クロム鋼とは? わかりやすく解説

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クロム‐こう〔‐カウ〕【クロム鋼】

読み方:くろむこう

クロムを含む鋼。クロム2パーセント以下のものは工具歯車軸受けなどに、12パーセント上のものはステンレスなどとして用いる。


クロム鋼

英語 chromium steel

肉厚の厚い(質量大きい)部品に対して心部まで焼き入れができるように、すなわち焼入れ性向上させるためにクロム添加した鋼である。大別して炭素量が約0.2%以下の浸炭焼入れ使用される肌焼き鋼と、炭素量が約0.3%以上の焼入れ焼もどし施して使用する強靭鋼がある。クロム鋼はその一種で、マンガンとともにクロムが約1%添加されており、比較安価なため広く使用されている。浸炭焼入れ施して使用される部品としては、小型のトランスミッションギヤなどがあり、焼入れ焼もどし施して使用される部品としては、ボルトピットマンアームなどがあげられる

参照 浸炭焼入れ
※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。

クロム鋼

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/25 05:58 UTC 版)

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クロム鋼(クロムこう、chromium steel)とは、炭素鋼に1%前後のクロムを添加した組成を持つ合金鋼のことである[1]。耐食性を向上させるためにクロムを10%以上含ませたものはステンレス鋼と呼ばれる。

合金鋼としては低廉でありながら、炭素鋼と比べ焼入れ性焼き戻し軟化抵抗性・耐摩耗性に優れている[2]。焼入れ性は、直径約60 mm程度まで焼入れできる[3]。小物強度部材などで炭素鋼では不十分な場合に用いられている[2]

規格

JISでは、機械構造用合金鋼鋼材として材質記号SCrとそれに続く番号で規定されている。炭素・クロム以外にも、ケイ素マンガンの添加量が定められている。

JIS G 4053:2008 機械構造用合金鋼鋼材(単位: %)
種類の記号 炭素 ケイ素 マンガン リン 硫黄 ニッケル クロム
SCr415 0.13 - 0.18 0.15 - 0.35 0.60 - 0.90 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.90 - 1.20
SCr420 0.18 - 0.23 0.15 - 0.35 0.60 - 0.90 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.90 - 1.20
SCr430 0.28 - 0.33 0.15 - 0.35 0.60 - 0.90 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.90 - 1.20
SCr435 0.33 - 0.38 0.15 - 0.35 0.60 - 0.90 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.90 - 1.20
SCr440 0.38 - 0.43 0.15 - 0.35 0.60 - 0.90 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.90 - 1.20
SCr445 0.43 - 0.48 0.15 - 0.35 0.60 - 0.90 0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.90 - 1.20

出典

[脚注の使い方]
  1. ^ 門間改三『大学基礎 機械材料』実教出版、1982年、85頁。
  2. ^ a b 坂本卓『絵とき 機械材料 基礎のきそ』日刊工業新聞社、2007年、初版、67-68頁。ISBN 978-4526058479
  3. ^ 佐々木雅人『機械材料入門』理工学社、2005年、第1版、62頁。

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