有限小数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 08:14 UTC 版)
循環小数(無限小数)の循環節が「0」もしくは「9」の場合は、どちらも実質的には有限小数となる。一般に、正の実数について、有限小数は二種類の循環小数で表せ、逆に、二通りに小数表示できるのはその一方が有限小数である場合に限る。 一つには、循環節は 0(0桁という意味でなく、繰り返し単位が「0」)と考えることができる。もう一つは、有限小数の(0 でない)末尾を 1 減らし、それよりあとの位を全て「基数 − 1」にするというものである。 例えば、1 は 1.0000… と表せ、これは循環節が 0 の循環小数である。一方、末尾の 1 を 1 減らして 0 にし、それよりあとを全て 9 にした 0.999... に等しいとも考えられる。これは循環節が 9 の循環小数となる。 0.9999… = 1 は以下のように証明できる。 x = 0.9999…とする。 10x = 9.9999… 10x − x = 9.9999… − 0.9999… 9x = 9 x = 1 同じく、十二進法の 1/3 は小数表示が 0.4 であるが、これは 0.4000… ということであり、循環節が 0 の循環小数である。一方、0.3BBB… とも考えられ、これは循環節が B(十一)の循環小数となる。 同様に、二十進法の 1/5 も通常 0.4 と表すが、これは 0.4000… ということであり、循環節が 0 の循環小数である。一方、0.3JJJ… とも考えられ、これは循環節が J(十九)の循環小数となる。 有理数が有限小数表示を持つのは、十進法表示なら、分母の素因数が 2, 5 のみであるときに限る。一般の N進法表示では、分母の素因数が N の素因数になっていることである。例えば、十八進法なら分母の素因数が 2, 3 のみであるときである。
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