説教と神学とは? わかりやすく解説

説教と神学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 22:11 UTC 版)

ヘルマン・フリードリッヒ・コールブルッヘ」の記事における「説教と神学」の解説

コールブルッヘはオランダ国内で神学研究するうちに1人ルター派神学者対立するようになったので、オランダ改革派教会(Nederlandse Hervormde Kerk)への接近試みる。しかし、オランダ改革派教会彼の教師任職を許可しなかった。そのため、イサーク・ダ・コスタらの信仰復興運動グループ「レベイユ」(Réveil)と連携することにした。 コールブルッヘの有名な説教は、ローマの信徒への手紙7・14(「わたしたち律法霊的なのである知ってます。しかし、わたしは肉の人であり、罪に売り渡されています」)について語られたものである。 この説教準備しているときに彼自身出会った真理は、この御言葉においては霊的な律法肉的信者との対立関係強調されているが、その対立関係霊的な律法成就なさったイエス・キリスト恩恵によって克服されている、ということである。 この説教の中でコールブルッヘが強調しているもう1つの点は、信徒自身何ら聖なる者ではないし、そのままの状態であり続けるが、同時に彼らはキリストにあって(in Christus)聖化されている、ということである。 このような彼の徹底した福音主義は、19世紀主流派神学者の間では評価されなかった。しかし、オランダ改革派教会保守的な信徒たちの中にコールブルッヘを支持する人々現れた。 コールブルッヘの神学は、マルティン・ルターから非常に強く影響受けている。エルバーフェルトでの説教の中で「自分聖化求めて努力する人たちの姿にこそ、人間の罪の根深さ露呈されています。その人達は、神を邪悪不浄存在にしています」と述べている。 また彼の説教は、1866年1870年1871年と、戦争の度に拡大していくプロイセン王国を「不信仰者を擁護する者」として告発するものでもあった。 コールブルッヘの徹底的恩恵論は、彼の書物通して改革派神学発展に非常に大きな影響及ぼした。「カール・バルトとコールブルッヘの恩恵論はルターカルヴァン恩恵論の同一線上にある」という評価もある。オランダでは今でも「コールブルッヘ友の会」(vereniging van vrienden van Kohlbrugge)の集会定期的に開かれている。

※この「説教と神学」の解説は、「ヘルマン・フリードリッヒ・コールブルッヘ」の解説の一部です。
「説教と神学」を含む「ヘルマン・フリードリッヒ・コールブルッヘ」の記事については、「ヘルマン・フリードリッヒ・コールブルッヘ」の概要を参照ください。

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