彼が言ったように「知らなくても生きていけること」は世の中に多々ありますが、豊かな知識を持つことで得られる視野の広がりや、そこから生まれる思考の深さというものは確かにあると思います。トピ主さんは、自分の身の回り以外のことにも広く興味や疑問を持ち、知る喜びを感じられる人物である一方、彼はそうではないのかもしれません。「彼の方が年上なのに」といった思いもあったのかなと想像します。

相手に「学がない」と、なぜ結婚が不安なのか

トピ主さんは、結婚を見据えたときに彼で大丈夫なのかと思ったとのこと。「なぜ、学がない相手との結婚に自分は不安を感じるのか」について、以下のように具体的に考えてみると良いでしょう。

＜結婚が不安になる理由（例）＞
（1） 家族に大きな問題が降りかかったときに、頼りにならなさそうだから
（2） 知的な会話を楽しめず、尊敬できなくなりそうだから
（3） 子どもに教育ができない父親になりそうだから

例えば（1）。人生においては、契約や裁判などで難しい対応が必要になったり、思いもよらない災難が降りかかってきたりすることがあります。専門職の人に相談はできますが、配偶者が頼りにならないと不安だと感じる人は少なくない気がします。もしかしたら、トピ主さんに「学のない相手と結婚すると、自分一人でなんとかしなければならない場面が増えるのではないか」といった不安が生じているのかもしれません。

続いて（2）。結婚生活において重視する点は人それぞれですが、トピ主さんが配偶者との会話を重視するのであれば、「会話がつまらない」というのは、将来的に心が離れる理由になり得るでしょう。夫婦の会話がかみ合わないと、互いに孤独感を覚える可能性が高いです。投稿には交際期間が書かれていませんが、トピ主さんがこれまでにも「会話が深まらない、話していてつまらない」と感じたことが何度かあるならば、結婚後も同様のことが続くかもしれません。

最後に（3）。トピ主さんが子どもを持つことを希望していて、かつ子育てや教育に興味が強いのであれば、この点が気になっているのかもしれませんね。トピ主さんが「いろいろな興味を持てる子どもにしたい、将来のために幅広い経験をさせてあげたい、学をつけさせたい」と教育に励んでも、彼が協力してくれなかったり、場合によっては「お金や労力の無駄遣いだ」と批判してきたりする可能性もあるでしょう。

この点が気になるならば、今のうちに彼と「子どもを持ちたいと思っているか」「仮に子どもを授かったら、どんなふうに育てたいか」といった話をしてみてはいかがでしょうか。トピ主さんが真剣に考えているテーマなのだと伝わり、かつ彼がこの交際に本気ならば、それなりに応じてくれると思います。適当な返事をしたり、話を面倒がったりするようならば、その態度自体が「先を考えて付き合うべき相手なのか」の判断材料になるでしょう。

「補い合える可能性」についても考えてみよう

最後に、「彼には学はないかもしれないけれど、〇〇という良さはある」の〇〇の部分を埋められる言葉が浮かぶかについて、ぜひ考えてみてください。気になる点が出てきたとはいえ、トピ主さんは彼に魅力や長所があると思ったから交際を始めたのでしょうし、どんな人にも得意・不得意な分野はあるものです。

例えば、「仕事を頑張っている」「体が強いから安心できる」「いろいろな人に親切にできる」「お金の使い方が上手」「家のことを積極的にやってくれる」などなど。そうした彼の長所を得難いものだと感じており、トピ主さん自身が「得意なことを得意な方が担えば良い」と思えるならば、補い合うことで、結婚生活をうまくやっていく道筋はあると思います。

逆に、トピ主さんが思い描く結婚生活や人生設計において「彼の学のなさが障害になってしまいそうだ」と思うなら、あるいは「彼からもらっている愛情や楽しい時間を考慮しても、彼の学のなさによる悪影響の方が勝ってしまいそうだ」と思うならば、結婚はできないと判断して先に進む決断をした方が、お互いにとって良いのではと思いました。ぜひいろいろな角度から考えてみてください。応援しています。（フリーライター　外山ゆひら）