クボタ、AIで水道管の被災予測 危険な管路の更新支援
クボタは、地震など自然災害による水道管路の被害を予測するシステムの開発を進めている。人工知能(AI)を活用して予測精度を高める。管路の老朽度をAIで評価する手法などと組み合わせ、水道事業体が断水戸数の多い地域から優先的に更新できるようにする。2025年4月に管路被害と断水戸数を予測するサービスの提供を始める。 開発の背景には、危険度が高い管路を優先して更新する需要が高まっていることがある。地震な
鹿島、ダム工事にクレーン遠隔操作 生産性2割向上
鹿島は秋田県内で建設が進む成瀬ダムの工事現場に、タワークレーンの遠隔操作システム「TawaRemo(タワリモ)」を導入した。遠隔操作に加えて、タワークレーンの自動運転システムと車両運行管理システムを併用することで、従来工法と比較してコンクリート打設作業の生産性を約20%高めることができたという。 タワリモは、鹿島と竹中工務店、建設機械のレンタル事業を手掛けるアクティオ(東京・中央)、カナモトが共
NTTなど、ドローンとAIで道路橋点検 管理コスト低減
NTTとNTT e-Drone Technology、埼玉県熊谷市は、ドローンによる画像撮影と画像認識AI(人工知能)を組み合わせて道路橋の点検作業を行う実証実験を2024年9月に開始した。期間は2025年2月末まで。検査員が目視や超音波装置を使って手作業で計測している検査をドローンによる画像撮影とAI検査に置き換えることで、作業の効率化と管理コストの削減を狙う。 現在は検査員が目視で道路橋など
JAMSTECなど、微生物の金属腐食予測 福島原発に活用
海洋研究開発機構(JAMSTEC)、物質・材料研究機構(NIMS)、電力中央研究所(電中研)、日本製鉄、日本原子力研究開発機構(JAEA)は、水環境にさらされた大規模なインフラ施設における微生物の金属腐食リスクを予測する技術開発に乗り出す。採取したサンプルを使って、現場で腐食のリスクを予測・診断できる簡易キットなどを開発する。まずは福島第1原子力発電所(1F)の廃炉作業に役立てることを想定し、石
川田工業など、ロボで橋梁部材塗装 職人の技を自動化
橋梁建設大手の川田工業(富山県南砺市)と、同社の持ち株会社の川田テクノロジーズ(南砺市)、常盤電機(岐阜県各務原市)の3社は、ロボットを活用した橋梁部材の塗装自動化に向けて実験棟を新設した。各種の塗装テストを経て、2025年度にロボット自動塗装ラインの実用化を目指す。 川田工業の富山工場内に新設した実験棟は、床面積450m²の平屋建てで、新開発の自走式ロボットと部材の自動搬送装置を備えている。橋
JR西、設備保全に人型ロボ ツール交換式で多様な作業
JR西日本は多様な鉄道設備のメンテナンスに対応するため、ツールの持ち替えができる人型ロボットを実用化した。人型重機開発の人機一体(滋賀県草津市)、信号機の製造を手掛ける日本信号との共同開発だ。架線を支持する構造物(架線支持物)の塗装作業などで、必要な人手を約3割削減できるという。 従来、鉄道の電気設備のメンテナンスは人の手で行っていた。例えば架線支持物にさびを防ぐ塗料を塗装する際には、人が架線支
パスコ、衛星画像で家屋異動判読 固定資産課税に活用
航空測量サービスなどを手掛けるパスコが福井県坂井市で、超解像処理によって光学衛星画像の視認性を向上させ、AIが家屋の異動を判読する実証を始めた。固定資産の状況確認業務への適用を目指す。実証は福井県と坂井市の協力を受け、2024年7月から2025年2月に実施する。2024年7月23日に発表した。 自治体は毎年、固定資産の状況確認のために、職員による目視確認や、航空写真を使った調査を実施している。目
清水建設、トンネル坑内で通信 スターリンクで安く
清水建設とKDDI、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)は低軌道衛星通信サービス「Starlink(スターリンク)」を活用したトンネル内の通信エリア化を実現した。建設中の北海道新幹線渡島トンネルにおいて、KDDIが提供する通信エリア構築ソリューション「Satellite Mobile Link」を利用して4G(第4世代移動通信システム)/LTEの通信環境を構築している。2024年7月
AIでコンクリ劣化監視 八千代エンジなど、構造物向け
建設コンサルティングの八千代エンジニヤリング(東京・台東)と測量機器を手掛けるニコン・トリンブル(東京・大田)は共同で、AI(人工知能)を活用して橋梁などのコンクリート構造物の劣化度合いを継続監視できるシステムを開発した。撮影時期が異なるコンクリート構造物の画像から、ひび割れなどの劣化の進行をAIで可視化する。両社は開発した技術の実装に向けて検証を続けていく。 橋梁などの道路構造物は定期的な点検
鹿島など、自動運転レベル4の許可取得 民間初
鹿島はソフトバンク子会社のBOLDLY(ボードリー、東京・港)などと共に、「レベル4」の自動運転でバスを運行する許可を取得した。羽田空港の近隣にある大規模複合施設「HANEDA INNOVATION CITY」(HICity)内で運行する。これまで福井県永平寺町などがレベル4の車両を運用してきたが、BOLDLYによると民間での運行が許可されるのは初だ。 鹿島によると、2024年7月からレベル4で