海洋研究開発機構(JAMSTEC)、物質・材料研究機構(NIMS)、電力中央研究所(電中研)、日本製鉄、日本原子力研究開発機構(JAEA)は、水環境にさらされた大規模なインフラ施設における微生物の金属腐食リスクを予測する技術開発に乗り出す。採取したサンプルを使って、現場で腐食のリスクを予測・診断できる簡易キットなどを開発する。まずは福島第1原子力発電所(1F)の廃炉作業に役立てることを想定し、石...
PETモノマーや原料を微生物分解 廃プラ除去を効率化
産業技術総合研究所(産総研)の黒田恭平氏らの研究グループは、ペットボトルなどに用いられるポリエチレンテレフタレート(PET)のモノマーや原料を、微生物によって分解することに成功した。さらに、その浄化機構を、微生物の培養とゲノム情報に基づき新規提案した。廃プラスチック類除去技術の開発や、汚染された自然環境の浄化につながる研究成果だという。 研究グループは、PETのモノマーであるテレフタル酸ビス(B
東京工科大、微生物の細胞密度予測 バイオ樹脂に応用
東京工科大学の中西昭仁氏らの研究グループは、AI(人工知能)を用いて微生物混合液中の各細胞密度を予測する方法を開発した。混合液から得る情報は単純な吸光スペクトルのみで、簡易的な評価方法として産業に適用できる可能性を示した。バイオプラスチックや食品の発酵生産などへの応用が期待できるという。 微生物共培養系の物質生産において大きな影響を与える細胞密度に着目し、これをAIで迅速に予測するシステムの構築
物材機構、金属疲労の仕組みを解明 合金開発に寄与
物質・材料研究機構(NIMS)の西川嗣彬氏らの研究グループは、金属疲労のミクロな亀裂の成長メカニズムが、金属結晶の特定の面に沿った滑りにより成長することを解明した。大規模かつ高解像度の3次元(3D)解析手法を活用した。金属疲労分野で50年にわたる課題を解決したという。 研究グループは今回、電子顕微鏡をベースとした3D組織解析手法を高度化し、大体積(従来比100倍)の金属組織の高解像度解析を可能に