アレキサンドライトは、クリソベリルの変種で、太陽の下では緑に、蛍光灯下では青、白熱灯下では赤く見えます。
この現象は変色効果(カラーチェンジ)と呼ばれ、クロムが含まれることで、光の波長の一部が吸収されたり、反射されることで生じるものです。
変色効果は、他の鉱物にも見られますが、アレキサンドライトほど、色の変化を示すものはありません。
1830年代に、ロシアのウラル山脈で発見され、昼中は緑色をしていることから、発見当初はエメラルドと思われていましたが、夜の人工照明下では赤く変化するため、新種の宝石であると分かりました。
現在、ロシア産のものは枯渇し、ブラジルやスリランカ、アフリカ地域のものが主になっています。
ブラジル産のものは色が濃く、スリランカ産のものは薄いのが特徴です。
原石 太陽光下
蛍光灯下
白熱灯下
ルース 太陽光下
蛍光灯下
白熱灯下
合成アレキサンドライト 太陽光下
白熱灯下
合成アレキサンドライトにも変色効果はありますが、太陽光下と蛍光灯下では、色の変化はなく青紫色で、白熱灯下では赤紫色と、天然アレキサンドライトとは異なる色合いでした。